山 名 | 蓮華寺山 |
標 高 | 374.0m |
場 所 | 広島市安芸区 |
登 頂 | 2021.12.22 |
アクセス | ○JR西広島駅→JR中野東駅 ○JR安芸中野駅→JR西広島駅 |
コース | ○鴨の巣登山口10:12→三角点11:52 ○三角点11:53→蓮華寺山12:35 ○蓮華寺山13:19→蓮華寺14:21 |
メンバー | 美12名 |
過去記録 | 2020.10.14 2019.2.13 2016.3.23 2012.11.22 |
【概 要】
広島市東部に位置する安芸区の蓮華寺山(れんげじやま374.0m)は三等三角点が置かれる中世の枕城趾です。弘法大師ゆかりの山で多数の堂塔伽藍が存在したと伝えられ、頂上付近には蓮華寺遺跡や市内最大級の五輪塔があります。
蓮華寺山憩いの森として整備されていますが、山頂は木々に囲まれわずかに南に鉾取山山系や曽場ヶ城山山系の山並みそして西に広島市街地が望める程度です。蓮華寺山と高城山を結ぶ縦走路は快適な山歩きができる人気のコースとなっています。
登山口は寺迫登山口、蓮華寺登山口、奥畑登山口、津村登山口、鴨の巣登山口などがあり、山陽本線と国道2号線沿いにあることから公共交通機関を利用することができます。
今回は比較的情報が少ない鴨の巣登山口から登り蓮華寺登山口に下山するコースでした。
○鴨の巣登山口10:12〜三角点(428.4m)11:52
JR中野東駅で下車しました。駅西口向かいの鴨の巣団地入口に「登山口500m 蓮華寺山・高城山→」と記された案内板があります。団地の西寄りを8分ほど登った最深部の奥に砂防堰堤があります。ここが「鴨の巣登山口」で標高は約80mほどです。
とくに案内表示はありませんが堰堤の右手が登山路で、登るとすぐUターン気味に右折し急斜面に取り付きます。登山口から8分ほどで支尾根に乗るとBと記された黄色テープが見られました。ここは下山時には要注意です。しばらくは広くて穏やかな尾根歩きが続きますがほどなくして再び急登に変わりました。
登山口から14分ほどで最初の補助ロープが現れました。その先も超急登ながら脚には心地好い落ち葉の登路です。ただ下りに利用すると難儀しそうです。
補助ロープから4分で位置情報を示すと思われるプレートが架かっていました。プレートから数分で一旦傾斜が緩み一息つけました。尾根をたどる登山路は超急ですが足下は安定し快適に登れます。最初の補助ロープから19分ほどで2番目のロープです。さらに3分で3番目の補助ロープが現れました。ここはほぼ45°かと思われる斜面を横切る最大の難所で、堆積した落ち葉の道は滑り易くロープは大変助かります。
斜面を横切るとすぐ道は左折して尾根を登ります。この地点は下山にはうっかりすると尾根を直進しそうな要注意個所です。複数のテープ類がありますが肝心の「鴨の巣登山口→」のプレートは下山時には見にくい位置に置かれています。
プレートから5分で始めて展望が得られ丸山の先に坂山、水ケ丸山などが確認できました。ここも下山時にはルート確認が求められる個所です。この先は相変わらずの急登ながらも広く快適な道が続きます。7分ほどで大岩が現れて一息つけました。
展望地から25分で「鴨の巣登山口→」のプレートがあり道は左折します。この先は幾分緩やかになった道を6分で蓮華寺山と高城山を繋ぐ尾根縦走路に出ました。
合流点には「←蓮華寺山・高城山→」と「←鴨の巣登山口(JR中野東駅)」のプレートが立っています。左に下れば蓮華寺山ですが先ず右に登り三角点に向かいました。
○三角点(428.4m)11:53〜蓮華寺山12:35
高城山方向に登ると1分ほどで四等三角点に到着しました。一応ピークを形成していますが地形図上は無名で展望も得られず縦走路上の通過点です。前回あった「428.4m鹿子垣内四等三角点」のプレートも見当たらず殺風景な三角点です。
