山  名   極楽寺山 
標  高 693m 
場  所 広島市佐伯区・廿日市市 
登  頂 H30.6.22 
アクセス JR五日市駅→JR廿日市駅 
コース ○平良登山口7:59→四等三角点9:36→極楽寺10:05
○極楽寺10:18→蛇の池10:40-11:45→四等三角点12:44→バイパス登山口13:56 
メンバー 同好の人 
過去記録 H26.12.3 H23.9.27   H23.5.9 

 

                   【概 要】                          
  極楽寺山(ごくらくじやま)は観音山とも呼ばれ標高693mで広島市佐伯区と廿日市市の境界に位置します。山域は瀬戸内海国立公園に指定され山頂直下は平成3年の台風19号により相当被害を受けましたが、樹齢数百年のモミの自然林に包まれています。
 また山頂には建立が聖武天皇まで遡るとされる古刹高野山真言宗極楽寺があり、特に本堂は毛利元就によって寄進されたと云う広島県重要文化財です。また阿弥陀堂には国内でも最大級の木像、阿弥陀如来大仏が鎮座するなど古くから霊山として登られていました。本堂先の展望東屋からは廿日市市中心部や瀬戸内海に浮かぶ宮島などの島々を望むことができます。
 登山コースは近郊の人気の山だけに新旧幾つかのコースがありますが観音コース(観音台団地から)、屋代コース(ゴルフ場から)、そして平良コース(廿日市平良から)などが一般的です。
 今回利用の平良コースは古い丁石が残る極楽寺への表参道であり、距離的には最長ですがあまり急登も無く木陰も多い歩きやすいコースでした。

○JR廿日市駅〜小野登山口
 新装なったJR廿日市駅は木材を多用した明るい駅舎となり、起点となる駅北口は小山が掘削され左には大きなマンションが、右はスーパーが出来ていました。
 駅から北上してバイパスを目指し住宅地を歩いてバイパス平良第2号トンネルを過ぎると平良第3号トンネルがあります。トンネル入口には「瀬戸内海国立公園・極楽寺山登山口」の大きな案内板があり、「これより北200M右山道を上る・頂上まで徒歩120分」と書かれています。駅からは20分ほどでした。
 第3号トンネルから5分のカーブミラーの所に「瀬戸内海国立公園・極楽寺山・憩いの森」の案内があり、続いて「極楽寺⇒」の案内板のある小野登山口(下平良の小野地区)に着きます。

○平良登山口8:00〜三角点9:36 
 小野登山口から山際の道を登て行くと新しい住宅群の先に平良登山口がありますが、登山口の案内表示類は見当たりませんでした。
 道はすぐ薄暗い雑木林に入り4分で「極楽寺←あと110分」の案内表示が立っていました。案内はこの後も60分・40分・20分と現れます。深い堀割のような道を登ると3分で右から表参道であるお菊古道が合流しました。そのすぐ先に最初の丁石となる七丁石がみられます。この先は登りと緩やかな尾根道を繰り返しますが十二丁石を過ぎて送電鉄塔に着きました。登山口から30分でした。鉄塔の脇にはベンチが置かれ廿日市大橋の先に似島が見えています。
 鉄塔からすぐ「←極楽寺山」の表示があり山陽自動車道極楽寺橋に出ました。橋を渡るとコンクリートで塗り固められた急斜面の階段となり、登り切ると左手から宮島SAコースが合流して来ます。のぞいてみるとこちらは長い階段で単独女性登山者の姿が見えました。更にコンクリートの坂道を登って行くと地道に変わり、3分ほどで案内表示はありませんが道が左に分岐しています。すぐテーブルとベンチのある展望地で眼下に宮島SAそして宮島、経小屋山、船倉山などが望めました。
 展望地から戻り雑木林の中を進みます。十八丁石を過ぎると少し岩も見られるようになり十九丁石の先に金属製ベンチがありました。ベンチから10分足らずで「極楽寺あと60分」の表示です。二十一丁石を見送ると左手高みに「左廿日市・右速谷神社」の石柱があり、速谷コースが合流しますが一寸分かり難いかも知れません。
 穏やかな尾根道歩きそして堀割を過ぎると二十二丁石があり間もなく木柵が現れベンチがありました。次の二十四丁石の所に「極楽寺あと40分」があります。ここまでは比較的楽な道でしたが、40分表示を過ぎると次第に岩道の急登となり7分で左に手無し地蔵の祠があります。
 地蔵堂の上に出ると展望が開けました。瀬戸内の素晴らしい景観が広がり少し霞んでいますが五日市から廿日市の市街が望めます。岩の多くなった道を登り一寸した平坦部に出ると三角点です。

