【山 名】 | 経小屋山 (塩屋コース〜玖波尾根コース) |
【標 高】 | 596.6m |
【場 所】 | 広島県廿日市市大野町 |
【登 頂】 | H24.4.24 晴れ |
【アクセス】 | JR五日市駅→JR大野浦駅 JR玖波駅→JR五日市駅 |
【行 程】 |
○大野浦駅8:40→登山口墓地8:50−8:55→城山合流9:19→四差路9:41−9:50→宮浜コース合流10:53→ 南展望台10:04 ○南展望台12:00→藤棚公園12:30→玖波ルート入口12:43→349m展望地13:17→下山口14:15 |
【情 報】 | トイレ:山頂の中央展望台 |
【メンバー】 | 美10名 |
【過去記録】 | 平成22,5,25 |
【概 要】
経小屋山は宮島の対岸に位置し標高は約600mですが、ほぼ海抜0mから立ち上がる登路は急峻でなかなか登り応えがり、それだけに親しまれる山もでもあります。数回の山火事を経たためか大樹は見られませんがその分良好な展望が得られ、また点在する巨岩は独特の景観を生み出しています。残念ながら二等三角点の置かれた山頂からの眺望はありません。
登山コースは数ルートあり体力、時間に合わせて選択できます。今回の塩屋−玖波コースは登りはほとんど眺望は期待できず忍の一字に尽きますが、下りは素晴らしい展望が待っています。玖波尾根コースは比較的長距離で歩かれることも少ないようで案内表示などもありません。ワラビ採りの時期でもあり不明瞭な踏み跡もありますので、テープ類を見落とさないよう注意が必要でした。
ルート上の要所には恰好の展望地もあり眼下に宮島や瀬戸内海の景観を欲しいままにしながら下ります。まるで海に向かって下るかのような錯覚を覚える尾根の道はまさに屈指のパノラマスコースと云えます。
ただ今回は視程(水平方向の視界距離)10kmと云うひどい黄砂の影響で「おぼろ」な景観でした。
○ JR大野浦駅前を西方向に左折して200m行くと左に消防庫、八区集会所があります。その反対側の駐車場角に”経小屋山・登山口”の小さい表示がありますのでここを右折しす。舗装路を登ると自動車道の下を潜り三軒屋墓地にでます。ここまで約6分です。自動車道の下で左折するとここにも登山口があるようですが余り利用されていないようです。
○ 墓苑の突き当りが堰堤となっており経小屋山・登山口の表示に従い堰堤の右の急なコンクリート階段を上ると地道になります(@)。道はすぐ急坂となり左手に谷を見て登ります。比較的踏まれていて歩きやすい道です。登り始めて23、4分で鞍部に至りますが右手から城山からの道がたらたらと下ってきて合流します(A)。
○ ここからは四差路に向かっての尾根を歩きます。多少のアップダウンはあるものの芽吹いた若葉の下の尾根道は大変心地よい登路です。ただ小径木が繁茂して視界はあまり良くありません。
○ 一旦登り返し再び急坂を降ると鞍部です。ここは四差路で右手からは妹背滝コースが合流します(B)。左手は大野駅への道が下っていますが、これが先述の自動車道下を左折する登山口に続くと思われます。小休止の後、経小屋山を目指します。暫くは平坦な道を歩きますが、時折覗く山頂は随分遠くに見えます。
○ 緩やかな道をおおよそ10分ほど歩くといよいよ本格的な登りになります。登路はジグザグで樹林の中を登りますが最高気温24℃だった暑さも加わり難行苦行です(C)。時折望める瀬戸内海にホッとさせられました。四差路から45分余りでロープの掛かる岩場、続いて7、8分で木階段が現れて格段に道が良くなります。
○ 階段を登りきると尾根に出て左は宮浜ルート、右は山頂の表示が立っています。四差路からちょうど1時間ほどでした。右折して山頂方向を目指します。尾根の良い道を10分ほど歩くと南展望台と山頂との分岐です。標柱には”妹背の滝、大野駅3.5km”とありました。
○ ここでひとまず山頂を踏むメンバーと直接展望台に向かうメンバーに分かれました。
