山    名   牛田山    尾長山   神田山 
標  高 牛田山260.7m  尾長山185.7m  神田山178.7m    
場  所 広島市東区 
登  頂 2022.9.21 
アクセス ○JR西広島8:06→JR広島駅8:17
○アストラムライン牛田駅→バスセンター 
コース ○JR広島駅→山根口→尾長山
○尾長山→牛田山
○牛田山→神田山
○神田山→牛田総合公園→アストラムライン牛田駅 
メンバー 美・山の会 9名 
過去記録 R3.3.31  H31.2.20   H26.11.11 

 

 広島市東区の牛田山は市中心部に位置する里山であり、最高峰となる牛田山を中心に長尾山、神田山、見立山そして二葉山が馬蹄形に連なって一つの山魂を形成しています。
 長尾山(185.7m)は地形図上には山名も標高も記載されていませんが、山系中では展望が最も良く広島市街地から船倉山、大野権現山、極楽寺山や広島南アルプスの鈴が峰などそして宮島を始めとする瀬戸内海の島々を一望できます。
 牛田山(260.7m)は三等三角点が置かれ、市街地や宮島などが浮かぶ瀬戸内海の景観を遠望できます。中世の戸坂城趾(茶臼山城趾)とされ、直下には家臣の墓や貝塚もあります。
 神田山(178.7m)は地形図上は無名で、展望は二葉山方面や広島南アルプスが望める程度です。
 また何れも無名山ですが尾長山と牛田山の間には三角点175.mピークが、そして神田山と見立山の間にも三角点134.9mピークがあります。
 市街地中心部にありながらそれを忘れさせる自然に恵まれるため市民憩いの山としてハイカーの絶えることがありません。JR、ストラムライン、バスなど公共交通機関は至便であり、登山口も牛田山登山口(牛田総合公園)、牛田旭口、牛田早稲田口、早稲田小学校口、牛田新町口、不動院口、戸坂くるめ木口、戸坂口、戸坂南口、中山口、牛田東口、天神峠口、大内越口、山根口などと東西南北全方向にあります。
 今回は山根口から登り尾長山、牛田山、神田山を経て牛田総合公園に下山するコースをとりました。導標類は良く整備されて、台風14号通過直後でしたが登山路に影響は見られませんでした。

○山根口8:59→尾長山9:34
 JR広島駅北口から東区山根町に向い二葉中学校裏門の所から左折すると、すぐ奥にマンション群が見えます。少し進むと右手に白い手摺付きの階段が登っています。ここが登山口で「山根口(展望コース)登山口」の案内標識が立っていました。
 階段を登るとコンクリート吹き付けの擁壁上でここにも同じ案内標識が立っています。
奥にマンションを見て登るとすぐ樹林帯に入り市街地の裏山とは思えない雰囲気に変わりました。急登し14分ほどで尾根道に出ると「ハイキングコース案内板・尾長山 山根口登山口→」の案内がありました。
 明るい尾根道を穏やかに進むと高層ビルの並ぶ広島駅方面が望めました。登ると順次、呉娑々宇山から船越の岩滝山、手前に大内越峠や高天原などと広がる展望が開けてきます。
 次第に露岩が現れて牛田山山系の中でも特異な道となります。登山口から25分ほどで登りが緩むと「ハイキングコース案内板・尾長山 ←山根口登山口」の案内板がありました。聖光寺の方へは下山できないとも記されています。
 案内板から4分でコース中のハイライトとも云える岩場の登りとなります。補助ロープなどはありませんがとくに危険ではありません。より高い位置から左手に呉娑々宇山、正面に黄金山から絵下山、右手に市中心部から瀬戸内海の島々と展望を楽しめます。
穏やかになった道をしばらく進み前方が開けると尾長山です。

