山 名 | 峨嵋山(がびさん) |
標 高 | 116.9m |
場 所 | 山口県光市室積 |
登 頂 | H24.12.16 |
アクセス | 熊毛IC→県道8→県道144→国道188→県道146→室積公園駐車場 |
コース | 駐車場→登山口→杵崎神社→峨嵋山→護国神社→象鼻ヶ岬→駐車場 |
情 報 |
駐車場:室積公園駐車場 自然探究路入口 フィッシングパーク トイレ:室積公園駐車場 |
メンバー | 同道二人 |
○ 杵崎神社〜峨嵋山
神社に参拝した後、左手の遊歩道から登り始めますが、一転してここからは急な上り坂となりました。5分足らずで右手に視界が得られて青い瀬戸内の海が望めこれから先の展望を期待させますが、これ以降は樹林の中で展望はほとんどありません。ジクザグを切って登る道はコンクリートで舗装されまさに遊歩道です。神社から10分で左手に石碑が見えて山頂です。
峨嵋山山頂には秩父宮殿下御登山記念碑と書かれた大きな石碑が建ち、その脇に三等三角点が埋まっていました。釈迦如来の石仏が置かれた山頂は成長した樹林に囲まれ、ほとんど展望は得られませんが僅かに光市の市街地方面が望めました。
○ 峨嵋山〜護国神社
山頂からタラッと下って縦走路に戻り象鼻ヶ岬方面を目ざしますが、最高点からだけにジグザグの下り道となります。視界のない遊歩道を9分ほど歩くとピークの一つで普賢菩薩の石仏が置かれています。
ここからは時折梢越しに視界が得られるようになり南側に瀬戸の海を、北側に室積湾や御手洗湾(みたらいわん)の眺めを楽しむことができるようになります。特に南側の断崖は素晴らしい景観です。以前はそのまま海に吸い込まれるのではと云う錯覚に囚われるほど視界が良かった記憶がありますが木々も生長したのでしょうか。
普賢菩薩像から25分で鞍部の分岐で左手から探索路入口の道が合流します。杵崎神社1000m、護国神社500m、入口100mの表示がありました。分岐から7分で左にコンクリート製の円形テーブルベンチが置かれた展望休憩所で狭い視界で室積湾方面が望めます。すぐ上の松葉の積もるピークには日和山跡(推定)の石柱が立っていました。日和山とは?
展望休憩所から10分も歩くと鼓ヶ浦海岸の断崖と岬が見えますが本当に息を呑むような素晴らしい景観です。展望休憩所から14分で光峨媚山護国神社の裏手に出ました。
○ 護国神社〜鼓ヶ浦海岸
光峨嵋山護国神社は蛤御門の変で活躍した来島又兵衛達を祀るとされるりっぱな神社です。神社の鳥居を潜ると鼓ヶ浦300m、次の休憩所300m、入口100mの表示があり直進すると直接、探索路入口に出ますので右手に進みます。3分で東屋のある平坦地で左手に展望所100mの表示、南側に「光のクサフグ産卵」の表示があり鼓ヶ浦海岸への降り口が下っています。
下るとすぐ鼓ケ浦海岸
で産卵場は左手の岩場と云うことです。瀬戸内の海岸は室積海水浴場のような白砂青松で代表されますが、この鼓ケ浦海岸と御手水湾は剥離性の強い黒ずんだ砂礫に被われています。一旦、東屋まで戻り右手の鳥居を潜り岬先端の展望所を目指します。毛利敬親卿(長州藩の第13代藩主)の碑の脇を登ると先ほどの鼓ケ浦海岸が右後方に見えています。
岩稜の進むと13分ほどで前方が開けてベンチのある展望所
でここは縦走路随一の景観が広がっています。皇座山、上盛山の山並みと牛島、祝島などの島々が横たわり微かに九州の姫島も見えています。その素晴らしさはパノラマスクロールでご覧ください。
展望を十分堪能した後は象鼻ヶ岬に向かいます。
○ 鼓ヶ浦海岸〜駐車場
再度、東屋まで戻り右手の道を進むと御手洗湾と室積湾を包むようにして室積半島の先端から伸びている象鼻ヶ岬(ぞうびがさき)の付け根に出ました。象鼻ヶ岬
は室積半島を象の頭部にそして海に長く突きだした砂噛の部分を象の鼻に見立たもので、天の橋立になぞらえて周防橋立とも呼ばれる景勝地です。先端部には室積港灯台と弘法大師像の立つ大師堂、室積台場跡(幕末の砲台跡)などがあります。
先端部を曲がると目の前に波穏やかな御手洗湾が広がりその背後に峨嵋山の山並みが連なっています。一周して象鼻ケ岬八十八ヶ所霊場の石仏の並ぶ道を駐車場方向に向かいます。国立公園周防橋立象鼻ヶ岬の碑を過ぎて鼓ヶ浦海岸への入口を見送ると、修行大師像が立つ赤い橋が見えます。橋を渡ると護国神社への道です。
忠魂碑や案内板の立つ探索路入口から山口大学附属小中学校を見ながら進むと左手に縦走路へ向けての遊歩道が登っています。その先に山口県立室積公園の碑が立ち、碑から7分で駐車場に到着です。
広島里山紀行記
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 案内板説明文・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
杵崎神社
杵崎神社は、普賢堂の西方峨嵋山の谷あいにあります。関西における著名な神風の級長戸津彦命(しなつひこのみこと)、級長戸辺命(しなのとべのみこと)、大伴連狭手彦(おおとものむらさじでひこ)の三神を祀っています。