○三角点9:37〜極楽寺10:05
 右手に標高518.4mの四等三角点がありベンチも置いてありました。しばらく穏やかな道を進み中国自然歩道の「←平良・極楽寺→」導標を過ぎると木階段も見られ、そして三十丁石の先に「←原・極楽寺→」の標柱があり原コースが合流します。三角点からは10分でした。
 ここには中国自然歩道の「もうすぐ会えるよ、大仏様に 極楽寺 あと20分」の導標があります。導標を過ぎると道は緩やかになり613mピークを右から巻くトラバース道となります。あたりはモミなど常緑樹の巨木が植生する自然林へと変わっていき、コース中で最も爽やかな山歩きが期待できます。導標から7分で大日如来像で岩の上に石仏が安置されてます。
  石仏から6分で中国自然歩道の「←キャンプ場・広島市植物公園→」と「憩いの森」の導標がありますが、極楽寺山や極楽寺への案内表示ではないので初めて訪れる場合には戸惑うかも知れません。このため「お寺(極楽寺)→」と手書きされていました。極楽寺に向かうため広島市植物公園方向に進みます。すぐ先で「←五日市市街2.7KM・いこいのもり0.18KM→・極楽寺0.15KM↓」の導標があり前方から佐方・屋代コースが合流します。
 合流点から仁王門への石段が登っています。新広島四国八拾八箇所第七番霊場と安藝西国第四番霊場の札の架かる門をくぐり右折して極楽寺への参道を進みます。この先は本コースで最大の難所と云える階段登りです。木立の中の幾霜雪を経た石段は風情を感じさせるものの斜度、段差とも結構あります。登り切ると高野山真言宗別格本山極楽寺の石柱が立って正面に極楽寺の本堂が見えています。平良登山口からは2時間5分でした。

○極楽寺10:18〜蛇の池10:40
  標高661mの極楽寺境内の右手前に鐘楼その先には展望東屋が立っています。東屋の前からは南側の展望が広がり少し霞んでいますが、眼下に五日市港その先に能美島、似島や宮島の東端などが望めました。
 展望を楽しんだ後は目的地の蛇の池に向かいます。なお本堂横の阿弥陀堂の裏側には観音台コースの下山口があります。本堂右手から鐘、修行大師、十三仏と並ぶ舗装路を下ると西国三十三ヶ所観音霊場で霊場の奥には一願堂の社があります。一願堂をパスしてモミ巨樹が点在する舗装路を下ると修行大師像の立つ林道極楽寺線の第二駐車場に出ました。 
 第二駐車場横に案内板と「展望広場」表示があり山頂への木階段が登っています。山頂は最高点693mを示す標識はありますが三角点はないのでピークハンターにとっては物足りないでしょう。今回は展望の期待できない山頂は見送って蛇の池に向かいます。駐車場を通り抜けて「山林火災防止」表示の所から山道に入り広場を抜けると蛇の池に出ました。本堂からは22分程でした。

○蛇の池11:45〜バイパス登山口13:56
 蛇の池はスイレンの池としてこの時期は多くの人が訪れます。湖面を覆うスイレンは圧巻で、今回も花数はともかく赤・白・ピンク色などの花々が咲き競っていました。
 大休憩の後は平良登山口に向けて下山します。極楽寺山キャンプ場管理事務所前の第一駐車場に出て第二駐車場に向け林道を戻ります。第二駐車場からは修行大師立像と「←中国自然歩道・展望台」導標との間から山道に入ります。
 巨樹が点在し深山を想わす森の水平道を8分歩くと往路に見た「←キャンプ場・広島市植物公園→」導標のある分岐に出ました。左は極楽寺ですから復路は右に進みます。7分で大日如来の石像、7分で原コース分岐です。さらに7分の三角点で一息ついた後に手無し地蔵堂の展望地に着ました。さらに「あと40分」表示、極楽寺橋と往路をたどって鉄塔展望地に着きました。三角点からは 45分余りでした。
 七丁石を過ぎると平良登山口とお菊古道との分岐ですが左の菊古道を採りました。意外に起伏の少ない明るい道が続き六丁石、四丁石と過ぎると石仏がありました。石仏を過ぎると少し急な木階段があり、次いでコンクリート階段を降ると分岐からは10分でバイパス側道に出ました。明るい雰囲気のお菊古道の方が快適に感じました。
 このバイパス登山口にはとくに案内表示は見当たりませんでしたが、赤リボンが下がっていました。側道フェンスに沿って下り住宅地に出て左折すると3分で第2号トンネルです。後は12分ほど往路をJR廿日市駅まで歩きました。
                               広島里山紀行記


