山 名 | 焼山 前峠山(まえだおやま) |
標 高 | 490m台 423m |
場 所 | 広島県廿日市市宮島町 |
登 頂 | H28.2.3 |
アクセス | JR宮島口駅(広電宮島口駅)→ フェリー乗り場→ 宮島桟橋 |
コース | ○宮島桟橋9:53→10:15大元公園登山口10:32→前峠山11:54 ○前峠山11:55→12:15前峠12:16→焼山12:51 ○焼山13:35→大元コース下山口13:42→大元コース登山口14:37 |
メンバー | 美11名 |
過去記録 | H26.1.16 H25.6.6 H23.2.14 |
○大元公園登山口10:32〜前峠山11:54
少し遅めの到着で観光客に混じって登山口の大元公園に急ぎますが、さすがに公園内には人影はありませんでした。
大元神社は厳島神社より歴史ある神社であり、公園内にはモミの針葉樹と常緑広葉樹が混在し、弥山原始林とともに世界遺産の登録区域に含まれています。
公園で服装調整の後、先ず「弥山登山口(大元コース)・駒ケ林」の案内標柱のある大元コ−ス登山口に向かいます。
案内標柱のある分岐の右前方には古びた「宮島鳥獣保護区」の説明板もあります。ここで左に進めば駒ヶ林、弥山への大元コース、とくに表示などは見あたりませんが説明板の前が大元川沿いに前峠へ、裏側の道が前峠山への尾根ルート登路となります。今回のルートではこの分岐に下山しました。
進入するとすぐ倒木のお出迎えとなりました。枯れ枝も多数散乱しマイナーなコースを予想させます。登山口から10分足らずで小さな尾根に出ました。穏やかな道は5分ほどでシダの深い急な登りにと変わりました。このシダの道は山頂まで続きます。原則一本道で所々にテープが見られますが、ルートファインディングを要することはないと思います。ただシダで足元が見えないこともありますので注意が必要です。
登るに従い左手には駒ヶ林の岩壁が見えてきます。登山口から15分ほどで始めて視界が開け宮島桟橋から鳥居や五重塔を俯瞰することができますが、さらに登ること5分ほどでもっと展望が広がります。この先は緑の中に枯れ木が林立する白骨林のような異様な景観が広がります。
一旦緩むものの再び急登となるシダの荒れた道を進むと、登山口から50分ほどで大岩が現れてきました。大岩群はこの先多数点在します。倒木を潜ったり跨いだりの難路を進むと3度目の展望地ですが、ここは枯れ木が少し視界を邪魔します。さらに5分ほど進み大岩を巻くと4番目の大岩の展望に出ました。休憩適地でここからの景観は素晴らしく248mピークを目の前にして対岸の船倉山から駒ヶ林まで望めます。さらに5分で5番目の展望地の小テーブル岩に到着です。ここからはさらに広範囲に開けた展望が得られます。 この先は登るにつれより迫ってくる駒ヶ林の岩壁を見ることができます。大岩の右手を巻いて急斜面を登り左手に方向を転じるとすぐ前峠山山頂です。 (登山口からは約1時間20分でした)
○前峠山11:55〜前峠12:15
山頂部は潅木に囲まれた小スペースで展望はありません。山頂の西側にある岩から北側の景観が少しだけ。山頂を示す表示類も無く一枚のCDがぶら下がり測量用石柱が立っているだけです。早々に下山し焼山に向かいます。
下山口にはテープが巻かれておりすぐ下りが始まりますが、相変わらずのシダの道は想像以上の急傾斜で急速に高度を下げていきます。ときおり眼前に現れる焼山と駒ヶ林の岩肌は相当な迫力で迫る感じです。山頂から6分ほどで下山路唯一の展望があり、宮島桟橋から大鳥居、西松原などが望めました。
さしもの急な下りが緩むと左手から大元川沿いのコースが合流しました。この地点から1分で前峠に到着です。
(山頂からは約20分でした)
○前峠12:16〜焼山(三剱山)12:51
前峠は三叉路で直進(東方向)すれば焼山で、右手(南側)には先峠、岩船岳へのコースが降っています。
焼山への登山口にはとくに案内表示は見つかりませんでしたが、赤テープが下がっていました。3分ほどで垂直に立ち上がる岩壁の裾に突き当たりますので岩壁沿いに岩場を登ります。岩場登りが終わり振り返ると、枯れ木と岩の点在する前峠山が目の前に見えています。続いてまた岩場登りですが、ここは岩場に向かって左手に進み狭い岩の間を抜けます。抜けるとシダの茂る樹林ですがこの先は特に難所はありません。
上空が明るくなりマツの幼樹が現れると二つの大岩が現れ、岩越しに岩船岳が顔を見せています。炭化した樹幹や白く立ち枯れた木々が目立つ道や岩の脇を進み傾斜が緩むと焼山山頂です。
山頂は低木の間にテーブル状の大岩が南北にあり休憩適地です。北側の岩からは大竹方面から大野瀬戸、大野浦、その奥に経小屋山(596.6m)、目の前には前峠山そして広島湾と広がります。南側の岩からは左手から弥山、眼前の岩屋山(俗称)、先峠山、三つ丸子と連なりそして先峠山の奥には岩船岳も見えていました。
(前峠からは約35分ほどでした)
○焼山(三剱山)13:35〜大元公園14:37
下山路は大元コースとして東側に下りますが、下り始めるとすぐ超急降下し大変滑りやすい道となります。途中、駒ヶ林の絶好の展望スポットの岩棚がありますので寄り道します。眼前に迫りくる幅400m、高さ50mとも80mとも云われる駒ケ林岩壁には圧倒的されるばかりです。そして左手には岩崩れる尾根の先に海と混然一体となった厳島神社、右手には弥山から能美島そして鏡のような海に浮かぶ小黒神島が印象的です。
最後の難所である岩場を下ると駒ケ林と焼山との鞍部の弥山登山道で、「弥山、駒ヶ林・大元公園」の標柱が立っています。 (山頂からは7分ほどでした)
目指す大元コース下山口はすぐ左手、北側にあります。一歩踏み出すと石の階段が始まりますが、このコースは弥山詣での参道であったため石段は大元公園まで続くことになります。
ものの3分も下ると左に「岩屋大師」の案内があり、階段がありますので覗いてみました。重畳した大岩の間に口を開けたように弘法大師由来の岩屋大師があり、腰を屈めながら薄暗い洞窟のような岩屋に入ってみると広い空洞に数体の石仏が祀られていました。
岩屋から数分でコース最大の見所である駒ヶ林の大岩壁、大断崖の下に出ます。その後は深い原生林の中を下ります。苔むした巨岩奇石も次々に現れますが足元に気をとられ、なかなか見る余裕もありませんでした。岩屋大師から10分ほどで風穴と呼ばれ、夏には涼風が得られる大師堂の祠も今の時期は素通りです。急な石段をドンドンと云う感じで下ります。ようやく急な下り解放されると樹齢約100年と云うモミの大木が林立する公園領域に出ました。そのまま進んで出発した登山口に帰着しました。 (焼山からは約1時間でした)
広島里山紀行記
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