山  名   火山  後火山 
 標  高   408m  455.8m
 場  所   呉市倉橋島 
 登  頂   H27,2,3
 アクセス   JR広島駅→JR呉駅→広電バス(呉倉橋島線)9:25→桂が浜10:27
 コース   ○農産物加工センター10:38→69番石仏分岐11:10→鞍部11:40
 ○鞍部11:40→後火山12:03−12:13→東屋12:27−13:02→鞍部13:07
 ○鞍部13:15→火山13:21−13:40→白華寺14:28→本浦下山口14:40
 メンバー   美7名

 

                                 【概 要】                              

 火山(ひやま)は広島県呉市倉橋島の中央部に位置する山で、景勝の地、桂ケ浜の背後に屏風のように控えて、花崗岩の巨岩が重なり合う特異な山容をしています。その山名は  芸藩通志に「のろし台」があったと記されたことに由来すると云われます。
火山は前火山(408m)と後火山(455.8m)から成り、一般に火山と云えば前火山を指します。
 とくに火山(前火山)頂上部の大岩はその上に立つと360度のパノラマが展開し、瀬戸内海の多島海美を堪能でき遠くは四国山脈の山影が望まれます。
 登山コースは宇和木峠と桂ヶ浜からが代表的ですが宇和木峠からの林道利用のお手軽コースがあります。


○登山口10:39〜西回り・東回り分岐11:10                 
 呉駅前バスターミナル3番乗り場から呉倉橋線に乗車し倉橋町の桂浜温泉館で下車しました。温泉館から150mほど戻ると火山登山口の表示がありコンクリートの坂道が登っていますが、今回はこれを利用せずバイパスを利用しました。
 バイパスは桂浜温泉館の駐車場を抜けて倉橋温水プールと農産物加工センターの間を山手に進むとコンクリート道が登っています。とくに登山口の表示はありませんが、ここを桂ヶ浜登山口とします。3分ほどで上記の火山登山口からの道と合流しました。
 道は倉橋八十八箇所巡りの遊歩道と登山道とが一部で重なりますので、3分ほどで早速75番石仏に出会います。続けて73番石仏が立つ特徴あるキノコのような岩を巻くと落葉したアベマキの明るい遊歩道となりました。73番石仏から4分で最初の分岐があるので右に進みますが、さらに2分でベンチがあります。
 ベンチの先の木階段を登ると2分で2番目の分岐ですがここも右に進みます。階段を登り切ると71番石仏で、ここからは鹿島方面に展望が得られます。
 71番石仏から3分で3番目の分岐が現れます。下り気味の左手は西回りの山頂、右は東回りで山頂となります。左のルートは八十八箇所巡りの遊歩道で、途中で宇和木峠から山頂に向かうコースと合流します。今回は右の階段を登りました。分岐から1分で69番の石仏で、来た方向に遊歩道、登り方向に登山道の標柱が立ち、大岩の傍らにベンチがあり一息入れるのに格好です。登山口からは約30分でした。

○西回り・東回り分岐11:13〜駐車場11:40
 分岐から先は火山の山頂を巻く形で進みます。途中大きなヤマザクラがみられると視界が開けて石切場(国会議事堂の外装に使われているとか)や桂が浜などが確認できます。遊歩道と違って多少荒れた階段を登ると、今にも崩れ落ちるのではと思わせる巨岩群が目に飛び込みます。穏やかになった捲き道を進むと後火山や東屋が見えてきます。
 西回り、東回りの分岐から27分ほどで火山と後火山との鞍部に到着しました。登山口からは1時間でした。

○駐車場11:40〜後火山12:03         
 鞍部は火山と後火山への分岐点で、宇和木峠から林道が通じており駐車場と東屋、ベンチ、トイレがあります。
 先着グループでにぎわう鞍部を後にして後火山に向かいます。風化花崗岩の滑りやすい急坂を6分ほど登ると展望テラスの付いた東屋ですが、東屋は後回しにして先ず後火山に向かいます。
 東屋から先はすぐ雑木林に入り展望は得られません。木階段を登りますが日差しのない道の傍らには雪が残っていました。東屋から10分で左下に視界が開け鹿老渡、鹿島大橋、鹿島などが見えています。この前方には文字の書かれた三角形状の大岩があります。
 この岩の先は下りになりますので、ここを山頂と勘違いする例もあるようです。樹林の中を下ると岩から4分で四等三角点のある後火山に到着です。樹林の中の細い山道の真ん中に三角点が置かれ、手製プレートがかかった山頂は展望はありません。前方に道が開けているので少し進んでみましたが展望は得られないようでした。駐車場からは23分ほどでした。

○後火山12:13〜(休憩)〜火山13:21
 山頂を確認した後は展望東屋へ戻ります。下山路の正面に岩の火山の山頂がみえています。東屋からは南方向に瀬戸の海、西に火山の山頂、北に能美島や早瀬大橋などの景観を楽しめます。
 冷たい風の吹き抜ける東屋を避け日溜まりとなる東屋下の岩で展望を楽しみながらの昼食としました。
 火山へ向けて一旦下り、鞍部の駐車場から往路を左に分けて東屋脇の階段道を登ります。
急な階段を2分ほど登ると右手に展望の岩があり前方、北方向が開けて倉橋島と東能美島を結ぶ早瀬大橋などが目前に広がります。振り返ると後火山の中腹に展望東屋と登山路が見えています。展望の岩から3分、左に露岩をみて回り込むと火山の山頂で、先着したメンバーの姿が巨岩の頂にみえています。巨岩にはロープを伝い手すり付きのハシゴを登ると容易に頂に立てます。
 巨岩の上に立つと感動の360度大パノラマで、眼下に箱庭のように倉橋の集落を見下ろし、その先にはキラキラと輝く穏やかな瀬戸の海が広がります。広島県、愛媛県そして山口県の島々が点在する瀬戸の内の多島海とその遙か彼方には雪を抱く四国山地の山並みもみることができ、北側の西中国山地の山並みも白く見えました。鞍部からは5分ほどです。
                                          
