山 名 | 安芸小富士・下高山 |
標 高 | 278.1m 203.1m |
場 所 | 広島市南区 |
登 頂 | H29.3.8 |
アクセス | 広電宇品港→フェリー |
コース |
○似島学園登山口9:59→尾根分岐10:32→山頂10:54 |
メンバー | 美12名 |
過去記録 | H28.1.2 H27.2.25 H26.2.16 H23.1.17 |
○似島学園9:59〜安芸小富士10:54
宇品港からフェリーに乗船し20分の船旅で学園前桟橋に到着しましたがいつものように慌ただしい下船でした。検疫所跡の似島学園の校門からりグランド脇をぬけて登山口に向かいました。
登山口になる学園の体育館前で服装調整の後、階段を登ると目の前に「いのちの塔」が見えています。塔への道を右に見送ると急な山道に変わりますが、前回とは異なり階段が整備されていました。それもしばらくで深くえぐられ溝状の滑りやすい道に変わります。一部には土嚢が敷かれていますが、オーバユーズによる荒廃はいかんともし難い状況です。
登り始めて15分もすると二歩登って一歩下がるような風化した花崗岩の滑りやすい急斜面ですが、ほぼ直登の道を登り切ると国旗掲揚台に到着しました。
掲揚台からは視界の無い林に入り尾根の分岐をめざします。登り始めて30分余りで尾根の分岐に到着しました。
分岐の左は下高山への下山路ですが先ず右折して小富士に向かいます。傾斜はすっかり緩みましたが滑りやすく歩きにくい道です。
分岐から15分ほどで花崗岩の露岩帯ですが砂礫の乗った岩道はコース一番の難所です。岩場が終わり眼下に目をやると青い瀬戸内海が広がり、家下の集落と似島港そして下高山への稜線、そして宮島、沿岸部の山々が望めます。すっかり緩やかになった道を進むと分岐から20余りで山頂に到着しました。
山頂には二等三角点とシンボルの赤く塗られた航空保安施設があり山名案内図板が設けられています。
眺望は南側は樹木で遮られるものの西から東へは素晴らしい景観が開け、広島湾を行き交うフェリーや経小屋山、鉾取山山系、呉婆々宇山、絵下山、灰が峰、江田島などが望めます。ただ寒の戻り、寒さの底という天候で広島市街地方面は季節外れの雪模様で広島南アルプスなどは定かではありませんでした。
○安芸小富士11:02〜似島峠11:48
展望を楽しんだ後は下高山をめざします。山頂から5分の滑りやすい露岩帯は、正面に下高山と似島港そして江田島など見飽きることのない景観ですが慎重に下ります。
山頂から15分ほどで学園ルート分岐に到着ですが右折して下高山に向かいます。右折後は視界も閉ざされマサ土の道も無くなりました。学園ルート分岐から尾根道を4分で左に「似島臨海少年自然の家・展望台」、右に「似島港(家下)」の標識のある分岐で右折して港方向に進みます。
一登りし旧高射砲陣地跡とされる幾つかの凹みの脇を抜けるとミモザの群生地が見られます。外来種ですから昭和48(1973)年の山火事の後にでも植樹されたものでしょうか。少し早いようですがそれでも黄色い花が見られました。咲き始めたミモザを眺めながら平坦な尾根道を進むと足下の悪い急な下り、次いで竹林の下りとなります。
急下りの竹林を抜けると少年自然の家分岐から15分ほどで「似島港」の表示があり、左から少年自然の家ルートが合流、次いで1分の「家下(似島港)」の分岐で右へ似島港への道が下ります。「下高山登山口」の表示のあるこの分岐を左折して篠竹の中に突入します。すぐ先にオリエンテーリングの案内表示があり、左手から少年自然の家からのルートが合流します。
篠竹の道を抜けると視界が開けて眼下に似島臨海少年自然の家が見え、後方には小富士の頂も見えています。この辺りはミカン畑跡のようですが通るたびに荒廃が進んで今年は梅も花を付けていませんでした。この先は草の勢いが強く今の時期でないと歩きにくいと思われます。畑に出ると前方に下高山の頂が見えています。明るい畑中の道を進み墓所を抜けると家下(やじた)地区と大黄(だいおう)地区とを結ぶ似島峠の舗装路にでました。小富士から45分ほどでした。
○似島峠11:48〜下高登山口12:08
車一台がやっとの道は峠でカーブし案内表示があり、直進方向が「似島小学校・中学校、原爆慰霊碑、下高山登山口」、後方が「似島桟橋」、左が「臨海少年自然の家、広島平和養老館、似島学園」と書かれています。
