|
山 名 | 宮島弥山 |
標 高 | 529.7m |
場 所 | 廿日市市宮島町 |
登 頂 | H27.1.13 |
アクセス | JR宮島口駅(広電宮島口駅)→フェリー乗り場→宮島 |
コース | 多々良林道コース ○大元公園9:18→登山口9:22→前峠10:16−10:25→多々良林道10:45−10:46→奥の院11:06 ○奥の院11:24→仁王門分岐11:45−11:46→本堂12:00−12:03→山頂12:13 |
メンバー | 美9名 |
過去記録 | H26.1.16 H25.6.6 H25.1.9 |
○大元公園9:18〜前峠10:16
宮島口の乗船場位置が変わり宮島桟橋も改装中でした。
宮島桟橋からはいつもの表参道は通らずに山手の町家通りへ向かいました。点在する古い町家建築が注目され始め、「みやじま雛めぐり」などのイベントも行われて最近は通りを散策する観光者も増えたと聞きます。
昭和時代の雰囲気を残す家並みは商店も開店準備を始め、動き出した町からはそこに暮らす人々の息づかいが伝わってくるようでした。 厳島神社の新装なった太鼓橋を見送り大願寺に参拝してから大元公園に入りました。服装調整を行った後、大元川を渡り沿岸部には珍しいというモミ大樹が群生する公園の奥に進みます。
「弥山登山口(大元コース)・駒ケ林」の案内標柱がありますが大元コースには入らず、右手に進むとすぐ「宮島鳥獣保護区」の古びた説明板があります。特に登山口を示す表示はありませんがここを登山口
として説明板の前から登り始めます。なお説明板裏側の尾根をたどる道は直接前峠山に登るルートとなります。
大元川左岸の道を徐々に高度を上げて行くと、最初は幅の広くて大変歩きやすかった道も次第に山道らしくなって行きます。一時は倒木のうるさかった道も山道の雰囲気を残す程度に整備されていました。特に登山口から40分ほどの崩落斜面ではロープが渡されており助かりました。
最後の倒木を潜ると右手から前峠山の下山道が合流しますが、ここから軽く下ると2分で前峠
(310m台)の鞍部に到着します。登山口から50分余りでした。
○前峠10:25〜多々良林道10:45
前峠には特に案内表示はありませんが直進方向に登り返すと焼山(三剱山)、右側へ下ると多々良林道、岩船山へと向かいます。
今回は右側へ下って多々良林道へ向かいます。最初は良い道ですがすぐシダを被るようになり、シダの下には思わぬ段差などが隠されていますから足下注意です。前峠から4分ほどで左手にテープがあり踏み跡が登っていますがここはそのまま右手に下ります。踏み跡は奥の院への近道のようですがどこへ出るのかは?。しばらく進むと辺りが開け開放的になり、前方に先峠山と三つ丸子が見えます。なだらかな道を下ると一寸した小スペースの空地が現れて背後には焼山、前方には経小屋山が見える休憩の適地です。
この先は多々良林道へ向けての急な下りとなります。5分ほどで水の音が聞こえてくると沢で、沢を越えて出たところが林道です。林道には「奥の院・桟橋」の標柱が立っています。林道を下ると多々良潟、登ると奥の院で、標柱の奥が先峠山や岩船山への登山口
となります。林道までは前峠から20分でした。
○多々良林道10:46〜奥の院11:06
舗装された多々良林道を奥の院へと向かいます。沢沿いの林道は緩やかに高度を稼いで行き、展望がないものの時折左手に岩の重なる焼山が姿を覗かせます。
17分ほど歩くと「多々良林道」の石柱が立つ分岐で、案内表示は来た方向に多々良、左が弥山登山、右が奥の院となっています。ここから先の奥の院への道は未舗装となります。分岐からさらに2分で左に石段があり瀬戸内海国立公園の案内板と弥山山頂1.4km、仁王門0.8kmの標柱が立つ分岐
です。この分岐を見送るとすぐ杉の大樹が立つ奥の院の境内に入ります。林道を出発してから20分ほどでした。
よく手入れされ静寂に包まれた広い境内は往時の面影を偲ばせるものの、大木に覆われていた境内も度重なる風害のためか昼なお暗きの趣きもなくなりました。放置されている搬出用の索道が痛々しい限りです。
右手に地蔵尊、左手に陶一族郎党の慰霊碑をみて一番奥のお日切地蔵尊、白姫の祠の手前で右折して鉄板の橋を渡ると奥の院本堂
、大師堂です。お堂の前からは弥山の山頂が目の先に望めました。
参拝後は、お日切地蔵尊の祠横から山道に入りました。谷を詰める薄暗い杉林の中の道は吹き抜ける風が大変冷たく感じられます。5分ほど登ったところで前方に鞍部が見えましたが、どうやら弥山とは方向違いと気づき引き返すことになりました。(後日、確認すると502mピークを経て先峠に出て三つ丸子山や岩船岳へ向かうコースであることが分かりました。奥の院は502mピークの山麓に位置します)
○奥の院11:24〜山頂12:13
再び境内に出ると正面に焼山が見えています。奥の院境内を出たすぐ先の瀬戸内海国立公園案内板のある分岐を進みます。5分ほどで多々良林道からの道(未舗装)と合流しました。合流点には「左おくのいん(奥の院) 右もとりミち(戻り道)」と読むのでしょうか石柱が立っています。この石柱から2分で石階段が始まりますが意外に急な階段です。階段から5分で右手に仏像の刻まれた石柱が立ち数段の石段が登っていますが、ここが直接御山神社へ至る道の分岐となります。今回はそのまま直進し、この分岐から10分でテーブルベンチのある十字路の仁王門分岐
に出ました。奥の院からは20分でした。
十字路は左から大元コース、前方から大聖院コースが合流し右に仁王門が立ち弥山山頂への道が延びています。合流点のすぐ先の仁王門をくぐると9分ほどで右に御山神社への分岐を見送ります。次いで7分で多くの登山者や観光者で賑わう弥山本堂に到着しましたが、ちょうど12時の時報が鳴っていました。本堂から三鬼堂、文殊堂を経へて潜り岩を抜けると弥山の山頂
です。本堂から10分、奥の院から50分ほどでした。
弥山の最高点は山頂の巨岩「磐座(いわくら)石」で535mのようですが、三角点は最新の地理院地図では529.7mとなっています。以前は529.8mだった?
閉鎖されていた展望休憩所
の2階は昨年の7月から供用を開始されたのことで、杉材の広縁状の床は座ってゆっくりと展望することができるものの屋上展望台のように360度とはいきません。それでも場所を移動すると東側にロープウェー獅子岩駅から似島、その右手に大奈佐美島(おおなさびしま)、その背後に江田島から西能美島、右手前に小黒神島から大黒神島が、続いて阿多田島が真南に見えます。西方面に転じると芸北の雪を被り白く輝く山並みが遠望できました。
雲一つ無い好天に恵まれて伊藤博文が宮島の真価は頂上の眺めにあると絶賛したと云う瀬戸内の景観を存分に楽しむことができました。 (未完)
広島里山紀行記
|