山 名 | 比婆山(御陵) |
標 高 | 1264m |
場 所 | 庄原市西城町 |
登 頂 | H24.10.21 |
アクセス | 庄原IC→国道183号→県道254号 |
コース | 立烏帽子駐車場→池の段→おっぱら越え→比婆山(御陵) |
メンバー | 同道二人 |
過去記録 | H22,9,9 |
【概 要】
比婆山連山は広島県と島根県との県境を形成し、烏帽子山・比婆山(御陵)・立烏帽子山、池の段、吾妻山など1200m級の山から構成され比婆道後帝釈国定公園に属しています。
今回登った比婆山は古事記の世界が拡がり、山頂は伊邪那美命(いざなみのみこと)の陵墓と云われています。越原越(おっぱらごえ)からブナ純林の中を北上すると樹齢千年を超えるとされる門栂(もんとが)と云われる一対のイチイの老樹に迎えられます。門戸の役割を果たすという門栂を潜ると神聖之宿処の碑の立つ平坦部で辺りは静寂に包まれ聖域の神秘さを感じます。その奥の山頂平坦部にはブナ老樹に囲まれるようにして巨岩が横たわっており前の小さな祠が神域を示しています。霧が出ているときは一帯に何ともいえない幻想の世界を醸し出します。
○立烏帽子駐車場〜池の段
立烏帽子の駐車場から池の段に登りますが、池の段と立烏帽子山の鞍部からはすでに多くの人影が望めました。山頂からは県下屈指の展望地に違わない雄大な景色が展開していますが、この時期は黄葉のブナに被われた比婆山、竜王山とホツツジの紅い絨毯で埋め尽くされた立烏帽子山、池の段に目を奪われます。異常とも思える今夏の猛暑の影響か、ホツツジはやや色づきが遅いように思えましたが、もう1週間もすれば燃えるような景観を楽しめるのではないでしょうか。
○池の段〜比婆山
池の段からは多くのハイカーに混じり比婆山を目指します。少し下るとブナ、ミズナラの混交林帯に入りますがその黄葉も盛りです。ジグザク道を下ると越原越(おっぱらごえ)です。各コースの分岐点でもある越原越からは軽い登りが始まりますが、登路は道幅も広くよく手入れされています。タタラ製鉄で近隣にはブナ伐採により「毛無山」が誕生しましたが、比婆山は伊邪那美命(いざなみのみこと)伝説の聖地の影響か山頂部から山腹一帯にはブナを主体とする見事な森が残っています。今回のコースは概して幼木が多いのですが、それでもハッとするような大樹を見ることができました。
参道らしく自然石の階段が現れると山頂もすぐです。中国山地有数の寒地だけに山頂部には風雪に耐えた樹形を見せるイチイやブナの老樹が茂りますが、これも伝説と神話を秘めた山として敬うもの、畏れるものの対象として保全されたためでしょう。
○比婆山〜駐車場
帰路は越原越から立烏帽子山の裾を巻いて立烏帽子駐車場に向かいます。この巻き道で見かけるブナは林全体が美しく輝いていました。千引岩(ちびきいわ)を抜けると駐車場は直ぐです。駐車場にはまだ車がありますが、おそらく夕照の立烏帽子山を目当てのカメラマンと思われます。
広島里山紀行 記
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竜王山の稜線が見えてきた | |
シーズンとあって満車状態 | 登山口から池の段を目指して |
伊邪那美命の隠れ穴への分岐 | 池の段が見えて |
鞍部から立烏帽子山を | 見事に紅葉したホツツジ |
ホツツジに彩られた立烏帽子を振り返る | すぐ先に池の段の肩が |
何度来ても飽きない風景 パノラマスクロールはこちらへ | |
比婆山(御陵)を目指して | 六ノ原公園センターと毛無山、伊良谷山、牛曳山の山並み |
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比婆山も黄葉の盛り | 立烏帽子山の黄葉も | |
多くの登山者が池の段へ向かう | 樹林帯に入り | |
比婆山が顔をのぞかせて | ||
越原越を過ぎると | 登りが始まり | |
樹幹から立烏帽子山が | 風雪に耐えてきた巨樹だったが | |
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参道らしく石段が現れ | ||
門栂(もんとが)と呼ばれるイチイの老木 | 神聖之宿処の碑がたつ神域 | |
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老樹に囲まれるようにして巨岩が | ||
復路 | 越原越の分岐から駐車場へ | |
比婆山をズームで | ||
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千引岩が現れると駐車場は近い | 下山 | |
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閑散とした駐車場に |
夕照の竜王山を |
この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像) 及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平23情使、第577号) カシミール3Dで作成し加筆したものである。(GPS軌跡ではありません) |