三角点から引き返し蓮華寺山に向かいます。鴨の巣登山口への下山路を見送り縦走路を9分で「←蓮華寺山(前原山)へ0.9km・高城山へ1.7km→」の導標が立つ411mピークです。広くて良い道を下り軽く登り返すと「蓮華寺温泉混浴鹿の湯」とあるヌタ場がありました。軽くアップダウンを繰り返して次のヌタ場、「蓮華寺温泉・猪ノ湯」を過ぎると三角点から26分ほどで分岐に出ました。分岐には「←高城山へ2.6km・散策道→」、「遊歩道・蓮華寺山(前原山)へ0.4km→」や「鹿子垣内林道へ↓」の道標が立っています。
左前方の散策道は利用せず直登しピークに向かいました。ピークから落ち葉の積もる朽ちた木階段を急降下すると10分余りで鹿子垣内林道終点の鞍部に出ました。
鞍部には「←高城山へ・蓮華寺山(前原山)山頂へ→」の導標が立ち、左から遊歩道が合流しています。さらに鞍部から2分ほど進むと「←高城山へ・蓮華寺山(前原山)山頂へ→」の導標が立っています。左手には山頂を迂回する散策道が延びていますが通行止めとなっており直登で山頂へ向かいます。手製木階段もある超急登の道を3分ほど頑張ると山頂に到着しました。
○蓮華寺山13:19〜蓮華寺登山口14:24
蓮華寺山の山頂は広く中央部に三等三角点が置かれています。また「蓮華寺山憩い森」の案内図と「中世山城枕城趾」のプレート、陸軍輸送港域の標石があります。ただ生長した木々に阻まれて展望はさほどではありません。それでも南に鉾取山山系や曽場ヶ城山山系の山並みなどが望めます。
下山はJR安芸中野駅に向かいました。下るとすぐ「←瀬野川中学校へ・蓮華寺山(前原山)へ→」と「中心広場へ0.4km→」の導標が立っています。ただ瀬野川中学校への下山路は豪雨災害のため利用できない旨のプレートが架かっていました。
穏やかな道を13分で「中心広場」の木柱と「←蓮華寺山(前原山)へ0.4km・中野駅、畑賀方面→」の導標がある広場に着きました。広場には東屋や弘法大師像を祀る石祠もみられました。
広場の出口に「弘法大師迷蹟地碑」があり、すぐ「←安芸中野駅へ2.1km・畑賀(北谷橋)へ1.2km→」の導標と「大五輪塔近道3分」の案内があり右に畑賀への道が分岐しています。急な道を2分ほど下ると奥之院跡で「蓮花寺山」の石碑と数基の五輪塔があります。東屋もありますが展望は望めません。
奥之院跡から1分で岩の上に88番石仏が安置されており、「←安芸中野駅へ1.9km・中心広場へ0.2km→」と「←畑賀(北谷橋)へ1.1km」の導標そして「←大五輪塔」の案内があります。今回は寄りませんでしたが五輪塔は鎌倉から室町中期のものとされ市内最大級と云われています。
この先は石仏に見守られながら中野駅方向への下山となります。分岐からは一転してマサ土の大変滑りやすい道となります。5分ほど下った76番の石仏の先はコース随一の展望地で鉾取山、原山、洞所山、城山、金燈籠山と続く安芸アルプスの全貌と地デジ塔の絵下山が望めました。
分岐から18分ほどの「蓮華寺山緑地環境保全地域」の説明板を過ぎる辺りからは傾斜も次第に緩み道幅も広くなりました。野仏を拝しながらの落ち葉を敷き詰めた道には心安らぎます。右上にJRの鉄塔を見て下ると16番石仏の脇に蓮華寺白龍社の祠がありました。続いて首塚を過ぎると祠から4分ほどで1番石仏でその先が蓮華寺です。
境内入口に「蓮華寺山憩の森→」の導標がありました。福島正則の時代に廃寺となり昭和4年に現在地に再建されたと云う広島新四国八十八カ所霊場の蓮華寺に参拝です。竹林の中の長い階段を下るとここにも登山口の案内がありました。蓮華寺から7分ほどの広島信用金庫横に出ると、ここに「蓮華寺山憩の森登山口へ500M→」の導標があります。すぐ目の先がJR安芸中野駅です。
広島里山紀行記