○尾長山9:40〜牛田山11:09 
 山頂には露岩大岩があり赤く塗られた「航空標識塔」(戦前の軍施設跡)が設置されています。「尾長山山頂」と「←山根口・↓二葉山・牛田山→」の導標が立ち天神峠口への道が下っていますが、三角点は無く地形図上には山名も標高も記載されていません。
 目前には天神峠を挟んで対峙する二葉山が望めます。その先に広島市街地が広がり宮島など瀬戸内海の島々そして船倉山、大野権現山、極楽寺山や鈴が峰から武田山へと連なる広島南アルプスなどが展開しています。
 尾長山からは次の目的地の牛田山に向けて下山します。道は航空標識塔で左右ルートに分岐しますが今回は左手を採りました。下るとすぐ左に龍蔵院を経て女学院大学に出る分岐がありますがここは「牛田山→」のプレートを見て尾根道を北上しました。この分岐から4分で山頂からの右ルートが合流し「←二葉山」と「二葉山・尾長山→」の導標があり
ます。
 野鳥調査の観察所跡を過ぎ導標から10分余りで小さなコブに上がました。NO.1と書かれたタバコ吸いがら捨て用の土管と「←牛田東口」の導標があり左後方から道が合流します。この導標から1分で「大内越口→」の分岐点で、右の高みの先に大内越口の下山路が下っています。市街地の山とは思えない自然林の尾根道を進むと「大内越口」から5分余りでNO4と書かれた土管のあるコブに上りました。
 NO4土管から15分足らずで三角点へ向けての登りが始まります。右手には巻き道と思われる道が分岐しています。2分ほど頑張るとNO6の土管がある三角点のコブに着きました。
 四等三角点(175.9m)でベンチが置かれています。東方向が開けて新幹線の車両基地や広島高速1号線、工事が進む5号線そして府中町の茶臼山の稜線その先に鉾取山、原山、洞所山など安芸アルプスの山並みを望む格好の休憩地です。
 三角点から牛田山に向けて下山しますが、この先はアップダウンの続く尾根道歩きとなります。4分ほどで「中山口→」と「←尾長山、大内越口・戸坂口→」の導標がある中山口分岐です。「200m下ると桜がある」とのプレートを見送ると三角点から8分でNO8土管のあるコブです。
 NO8土管から10分で十字路分岐で右から良い道が合流し「←サンヒルズ」と書かれたプレートが架かっています。左は以前は女学院構内へ降る案内がありましたが、今回は見当たりませんし余り利用されているようにも見えませんでした。
 この分岐から6分ほど穏やかな道を進むと「牛田緑地」と書かれた導標のある分岐で右方向は「戸坂南口→」となっており、また縦走路は「←尾長山、中山口・戸坂口、牛田山→」とあります。
 比較的穏やかな縦走路歩きもここまで、これから先は牛田山に向けての急な登りに変わります。3分ほどで黄色い補助ロープがありますがロープはその後も見られ、また木階段なども良く整備されていました。戸坂南口分岐から9分ほどの地点にはパイプ製はしご階段も敷かれていました。最後のパイプ製はしご階段を登ると右手に弥生時代後期の西山貝塚の案内がありました。この先が山頂です。

○牛田山12:03〜神田山12:27
 牛田山山頂は三等三角点が置かれ、小屋掛け休憩所やテーブルベンチが設けられ市民憩いの山となっている様子が伺えます。
 また「牛田山展望案内」の案内図や銀山城(武田山)家臣の戸坂入道道海が当地を治めたと書かれた「戸坂城趾(別名茶臼山城)」の説明板もあります。 
 展望は尾長山に比べると市街地から少し離れ位置からの眺望となります。北から東方向は樹幹で遮られますが南方向には尾長山や二葉山、広島市街地中心部、西方向には大茶臼山、武田山から阿武山そして北には呉娑々宇山の山並みなどを遠望できます。
 大休憩後は次の目的の神田山に向かいます。直下には戸坂入道の墓とされるものがありますが前回あった案内プレートは見当たりませんでした。
 2分でハイキングコース案内板「←早稲田小学校口コース」があり左に早稲田小学校への道が下っています。
 起伏の少ない尾根の快適な道を5分ほど降るとハイキングコース案内板「←神田山荘方面・戸坂口コース→」があり右に戸坂口コースが分岐しています。続いて1分で道標があり右に戸坂口ルートが分岐し、縦走路は「←中山口、牛田山山頂・牛田新口、牛田旭口、神田山荘方面」となっています。この先も快適な尾根道が続き戸坂口コース分岐から8分で木偽階段を下り登り返すと神田山に出ました。