○火山13:40〜西回り・東回り分岐
 大パノラマを十分堪能した後は西回りコースの宇和木峠側に下山です。すぐ展望の岩があり正面に東能美島の陀峯山、倉橋島をつなぐ早瀬大橋が印象的です。この先の長い階段を下り6分でベンチと数本の標柱そして案内絵図のある平坦地の最初の分岐に下り立ちます。道はT字状で山頂からこの地点までが登山道で、この先は八十八箇所巡りの遊歩道となります。直進する北方向の遊歩道は宇和木峠に下り、左折の南方向は下ると往路に連絡します。
 今回は白華寺(はっかじ)に下るため左折して階段を下ります。分岐から3分でベンチ、その後は急な階段道を倉橋の集落を眺めながら急速に高度を下げます。振り返ると巨岩群が崩れんばかりで改めて岩山であることを実感します。明るい道が終わりヤシャブシの中の階段を下ると分岐から30分で手製の案内板が掲げられた2番目の分岐です。

○西回り・東回り分岐14:18〜下山口14:40
 分岐の直進方向に遊歩道の表示があり良い道が上がっていますが、往路の69番石仏の分岐につながります。手製案内板に従い右折して白華寺方面へ下ります。道は急に山道の感じになり3分で右手に岩屋のような赤石が現れました。赤石から1分で3番目の分岐でここにも手製案内があります。標柱には来た方向に火山登山道、右折が火山遊歩道となっています。直進は才の木方面とあり八十八箇所巡りの良い遊歩道が下っています。
 分岐から4分、急な階段を下るとイノシシ除けの柵があり、入ると八十八箇所のゴール白華寺の境内です。白華寺の石段を下ると目の前は倉橋の家並みが広がります。豪壮な西蓮寺の前から廃校となった小学校の横を通り、路地を抜けると白華寺から12分ほどでバス路に出ました。本浦バス停はすぐ先で山頂からはちょうど1時間でした。
                                                     広島里山紀行記


 
登山口〜鞍部   

      

       
     10:38 農産物加工センター前から        10:39 ここを登山口として 

      

       
     倉橋温水プールと農産物加工センターの間を            10:52 73番石仏とキノコ状岩を見送って 

     

       
     10:54 アベマキの遊歩道を        10:58 ベンチがありました 
      
           
     11:07 71番石仏、鹿島方面に展望が得られます            遊歩道の階段が続いて 

      

       
     11:10 3番目分岐点。青は西回りコースの遊歩道        11:11 69番石仏、ここから登山道に 

         
       
        少し荒れ気味な登山道を        捲き道の先に崩れ落ちんばかりの巨岩群が 
   
鞍部〜後火山   

      

       
     11:40 登山者でにぎわう鞍部に到着です        11:46 展望の東屋に向けて滑りやすい道を 

      

       
     雑木林に入り思いがけず雪をみました        11:59 東側に展望地が 

                     
                     展望地からは正面に鹿老渡や鹿島を望みます。遥かには四国も 

      
 
     11:59 文字の書かれた岩、ここを山頂と誤ることも。岩の左を進みます  
   
後火山〜鞍部 

            
                後火山の山頂。三角点が置かれているが展望はありません

                  
  

      

       
     12:13 下山。展望東屋に向かいます        瀬戸内の島にしては珍しく雪が 

      

       
      展望の東屋から鹿島方面を         長串の鼻と桂が浜を 
   
 

Hiroshima Satoyama Kikou

東屋ベランダからは南方向を一望します

   
   
   

      

       
     13:02 火山に向けて        13:07 鞍部に下りました。前方に登路が 
   
鞍部〜火山   
      
           
     13:15 鞍部から早速階段が始まります            山頂直下の大岩壁 

            
                     岩壁の前は開け、東能美島の陀峯山、早瀬大橋が目の前です 
 
火山〜下山  

           
 
               
     13:21 山頂に到着        山頂の大岩は360度の絶景ビューポイントです 


              
               大岩から。瀬戸の多島海とその遙か彼方には雪を抱く四国山地の山並みも 


               
  

      

       
     13:40 西回りのコースで下山します        すぐ展望の岩がありました 

                     
                             展望の岩からは正面に陀峯山が望めます  

      

         
     13:42 長い階段道の始まりです       13:48 桂が浜方面と宇和木峠との分岐に到着 
      
          
     1番目の分岐。ここは左折して桂が浜方面へ       箱庭のような集落を見ながら急速に高度を下げて 
      
          
   14:18 2番目分岐。直進は往路の69番石仏の分岐へ           14:21 案内プレートには赤石とありました 

      

      
     14:22 3番目分岐。直進は才の木に       14:28 柵を開けて白華寺境内に 

      

      
     白華寺は八十八箇所巡りのゴールとのこと       倉橋の集落を眺めながら 

      

      
     14:40 バス停近くに出ました。正面に火山が       14:52 乗車します 
   
   
   

 


 
 
                                     国土地理院


        
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