山  名   大野権現山・おむすび岩 
標  高 699.5m・658.1m 
場  所 廿日市市大野町 
登  頂 R1.11.6 
アクセス ○JR宮内串戸駅→宮内串戸駅バス停(広電バス)8:30→佐伯工業団地入口バス停8:55
○上峠バス停→宮内串戸駅バス停→JR宮内串戸駅  
コース ○佐伯工業団地入口バス停8:55→9:14登山口9:25→鞍部9:50→山頂10:52
○山頂11:09→船倉分岐12:09→おむすび岩12:12
○おむすび岩13:13→13:45十字路鞍部13:46→下山口14:10→上峠バス停14:30  
メンバー 美12名 
過去記録 H27.11.11  H25.11.12  H18.10.18 

 

                   【概 要】                     
 大野権現山(699.5m)は廿日市市の大野と峠との境界に位置し廿日市市20名山の一つとされ、各地に存在する権現の名前の付く山と区別するため谷和権現山、日裏権現山、緑井権現山などと同様に大野の名を冠しています。大野権現山から烏帽子山、船倉山へと東西に伸びる長い縦走路の西端に位置します。
 大野権現山の展望台と呼ばれる大岩に立てば広島市街そして野貝原山や船倉山山系、経小屋山などが連なりその先には宮島や能美島など瀬戸内の島々が広がります。
 またおむすび岩(685.1m)は眼下にベニマンサク湖、東方向には烏帽子岩山から船倉山に続く山並み、南方向には宮島から瀬戸内海の島々さらに西側には経小屋山から三倉岳などと大野権現山に優れる展望が得られます。
 登山コースは山の南側と北側とからの二つに大別できますが、一般的には道標などが整った南側のおおの自然観察センターから登られています。今回はマイナーな北側の佐伯工業団地から登り(下峠ルート)北側の上峠(上峠ルート)に下山するコースとしましたが、階段などの人工物がなく自然な雰囲気を楽しめました。
 登りルートは峠地区から眺める三角錐型の美しい山容から予想されるように急傾斜で軽い岩場もある道を、また下山ルートは倒木が散在する湿潤した道を降ります。

○佐伯工業団地入口バス停(8:55)〜登山口(9:14)
 佐伯町の佐伯工業団地入口バス停で下車し、ガソリンスタンドやレストハウスと書かれた民家の前を左折して佐伯工業団地の方に進みます。
 左前方に権現山とおむすび岩、船倉山へと繋がる尾根、右側後方に大峯山を見て登山口に向かいます。
 バス停から5分ほどで「佐伯工業団地」の立派な碑を見送って工業団地内の道を真っ直ぐ進みます。青光園団地に入ると団地案内図があり現在地と権現山登山口を確認できました。
 バス停から20分ほどで青光園団地の最深部に到着しました。民家の奥が登山口ですが特に案内表示類はありません。右に2棟のブッロク積みの建造物がありその奥に山道が延びています。
 この地点の標高は約340mで駐車可能なスペースもあります。

○登山口(9:25)〜峠(9:50)
 登山口からすぐ谷間の小沢の中を歩くような悪路となりました。「おおの自然観察の森」の開園(平成元年)まではメインルートだったと云うことですが荒廃気味です。
 薄暗い植林地の道を進むと丸太橋がありますが腐朽して利用できません。丸太橋を過ぎると小沢は左に去ります。歩きやすくなった道を進むと25分ほどで峠に到着しました。
 この地点の標高は約440mと思われます。

○峠(9:50)〜山頂(10:52)
 峠に案内表示類はありませんがここは左(東方向)に取り付きます。リョウブの幹にはテープが幾重にも巻かれリボンも下がっています。
 峠からは急登が始まります。10分ほどで岩が点在するジグザグ道となって高度を上げていきます。やがて大岩を巻いたり岩と岩の間を抜けたりまた岩を乗り越えたりと今回コース一番のハイライト云える道となりました。危険ではありませんが2個所ほどロープの架かる場所もあります。
 峠から50分ほどで上空が明るくなると紅葉の見られる道に変わり、最後の岩場を抜けるとすぐ山頂に到着ました。

○山頂(11:09)〜おむすび岩(12:12)
  両側に立つ岩を抜けると左手には今にも倒壊しそうな権現の祠、正面には「権現山」の標柱がみえ、そしてその側に埋もれるようにして三等三角点が置かれています。三角点からは自然観察の森やおむすび岩方面への登山路が下っています。祠前を進むと巨岩で囲まれた山頂小スペースに出ました。
 急崖となっている山頂の露岩からは北〜東には大峯山や野貝原山、東〜南に広島市街から宮島方面が展望できます。さらに「展望台」とある一段下の露岩からは広島市街そして野貝原山や船倉山山系、経小屋山などが連なり宮島や能美島など瀬戸内の島々が広がる素晴らしい眺望が得られました。
 展望を楽しんだ後は三角点の所まで戻って烏帽子岩山、船倉山への縦走路をたどり次の目的地のおむすび岩に向かいます。下山口から早速急な下りとなりますが遊歩道として整備されているため道は格段に良くなります。
 10分ほど下るとようやく道も穏やかになり、この辺りからはコース中で最も華やかなシロモジの黄葉を楽しむことができました。
 山頂から25分ほどで「権現0.8km・ベニマンサク湖1.1km・おむすび岩1.0km」の道標があり、右手からおおの自然観察の森ルートが合流します。
 ベニマンサク湖分岐から10分足らずの鞍部に下りると「←佐伯町」の道標があり左に道が分岐します。この分岐から先はステップの高い階段が続き地籍図根三角点のある小ピークに達します。
 佐伯町分岐から15分余りで「←権現1.8km・おむすび岩0.4km→」の道標を見送って下ると、さらに10分ほどで「烏帽子岩山・船倉山→」のプレートがあり今回の下山路となる道が左に下っています。分岐を直進すると2分でおむすび岩に到着しました。

