広島里山紀行 
                                  

 
 【山  名】   長者山     地図
 【標  高】  571m
 【場  所】  広島市安佐北区、安芸区
 【登  頂】  H24.5.29
 【アクセス】  JR西広島駅→JR瀬野駅→スカイレール
 【行  程】 



 ○スカイレール中央駅9:00→みつぎ登山口案内表示9:19→登山口9:25-9:33→ミノコウジ峠10:05-10:10
  →千丈岩10:41-10:47→山頂11:13
 ○山頂12:03→分岐12:13→千丈岩12:30→ミノコウジ峠12:45-12:58→登山口13:24→みつぎ登山口案内表示13:31
  →みどり中央駅13:52
 【情  報】

 駐車場:登山口付近にはありません
 トイレ:ありません 団地内公園かみどり口駅で
 【メンバー】  美8名
 【過去記録】  H22.6.16

 

                                   【概   要】                                    

 長者山は広島市安佐北区と安芸区の境界で、呉娑々宇山から長者山に連なる長大な縦走路の一部を形成しています。JR瀬野駅を起点にしてスカイレール(モノレール)を利用すると25分ほどで登山口に到着できました。
 マイクロウエーブ反射板の鉄塔が置かれた山頂は、瀬野側と狩留家側が切り開かれ展望が開けます。眼下にみどり坂の団地を望み、東から南にかけて曽場ヶ城山から水丸山への山並み、南には鉾取山、天狗坊山、高城山などが連なります。また途中にある千丈岩(千畳岩)でも北側と南側が開けて展望が広がり恰好の休憩地となります。長者山はちょっとした岩場や急傾斜地もあり適当に楽しめる山でした。
   安芸区瀬野町のみつぎ団地の背後に位置する典型的な里山ですが、この山を単独で登山対象とすることは少ないのか、尾根縦走路までの谷筋の道は大変荒れた印象を受けました。  

スカイレール中央駅(9:00)〜登山口(9:25)
○ JR瀬野駅乗り入れのスカイレールに乗り高度と時間を稼ぎます。定員25名のモノレールは貸し切り状態です。ゴンドラから見下ろす団地擁壁は黄色いオオキンケイギク(キンケイソウ)の壮観な大群落です。それはそれとして見事ですが、在来植物の衰退原因とされる特定外来生物で立派に駆除の対象ですが。
○ 5分間の空中遊泳の後、スカイレール中央駅に着きました(@)。駅前からは長者山の反射板が既に見えています。駅から北方向に伸びる街路を進みますが、メタセコイヤ並木も何れ天を突く巨木に成長することでしょう。2年前に比べると団地も拡大して最深部の造成が盛んに進んでいました。
○ 団地を越え県道87号下瀬野海田線に向かいますが、ここから藤ケ丸山から長者山に連なる尾根が目に入ります。県道に出て谷に架かる橋を渡った所のみつぎ団地西側進入路があります。その角に車庫様の建物があり、その左手に判読しづらくなった手製の「みつぎ登山口」のプレートが掲げられています。道を登ると左折する個所に自動販売機があります。そのまま道なりに進んでも良いのですが、ここで右側の細いコンクリート道に入り田んぼの中を直進すると近道になります。コンクリート道の右手は用水路で、工場前に出ると先ほどの本道と合流します。さらに進むと山裾が雑木林で手前が広場と化した田んぼ跡に着きます。ここに消えかけた手製の小さな「長者山」のプレートが架けられた登山口があります(A)。

登山口(9:33)〜ミノコウジ峠(10:05)
○ 登山口のすぐ先に墓所があり右下に団地が見え道が合流します。ここからは山道ですが、2分ほど進むと「長者山登山口(みつぎ口)」の表示が架けれられていました。落ち葉の積もる道を10分も登ると、右に谷を見下ろし山すそを巻く良い道になります。さらに登山口から17分ほどで谷も詰まり対岸に渡ります。
○ 対岸に渡り4分で「大古場」の標識のある開けた場所に出ますが、常緑樹の林に覆われて薄暗く全く展望はありません。ここからは格段に悪路となります。湿潤した谷筋の間を登る急坂の道は歩き難く、倒木によりしばしば道筋が変わり山全体が荒廃した感じです。谷を抜けてホッとすると尾根道に出てミノコージ峠です。大古場から10分でした。

