安芸小富士・下高山 

                                  

  データ 


 【山   名】   安芸小富士 下高山 
 【標   高】  278m  203m
 【場   所】  広島市南区似島
 【登   頂】  H24.2.9(木) 曇り
 【アクセス  】  広電宇品港→フェリー
 【コース  】


○似島学園港→展望台登山口10:00→尾根分岐10:25→安芸小富士10:45→下高山登山口11:34
 →尾根分岐12:04→下高山12:20
○下高山13:00→尾根分岐13:11→似島港13:36
 【情   報】



 トイレ:  似島港待合室 学園でも借用
 フェリー: 宇品港9:30→似島学園9:50  
        似島港14:30→宇品港15:10
        フェリー運賃¥380
 【備   考】  登山口情報:似島汽船
 【メンバー】  美11名
 【過去記録】   平成23年1月27日


 山行記


                              【概   要】                             
 似島は広島湾の南西方向に位置し瀬戸内海国立公園特別地域そして林野庁の風景林にも指定されています。北側に安芸小富士、南側には下高山があり、とくに安芸小富士はその名のごとく富士山に似た優美な山容で市民から愛されています。
 
○ 宇品港 を定時に出向したフェリーには他にも一組のハイカーがみられやはり人気の山です。学園前は停船時間が短かく慌ただしく下船します。登山口は桟橋から右折後1分の似島学園(旧陸軍検疫所跡に設立された)の体育館横にありますので、生徒達がランニングしているグランドの脇を通らせて頂きます。

○ 寒波の襲来で全国各地が記録的な大雪に見舞われてますが、瀬戸内の島なら日だまりハイキングを期待できるかと思いました。しかし案に相違して時折小雪の舞う有様です。
  体育舘横の登山口からは早速急坂が始まります。「いのちの塔」の分岐を過ぎるとまさ土の山道になりますが、普段は滑って大変歩きにくい道もほどよく湿潤しており助かります。掘れて歩きにくい道を急登で高度を稼ぐと、眼下に学園や瀬戸の海が開けてきますが生憎の小雪で霞んでいます。

○ 途中で服装調整を行った後、滑る道を登ると登山口から25分で尾根に出ました。尾根分岐には登りは「安芸小富士」下りは「似島少年の自然の家・展望台」の表示がありますので右折して小富士の方に進みます。風化花崗岩の滑りやすい道は所によっては深くえぐられ溝状です。難所の岩盤状の道をクリアすると、分岐から20分で朱色の航空標識塔と三角点の立つ安芸小富士の山頂です。

○ 山頂からは広島市街地や沿岸部の山々と瀬戸の島々が展望されますが霞んでいます。小雪も舞ってきたので集合写真を撮影後はそさくさと下高山を目指すことになりました。

○ 往路を下山します。下山路はこれから訪れる下高山をはるかに望み、眼下に展開する素晴らしい景色を楽しみ下りますがザレた道には神経を使います。15分で学園と下高山との尾根分岐に至り右手に下りますが、この辺りからは一転して雑木林の道となります。4分ほどで次の分岐ですが左の良い道は展望台コースですから、右手の似島(家下)港、下高山方面への道を下ります。

○ ここからは尾根通しの概して歩きやすい道が続きます。外来種のミモザの群生もみられ、花どきは登山者も多いと聞きますが花芽はまだまだでした。道の左右には南区役所のルートマップに記載されている高射砲の陣地跡と思われる窪地が点在しています。また昭和48(1973)年の山火事跡でしょうか、それらしい枯れ木も見られます。

○ 急な下りに掛かり竹林の中の道を下ります。分岐から22分ほどで竹林を抜け出たところで、右に似島港からの細い舗装路が合流します。ここから篠竹の中の道となりますが、途中では左手に少年自然の家からの道も登ってきています。
  少し登ると開けた畑に出て視界が開け、はや紅梅も花開いた畑中を横切り墓所を抜けると家下(やじた)と大黄(だいおう)とを結ぶ車道にでました。車道を大黄側に2分ほど歩き右手の下高山登山口の表示のある細い舗装路を登ります。

○ 一登りし左にダラダラと登ると巻き道に出て展望が開け、ミカン畑の向こうに海が広がり峠島の先には絵下山も見えています。収穫を終えたミカン畑を左に見て巻き道を進むと、20分ほどで下高山登山口で山頂まで約1200mの標識があります。時折左手に下高山を見ながらコシダの茂る道を登ると12分ほどで尾根に出ました。ここは分岐で下山に使うルートが反対側に下っており、山頂まで約740mの標柱が立っています。

