山    名   日浦山    岩滝山 
標  高 345.4m  192m 
場  所 広島市安芸区・安芸郡海田町 
登  頂 2020.6.15 
アクセス ○JR西広島駅→JR海田市駅
○JR海田市駅→JR西広島駅 
コース ○JR海田市駅9:35→10:39三角点10:40→岩滝山10:47
○岩滝山10:48→岩滝山登山口(上為角登山口)11:28
○岩滝山登山口11:34→日浦山登山口(慰霊碑登山口)11:36→日浦山12:24
○日浦山13:27→日浦山登山口14:18→JR海田市駅14:39 
メンバー 美・山の会8名 
過去記録 R2.2.12  H27.3.11 

 

 岩滝山(192m)は広島市安芸区、日浦山(345.4m)は安芸区と安芸郡海田町の境界に位置する里山です。
 岩滝山は公園化していますが岩滝神社や豊稔寺が祀られる信仰の山でもあり海抜0mから立ち上がる山は意外に峻険ともいえます。四等三角点(162.8m)の置かれた山頂広場からは海田の町並みと瀬戸内海の島々、広島市街そして鉾取山系の展望が得られます。
 三等三角点の日浦山は中世の山城、日裡山城跡とされ山頂台地には巨岩が点在しています。標高の割に山頂からの展望の良いのが魅力で、西から北には呉娑々宇山、藤ヶ丸山、北から東には蓮華寺山、原山、東から南には絵下山や呉方面の山々など、南から西には江田島、黄金山、安芸の小富士・宮島と素晴らしい眺望が広がります。両山とも案内標識などがよく整備されJR海田市駅に至便というアクセスの良さや多くの奇岩・巨岩がありハイカーに親しまれています。
 今回は岩滝神社から岩滝山を経て峠(上為角登山口・岩滝山登山口)に下りそして慰霊碑登山口から日浦山に登ってひまわり観音像の薬師禅寺に下山するコースでした。両山とも案内標識などがよく整備されていてルートに迷うことはありません。

○JR海田市駅9:35〜岩滝山10:47
 JR海田市駅北口を左折し、約100mほど進んだ安芸区船越と海田町の境界の川沿いに狭い道を北上します。すぐの開原橋(船越6丁目)を見送って14分で中の迫橋を渡りました。 急傾斜の道を2分登った先(船越6丁目26)で左折し50mほど進むと朱色に塗られた船越観音・豊稔寺があります。さらに19分で岩滝神社に到着しました。立派な石柱の立つ神社前の高い石段を登ると826年建立と云う安芸の国鎮守の岩滝神社境内です。
 境内で服装調整後、岩滝山に向かいました。岩滝山への道は時計回りと反時計回りの周回路がありますが今回は時計回りとしました。境内を出て「岩滝山付近案内図」の先からコンクリート舗装の遊歩道に入ります。階段を3分ほど登った墓所で早速、黄金山や広島市街地方面の展望が得られました。
 この先も舗装階段で3分ほど登ると東屋ですが、成長した樹木で展望は良くありません。
2分で朱色の鐘楼がありすぐ先に地蔵尊(奈良薬師寺管長高田好胤先生登山参拝とあり)が置かれ、右手奥には船越観音豊稔寺の奥の院があります。 
 これから先は原則地道ですが3分ほどで石段となり、三十番石仏を過ぎると約5分で岩の展望地に出ました。海田湾から黄金山にかけての展望が広がっています。展望地から5分で岩滝山への登山路分岐で「←甲越峠・茶臼山 呉娑々宇山方面」の案内ありますが、右折してすぐ先の日限延命地蔵尊の祠を経て山頂広場に寄り道しました。
 細長くて広い山頂広場には四等三角点(162.8m)とベンチが置かれ、反時計回りの周回路が合流しています。展望は狭いものの広島市街地方面が開けて坂町の森山や黄金山が望めました。
 展望を楽しんだ後は岩滝山山頂に向かいました。先ほどの分岐までは戻らず、日限延命地蔵裏側から山道(とくに案内表示はありません)に入りました。
 地蔵祠から1分で第三十三番地蔵です。地蔵からさらに1分で「甲越峠・茶臼山・呉婆々宇山方面→」の表示があり、ここで先ほどの奥の院からの道と合流しました。視界の無い落ち葉の深い道を穏やかに進むと地蔵祠から6分で山頂到着です。

