【山 名】 | 岳山 |
【標 高】 | 521.5m |
【場 所】 | 広島市安佐北区安佐町・安佐南区沼田町 |
【登 頂】 | H24.3.28(水) 晴れ |
【アクセス】 | バスセンター(くすのき台団地行き)8:53→広島市立大前9:06→幸の神バス停9:27 |
【行 程】 |
○幸の神バス停9:32→境原登山口9:40→千年杉10:02→のろし台10:45→山頂10:55 ○のろし台12:08→山頂12:13→林道合流12:46→椎原第二橋13:07→椎原バス停13:21 →伴交番14:08 |
【情 報】 |
駐車場:登山口にスペースがあります トイレ:貯水池分岐にあります |
【メンバー】 | 美7名 |
【過去記録】 | H17.2.12 |
【概 要】
一般に岳山と云えば広島県府中市の岳山を指すことが多いのですが、今回の岳山は広島市安佐町にあり、「久地の千年杉」と呼ばれる巨木スギを巡る登山コースを整備されたことから訪れるハイカーも増えたようです。それにしても身近な里山にこのような巨木が残されていることは驚きです。
のろし台と呼ばれる東峰からは真正面にカガラ山から始まり鈴が峰に終わる素晴らしい縦走路の景観が展開します。境原登山口から登り千年杉、山頂を経て椎原登山口に下山するコースは、落葉広葉樹に低木の常緑広葉樹、松が混在し芽吹き前の季節は明るい雰囲気です。登りは台地状地や適度な岩場を含む道、下りは一部急坂があるものの自然味の残る尾根の山道で比較的短時間にもかかわらず山歩きを堪能できました。
○ 安佐町久地の県道38号線沿にある幸の神バス停で下車します(@)。バス停すぐ後ろの階段を登り県道77号線に出るとすぐ目の前に「岳山(久地の千年杉)登山道案内」の案内板(文末参照)があります。その先が高速道でこれに並走する側道の最初の横断橋である幸の神橋を渡り、反対側の側道を約200mほど南下したところが境原登山口です。(二つ目の橋を渡った場合には正面が登山口になります。)岳山登山口の案内表示があり駐車スペースもあります。
○ 境原登山口からは林道がこの先のため池まで延びています(A)。5分ほどで林道は左折しますが、千年杉への道は直進して山道に入り池を左にして進みます。ここには簡易トイレが設置されてました。そのすぐ先に案内表示があり千年杉経由登山道と旧来の登山道との分岐です。たらたらと下り小沢を渡り、案内ロープの掛かる坂道を登ると分岐から3分ほどで千年杉です(B)。幹周県下第三位とされる巨樹は頭上で枝分かれし天に向かって直立し、その樹皮は火炎を思わせます。
○ ここから登路はしばらくジグザグでウラジロの茂る急坂を登ります。いつの間にか尾根に乗り千年杉から15分ほどで小台地状(383mピーク)にでて一息つぎます。ここからも落葉広葉樹と低木常緑広葉樹の混在する尾根道を快適に登ります。第一の小台地から約23分ほどで第二の小台地で、ここには株立ちし数本に枝分かれしたコナラの大木が立っていました。進んで第二の小台地から7分ほどで岩場です。特に危険な個所ではありませんが一部にはロープも用意されていました。
○ 岩場を越え上空が明るくなると東峰ののろし台に出ました(C)。出たところは東西に細長い展望所の西隅で、千年杉からの所要時間は約40分でした。ここからの眺望は大変素晴らしいものですが、先ず西峰の岳山に向かいます。岳山への案内表示に従い一旦ヒノキ植林帯の鞍部に下って登り返すと山頂です。東峰から5分でした。
○ 岳山の山頂は三等三角点が置かれ、あさきた里山マスターズの岳山の標識が掲げられています(D)。その他「嶽山山頂」のプレートが設置されていますが、それによると「嶽城趾(多計城址)」(文末参照)とありますから岳山は「たけやま」と読むのが元々でしょうか?。城趾らしく一寸したスペースのある山頂部は西側が切り開かれ、平成17年の登頂時の展望の全くない薄暗い山頂は一変していました。眼下の右手には戸山CCや沼田町吉山の集落が見え、正面には東郷山、左端に阿弥陀山も望めます。展望を楽しんだ後は再度、東峰に引き返します。
○ 東峰(のろし台)の広場には間伐材のベンチが置かれ、東の端には境原登山口とくすのき台登山口からの道が登ってきています。東から南にかけ開け真正面にカガラ山から始まり鈴が峰に終わる俗称広島南アルプスの素晴らしい景観が展開します。残念ながら春霞でその奥にあるはずの広島市街地や瀬戸内海までは見通せません。「北側展望場所のご案内」の表示があり、久地尻高山や久地冠山が見えるとあるので覗いてみました。以前はなかった北側が切り開かれ確かに特徴ある冠山の頂が望めました。先々は高松山のような案内板も計画されているとか。山頂は強風ですが幸い風下となり小春日和と言った感じでした。