ミノコウジ峠(10:10)〜千丈岩(10:41)
○ ミノコウジ峠は十字路分岐でみつぎ口の反対側は小河原方面への道が下り、右は藤ケ丸山、立石山方面、左が長者山への縦走路です(B)。長者山へは早速登りが始まりますが、格段に良くなった道は快適です。とは云っても道々には所々には大きな岩も出てきます。ダラダラと登ると15分で上空が開けて送電鉄塔です。展望はあまり開けませんが振り返ると西方向に藤ヶ丸山が見えています。
○ ここからも岩の現れる道を登ると555mピークで、次の千丈岩とでちょっとした双耳峰の形を成しています。ピークを越えて最後に登り返すとテーブル状の千丈岩(千畳岩)です(C)。今の時期は枝が邪魔しますが北側に鬼ヶ城や白木山など、南側に水ヶ丸山から鉾取山などの山並みが望める恰好の休憩地です。

千丈岩(10:47)〜山頂(11:13)
○ 千丈岩からはちょっとしたスリルを味わえる岩場を下ります。これを越えると穏やかなアップダウンを繰り返して鞍部に至りますが、道は広くて快適なものの展望は全くありません。千丈岩から8分で左手から道が合流し、古びたプレートには「湯坂・狩留家」の文字がかすかに読めます。ここから4分で鞍部で右に「立石登山口」への道が下りますが、平成19年3月の経験では谷筋を降ったため道無き道、大変な悪路でした(D)。
○ ここからは一気に山頂に向かう超急登です。ロープの数も増えたような気がしますが、一直線に登る登路はなかなか大変です。10分ほど頑張ると長者山山頂です。
○ 山頂には三角点は無く、マイクロウエーブ反射板の鉄塔があります(E)。新しい標柱や安佐北区役所区政振興課の「あさきた里山マスターズ 長者山」のプレートも架けられていました。展望は瀬野側と狩留家側が開かれています。瀬野側は眼下にみどり坂の団地を望み、八世以山の先に東から南にかけて曽場ヶ城山から水丸山への山が並び、南には鉾取山、天狗坊山、高城山などが連なります。狩留家側には鬼ヶ城、白木山などが望めます。

山頂(11:13)〜登山口(みつぎ口)(12:24)
○ 下山急坂を降るので一苦労です。ちょうど10分で鞍部に着きました。立石登山口への分岐にはテープが巻かれていますが頻繁に利用されているようには見えません。やはりマイナーなルートなのでしょうか。往路をたどることにしました。湯坂・狩留家分岐を左に見送って、落ち葉の敷き詰められた尾根道を快調に進むと鞍部から13分で八丈岩に着きました。再度展望を楽しんだら下山です。5分で鉄塔、さらに9分でミノコウジ峠でした。
○ 峠からはさらに立岩山方面に縦走を続け選択肢もありましたが次の機会に譲ることにして、みつぎ口登山口に下山することになりました。展望のない谷間の道を下り、峠から34分で登山口に下山です(F)。さらにここから県道経由でスカイレール中央駅まで20分の舗装路歩きです。
                                                                  広島里山紀行 記


 

     

      
    9:00 スカイレール中央駅を出発 @      9:19 みつぎ登山口   マウスを乗せると

      

     
    9:25 登山口です A   マウスを乗せると     登山口表示板の架かる山道へ 

     

     
    山の東を巻きます。右は深い谷      詰まった谷を渡ります 

     

     
    9:54 谷が開けた大古場     谷は相当に荒れた感じです 

     

     
    10:05 ミノコウジ峠、立石山方面との分岐です B     岩の現れた道を 

     

     
    鉄塔越しに藤ケ丸山が      555mピークを越えて
    
    
    
    
    
    
    10:41 千丈岩に着きました C     千丈岩からはみどり坂団地の先に鉾取山が

Hiroshima Satoyama Kikou


南側に水ヶ丸山から鉾取山などの山並みが望めます。



   

       
  スリリングな千丈岩からの下り               

   

       
  湯坂・狩留家分岐を越えて        最後の下りを終えると

   

       
  11:02 鞍部に到着。右に立石への下山口が D       山頂へ向けては10分間の急登 

   

       
  11:13 山頂に到着です E        新しい標柱の立つ山頂 

      
    山頂からの展望。東から南にかけて八世以山の先に曽場ヶ城山から水丸山、鉾取山、天狗坊山、高城山などが 
                             
パノラマスクロールはこちらへ


   

       
  12:03 展望を堪能した後は下山です       急坂は登りより降りが一苦労です 

   

       
  鞍部に降り往路をたどります。左が立石登山口へ        12:26 千丈岩直下の岩場

   

               
  千丈岩から下山        
    
      
         12:45-12:58 ミノコウジ峠

   

       
  下山路にも空の開けた場所がありました        13:24 登山口に戻りました F

   

       
  振り返ると555mピーク、千丈岩(左)と長者山(右)が         13:52 みどり中央駅に帰着

 
                                          
            
    この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
     及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平23情使、第577号)
     カシミール3Dで作成し加筆したものである。(GPS軌跡ではありません)


   
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