山  名  二ケ城山  松笠山 
 標  高  483.2m     374.6m
 場  所  広島市安佐北区・東区
 登  頂  H25.10.2(水)
 アクセス  ○広島バス新幹線口バス停→登石バス停
 ○JR戸坂駅
 コース 
 ○新幹線口5:35→登石バス停8:58→登石登山口9:05→三田ケ峠分岐10:11→二ヶ城山10:36
 ○二ヶ城山10:54→蝦蟇ヶ峠登山口11:50→菰口憩の森11:54
 ○菰口憩の森12:06→松笠山12:37
 ○松笠山13:12→八畳岩13:41→JR戸坂駅14:57
 メンバー  美9名
 過去記録  H21.4.9 

 

                                 【概 要】                               
 二ヶ城山と松笠山は広島市近郊の山でいずれも四等三角点が置かれています。
 二ヶ城山は東区と安佐北区の境界に位置し、狭い山頂にある露岩に立つと広島市街地から海田湾、呉娑々宇山方面などの展望が得られます。
 松笠山は広島市東区の山で山麓から中腹にかけては龍泉寺観音堂、琴比羅神社や神仏混淆の松笠観音寺などがあり霊域を形成しています。山頂は半分を中国電力の反射板に占拠されており、成長した樹木のため展望は西に武田山方面、東に呉婆々宇山方面が望める程度です。
 両山とも典型的な里山で山頂へ向かうルートは複数ありますが、今回は登山口までの距離が短い登石コースを選び、登石登山口から二ヶ城山を経て蝦蟇ヶ峠登山口に下山し、さらに菰口憩の森公園から松笠山に登りJR戸坂駅に至るコースをとりました。
                                                    
○登石登山口9:05〜二ヶ城山10:36
 新幹線口バス停から乗車し温品通りの登石バス停で下車しました。バス停から右に登る道の脇に「ハイキングコース案内板 二ヶ城山 登石コース登山口」の分かりやすい案内表示があります。
 案内に従い馬木6丁目の住宅地を5分余り歩くと舗装路終点で、ここにも登山口にも同じ表示があります。この個所はフェンスが切れているのでうっかり直進しないことです。今回は直進したため10分の時間ロスでした。
 登山路は右折し石垣沿いに進みます 。3分ほど先の荒れた竹林を抜けると低灌木が茂る足場の悪く滑りやすい急登に入ります。この道は下りに利用すると難儀するかも知れません。
 登山口から20分足らずで第一の鉄塔に到着しました。鉄塔からは馬木の町並みを眼下に正面に呉娑々宇山の雄大な山塊、右手に広島市街地が広がっています。この先も相変わらずの急坂ですが登ること約13分ほどで尾根に出ました。尾根合流点 には「二ヶ城山登石コース」の案内標識があり、左に「二ヶ城山山頂」、右に「三田ケ峠」、来た方向に「登石バス停」とあります。
 合流点は左折しますが展望が無いものの、格段に良くなった尾根道を3分ほど進むと第二の鉄塔に到着しました。ここは西側に可部方向が開けており左手に阿武山、中央に福王寺山、堂床山、可部冠山、右奥に白木山が望めるビューポイントです。また巡視路も登ってきています。鉄塔から展望のない中、急登を越えると小ピークに達しました。この先は傾斜の緩んだ道を進むと14分ほどで馬木八幡神社コースの分岐点です。直進方向が「二ヶ城山山頂」、左に下る道が「馬木八幡神社」、来た方向に「登石・三田ケ峠」とあります。ここから4分で二ヶ城山の山頂 に到着しました。
                                            
