山  名    文珠山・嘉納山・源明山 
 標  高  662.5m・ 691m(三角点684.7m)・ 624.5m 
 場  所  山口県周防大島町 
 登  頂  H29.3.15 
 アクセス  JR五日市駅→JR大畠駅 
 コース  ○笛吹峠10:03→源明峠10:33→源明山10:56
 ○源明山11:04→11:36第一ピーク11:39→第二ピーク11:43→嘉納山12.16
 ○嘉納山12:19→文殊山13:03
 ○文殊山13:35→文殊堂13:59  
 メンバー  美11名 
 過去記録  H25.3.16 

 
                                 【概 要】                               
 山口県周防大島の南北を貫く脊梁をなす文殊山(662.5m)、嘉納山(684.7m)、源明山(624.5m)の稜線は瀬戸内アルプスあるいは周防大島アルプスの愛称で親しまれ、これら3山を結ぶ縦走路は要所で瀬戸内海の多島美を堪能することができます。
 これらうち文殊山(663m)は縦走路の起点となる山で、頂きからは北側に大畠瀬戸そして柳井市街を望み南側は嘉納山、源明山、嵩山など360度のパノラマが広がります。また嘉納山は小豆島の星ヶ城山(800m)に次ぐ瀬戸内海第二の標高で、山頂には高射砲台跡があります。展望は北から南東が開け嵩山(だけさん)と浮島、柱島など瀬戸内海の島々が見られます。源明山(625m)は山頂に第二次長州征伐時の大島口の戦を記念する「四境の役大島口戦跡碑」が立ち、縦走路の文殊山、嘉納山、嵩山(618m)そして柳井の琴石山などが望めます。
 今回は笛吹峠から源明山に登り、嘉納山と文殊山を経て文殊堂に下山しましたが、これら3山を結ぶ縦走路は嘉納山と源明山の間は多少起伏が大きいもの全体としては良く整備され歩きやすいコースでした。

○笛吹峠10:03〜源明山10:56
 大島の交通機関は不便なためJR大畠駅からはタクシー利用とし、大島大橋を渡り103号線で屋代ダム公園を経て笛吹峠に着きました。笛吹峠は既に標高333m地点で「周防大島町観光MAP」や「源明山登山口」などの案内表示があり、左手に舗装された源明山へ向けて旧道が登っています。
 車一台がやっとの視界の無い植林帯の舗装路を登ると源明峠です。登山口からは30分でした。標高は約510mで舗装路はさらに安下庄(あげのしょう)の方に下っています。源明峠には「源明山1.0km」の導標があり、導標の左手から常緑樹林の中の急な山道を登ります。一旦穏やかになった後、秋岩屋観音の表示を見送り再度ジグザグ道を登って右折すると山頂です。源明峠からは20分余りでした。

○源明山11:04〜嘉納山12.16
 源明山の山頂は広く、中央には四等三角点と「四境の役大島口戦跡碑」が立ち遊歩道図と山名入りの展望図も置かれています。ミニ溶岩ドームを想わす岩の上に立つと室津半島から柳井方面そしてこれから歩く嘉納山や文珠山が望めますが随分と遠くに感じられます。
 次の目的地の嘉納山へ向けて下山しますが、長くて急な手摺り付きの階段ドンドンと下ります。10分ほど下ると鞍部で「嘉納山2.2km・源明山0.3km」と送電柱が立っています。 鞍部からは視界は無いものの平坦で快適な尾根道となり、両サイドにはこの山に多いアオキが群生していました。次第に傾斜が増し鞍部から10分もするとまた手摺り付きの擬木階段となります。見上げるような急な階段を上ると610m台ピークの展望地で鞍部からは20分ほどでした。ピークには「内海多島海景観」の案内板があり、嘉納山と嵩山、眼下に安下庄の集落そして海と素晴らしい景観が広がります。
 しばらく展望を楽しみ出発しますが今度は急な下り階段です。「嘉納山1.4km・源明山1.1km」の導標を見送り階段を上ると展望地から4分ほどで次の630m台ピークに着きました。地図上では源明山と嘉納山のほぼ中間点でありベンチが置れていますが展望はありませんでした。一旦下って登り返すとヒノキ林に入ります。途中で集塊石と呼ばれるらしい大岩の脇を進むと嘉納山林道終点と出合いました。ベンチから20分でした。
 林道終点から左の縦走路に入るとすぐ嘉納山の海上保安庁の電波塔が見えました。再び登り階段が続きますが、出会いから7分で「嘉納山0.2km・源明山2.3km・岩屋観音0.2km」の導標です。左に岩屋観音へ踏み跡のような道が下っていますが今回はパスしました。この先は嘉納山へ向けての最後の急登となります。4分ほど頑張ると上空が開けて「嘉納山0.1km・嵩山2.1km」の導標です。左折して嘉納山に向かい海上保安庁の電波塔の脇を過ぎると嘉納山に到着しました。林道出会いからは12分ほどでした。

