【概　　　要】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　吉田毛無山は国土地理院の地図では単に毛無山（1062ｍ）とありますが、近くの庄原市高野町にも同名の山がありますので、区別するため旧島根県吉田村の吉田を冠しています。山は島根県と広島県の県境に位置しますが島根県の「県民の森・毛無山ゾーン」として良く整備され雰囲気的には島根県の山です。事実、高野町で毛無山と聞けば同町にある1155mの同名の山を教えられます。

　　                     
○　国道４３２号で県境の王貫峠手前の篠原から杉戸篠原林道に入り舗装林道を新生坊峠の駐車場まで行きます。この先の分岐を左にとれば最短で大万木山に登るコースがあります。

○　駐車場の上が東屋のある新生坊展望台です。整備された島根県側の山腹の道を進みますが道ばたには無数のスミレが咲いて”スミレ街道を行く”感じで、両側のブナ幼木や灌木類もまだ芽吹きが始まったばかりです。その道を１８分ほど登ると毛無山展望台ですが、展望台近くの道ばたにも花直径１〜２ｃｍほどの黄色いキジムシロが咲いていました。

○　毛無山展望台は３６０度の大展望が開けています。南西方向にには大万木山の雄大な山塊が見えていますが、その谷筋にはまだ雪が残っています。少し霞んでいるものの大万木山の右手方向、西〜北西にかけては、島根県の幾重にも重なる山並みが連なり孫、子三瓶山、三瓶山も見えています。東方向には吉田毛無山、そして南方向には広島県の山が望めます。
＊大万木山は一般的には島根県側の呼称「おおよろぎ」が用いられますが、広島県側では「おおまんぎ」と呼ばれています。

○　展望台からはブナが街路樹のように並ぶ縦走路を数分進むと正面の梢越しに毛無山が見え急坂が下ります。
　が、本日はここまでとします。
　実は杉戸篠原林道に入り損ね、大万木山の南側の木地山川に入り込み、辺りを彷徨する羽目になって予定時間を大幅に超過してしまいました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 広島里山紀行　記