社伝によりますと、人皇二十九代欽明天皇二十三年(五六二)、大将軍大伴連狭手彦が朝命を拝して、新羅征伐の途次、この沖合いで大しけにあい、兵船を危うく転覆しそうになりました。このとき、狭手彦が専心して風神に祈誓し黄金作りの佩刀をとって荒れ狂う海中に投げると、峨嵋山上より一筋の霊光が輝き渡り、激浪がたちまちに静まって海上が鏡のようになぎ大小幾千の霊亀が現れて兵船を守護しながら狭手彦らをこの裏(御手洗湾)へみちびいたと言われます。昔は亀崎神社と称していました。
社殿の背後の峻坂を下りて海岸に立つと、断崖絶壁がそそり立ち、激しい風雨にさらされながらも岩場に根づいた松など、起伏に富む山水画的光景は目を見晴らすものがあります。
平成八年三月
光市観光協会
光峨嵋山護国神社
光峨嵋山護国神社は、明治三年(一八七〇年)山口藩元遊撃隊によって創建されました。創建当初は、維新の志士来島又兵衛ほか八十柱の霊を祀っていましたが、今日では、太平洋戦争までの郷土出身の戦没者も合祀されています。
この地は、室積全景地を背後にして、遠くは姫島、近くは祝島、牛島、長島、尾島の諸島を指呼の間に収め、筑豊(福岡県)の連峰、国東半島の由布岳等を煙霞の内に望んで風光明媚なところです。
平成八年三月
光市観光協会
県指定天然記念物 光のクサフグ産卵
昭和四十四年二月四日県指定天然記念物
光市室積半島の鼓ヶ浦から杵崎海岸への波打際は、全国的にも珍しく、クサフグの産卵地として山口県の天然記念物に指定されています。
クサフグは体長一〇〜二〇pで、体には小さな斑点があります、五月中旬から七月上旬ころに、クサフグの産卵を観察できます。
産卵前には、オスの偵察隊が産卵地の安全を用心深く確認し、その後に大群で押し寄せて来ます。まず、メスが砂や小石のすき間に産卵し、オスが放精します。そのため、産卵時の波打際は白く濁ります。そして、三・四日後に卵からかえった稚魚は、沖へ泳ぎ出していきます。
近年、この地で産卵するクサフグが減少しています。
この指定地で見られる風物詩を未来に継承するために、ご覧になられる皆様には、以下のことにご理解とご協力をお願いします。
@産卵地である海岸を汚さないこと。
A産卵の開始までは、波打際から離れて静かに待つこと。
D産卵中に物を投げたり、海に入らないこと。
C写真撮影時は、フラッシュを切ること。
平成二十一年六月
山口県教育委員会
光市教育委員会
国指定文化財 天然記念物 峨嵋山樹林
昭和七年四月二十五日指定
峨嵋山は室積の砂堆でつながれた陸けい島で、七つばかりの低い峰(標高117.3メートル)からなり、暖帯の特徴をもつた森林がよく残っている。植生は、大部分がアカマツ林であるが、各所に暖帯林の特徴であるシイノキ、タブノキ、モチノキ、ヤマモモ、コバンモチなどの常緑広葉樹林があり、そののほか暖地性のリンボク、ウラジロガシなどの樹林や、オソバカナワラビ、ベニシダ、オオカグマ、トラベ、シャリンバイなどの数多くの植物をみることができる。
フィッシングパークからの登山口は駐車場の脇に | 室積の案内板もありました |
登山口は室積公園駐車場の脇、ここからスタートです | 杵崎神社の鳥居を潜り |
神社へ向けての石段を登ると | 風神を祀る杵崎神社に出ます |
神社前のクサフグ産卵地への道は閉鎖されていました | 神社から峨嵋山へ向けて |
登るとやがて一瞬展望が得られますが | ジグザクの道は意外に急坂です |
三角点の置かれた山頂には秩父宮殿下御登山記念碑が立ちます | 信仰の山らしく釈迦三尊の釈迦如来像も |
最高点ですが山頂は樹木に囲まれて展望は悪く、わずかに光の市街地方面が望めるだけです | |
早々に象鼻ケ岬方面に向けて出発です | 照葉樹林の道は展望がありません |
普賢菩薩像が置かれたピーク | 南側に視界が開けるようになりました |
海がきらきら光って眩しいばかりです | 縦走路も明るくなってきました |
これから向かう峰が見えています | 静かな室積湾に周防橋立・象鼻ケ岬が見えて |
南側は海に落ち込む断崖 | 牛島を背景に波静かな瀬戸内海 |
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きらめく海。 海と山と両方の景色を楽しみながら | |
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穏やかな海ですが急峻な崖です | 蒼海に落つ |
附属中学校前からの道が合流です | 振り返ると歩いてきたピークが |
日和山跡の展望休憩所です | 展望所からは室積湾の方向が開けていました |
展望休憩所の上は日和山跡(推定)とありますが? | 松籟を聞きながら |
鼓ケ浦と東端の展望台が見えてきました | 海岸照葉樹林の代表的植物、トベラの実 |
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枝越しに海を見ながら | |
来島又兵衛などを祀る光峨嵋山護国神社
マウスを置いてみてください |
東屋のある休憩所、鼓ヶ浦と展望台への分岐です |
まず鼓ヶ浦へ。降り口です | 鼓ヶ浦は珍しく黒ずんだ砂礫に被われています |
冬日和 影絵となりて 魚船(ふね)のゆく | クサフグ産卵地は岩礁の向こうに |
鼓ヶ浦からの登り | 東屋休憩所から鳥居を潜り展望台へ向かいます |