○二ヶ城山10:54〜蝦蟇ヶ峠登山口11:50     
 四等三角点の置かれた二ヶ城山の山頂はさほど広くありませんが露岩が点在し、「二ヶ城趾 馬木郷土史愛好会」の表示板が立ち、幾つかのプレートも架かっています。
 樹木に囲まれた山頂の展望は意外に悪いものの、それでも南に広島市街地から広島湾、似島など瀬戸の島々、北側に木ノ宗山、その奥に安駄山が望めました。また山頂から北側に向けて少し下り気味に1分ほど進むと岩の点在する展望地 があり、ここからは広島南アルプスの全貌と荒谷山、緑井権現山、阿武山、芸北の山並みが広がります。山頂の展望を補って余りある景観が得られますので、是非足を伸ばして欲しいと思います。
 展望を楽しんだ後は松笠山に向かいます。山頂から2分ほど下ると分岐で「緑ふれあい登山コース」と書かれた案内標識が2個所あり、左に「菰口憩の森」、右に「矢口方面」、来た方向に「二ヶ城山山頂」と書かれています。左折して下ると分岐から3分で軽い岩場です。この先も視界は無いものの良い道が続きます。分岐から12分で鉄塔があり左手東方向が開けて呉娑々宇山と馬木の家並みが望め、また急な細道が下っています。この先も道は良いものの植林などで展望もなく変わり映えしない道が続きますが、鉄塔から40分ほどで蝦蟇ヶ峠登山口 に下山しました。ここにはフェンス切れ目に「緑ふれあい登山コース登山口」の案内表示があり、山頂まで2142mと書かれたプレートも架けられていました。

○蝦蟇ヶ峠登山口11:50〜松笠山12:37
 蝦蟇ケ峠(がまがとうげ)は舗装路が走り、左は上温品バス停への下り、右が菰口憩の森へと続きます。憩の森を経て松笠山に向かうため右に進みますが50m先には広い駐車スペースがあります。下山口から4分ほど歩くと公園化された菰口憩いの森 です。小休止の後、芝生の広場を登りますが振り返ると二ヶ城山が顔を見せています。手入れの進まない公園は次第に荒廃の兆しを見せ、公園上部の東屋からの展望も失われていました。右手にヒノキの植林地を見るころからコース最後の急登が始まります。
 公園から25分で分岐点に達し直登と右の水平道とに分かれています。ここで試みに2グループに分かれて山頂をめざしてみましたが、どちらをとっても時間的には変わらないようでした。右手は山頂を迂回する荒れ気味の巻き道で、5分ほど進むと山頂へ向かう尾根道に合流します。合流点には標識があり来た方向に「菰口憩の森1000m」、山頂方向に「東浄団地1200m」、下山路方向に「戸坂駅2600m」とありました。合流点から山頂 へは直下の急坂を登ると1分です。一方、直登は東浄団地から山頂へ向かう尾根道に出ます。直登ルートはもともとはショートカットの道でしたが、今ではむしろ本道として利用されているようです。巻き道は遠からず廃道と化するのではと危惧されます。

○松笠山13:12〜戸坂駅14:57
 四等三角点の置かれた山頂にはベンチもありますが半分を反射板に占拠され、展望も成長した樹木のため西側に武田山方面、東側に呉婆々宇山方面が開ける程度です。
 下山は先ほどの分岐標識から「戸坂駅2600m」に従い松笠観音堂の方に向かいます。
リョウブ、クヌギ、ネズなどの雑木林の尾根道を進むと右手下に舗装路が現れてしばらくは並行して進みます。無線中継所が撤去された今は利用もないらしく落ち葉が積もっていました。舗装路を見送って進むと左手の藪の中に331.5mの四等三角点を見つけました。三角点から2分で分岐 で「松笠山縦走コース」の標識があり、左が松笠観音寺への急坂の近道、右が八畳岩を回って松笠観音寺に下るルートになります。
 分岐で直接松笠観音寺を経て下山口をめざすグループと八畳岩に寄り道するグループに分かれました。右に穏やかに下り気味の道進み八畳岩をめざすと分岐で、「戸坂駅1400M」、「松笠山1200M」、「展望台100M」の標識があります。右折すると間もなく前方が開け岩場が現れ八畳岩 の展望台です。最初の松笠観音寺に下る分岐点から7分ほどでした。ここも樹木が成長したと云いますが、それでも眺望の少ない松笠山の山中にあって随一の眺望を得られる場所です。露岩の展望台からは太田川を眼前にし、左端から宮島、市西部の山並み、そして鈴が峰から武田山と連なる広島南アルプスと荒谷山、緑井権現山、阿武山までが視界に入る素晴らしい景観を楽しむことができました。右手に少し進んでみると小さな祠の置かれた露岩群があり、その先に上小田バス停の登山口につながる北尾根の細道が下っていました。
 展望を楽しんだ後は「戸坂駅1400M」の分岐まで戻り、穏やかな道を右に植林帯を見ながら松笠観音寺に向かいます。8分で松笠観音寺 に着きました。松笠観音寺案内図によると多くの寺社がみられ、掃き清められた境内には鳥居もあってここが神仏混淆の寺社であることを伺わせます。境内の大きな樹林は天然記念物となっている「巨樹群」との案内板もありました。また東屋には「空海の霊水」と書かれた扁額も。
 松笠観音寺の鳥居を潜りよく手入れされた参道を下ると右に小田別れがあり細い道が下っています。そのまま直進して琴比羅神社に向かいますが、急坂の道は次第に悪路に変わりました。右に大きく曲がり石段の山道を下ると人工物と見紛う重なる岩組が現れ、水量は少ないものの小さな滝が流れ落ちています。松笠観音寺から18分でした。一帯は琴比羅神社(瀧の宮)の境内となっていますが小さな祠がある程度です。
 琴比羅神社から3分、明るくなった道を下ると龍泉寺観音堂の境内です。観音堂の石段を下りJR戸坂駅に向かいますが、途中の赤い鳥居の脇には「滝見コース登山口」の表示がありました。観音堂からJR戸坂駅 まで9分でした。   
                                                   広島里山紀行 記



