山  名   大峯山  西大峯山 
 標  高   1050m 1009.9m
 場  所   広島市佐伯区湯来町・廿日市市佐伯町
 登  頂   H27.11.4
 アクセス   笹が峠:タクシー利用(最寄りの公共交通機関はありません)
 川上登山口:タクシー→広電バス玖島別れバス停
 コース   ○笹が峠9:09→登山口9:22→休憩小屋9:55→廻り縁10:02-10:16→大峯山10:32
 ○大峯山11:05→三角点11:07→西のた鞍部11:38→滝コース(つづらが谷)分岐11:52→西大峯山12:02
 ○西大峯山12:51→滝コース分岐12:59→丸太橋13:47→西登山口13:49→登山口(川上)14:10
 メンバー   美8名
 過去記録   H25.5.9   H21.4.23 

 

                                 【概 要】                               
 大峯山と西大峰山は広島市佐伯区湯来町と廿日市市佐伯町の境界に位置し、特に大峯山は独特の山容の独立峰で山頂からの展望の良さから多くの登山者を集めています。
 大峯山は三角点(二等三角点1039.8m)と最高点(山頂大岩の1050m)は異なり、 遮るものがない山頂からは北に右谷山、吉和冠山、十方山、東に野貝原山、南に広島湾、宮島、西に三倉山、羅漢山、鬼ヶ城山など中国山地の山々、そして瀬戸内海の島々が望めます。西大峯山(1009.9m)は四等三角点が置かれています。一帯はブナ、ミズナラやシロモジの混じる広葉樹林ですが、南と北方向が切り開かれ羅漢山、吉和冠山、十方山など中国山地の山々がより近づいて広がります。
 大峯山への登山ルートは佐伯区湯来町の笹が峠と廿日市市佐伯町の下川上とからがあります。今回は笹が峠から北側コースを登り大峯山を経て西大峰山を踏み上川上の西大峰山登山口に下山するコースをとりました。
 

○笹が峠9:09〜大峯山10:32
 北側コースをとるため県道42号の笹が峠からスタートですが、すでに標高787mのためかなり高度を稼げます。峠は数台分が駐車可能ですが、県道とは云え峠付近は悪路で運転には注意が必要です。 
 峠には大峯山県自然環境保全地域と広島市佐伯区そして「大峯山頂上まで1.4km」の表示板があります。表示に従い未舗装林道へ進みますが、以前は大変荒れていた道もきれいに補修されていました。10分余りの登山口には「山頂まで0.7km」と鳥獣保護区の表示があります。
 しばらくはアカマツと広葉樹の混在する穏やかな道ですが、次第に斜度を増していきます。登山口から15分ほどでコケに被われた大岩が現れてくると道は左に振ります。
 この地点から約2分で「大峯山頂上0.3km、県道1.1km」の表示、次いで10分で長命水ですが水は湧いていないようでした。長命水から約7分で上空が切れてコンクリ製の休憩小屋の前に出ました。
                                                 (登山口からは33分ほどでした)
 休憩小屋の前にはがありその背後に山頂の大岩がそびえています。また左側の岩にもロープで登れます。山頂は後回しにして先ず祠から左手、東側に進み大岩、廻り縁に向かしました。5分ほどで足下注意の風穴を過ぎて着いた奇岩、廻り縁は前面が大きく開け大展望です。岩の下部には廻り縁と云われる細い回廊があるのでちょっと覗いてみましたが、垂直に切れ落ちておりとても廻ってみる気にはなれませんでした。
 廻り縁から引き返し山頂に向かいます。

祠の前から山頂大岩に向かうのは次の3ルートがあります。
@大岩の左を巻き八畳岩と大岩の間に出てアルミ梯子で山頂に
A祠を右に向かい大岩の北側から塩ビのなわ梯子で直接山頂に
B塩ビのなわ梯子前を過ごし、大岩の右手を巻き八畳岩からアルミ梯子で山頂に
 一部メンバーは@をとりましたが他はBで山頂に向かいました。なおAは以前利用したときと同じ物らしく補修も難しいのか、かなり危なかしい状態になっています。

 大岩の右を注意して巻くと川上登山口からのルートと合流(来た方向に休憩小屋の表示があります)すると、祠からは約9分で岩テラスの八畳岩に出ました。八畳岩からはアルミ梯子で岩峰の山頂に向かいます。
                                       (登山口から約40分でした:廻り縁往復を除く)