○嘉納山12:19〜文珠山13:03
 嘉納山の山頂は広くゆったりしていますが、中央部は砲台跡でその基礎部分に山頂標識が立っていました。嘉納山は小豆島の星ヶ城山(800m)に次ぐ高さで、北から東方向の展望が素晴らしく嵩山と久賀の集落、瀬戸内海に浮く浮島(うかしま)などが見えます。
 最後の目的地の文殊山に向かいます。山頂から3分で二等三角点が道際にありますがうっかりすると見落としそうです。三角点を過ぎると階段を下り山すそを巻いての歩きやすい道になります。進むと山頂から15分で鞍部で、辺りにはアオキも多く見られベンチと「文殊山1.2km・嘉納山0.8km」の導標がありました。
 鞍部の先から奇妙な枝振りの目立つスギ植林帯に入り緩やかに登ると、ベンチから8分で「文殊山0.8km・嘉納山1.2km」の導標です。深い植林帯の右手は土手状になっています。一登りすると左手に展望の得られる岩がありますが、このすぐ先に「外敵侵入防止の土塁」の説明板がありました。植林帯で見た土手状のものが土塁でしょうか、説明板の前にも石組みらしきものが見えてます。土塁説明板から3分ほど下ると文殊林道に出ました。ここまでは文殊堂から車でも来れます。
 林道を渡り篠竹が切り開かれた広い道を4分で「文殊山0.2km・嘉納山1.8km」の導標です。進むと直進の階段と右を巻く広い道の分岐でどちらも山頂へ通じますが、巻き道を進むと途中で文殊堂への下山路があります。
 
○文珠山13:35〜文殊堂13:59
  文珠山の山頂はドーム状に綺麗に刈り込まれ、四等三角点と山名の刻まれた石柱が立っています。一段下がった所にあるコンクリート造りの展望台に立てば360度の眺望が開け、南方向には縦走してきた源明山・嘉納山、北から西側には大畠瀬戸の向こうに銭壷山、琴石山、笠佐島そして柳井市街、室津半島などが見えています。
 下山は文殊堂として山頂の北側の巻き道から下りますが、すぐ急な下りとなりスギ木立の中の階段道は幅はあるもののかなり荒れ気味です。山頂から20分で左下に巨岩の岩屋がみえるので寄りましたが、石灯籠も倒壊して辺りは大変な災害状況でした。石仏の安置された岩屋前の急な石段を下り文珠堂に出ると石段はロープで止められていました。
 下り立った文珠堂は明るい陽射しの中、木立に囲まれて静かに佇んでいました。文殊堂からは舗装路を下り、文殊林道との出会いからJR大畠駅までタクシー利用となりました。
                                                                                広島里山紀行記



 
 
  
  

   

   
  JR大畠駅からタクシーを利用しました   10:03 笛吹峠から源明峠登山口に向かいます





   

      
  10:33 源明峠登山口から登山道に       早速に急な登りです

      





   
     照葉樹林の快適な道も   10:56 源明山に到着

  
  

   

   
  四等三角点と四境の役大島口戦跡碑が立ちます  


      
            これから歩く嘉納山や文珠山が望めます。 奥には室津半島や琴石山も 





   

      
  11:04 源明山から下山です      すぐ急な下りが始まり





   

      
  数少ない展望で嵩山が望めました      急な階段をドンドンと

   

   
  11:14 鞍部には嘉納山まで2.2kmの表示   両サイドにはアオキが群生していました

      





   
     急な階段の道を登り上空が開けると   11:36 第一のピークにつきました


   
        第一のピークから嘉納山と嵩山を。眼下には安下庄の集落そして海と素晴らしい景観が広がります





   

     
  11:39 ピークには「内海多島海景観」の説明板が     ピークからは急な下りです

   

   
  11:41 嘉納山まで1.4kmの導標を過ぎると   11:43 中間点の第二のピーク、展望無しです

       





   
      つかの間の穏やかな道を    再度登りに





   

       
  これは集塊石?  

   

   
  12:04 嘉納山林道終点と出合いました   12.11 嘉納山まで0.2km、左に岩屋観音への道が

      

       
     12:12 嘉納山へ向けての最後の登りを       整備されていますが階段が多い!

   
 
  12:15 分岐。嘉納山へ0.1km、嵩山へは2.1km  
 
  
 

    

  
  12.16 嘉納山に到着しました   中央部には砲台跡があります


 
 
         北から東方向の素晴らしい展望。 嵩山と久賀の集落そして瀬戸内海の多島美を

          
                             西方面の展望も
  

   

   
    12:22 三角点は山頂を少し下った道際に

      

       
     階段があるもの格段に歩きやすくなり    12:34 ベンチのある鞍部に、文殊山まで1.2km

   

   
  12:42 文殊山まで0.8km    スギ植林帯の道を。 右側は土塁跡?

   

   
  12:49 ルート唯一の展望の岩です   12:50 「外敵侵入防止の土塁」の説明板を過ぎ

   

   
  12:53 文殊林道に出ました。ここまで車でも可能   嘉納山への案内標識があります

   
 
  12:57 文珠山に0.2km  

  
  

   
 
  13:03 文殊山に到着  

   
 
            展望台からは縦走してきた源明山・嘉納山が見えています。そして嵩山も


           
 

   
      北から西側には大畠瀬戸の向こうに銭壷山、琴石山、笠佐島そして柳井市街、室津半島などが望める絶景です
  

   

   
  13:35 文殊堂に向けて下山します   13:36 山頂からすぐに下山口が

   

   
  下山路は急で意外に荒れていました   13:57 岩屋観音窟辺りも災害跡のようです

   

   
  13:59 明るい陽射しの中に佇む文殊堂   14:05 文殊堂駐車場に下山です。左は文殊林道

   

   
  14:22 JR大畠駅に帰着しました  
   

 
 
 
     
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