○岩滝山10:48〜日浦山登山口11:36
 岩滝山山頂には「岩滝山192m」の案内板が立っています。三角点より標高が30mほど高いものの雑木に囲まれて展望は全く得られず山頂の雰囲気はありません。特徴のない山頂は案内板が無いとそのまま通過しそうで、日浦山や呉婆々宇山への縦走路の一通過点の感じです。           
 山頂から軽く下ると雑木林の中の広く快適な道が続きます。10分ほどで「←岩滝山・上為角登山口→」の案内を見送り、竹林の浸食が見られる尾根道を過ぎると山頂からは17分ほどで送電鉄塔に到着しました。
 標高約230mの鉄塔は広く開けていますが眺望はよくありません。とくにこの時期は生長した樹木に遮られてわずかに北の呉婆々宇山が確認できる程度でした。
 鉄塔は呉婆々宇山と日浦山の縦走路分岐点で北方向は「甲越峠・登山口(畑賀側)→」の案内があり甲越峠を経て呉婆々宇山への、また東方向は「上為角登山口→」で日浦山への道がそれぞれ延びています。
 日浦山に向かうため上為角(かみためずみ)登山口に下山します。軽く下って登り返すと1分で「蛇幕山242m」の案内板が立っています。こちらも小径の雑木に囲まれピークらしくなく展望もありません。
 この先は視界のない急な下りとなります。蛇幕山から12分ほどで道が緩み開けた明るい場所に出ると前方に日浦山が望めました。
 「左30分蛇幕山」のテープを見て再び樹林中の急斜面を下ります。車両の音が聞こえだして右手に水道施設、畑賀調圧井を見送ると蛇幕山から20分足らずで上為角登山口に下山しました。
 下山した所は峠で「←岩滝山登山口」の案内が立っています。峠は中国自然歩道の一部で古びて判読も困難な「←茶臼山2.0km、水分峡5.0km」と「絵下山15.6km、矢野峠11.6km→」の標柱も立っています。車道を北に進めば呉婆々宇山への進入口の甲越峠へ、南へ下ると船越中学校や岩滝神社へと繋がります。

○日浦山登山口11:36〜日浦山12:24
 峠から山すそを巻く狭い旧道に入り1分ほどで戦没者の慰霊碑があり、「←日浦山登山口(Bコースに合流)」の案内標識が立っていました。
 雑木林の中の登路は最初こそは落ち葉を踏んでの穏やかな道ですが次第に斜度を増していきます。緩急を繰り返す登路は思いの外に急登でアキレス腱のストレッチを強いられます。
 14分ほど登った地点で下山方向に「岩滝山→(上為角)海田山の会」のプレートがありました。このプレートから5,6分もすると大岩が現れてきました。岩を縫っての道は
険しさを増し、登山口から20分余りで補助ロープも架かっていました。この難所を越えると登山口から27分ほどで後方に視界が開け船越中学校、その奥に黄金山が望めました。再び視界の無い急登となり岩の間を縫っての道を10分余りで尾根に出ました。
 尾根道でBコースに合流しますが、慰霊碑方向に「船越中・岩滝山(岩場に注意)→」の案内プレートが立っていました。
 この先はBコースで山頂に向かいます。岩の多い道が続き8分ほどで「←日浦山頂上・熊野神社→ Aルート」の導標がありました。導標にはBコース方向は「←大師寺・熊野神社→」とも案内されています。最後の岩場を登ると2分で山頂に到着しました。

○日浦山13:27〜JR海田市駅14:39
 三等三角点の山頂には木柱と展望図が置かれています。南北に細長い山頂部は中世の山城跡(日裡山城)とされ、自然石の大岩を利用した城跡らしい雰囲気が感じられます。
 山頂は西側の一部が木立に遮られるもののほぼ360度の展望で、東側眼下に瀬野川と国道2号線、府中トンネルが貫く新幹線、その奥に鉾取山、洞所山、原山、金ヶ燈籠山と連なる安芸アルプスの稜線そして絵下山など呉方面の山が広がります。南から西にかけては海田、広島市中心部と広島湾、江田島、似島、宮島などの瀬戸内の島々そして経小屋山、極楽寺山などを望みます。
 下山はAコースとします。山頂から2分でA・Bコースの分岐に下りました。分岐には「←日浦山頂上・熊野神社→ Aルート」の導標と「←Aルート(ひまわり観音)・Bルート(大師寺)→・日ノ浦山頂上↓」の案内とがありました。
  しばらくアベマキの大樹も見られる樹林帯の穏やかな道を下り、「260m」の案内を見送って前方が開けると11分で「←頂上へ420m・熊野神社へ↓・地獄岩、岩の展望台→」のある分岐に出ました。
 地獄岩へまさ土の滑りやすい道を下ると、2分で岩の重なる地獄岩の展望地に出ました。展望地からは眼下に海田町とその先に海田湾、江田島から広島市街地などがかなりの高度感で楽しめました。
 展望を楽しんだ後は分岐に戻り熊野神社への下山路を下りました。まさ土の滑る道を下ると6分でベンチと切り株ベンチの置かれた展望の広場に出ました。
  左上方には地獄岩、おむすびの岩などの奇岩が並びその先は切れ落ちています。前面には海田の町並みと海田湾そして江田島から広島市街地などが広がり、その奥に安芸アルプスの稜線が連なっています。
  展望の広場から2分ほど下ると岩場の上部で眼下に海田湾、似島、宮島そして極楽寺山など広島西部の景観が広がります。この先は気を抜けませんが、岩にマツを配した日本庭園風な岩場が次々と現れて来ました。7分ほどで岩場を下ると「岩登の路」の案内がありました。
 視界が閉ざされ穏やかになった道を下り頂上へ「760m」の案内を過ぎて、展望の広場から10分余りで鳥の顔を模した二基の切り株ベンチがありました。
 切り株ベンチを過ぎると6分で木階段、手すりとの整備された遊歩道となり「松風の路」の案内がありました。ただ設置時には松籟も聞こえたであろう道も辺りは雑木林と化しています。4分で林野庁の国有林説明板と「←頂上まで1100M」の標識があり、さらに2分で二基の木製ベンチがあり「切株の路」とありました。すぐ先の「鬼の洗濯岩」とある階段状の岩を越え鉄塔を見送るとベンチから5分で「←頂上まで1390m」の案内がありました。
 この先でコンクリート階段が現れ「←日浦山頂上→ Aルート」の導標、続いて「←Aルート 日の浦山登山道」のプレートがあり墓所の最深部に出ました。ここを一応登山口としておきます。
 墓所を抜けると真福寺、続いてひまわり観音像の立つ薬師禅寺です。「真福寺・聖観音菩薩立像」の説明によると真福寺は戦国時代には存在していたとあります。
 五十九番霊場の薬師禅寺を過て細い路地から市街地に出ると「日浦山遊歩道」の案内絵図と「頂上まで1628m」とありました。別に「日浦山登山道Aルート→」のプレートもあります。
 高台の熊野神社を見送り千葉家住宅など旧山陽道の面影を残す住宅街を歩いて案内絵図から14分ほどで海田市駅に帰着しました。
                                    広島里山紀行記