○大峯山11:05〜西大峰山12:02
 山頂には「大峰山1050m」や「第一回サミット」の表示板が置かれ、360度の展望が開けます。西から北の方向は西大峯山の右奥に羅漢山、鬼ヶ城山、湯来冠山の後ろに吉和冠山、十方山など芸北の山々が続き、南から西方向には三倉岳、大野権現山、経小屋山そして瀬戸内海の島々が、東側は一部樹木で遮られるものの野貝原山、広島の市街などが展開します。 
 眺望を楽しんだ後は美しい山容を見せる西大峯山へ向かため、先ほどの休憩小屋の表示ある分岐まで戻りました。直進すると2分ほどで三角点です。ここは三叉路で、直進に「西大峯縦走・峯太郎ブナ」の表示があり、左から上川コースが合流する縦走路上の三角点です。
 直進の道をとります。株立ちのリョウブが続く穏やかな道を5分降ると峯太郎ブナです。大峯山のブナは広島県南限と云われその中でも巨木で、四方八方へ枝を広げる珍しい樹形は大万木山のタコブナを連想させます。
 峯太郎ブナから先はよく踏まれたササの道です。紅葉が盛りの雑木林を進み963mピークを越え、次ぎのコブに「笠岩」の表示がありました。峯太郎ブナから15分ほどです。左に踏み跡があり50m降るとありますので覗いて見ますが、余り歩かれたようには見ませんでした。
 笠岩分岐から10分ほど下った鞍部(「西のた」)の植林帯から軽く登り返します。植林帯を抜けて黄葉が美しい雑木林を進むと明るい鞍部(約900m)に出ました。ここにはテープが巻かれ「滝のコース・下山」と書かれて左手に下山路が降っています。                                    (大峯山から47分でした)
 鞍部からはリョウブやクリ、ナラ、カエデ、シロモジなどが黄葉した明るい道を緩やかに登り返します。分岐から10分で右手前方に岩が見えるとすぐ西大峯山に到着しました。             (大峯山から約57分ほどでした)

○西大峰山12:02〜西登山口14:10
 さほど広くは無いものの四等三角点の置かれた山頂はブナ、ミズナラやシロモジなどの広葉樹に囲まれ、切り開かれて南に宮島や羅漢山、北方向に吉和冠山、十方山など中国山地の山々が広がります。西側にはさらに縦走路が延び、「オオネントウ経由西側の尾根を下り林道の終点へ」と書かれた表示が架かっています。機会があれば一度、たどって見たいものです。
 下山は滝のコースとします。落ち葉を敷き詰めた黄葉に道の前方には梢越しに大峯山が見えています。山頂から8分で下山路分岐で右折しすぐ植林帯に入ります。程なくササ道の雑木林に変わりますがシロモジ主体の黄葉は実に見事です。分岐から約15分で左手に滑らを流れ落ちる細くて長いを見ながら急降下して行きます。
 滝を過ぎると傾斜も次第に緩み植林帯は入り、次いで小沢を渡ります。沢を左にし山裾を巻いて進むと七人墓の案内板と墓らしきものが見えます。スギ林の中に石組み跡を見ながら下ると丸木橋に出ますが、橋のたもとには西登山口の表示もあります。橋からは舗装路を2分歩くと「西大峯山入口」の案内板が立つ西登山口に下山しました。                                           (山頂からは約1時間20分でした)
 登山口から六地蔵の案内板(廃寺西安寺の本尊を祀るとのこと)、玖島川上バス停を経て20分で下川上の大峯山登山口に着しました。
                                                     広島里山紀行 記



 

    

   

   
  9:09 笹が峠から林道に入ります     9:22 登山口から山頂へ 
   
       
  最初は穏やかな道も         ほどなく斜度を増します 

      
   
     9:48 長命水も枯れ気味でした     9:55 休憩小屋の前に出ました 
         
     
    休憩小屋の前には祠を背にして山頂の大岩が       廻り縁の基部に回廊が。断崖絶壁です 

           
              奇岩廻り縁です。この下に回廊があります   


 
                廻り縁からの眺望。東から西方向、瀬戸内海側に開けます 

       

     
    やや不安定な梯子を使えば直接山頂に立てますが      今回は山頂大岩の右を巻きました 

          
 
       
         八畳岩から山頂を     10:32 山頂に到着です    

    
 
   
 
     山頂から北方向を。西大峯山の右奥に羅漢山、鬼ヶ城山、吉和冠山、十方山など芸北の山々が広がります

                

    

   

   
  11:05 下山、中央の西大峯までは約1時間の行程    11:07 三角点です。青の上川コースが合流します 

     

      
    11:13 峯太郎ブナに寄ってみました       ブナを過ぎるとササの道が始まります 
  
        
       盛りの紅葉の下を     963mピークに向けて

   

   
  11:35 963mピークを越えたコブには笠岩の案内が    11:38 西のた鞍部を通過します 
      
     
     鞍部から登り返します   

   

   
  11:52 滝のコース分岐、下山に利用します    分岐から山頂まではあと10分! 

   

   
  振り返ると大峯山が見えています    どこまでも歩き続けたいような

      
      
      明るく静寂な登路を   12:02 西大峯山に到着です 

   
 
        四等三角点の山頂   

          
               北西方面には吉和冠山から十方山まで素晴らしい展望が広がります
 

    

   

   
  12:51 下山です   

   

   
   12:59 滝コース分岐から下山路を     このルートも秋山の競演 

     
   
          天空の紅葉ショー  13:13 ナメラを流れ落ちる滝です  

   

   
  13:39 小沢を渡ります    13:36 山中に見えるようです 

   

   
  13:47 丸太橋を渡りました      13:49 林道に出ると西大峯山入口の表示が  

   

   
  13:56 六地蔵の案内板がありました    14:10 川上登山口の駐車場に到着 

   
      
  大峯山の懸崖が顔を覗かせています   

 

     
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