○おむすび岩(13:13)〜十字路鞍部(13:45)
 ユーモラスな名のおむすび岩はおむすび型の岩が露岩の上に乗っかっています。
 おむすび岩は展望地で北側は樹木に遮られるものの眼下にはベニマンサク湖、東方向には烏帽子岩山から船倉山に続く山並みと広島湾、南方向には宮島や能美島などの瀬戸内海の島々、さらに西側には経小屋山から三倉岳などが展望できます。
 下山は「烏帽子岩山・船倉山→」の分岐点まで戻り上峠ルートを下ります。分岐からはすぐ急降下の山道ですが補助ロープなどは無く手近の樹木の助けを借りての下りとなります。
 幾分傾斜が緩んでくるとシロモジ主体の黄葉を楽しむ余裕ができました。14分で大岩の裾を巻きますが、大岩は下山路で唯一展望が得られ正面にのうが高原、右に船倉山へつながる山並みを見ることができます。
 大岩からも急坂は続きますが10分余りで鞍部に着きました。

○十字路鞍部(13:46)〜登山口(14:10)〜上峠バス停(14:30)
 鞍部は十字路の分岐で来た方向には「おむすび岩」、直進する急登は「烏帽子岩山、船倉山」、右に下る道は「自然観察センター」、左に下る道は「佐伯、上峠」と案内表示があります。
 鞍部からの上峠ルートは取りつきから倒木がみられ、またすぐ沢源流部に入って湿潤した滑りやすい悪路となります。ただテープ類もあり道は明瞭です。
 小沢渡りを数度繰り返し10分もすると苔生した岩や倒木が散乱しますが傾斜も緩んできます。幅広となってきた道を進むと突然前方が開けてきました。以前あった植林が伐採されて広い荒れ地となっていました。
 荒れ地の先に家屋が見えて水道タンク(南部簡易水道上峠第一配水池)の脇に出ましたがこの登山口にも案内は見当たりませんでした。この地点は標高400mほどです。
 登山口からはミニ団地の中を上峠バス停まで20分ほど歩きます。
                        広島里山紀行 記


 


  

   

   
  佐伯工業団地入口バス停で下車しました   8:53 左折して佐伯工業団地の方に進みます

   

   
  大野権現山からおむすび岩とつながる稜線   工業団地内の道を登山口へ

   

   
  青光園団地の中を進みます   9:25 団地の最深部が登山口 

      





   
     すぐ小沢の中を歩くような悪路に   9:33 腐朽した丸太橋を越えます

      

      
     薄暗い植林地を抜けて      上空が明るくなると峠に

   

   
  9:50 峠から左折します    案内プレートはありませんがテープ類が 

      





    
     すぐ急登が始まります   岩が点在するジグザグ道に





   

      
  大岩を越えての道が始まりました  

      

      
     10:16 最初のロープです  

      





   
   
 
          
                     華やぎ





        

        
  道が緩むと紅葉が楽しめました           最後の岩場を抜けると  


  

   

   
  11:09 山頂に到着しました   岩の間を抜けて権現の祠前に出ます 

  

   
     三等三角点が埋もれるように

      
     巨岩に囲まれた山頂
 
 
     
    急崖となっている露岩からは大峯山や野貝原山、広島市街方面が展望できます


     
   露岩の「展望台」からは広島市街そして野貝原山や船倉山山系、経小屋山など、宮島や能美島など瀬戸内の島々が広がる

  
        
  





   

      
  11:09 次の目的地、おむすび岩に向かいます            下山口から急な降りです 

  



   

        
  岩の裂け目を溶岩が登た痕跡と聞きましたが        彩る秋色を楽しむ

   

   
  シロモジの黄葉      11:34 おおの自然観察の森ルートの分岐に到着です 

   

     
  分岐からおむすび岩まで1.0km   11:45 佐伯町への分岐を通過し 

      





   
     長い階段が続く    上空が抜けると

  



   

        
  11:55 地籍図根三角点のある小ピークに到着      短い秋を彩るシロモジ

      





        
  最後の急な降りを      12:09 上峠、烏帽子岩山への分岐を見送って

          
               大野権現山を遠望

      
     おむすび岩手前の展望地。 大野権現山、羅漢山、三倉岳などが見渡せます 

   

   
  12:12 おむすび岩に到着しました  

   

   
     露岩の上におむすび型の岩が


  
 
  東には烏帽子岩山から船倉山に続く山並みと広島湾、南には宮島など瀬戸内海の島々、西には経小屋山から三倉岳などを 


  

   

   
  13:15 下山です   13:17 分岐に戻り上峠に向けて

      





   
     すぐ急な降りとなりました  

      

      
     大岩の脇を下り      急な降りは続きます 

         
        大岩からは正面にのうが高原や極楽寺山などが望めます

   

   
  13:45 十字路の鞍部に下りました   鞍部は船倉山(白)や上峠への分岐です  

   

   
  13:46 上峠へ降ります   悪路を予想させるような取り付きです

   

   
  すぐ沢源流部に  

   

   
   苔むした岩を越えたり   倒木を跨いで

   

   
  突然、開けた伐採地に   水道タンクの脇に出ました 

   

   
  14:10 登山口です。 案内板はありませんでした   14:30 県道にでました。 バス停はすぐです

   

   
  上峠バス停から乗車です  
   
   

 
 
     
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