○ 尾根分岐から1分ほどのところで右手が開け眼下に似島港、その奥に登ってきた安芸小富士を眺めることのできる展望地にでます。ここから一登りし山頂まで約560mの標柱を過ぎて、再度下りシダの茂る急坂を登り切ると視界が開けて正面に山頂が見えてきます。山頂直下の大岩の左を巻くと山頂です。尾根分岐から13分ほどした。

○ 三角点の置かれた山頂にはベンチも置かれ360度の素晴らしい多島海美を楽しめます。雪模様で霞んでいるものの正面のクマン岳、大須山、砲台山、野登呂山、宮島弥山、経小屋山、大野権現山、野貝原山、極楽寺山、窓ヶ山、鈴ヶ峰、大茶臼山、呉娑々宇山、絵下山、天狗城山など馴染みの山並みが広がります。

○ 昼食時は穏やかだった天候も急変しまた小雪が舞ってきました。この時フェリーで見かけた女性3人組が到着したのを潮時に下山となりましたが、広島里山紀行は撮影が残っているので一足遅れての出発です。  
  下山は正面に小富士を見ますが展望の尾根では右手にカキ筏の浮かぶ外方鼻、左に地獄鼻と長閑な景観です。眺望が閉ざされるとシダの滑りやすい下り坂です。慎重に下山し分岐点の2分ほど手前でメンバーに追いつけました。

○ 山頂から11分で尾根分岐に戻りました。ここは左折して直接港に向かいますが、下山路は利用者も増えたらしく進入路は明確になっています(下山後お会いした地元の方はまだ道が残っているのかと驚いた様子でした)。格段に良くなった道ですが、そうは云っても急速に高度を下げる道はやはり難儀します。分岐から10分で巻き道に出て2分もすると家下の集落が見えてきます。

○ 耕して天に至るような島特有の畑地を下り、軒を接するように建つ家々の曲がりくねった狭い路地を抜けて似島の港に着きました。山頂から36分ほどでしたが、14時30分の乗船まで1時間ほど待たねばなりません。
  待合所前に「菓子伝説の地似島へようこそ」の案内板がありましたが、それによると、どうやら第一次世界大戦時に日本で初めて似島にバウムクーヘンが伝えられたことになるようです。
                                                                             広島里山紀行記



 アルバム


           
           宇品港からフェリーで          フェリー船上から安芸小富士を

     

     
          学園前桟橋に着きました         学園のグランドを抜けて登山口へ

     

     
       10:00   体育館横の登山口から             溝状に掘れた所も

     

     
            滑りやすい道を         尾根の分岐は右折して小富士に

     

     
         風化した花崗岩も滑る                11:45 航空標識塔の建つ山頂 

 
               小富士山頂からの展望も小雪が舞い霞んでいます   パノラマスクロールはこちら

     

     
    10:52 下高山を目ざし下山です    眼下には素晴らしい景観が展開しますが足下注意

     

     
       分岐。左は展望台、下高山は右手に        砲台跡と思われる窪地を迂回して

     

     
          尾根通しの快適な道を             急坂が始まります

     

     
          竹林の中を急降下し        左から家下からの道が合流します

      

     
      篠竹の道を抜けると  マウスを乗せると     11:33 家下と大黄を結ぶ舗装路に出て

     

     
            巻き道を進みます        収穫の終えたミカン畑の先に瀬戸の海を 

     

     
    11:52 下高山の登山口です  

     

     
    12:04 尾根の分岐に着きました        展望所。似島港の先に小富士が

     

     
       シダの茂る急坂を登ると       視界が開けて前方に下高山山頂が

     

     
    12:21-13:00 下高山の山頂に到着         振り返ると小富士が望めます
                                  

下高山からの展望。正面にクマン岳、大須山、砲台山、野登呂山などが  パノラマスクロールはこちら

    

     
         下山路の左手に地獄鼻          右手にカキ筏の浮かぶ外方鼻

     

     
      尾根の分岐は左に下ります          下山路は急坂の連続です

     

     
          道は利用者も増えたよう     13:23 巻き道に下山しました

     

     
         家下の家並みが見えてきました           段々畑の先に似島港も

     

     
            狭い路地を抜けて     13:36 似島港。バウムクーヘンが伝えられた島! 

     

     
          14:30発のフェリーに乗船               宇品港の電停

 コース概念図

                        
                     この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)
                           及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平23情使、第577号)

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