四周を市街地で囲まれた牛田山山系は標高２００ｍ程度の二葉山、長尾山、牛田山、神田山、見立山
　の山魂が扇状に並び縦走コースには登山路が四通八達しています。

○　広島東照宮（広島市指定重要有形文化財）は現在工事中で、「東照宮唐門及び翼廊保存修理工事」と
　書かれた工事用シートで覆われていましたので境内を迂回して金光稲荷神社前に出ました。
　　 ここには「東照宮口コース登山口」と書かれた案内図があり、これからの縦走コースが示されています。
　服装調整の後、スタートしますが赤い鳥居の並ぶ石段は最初から試練の道です。

○　有数のシリブカガシ群生地であるという国有林の中の参道を登りきると饒津神社からの登山道と合流
　 します。広い道を進み前方が明るくなると仏舎利塔のある二葉山にヒョッコリと出ます。
　　 ちょうどサクラの咲きそろった山頂からは広島駅を眼下に広島市街地が開け、やや霞んでいますが呉
　市の灰が峰まで確認できました。また東前方にはこれから登る尾長山が見えています。

○　二葉山から一旦舗装路におり墓地の脇から横道に入り３分ほど進み、急な階段を下り団地に入りま
　すが、その先に牛田東と山根町とを結ぶ舗装路が走っています。ここは案内図では天神峠東口とありマ
　ンションの裏手から登山路が登っていますが、振り返ると二葉山が目の先です。
　　樹林の中の道は風化花崗岩の砂礫に加えて粘土質で滑りやすく難儀しますが、最後に岩の重なりを登
　りきると尾長山の山頂です。

○　露岩のある尾長山の頂上には砲台跡に「航空標識塔」が設置され、二葉山に比べ一段と高い位置か
　ら街並みが望めます。ここには山根口からの道も登ってきており、牛田山へ向けて尾根の縦走路のスタ
　ート点となります。
　　尾長山から気持ちの良い道を歩くと８分で鉄塔、鉄塔から１分で牛田東口分岐、さらに１分で大内越口
　分岐と各方面から登山路が合流しています。途中の山階鳥類研究所の調査小屋は調査も終わったのか
　ひっそりしていました。

○　尾長山から２０分ほどで展望の岩があり、東に視界が開けて眼下に広島高速1号線の間所料金所が
　望めます。ここから７分ほどで１７６ｍの四等三角点ですが、簡単な手製ベンチがあるものの縦走路上
　の通過点で、この先には急な下りが待っています。

○　三角点から下って登り返し３分で右手に中山口分岐をみて快適な尾根道を縦走すると、また３分で
　１８５．８ｍピークです。さらに４分で戸坂南口が右に下っています。ここまで来ると牛田山は近いのです
　が最後のジグザク道が待っています。ずいぶん成長したヤブツバキの樹林を進むと右手に手製のベン
　チが見えてきますがこれは山頂ではありません。ジグザグ道から５分ほど我慢し、右手に西山貝塚の案
　内を見ると牛田山の山頂です。東照宮登山口から１時間５０分かかりました。

○　三等三角点の牛田山山頂からは南には歩いてきた二葉山、尾長山、西に市街を挟んで宮島、北に
　太田川を挟んで武田山、火山が目の前で、東には松笠山が望めます。ここで不動院コースからのＳさん
　達と合流し、小休止の後、本日の目的地の牛田総合公園をめざします。

○　山頂から下ると２分で左に早稲田小学校口が分岐し、続いて５分で右に戸坂口が分岐します。神田山
　へは一旦鞍部に下りますがヤブツバキの茂る道は良く整備されています。牛田山から２５分で神田山の
　展望所です。神田山山頂はここから南方向に進む必要がありますが今回はここまでです。東には牛田山、
　西方向には先週登った宗箇山、大茶臼山などが展開します。

○　休憩所から北側に岩の間を下りますが５分で右手に不動院口が分岐し、続いて牛田旭口・牛田新口
　（神田山荘）が分岐します。ここは右手の牛田旭口を進みます。８分で右手に展望が開け原爆被害者特
　養ホームや教育センターなどが崖の下に見えています。
　　 この先で展望が開け南から東方向に歩いてきた縦走路の一部が眺められます。続いて西に展望が開
　け宗箇山、大茶臼山、そして牛田総合公園のビッグウェーブの特徴ある屋根、サクラ満開の公園が見下
　ろせます。神田山休憩所から２０分ほどで公園に到着しました。見立山はすぐ先ですが省略しました。　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　広島里山紀行　記