【山   名】  大茶臼山・宗箇山
 【標   高】  413m 356m
 【場   所】  広島市西区三滝町、安佐南区山本町
 【地   図】  1/2.5万 広島、祇園
 【登   頂】  H24.5.9(水) 曇
 【アクセス 】

 JR西広島駅7:58→JR横川駅8:13→JR三滝駅8:20
 ボンバス:五月が丘線己斐峠→西広島駅
 【行   程】



 ○三滝寺8:29→A・Bコース分岐8:40→高峠山・宗箇山分岐9:17→奥畑分岐9:23→宗箇山9:38
 ○宗箇山9:55→奥畑分岐10:03→鍬投げ峠(奥畑側登山口)10:22
 ○大茶臼山登山口10:25→縦走路合流10:48−10:52→畑峠11:05→三角点11:23→展望岩11:29
 ○大茶臼山展望岩12:13→教順寺・己斐峠分岐12:20→己斐峠12:45
 【情   報】
 駐車場:三滝寺は墓参用です 
 トイレ:Bコース登山口横、三滝墓園、国泰寺(己斐峠)
 【メンバー】  美9名
 【過去記録】  H23.4.6


 

                                 【概  要】                              

 宗箇山(356m)は広島市西区三滝町と安佐南区山本町の境界に位置します。国土地理院の地図では「宗箇山」ですが「三滝山」とも呼ばれ、市街地から近く開創1200年以上の古刹三滝寺の裏山でもあるため多くの人に親しまれています。登山コースは大きく三滝(A、B)、山本・長束、己斐大迫団地、奥畑などのコースがあります。残念なことにシンボルの四代目宗箇松は枯れていました。
 また大茶臼山(413m)は電波塔が林立し山頂からの展望はありませんが、室町時代の山城、立石城の城趾と云われる展望岩からの眺めは素晴らしく、市内始め近郊の山並みと瀬戸内海の島々が箱庭の風景のように広がっています。ただ今回は生憎、煙霧で視界はあまり良くありませんでした。

○ 無人の三滝駅で下車すると出口に宗箇山散策コースの絵図が設置されていますが、前に駐輪されて確認することができません。朝の車ラッシュを横目に三滝寺を目指します。駅前の道を南下してすぐのT字路を右折し進むと誓願寺の前に着きます。ここの分岐で右の道をとり桜並木の緩やかな道を登ります。およそ13分ほど登ると真言宗三滝寺(三瀧寺)に着きました。                               

○ 三滝寺の石段を登ったすぐの所に観音堂があり、右手上方には県重要文化財の多宝塔が見えています。観音堂の手前にコース案内の石柱があり(@)、左がAコースで山頂まで1900m、右がBコースで1100mと印されています。今回はAコースです。Bコースは前回に登りましたが距離が短い分、岩場や急傾斜な個所もあります。

○ 石畳の道を進んで鐘楼の下を潜り、境内最深部にある本堂裏側の石段を登ると山道になります。ここがAコース登山口で案内石柱からおよそ5分ほどです。山道になるとすぐに砂防堰堤がありその左手を進みますが、杉の木が点在する水の無い谷の道は良く踏まれています。まもなく竹林ですが思いの外、明るい雰囲気です。

○ 登って行くと「宗箇山」の表示があり道が大きく左に切れます。右は止まり表示がある鉄塔管理道です。左折後、すぐに尾根の道になり、さらに数分で鉄塔です。鉄塔からは大原山越しに市内が望めます。

○ 鉄塔からおよそ5分ほどで尾根の縦走路に出ます(A)。表示があり左は高峠山(少年の家コース)、右は三滝山(宗箇山)となっています。案内石柱から37分ほどかかっていました。右折して宗箇山を目指しますが、ここからの尾根道は道幅もあり実に快適に歩けます。

○ 新緑の縦走路を4分ほど進むと少し登りになりますが、ここで道が二分しています。以前は無かった道で特に表示はありませんが、右が旧道で木階段が登っています。今回は左の新しい道を選びました。尾根を巻く感じで緩やかに登りますが左手には大茶臼山の鉄塔が見えています。分岐して2分で左に道が下っています。ボンバスの文字があったように思いますので大迫団地方面の下山道でしょうか? 続いて1分で旧道が右から合流します。ここには左方向に「三滝寺へ」の表示が掛けられていました。

○ 縦走路に合流してから13分で奥畑分岐(大茶臼山、丸山への道です)が左に下っていますが、ここはひとまず通過して宗箇山を目指します。明るい尾根の道を進むと分岐から8分で山頂に到着です。

○ 標高356メートルの宗箇山山頂には三角点は置かれていませんが、宗箇山や宗箇松の由来を記した案内板が置かれています(B)。展望は広島市内方向に開け広島湾、宮島、鉾取山、野呂山などが見渡せます。が、煙霧(気象庁用語では乾いた微粒子により視程が10km未満となっている状態)とかで残念ながら霞んでいました。残念といえば四代目宗箇松の標柱はあるものの肝心の宗箇松がありませんでした。確か前回の平成23年4月には有ったはずですが。

○ 小休息後は大茶臼山を目指します。来た道を奥畑分岐まで戻ります。ほとんど起伏がありませんから登りも下りも同タイムの8分で奥畑分岐に到着です(C)。分岐からの道は案内標識にしたがって右に下ります。道は一応手入れされ木階段も設けられていますが、それでも落ち葉の被る砂礫混じりの一直線に下る急坂はなかなか厳しいものでした。10分ほど下ると鉄塔で前方が開けて大茶臼山の電波塔群が見えています。ようやく緩やかになると奥畑の登山口に出ました(D)。