○神田山12:36〜牛田山登山口12:55
 神田山(178.7m)は国土地理院の地形図では無名で三角点もありません。展望はさほど得られませんが西方向に宗箇山や大茶臼山などが望めました。ハイキングコース案内板があり下山方向に「牛田旭口、牛田新町口、神田山荘方面→」とあります。また「←牛田早稲田・牛田山→」の導標があり南方向に牛田早稲田口への道が伸びています。
 神田山から牛田総合公園をに向かい階段を下ると4分で案内の無い分岐です。直進すると不動院への分岐があるはずですが今回は左に下る巻き道を採りました。7分で土木工事現場に出ましたがここで分岐した道が合流しています。
 右に一登りすると山王天権現の石碑があります。擬木階段を登りフェンス沿いに進むと西側が開けた高い崖となり市教育センター、老人ホーム、原爆被害者特養ホームや牛田山荘などが見えてきます。
 工事現場から5分ほどで四等三角点(135m)ですがフェンス外側の崖際で気づかなければ通過してしまいます。ここはベンチも置かれた展望地で東側が開けて尾長山や二葉山を眺めることができます。
 三角点から降るとすぐ牛田総合公園の上部に出しました。降りところはトイレの前でここを一応登山口としておきます。ここからは牛田総合公園を抜けて東区スポーツセンター、牛田公民館の脇に出て4分ほど歩くとアストラムライン牛田駅に到着です。
                                                 広島里山紀行記



 
 
 
   


 

      





   
     8:59 山根口から展望コースで山頂へ    すぐ急登の雑木林に入りました

      





   
     岩の道を登ると    9:13 尾根に出ました 

   

   
  明るく穏やかな尾根道を進むと    9:14 岩の尾根道が本格的に始まります

     
    展墓-コースに相応しく手前に大内越峠や高天原その奥に呉娑々宇山から岩滝山などと展望が開けます

      





   
     9:28 ライトとも云える最大の岩場登り   広島駅方面の眺望も 

      
 
     岩場上部から最後の展望を  
 
 
 

   

   
  9:34 尾長山到着。 山頂には露岩大岩が    連山中では最も良い展望が得られます  

     
    二葉山の先に広島市街地が広がり、その先に瀬戸内海の島々、極楽寺山や広島南アルプスなどが  

   

   
  9:40 次の目的地牛田山へ向けて下山です   9:48 山頂からの別ルートが合流します

   

   
 9:56 牛田東口ルートが合流、ピークには土管NO.1が    9:58 大内越口ルートが合流です 


   

   
  自然林の中、穏やかな尾根道を    10:05 NO4と書かれた土管のあるコブに 

   

   
  10:19 三角点ピークへ向けて   10:21 四等三角点175.mピーク到着、(土管NO.6) 

   

   
  新幹線車両基地や工事中の広島高速5号線も    10:27 三角点から下山します

   

   
   ナラ枯れ防止調査が各所で行われていました   10:35 土管NO8のあるコブを通過 

   

   
  コブ辺りからアップダウンが多くなります   市街地の山とは思えない自然林の尾根道を

   

   
  アップダウンを繰り返して進みます      10:46 「サンヒルズ」、 戸坂へ降るようです





   

      
  10:54 戸坂南口ルートが合流です       牛田山へ向けては急な登りとなります 

      





   
    パイプ製はしご階段も敷かれていました     西山貝塚の説明板を過ぎると山頂が


  

   

   
  11:09 牛田山(戸坂城趾)に到着です   三等三角点が置かれ、小屋掛け休憩所も

       
      南方向には尾長山や二葉山、市街地中心部、そして瀬戸内海に浮かぶ島々などを 

           
  

   

   
  12:03 次の目的地神田山に向けて下山します     12:05 早稲田小学校口ルートが分岐 

   

   
  12:10 戸坂口ルートが分岐します   12:11 再び戸坂口へのルートがありました 

     





   
    擬木の階段を登ると  


  

   

   
  12:27 神田山に到着しました   南側に牛田早稲田口への道が分岐します 

   

   
  西方向に宗箇山や大茶臼山などが    12:36 牛田総合公園へ向けて下山です

   

   
  下りにも擬木階段が   12:40 分岐は巻き道を採って

   

   
  12:4 工事現場に出ました    12:50 展望地、東側が開け尾長山や二葉山が 

   

   
  フェンスの外側に四等三角点(135m)があります    西側に広島南アルプスの火山、武田山が 

   

   
    12:55  牛田総合公園の上部に出ました    13:26 牛田公民館の脇に 

   
 
   

 
 
 
                         
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