【概　要】                                                                  　

　三原市の葉田竜王山（445m）は筆影山と共に瀬戸内海国立公園の一部を構成します。二等三角点が置かれた山頂からは瀬戸内海随一とも云われる多島海美を楽しめます。生憎の花曇りでしたが視界が良ければ、しまなみ海道に架かる橋や四国山地が遠望できす。またいこいの森として整備された山頂は桜の名所でもあり盛りの花を堪能できました。
　山頂まで舗装の「いこいの森遊歩道」が通じますが、今回はJR須波駅から山道を使い竜王山の山頂に登るコースをとりました。

○JR須波駅9:52〜遊歩道10:45
　無人のJR呉線須波駅は他に下車する人もいませんが、駅舎から出ると満開の桜が迎えてくれました。桜の下を南に2分進んでガードを潜ると左手に郵便ポストがあり小さな「登山道　三原山の会」の案内があります。さらに2分で民家のブロック塀にも同じ表示がありました。その前方のカーブミラーには「瀬戸内海国立公園筆影山・竜王山」が架かっています（下山ではここに出ました）。そのまま直進すれば車道をたどって筆影山やいこいの森遊歩道に至ります。
　ここは登山道の表示に従って左折すると6分で石垣に登山道の表示が見られ、須波2丁目17のプレートもあります。ここには赤色の消火ホース格納箱と「浄土宗地福寺参道」の石柱があり参道が登っています。石柱から6分で地福寺で寺の左手の細道を上りますが、墓所を過ぎると地道に変わります。
　地福寺から10分で大きな砂防ダムに突き当たりますが、右に筆影山・竜王山の案内表示があり登山道が登ります。明るい道は大量のクヌギの落ち葉に被われて快適ですが小石が多くその分歩きにくい。道は急な斜面をジグザグを切って登っていきます。高度を上げ10分もすると芽吹き始めたばかりの木の間から海が見えてきました。

○遊歩道10:48〜葉田竜王山11:39
　空が明るくなったと感じたら石垣が見えていこいの森遊歩道に出ました。地福寺からちょうど30分で、ここにも三原山の会の案内表示があり、右に下る方向に筆影山、左に竜王山とあります。
　左に進むとすぐ山道が右に登り、少し高い位置に登山道の表示が架かっています。明るい登山道からは時折海が見え、筆影山や竜王山も顔を見せます。
　遊歩道から15分ほどで登山道唯一細いロープが現れますが特に危険ではありません。
ロープから15分で石垣が現れ公園域に入ったことを感じます。続いてコンクリート製ベンチ、木階段を過ぎるとガードレールが見えてトイレと案内板のある駐車場に飛び出ました。いこいの森遊歩道から40分ほどでした。ここには「いこいの森遊歩道入口」、「登山道」の案内表示があります。
　駐車場から管理道を進むと左手に階段が登っていますが、そのまま桜の下の舗装路を緩やかに登ると山頂広場です。カラーブッロクの敷き詰められた山頂部には展望台が設けられています。
  山頂からは瀬戸内海随一とも云われる多島海美が展開します。生憎の花曇りでしたが盛りの桜の先には三原瀬戸を挟んで小佐木島、佐木島、生口島、高根島、大三島などが確認できます。佐木島の奥には因島も。そして小佐木島の先には映画「裸の島」ロケ地の小さな宿祢島も見えます。

○葉田竜王山13:14〜須波駅14:15
　下山は山頂広場から往路で見送った階段を下り管理道に出ました。駐車場前広場の「いこいの森遊歩道入口」から往路をたどります。ときおり木の間から見える瀬戸の海と島々が美しい落ち葉を敷き詰める道を下ること30分余りで再び遊歩道に出ました。
　ここからは往路と異なり遊歩道を下ります。遊歩道を淡々と下るとちょうど20分で広い舗装路に合流し、ここにも「いこいの森遊歩道入口」の標柱が立っていました。合流点から左に筆影山への車道が登りますが、右折して時折走り抜ける車を避けて海を見ながら須波駅に向かい下ります。
　合流点から15分で車道（瀬戸内海国立公園筆影山・竜王山の案内表示個所）と登山道の分岐に出て2分歩くと須波駅です。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　広島里山紀行記