 


  

   

   
  7:26 JR廿日市駅からスタートです   7:46 平良第3号トンネルを潜ります 

   

   
  7:52 小野登山口から平良登山口へ向かいます   7:59 平良登山口を出発です





   

      
  あと110分の案内が出ました      深い堀割を登り

   

   
  薄暗い雑木林を抜けると   明るい尾根道に出ました 

   

   
  8:29 鉄塔に着きました   鉄塔からは廿日市大橋や似島が見えています

   

   
  9:32 山陽自動車道の極楽寺橋を渡ります   橋からは船倉山も見えています

     





        
    橋を渡ると急斜面の階段です   登り切ると宮島SAコースが合流 

   

   
  左へ展望所への道が分岐しています    8:38 展望所にはテーブルベンチが





   

     
  宮島SAそして経小屋山、船倉山などが望めます   

   

   
  爽やかな尾根道が続きます   十八丁石を過ぎると少し岩も見られるように

   

   
  木階段もあります   十九丁石の先に金属製ベンチがありました 

   

   
  9:02 「極楽寺あと60分」の表示です   二十二丁石と堀割状の道 

     





   
    9:14 ベンチです コース唯一の木柵も 

   

   
  9:19 二十四丁石と「あと40分」表示     岩道の急登となりました

     





   
    9:26 手無し地蔵の祠に着きました 

   

   
  9:26 地蔵堂の上に出ると展望が開けました   五日市から廿日市の市街が望めます
 

     

     少し霞んでいますが似島など瀬戸内の島々が浮かぶ素晴らしい景観が広がります
 

   

   
  9:36 道の脇に四等三角点が   三角点の先には休憩ベンチも 





   

     
  しばらく穏やかな道が続くと     木階段も見られました

   

   
  9:46 「あと20分」で原コースが合流します    613mピークを巻く自然林のトラバース道を

   

   
  巨木が植生する爽やかな山道です   9:53 大日如来の石像が

   

   
  石像を過ぎると少し急な道に   9:59 分岐は植物公園の方へ進みます

   

   
  10:00 仁王門入口。前方に屋代コースが合流です    仁王門入口から極楽寺までは0.15kmの表示 

   

   
  階段の先に仁王門が見えます   安藝西国第四番霊場などの札の架かります

     





   
    風情を感じさせる石段は急で段差も大きい   10:05 極楽寺境内に到着です

   

   
  鐘楼の奥には展望東屋が立っています    東屋からは能美島、似島などが望めます
  


  

   

  
  10:18 古刹極楽寺は広島県重要文化財です   西国三十三ヶ所観音霊場の脇を抜け

   

   
  10:29 山頂への入口(青)をパスして駐車場へ   山頂への入口の階段です 

   

   
  10:29 修行大師像前の第二駐車場へ    駐車場端から山道に

   

   
  憩いの森領域の広場を抜けて   10:40 蛇の池に着きました


        
 
            

        静寂の水面に青い空を映す蛇の池
        湖面を覆うスイレンは圧巻です  
   
 
   
   

   

   
  12:15 下山は第2駐車場の修行大師前から   モミ巨樹が深山を想わす森の中を

   

   
  12:23 極楽寺・平良分岐に出て平良登山口へ   原コース分岐、右に山道が上ります

   

   
  12:44 三角点を通過し   12:55 地蔵祠上の展望地に着きました

   

   
  13:28 極楽寺橋を渡ります。 前方に鉄塔が   橋からは宮島も見えています

   

   
  13:30 鉄塔展望地に着きました   13:46 帰路はお菊古道。右は平良登山口です

   

   
  四丁石。 快適な道です   石仏が参道を感じさせます

   

   
  木階段が現れると急な下りになりました   側道への階段を降ると 

   

   
  13:56 バイパス登山口に出ました   側道から左へ。 右に進むと小野登山口 

   

   
  13:59 平良第2号トンネルを潜ります    平良の町に出て廿日市駅に向かいます

   
 
  14:11 JR廿日市駅に帰着です  
   
   

 
 
 
 
                 
inserted by FC2 system