○ 下山は姫路峠へ出て椎原へのコースを目指します(E)。このためもう一度山頂(西峰)に向かいます。西南方向に向かって尾根を下りますが、下山口には特に指導標はなくテープがあるのみです。下山口から早速急降下で10分ぐらいはこの道が続きます。一旦傾斜が緩み落葉樹と低木広葉樹の明るい尾根道を快適に進みますが10分足らずで再度の急降下です。
○ 山頂から23分ほどで古い峠道に出ました(F)。ここは明確な左手の道に進みましたが、右手の薄い道を下ると石柱の立つ姫路峠に出ると思われます。ここからは傾斜も緩み尾根の裾を巻いて下ります。一寸した小沢を渡り右手に舗装林道が木立越しに見えと沢から5分で舗装林道に飛び出します(G)。
○ 出たところにはテープが一個所ありますがその他には表示はありません。この先で林道が大きく右にカーブする地点です。石柱の立つ姫路峠はここから林道をさかのぼることになるはずです。林道合流点からは落ち葉の積もる林道歩きで、途中で右手に未舗装林道が分岐します。ため池を見たりして進むと20分ほどで車止めがあります。ここからは2分で椎原第二橋で下山です(H)。
○ 高速道を渡って下りますが右手高台には工業大学の校舎、前方には新設中の大型ゴミ処理施設が見えています。道なりに進むと10分余りで椎原バス停に出ますが、このバス停利用のバス便は大変少ないので、左折して下大下のバス停を利用するのがよ良いと思われます。今回は右折しアストムライン方向を目指します。舗装路下り高速道の高架を潜り県道71号に出て、さらに下って県道265号との合流点の伴交番の前に到着しました。椎原第二橋から1時間でした。
広島里山紀行 記
●幸の神バス停付近の案内板
所在地・・・・広島市安佐北区安佐町大字久地字城下
所有者・・・・国(大下国有林)
樹種・・・・スギ 単木
樹高・・・・40.3m
胸高幹周(地上1.3m高)・・・・12.2m
根本周囲(地上0.2m高)・・・・8.15m
枝下高・・・・3.5m
枝張り・・・・東11.0m 西6.4m 南8.0m 北10.0m
急傾斜地に立ち、地上約2mから4mの位置で台杉型に株立ちとなります。
主な幹は7本あり、枝を多数分かち東西と南北にそれぞれ約18mの枝張りのある、円錐形状の樹幹をなします。
本寿の存在は昔から伝えられていましたが、平成16年10月に久地南岳山の会員によって確認されました。
●山頂の案内プレート
嶽山山頂(海抜521.5米)
「嶽城跡(多計城址)・
芸藩通史によると『多計山城』は武田弾正(西暦千五百年代の室町後期)が拠守との記述あり」
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平成24.6.19 中国新聞
広島市安佐北区安佐町の住民が、「久地の千年杉」と呼ばれる杉の巨木の保護や、周辺の登山道整備
に取り組んでいる。17日には新たな見学用階段を取り付けた。千年杉が発見されて8年。地域のシンボルとしてアピールを続け、杉のある岳山(521メートル)への登山客も増えている。
9:32 幸の神バス停で下車です @ | 戸山分かれ信号付近の案内板 |
自動車道の幸の神橋を渡ります | 9:40 境原登山口から A |
千年杉経由登山路の分岐点 | 10:02 巨樹千年杉です (B) |
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樹高約40m、胸高周約12m | 早速、ジグザグの急坂が始まります |
ウラジロの茂る道を | 鉄プレートを飲み込む生命力に感嘆 |
10:21 最初の小台地に到着 | |
尾根の道を登り | 10:34 二番目の台地に。コナラの大木が |
10:40 岩場を越えて | のろし台の直下です |
10:45 のろし台に到着。下山口の表示が C | 山頂に向かいます |
10:55 山頂に到着 D マウスを乗せると | 西方向に展望が開け、正面に東郷山が |
岳山の山頂。嶽城趾(多計城址)とあります | |
11:12 東峰(のろし台)の展望所に マパノラマスクロールはこちらへ | のろし台から北方向の展望 |
荒谷山の先に、カガラ山から始まり鈴が峰に終わる俗称広島南アルプスの素晴らしい景観を
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