 


  

   
   

   

   
    9:35 JR海田市駅北口から岩滝神社へ   9:49 川沿いに北上して中の迫橋を渡ります

   

   
  10:02 岩滝神社に到着   10:11 岩滝神社から時計回りの周回路に 

   

   
  早速階段が始まります   10:18 展望台ですが展望は今一つでした 

   

   
  10:20 鐘楼の先が豊稔寺奥の院となります   10:27 奥の院前の地蔵尊から岩滝山へ 

   

   
  10:32 三十番石仏前を。 石段が続きます    10:34-10:36 展望地に出ました 

  
  
  海田湾から黄金山にかけての展望が    10:37 山頂への分岐。 右折し山頂広場へ寄り道 

   

   
  日限延命地蔵尊の先に山頂広場が    広場からは坂町の森山や黄金山が望めました

   

   
  10:40 四等三角点の広場から岩滝山へ    10:40 日限延命地蔵尊の裏から山頂へ向かい 

   

   
  10:41 第三十三番地蔵の前を   10:42 奥の院からの道と合流しました


  

   

   
  10:47 岩滝山。 少し山頂の雰囲気に欠けます   雑木林の中の快適な道が続きます

   

   
  11:05 分岐点の鉄塔に到着です   鉄塔からはわずかに北の呉婆々宇山が 

   

   
  11:07  鉄塔から登山口に向けて下山です    11:09 蛇幕山。 一通過点の感じです 

  

   
  11:21 上空が開けた場所に出ました   前方に目指す日浦山が望めます

  

   
  再び樹林の急下りに入ります   11:28 峠の上為角登(岩滝山)山口に下山です 

   

   
  11:34 峠から旧道に入り日浦山の登山口へ   11:36 慰霊碑の脇が登山口です





   

      
  Bルートに合流して山頂への案内があります      思いの外に急登が続きます

      





   
     ロープの掛かる場所も    12:03 展望が開け船越中学校の奥に黄金山が 

      





   
     再び視界の無い急登に   12:14 主尾根に出ました

   

   
  主尾根で大師寺からのBコースに合流します   Bコースは岩の多い道が続きます 

 



    

      
  12:22 A・Bコースの分岐に出て山頂へ       山頂直下の岩場を登ります 
   
  

      





   
         12:24  三等三角点の日浦山に到着   大岩の点在する城跡らしい雰囲気の山頂部 

     
    東方向に国道2号線、新幹線、その奥に鉾取山、洞所山、原山、金ヶ燈籠山と連なる安芸アルプスを 

     
    南方向には海田、広島市中心部と広島湾、江田島、似島、宮島などの瀬戸内の島々が広がります

                 
  

   

   
     13:27 下山します   直下の岩場を下り 

   

   
  13:29 A・Bコースの分岐でAルートへ   13:38 岩の展望台へ寄ります 

     

   
  13:40 岩の展望台の上部に出ました   13:43 下山路に引き返します  

      
     眼下に海田町とその先に海田湾、江田島から広島市街地が広がります  






   

    
 
  13:44 引き返した分岐からAルートを下ります     しばらくマサ土の滑り易い道を

      
  13:49 展望地。 左手に岩の展望台そして地獄岩も      13:51 岩場の上部に
 




  

      
  岩場を下ります      13:56 下りた所に「岩登の路」の案内が

   

   
  14:00 鳥の顔を模した切り株ベンチが   14:03 整備された遊歩道となりました 

   

   
  」14:06 「松風の路」も雑木主体の道に   14:12 ベンチのある「切株の路」





   

      
  14:18 Aルートの登山口となります   14:23 ひまわり観音像が立つ薬師禅寺に

   

   
  14:25 住宅地に出ると案内絵図とAルート案内が   14:39 JR海田市駅に帰着しました
   
   
   

 

         
inserted by FC2 system