直進し舗装道を2分ほど進んだカーブ地点に「下高山(標高203m)」の案内があり、登山口への進入路のコンクリート道が右に登っています。薄暗い道を登り左に折り返すと視界が開けました。ミカン畑の先に広がる海に浮かぶ峠島や絵下山を眺めながら巻き道を進み、竹林を抜け前方が明るくなると下高山登山口です。前方からは中学校からの登山道が合流しています。
○下高山登山口12:08〜山頂12:40
下高山登山口には「下高山登山道入口」「似島臨海少年自然の家・家下港」の表示があり登山道が登っています。ほぼ直登の道は結構厳しいのですが、時折姿を見せる下高山を見ながらを15分ほど頑張ると尾根の176mピークに出ました。ピークは分岐点で「下高山まで740m」の標識が立ち、反対側には似島港への下山路が下っています。
176mピーク分岐から下高山に向かうとすぐに右手が開けて眼下に似島港と家下の集落、その奥に安芸小富士を眺められます。この展望地から一登りして一旦下るとシダが繁茂する急坂で、登ると視界が開けて下高山と手前の190m台ピークが見えています。
190m台ピークからは沿岸部の山々や宮島方面への素晴らしい展望が得られます。下って転落防止の鎖が張られた尾根道を進みますが、左手眼下には小学校の赤い屋根やカキ筏が見えています。大岩の左を巻くと山頂で176mピーク分岐からは15分余りでした。
○山頂13:19〜似島港14:08
山頂は広く三等三角点と岩そして藤棚とベンチが置かれ北には小富士、南は目の前に大須瀬戸を挟んで江田島が望めます。
眺望は北に極楽寺山、窓ヶ山、鈴ヶ峰、大茶臼山、呉娑々宇山など広島市の山々、東に絵下山、天狗城山、灰が峰、休山と呉の山、南にクマン岳、大須山、砲台山、野登呂山と江田島と能美島の山、西には宮島弥山や経小屋山、大野権現山、野貝原山など県西部の山と360度の大展望が広がります。
下山は似島港に向かい往路をたどりますが、190m台ピークからの小富士を見納めにすると視界が遮られます。
山頂から20分ほどで176mピークの分岐に戻りました。分岐には登ってきた右方向には「中学校方面」の木柱がありますが、左手の似島港への表示類はなく黄色のテープが巻かれていました。ただ下山口は以前に比べると随分と広く明確になって表示類は無くてもそれと分かります。
下山口からはすぐ雑木林の急な道を下ります。一旦、開けた荒れ地に出て右方向に下るとノイバラのある難所でこれを過ぎて荒れ地に出ます。ピーク分岐からは15分足らずでした。荒れ地の前方には鉄塔が見え、前回はそのままに直進して似島峠に出ましたが、今回は左折して山すそのトラバース道に入りました。薄暗い巻き道を進んで畑に出ると家下の集落が見えてきます。荒神社、お寺の前を通り島特有の曲がりくねった狭い路地を抜けて似島港の前に出ました。山頂からは40分ほどでした。
広島里山紀行記
広島港(宇品から)9:30発のフェリーに乗船 | 海に浮かぶ小富士、海抜0mからの山登りです |
9:49 学園前桟橋で下船です | 9:59 学園の体育館前が登山口 |
いのちの塔前に出ました | 深くえぐられた溝状の滑りやすい道を |
風化した花崗岩の滑りやすい急斜面を | 振り返ると登山口の学園が。峠島とカキ筏も |
10:18 国旗掲揚台に到着 | 10:32 尾根分岐で先ず小富士に。左は下高山へ |
10:47 花崗岩の露岩帯に入りました | 風化した花崗岩の砂礫で滑りやすい道です |
振り返ると江田島と能美島が | |
眼下に似島港と下高山。 江田島と能美島そして宮島が | |
10:54 シンボルの航空保安施設が見えて山頂に到着 |
南は大須瀬戸を挟んでクマン岳、大須山、砲台山、野登呂山など江田島と能美島の山が |
13:19 似島港に向かって下山です | 小富士も見納めです |
13:40 176mピーク分岐。 右手から登りました | 道は広く歩きやすくなっていました |
13:54 分岐の荒れ地を左折。 直進は似島峠へ | 畑地に出ると眼下に家下の集落が |
島特有の狭い路地を抜けて | 14:08 似島港に到着しました |
14:30発のフェリーに乗船します | 15:12 広島港(宇品)に帰着しました |