○ 出たところは祇園と己斐を結ぶ車道の鍬投げ峠で、西方向に100mほど進むと右手にグループホーム・ソシアの建物があります。ここに入ると登山口で建物と駐車場の間の道に大茶臼山、丸山の指導標があります(E)。耕作放棄地を見送り雑木林の道を登りますがここからの道も思いの外に急登です。左手に植林を見ながら山の斜面をトラバース気味に登るようになると武田山から大茶臼山へと続く縦走路に合流します。登山口から23分ほどでした。

○ 合流点の先に鉄塔があり、ここからは正面に西風新都を目の前にし、大茶臼山から窓ケ山・向山などの展望が広がりますので、しばし休憩です。

○ なだらかな尾根道を下ると10数分で畑峠に到着ですが、ここは広島高速4号トンネルの上に位置します。南方向に少し進むと右手が大茶臼山への取り付きで「畑峠」、「大茶臼山入口」の指導標があります(F)。

○ 取りかかりからすぐは急坂ですが、すぐ快適な新緑の登路になります。西南方向に雑木林の中を進むと10分ほどで電波塔群の最初の消防局の施設に出会います。ここから5分で大茶臼山に到着しますが、大茶臼山山頂の表示と四等三角点が置かれています(G)。ただ眺望は中継施設の金網越しにわずかに市街地が望める程度です。

○ 従って山頂は単なる通過点の存在です。山頂からは見え隠れしていた管理道に下りて
NTT無線中継所の方に進んで展望岩を目指します。管理道のガードレールが一部外された西区やまなみハイキンググループの「ガードレールを越え」の表示板の個所でガードレールを越え中継所の石垣を回り込みます。

○ 三角点から6分、畑峠から24分で展望岩です(H)。展望岩は山城、立石城(たていわじょう)の遺構といわれ、それを想像させる平坦な岩が点在しています。ここからの展望は第一級でデルタの上に位置する市街地の先には瀬戸内海が広がり、左手には宗箇山が目の前です。そして柚木城山から鈴が峰へ連なる山なみが実に美しい。鉾取山山系、絵下山、野呂山など広島近郊から呉市へかけての山々は残念ながら朦朧としています。

○ 下山口の己斐峠を目指します。立石城の武者走りではと云われる岩間の狭い道は、石畳となっており滑ることだけは免れますがロープが掛けられています。それほどに急で降りるのも大変です。

○ 7分で鞍部で、ここは教順寺ルートと己斐峠ルートの分岐点です(I)。教順寺周辺の砂防工事が行われているようで、工事の案内板が置かれていましたが通行禁止とはなっていないようでした。

○ 鞍部から一寸登り返しますが、その先はただひたすら急降下するのみです。当初は足に優しい道でしたが、今は滑りやすいただの道に変わってしまいました。10分ほど下ると雑木林が開け前方にも己斐の団地が望めます。車の音が聞こえ出すと己斐峠です。擁壁の金網沿いに進み階段を下りると案内表示のある己斐峠の登山口で(J)、前方には浅野家の菩提寺である国泰寺が見えています。展望台から32分でした。
 ここでさらに柚木城山へと縦走を継続するメンバーと別れました。

                                                  広島里山紀行 記




 

     

     
    8:20 三滝駅     8:29 三滝寺に到着

     

     
    こんな境内案内図がありました      8:40 A・Bコース分岐点です。Aコースは直進 @

     

     
    良く整備された参道と鐘楼     思いの外に明るい雰囲気の竹林です

     

     
    9:17 尾根の縦走路に合流、左は高峠山へ  A     新しい縦走路、右は旧道

     

     
    新しい巻き道からは大茶臼山が目前に     9:23 奥畑分岐を見送り宗箇山へ

     

     
     9:38 宗箇山に到着です B     三角点のない山頂です 

                                  
                           市街地方向を望みますが霞んでいます

     

     
    次の目的地、大茶臼山に向かって     10:03 奥畑への下山口です  C

     
    
    
    奥畑へ向かっては急な下りが続きます   奥畑側の登山口に到着です D  マウスを乗せると

     

     
    ここを入ります     10:25 大茶臼山や丸山への入口になります E

     

     
    意外に急な登路が続きます      10:48 武田山から大茶臼山への縦走に合流

                                 
                         西風新都側の眺望です。正面奥に向山や窓が山が

     

     
    畑峠に出ました     11:05 畑峠からの登山口です F

     

     
    新緑まぶしい道を      11:23 大茶臼山の山頂に到着です G

     

     
    管理道からガードレールを越えて     五月が丘からの道と合流して展望岩へ

     

     
    11:29 展望岩に到着しました H

    意外に強い日差しを避けて 





霞んでいますが宗箇山から柚木城山、鈴が峰、極楽寺山、窓が山などが望めます

パノラマスクロールはこちらへ



     

            
    12:13 己斐峠を目指して下山です                    山城らしく急峻です 

     

            
    振り返ると中継塔が                     12:20 教順寺ルートと己斐峠ルートの分岐点 I

     

            
                     突然のように前方が開けて 

     

            
    12:45 己斐峠に下山しました J                   柚木城山へと縦走を継続するメンバーと別れました
        
                
    

 
                                          
                           
   

      
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