 
          登石登山口〜二ケ城山   

   

  マウスを置くと
  8:58 登石バス停脇に案内表示があります  9:05 登石登山口に到着。直進せずに右手へ進みます 
  
               

                
                                路傍の秋桜
   


     

 
  9:28 登山開始です   すぐ足場の悪い道が始まり 

   

 
  9:46 第一の鉄塔に到着  9:48 鉄塔からも滑りやすい道が続き 


  
           鉄塔からは馬木の町並みを眼下にし、正面には呉娑々宇山の雄大な山塊が展開します 


   

 
  終始急な登路です  10:11 尾根に出て。左が山頂、右は三田ケ峠へ 

   

 
  格段に良くなった尾根道を進むと  10:14 第二の鉄塔に到着 


    
      鉄塔からの展望。左手に阿武山、中央に福王寺山、堂床山、可部冠山、右奥には白木山が


   

 
  鉄塔からも視界のない急な道を  小ピークを過ぎると道も緩み 

  

 
  10:32 青は馬木八幡神社登山口へ マウスを乗せると 10:36 二ケ城山の山頂に到着 
 

                   
 


         
             南方向に広島市街地から広島湾、似島など瀬戸の島々を望みます


               
  


   





 
   北方向の展望  北に1分下ると展望地が


 
       展望地から。広島南アルプスの全貌と荒谷山、緑井権現山、阿武山、遠景に芸北の山並みを 
 
 
        二ヶ城山〜蝦蟇ヶ峠登山口   


   

 
  1056 山頂から2分で分岐。右は岩の上登山口へ 下山路には岩も現れ 

   

 
  整備された道ではありますが  1108 鉄塔から馬木と呉娑々宇山を 

   

 
  変化に乏しい道ですが快調に進んで  11:50 蝦蟇ヶ峠登山口に下山しました 

   
 
         菰口憩いの森〜松笠山    

   

 
  12:06 松笠山登山口の菰口憩いの森から出発  公園上部の広場から二ケ城山を 

   

 
  厳しい直登の登路です  12:31 尾根直下の分岐、右は旧来のルート 

   

 
  12:36 尾根合流点。右は松笠観音寺へ  12:37 松笠山の三角点 

 
 
        松笠山〜滝見コース登山口   

   

 
  武田山、春日野団地の方向が開けています  13:12 松笠観音寺に向けて下山です 

   

 
  役目を終えた舗装路沿いの尾根道を 13:34 松笠観音寺と八畳岩(右)との分岐 

   

 
  13:41 展望台、八畳岩に到着  八畳岩の奥には上小田登山口への細道が 


 
太田川を眼前にし右手から宮島、市西部の山並み、そして鈴が峰から武田山と連なる広島南アルプスと荒谷山、阿武山などが展開  


   

 
  分岐を戸坂駅、松笠観音寺へ向かいます  松笠観音寺案内図によると多くの社寺が 

   

 
  14:18 松笠観音寺、神仏混淆と思われます  14:48 琴比羅神社(瀧の宮)境内の滝です 

   

 
  14:48 龍泉寺観音堂を経て  14:57 JR戸坂駅に到着しました 


                     
    

 
          

     
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