2分で南展望台ですが南展望台は山頂を結ぶハイキングの一周コース上にあり、天候に恵まれればはるかに四国の山並みも望めます(D)。しかし今回は視程(水平方向の視界距離)10kmと云うひどい黄砂のため眼下の宮島さえ霞んでいます。ここで大休止です。
○ 下山は展望台から玖波コースへ向かいます(E)。南展望所から12分で一周コースと半周コースの分岐、さらに1分で一周コースと半周コースの分岐です。(この間は一周コースと半周コースは同一経路をたどります)。この分岐で今回は右手の半周コースに入りました。(ここで一周コースを選ぶと西展望台を経て鳴川コースへ続きます。また西展望台から鳴川コースへ下らず一周コースを進むと管理道歩きを省略して直接、「花木公園のふじ棚」にでます)
○ 右の半周コースに入ると1分ほどで大岩の脇を巻きますが、管理も行き届かないのか、遊歩道としてはかなり荒れ気味でした。12分ほどで未舗装管理道に出てさらに広い道を右手にダム湖(五色沼)を見ながら進むと4分で花木公園のふじ棚です。
○ 谷に下りてふじ棚を過ぎて登るとすぐ山頂につながる林道に出ます。下り方向に5分ほど歩き、道がカーブする地点に”玖波ルート・玖波駅”の表示があり道が下っています(F)。
○ ここからは遊歩道とは異なって快適な山道になりますが、しばらくは視界がありません。ザレた滑りやすい道を下ると10分ほどで視界が開けてきます。さらに5分で前方がぱっと開け海が飛び込んできてパノラマコースの始まりです。
○ 前方にはこれから歩くワクワクするような縦走路が展開し、前方には先行するメンバーの姿が見え隠れしています。林道から30分ほどで349mピークに達しますがこの手前で「大人原」へのルートが分岐しています(G)。ピークの大岩を巻くと左手に谷を挟んで一度は歩いてみたい岩稜の鳴川コースが見えています。
○ 349mピークから4分ほどで絶景の展望地に到着します。霞が強いものの前面には瀬戸内海が大きく開き、背後には歩いてきた経小屋山の大きな山魂がそびえています。そのすばらしさの一部はパノラマスクロールでご覧頂きたいと思います。しばらく展望を楽しんだら下山再開です。
○ ここからも展望の道が続きますがザレた道は何時に増して慎重になります。これから越える216mピークがやけに厳しく見えています。最後の展望を楽しむと216mピークの樹林帯に入りますが、シダの茂る道は急坂で木々に助けられて下ることになります。
○ ピークから10分足らずでようやく解放され鉄塔管理道に出ました。左手の管理道(ここを進むとポンプ場にでる?)を見送りそのまま管理道を下ると8分ほどで鉄塔です。ここには右手に水平道が来ていますが、無視してそのまま直進するとまたシダの茂る急坂です。鉄塔から2分で自動車道が突然のように見えます。続いて金網と砂防堰堤が現れ数段の階段を下ったところが下山口です。特に案内表示はなく下山口にはテープが複数巻かれているのみです(H)。
○ 下山口からほとんど草に被われたような舗装を左に進むと自動車道の玖波トンネルの上を越えて車道に出ました。ここからは左右どちらに進んでも20分ほどでJR玖波駅に着けます。左は玖波7丁目の団地に入り玖波駅を、右は県道42号線を通り玖波駅に向うことになります。
広島里山紀行 記
8:50 登山口です @ | 右手に谷を見ながら |
9:19 城山からのルート(青)と合流 A | 快適な縦走路を |
9:50 四差路、左は大野浦駅、右は妹背の滝へ B | 10:00 急な登りが始まります |
ときおり開ける視界に一息ついて | 10:28 一番の急登です C |
ルート唯一のロープが掛かった岩場 | 10:53 宮浜コースと合流 |
南展望台が目前です | 10:04 南展望台 D |
展望台からの眺望。生憎ひどい黄砂で視界は不良で宮島も霞んでいます。 条件がよければ四国まで望めるはずですが。
|