山  名     窓が山  向山
 標  高  711.2m  665.9m
 場  所  広島市佐伯区・安佐南区
 登  頂  H28.5.18
 アクセス  ○広電バス魚切バス停 
 コース  ○西登山口→西峰→東峰
 ○東峰→仏峠→向山
 ○向山→神原登山口
 メンバー  美9名
 過去記録  窓が山 H23.10.11  H25.12.5
 向山   H26.5.26

 

                                【概 要】                                 
 窓が山は広島市佐伯区と安佐南区との境界に位置し、三角点のある西峰(711.2m)と東峰(約705m)の二つのピークを持つ双耳峰の山です。東西には長い尾根ですが南北は急峻で、山頂部は花崗岩が露岩する岩峰です。展望はとくに東峰山頂からの眺望が素晴らしく五日市街地や団地群と瀬戸内海を見おろします。
 登山路はよく整備され歩きやすく白川コース、西コース(魚切登山口)、東コース(魚切登山口)、奥畑コース(憩いの森登山口=中央登山道、北登山道、南登山道)それに仏峠経由コース(野戸呂登山口)など多様なルートが選べる人気の里山です。
 向山(665.9m)は広島市佐伯区と安佐南区との境界に位置し三等三角点が置かれ、佐伯区側から見ると三角錐形の端正な山容をみせます。
 窓が山と併せた縦走コースとして利用される例も多くその陰に隠れがちですが、山頂近くの展望岩場からの眺望は素晴らしく西から東郷山、窓ケ山、極楽寺山、そして廿日市、五日市の町並み、東に西風新都の団地と大展望が得られます。そして開発の進む団地の先に火山から鈴が峰にかけての広島南アルプスが広がり、その奥には呉線沿線の山々や瀬戸内海と島々が望まれます。
 コースはAコース(こころ登山口)、Bコース(笹利から奥原の岩場を経て山頂へ)、D1コース(神原登山口)、D2コース(笹利から山頂へ)、そして奥畑から仏峠へ、藤の木団地(野戸呂登山口)から仏峠へなどがあります。
 今回は魚切登山口(西コース)で窓が山に登り仏峠を経て向山から神原登山口に下山するD1コースとしました。


○魚切バス停8:06〜西登山口8:28〜西峰9:52
  広電バス魚切バス停で下車して県道41号を少し下り「窓が山登山道」の案内に従って堂ケ原川に沿う道を登山口に向かいます(魚切上バス停で下車し上河内運動広場を経て登山口に向かっても同じです)。前方にキレットを挟んで西峰と東峰からなる双耳峰の窓が山をみながら登山口に向かいます。
 上河内運動広場からの道が合流すると間もなく窓が山登山案内板と窓が山の由来や首なし地蔵、遠藤小祠を紹介した案内板がありました。
 登山案内板から5分余り進むと西登山口で「左折、この先窓が山登山道」と書かれた案内があります。舗装路をそのまま直進すると東登山口に向かいます。
 西登山口に入るとすぐ視界は遮られ、登路は深くえぐられた掘り割りのような道になります。右手にベンチをみて進むと木階段も現れました。
 アカマツと雑木の混在林の道は登りと平坦道を繰り返しながら高度を上げていき、「窓ケ山西峰アト900m」の表示から30分ほどで「頂上500m」、そしてすぐ「7合目」の案内です。視界はありませんが明るい木漏れ日の中を登っていきます。「7合目」から3分で「300m」が現れる辺りからは岩道の登りとなります。ロープも掛かりますがとくに必要でもありませんが、頂上に近づくほど傾斜は急になっていきます。300m表示から15分ほどで左手に形の良い柱状の大岩が現れ、初めて展望が得られ美鈴が丘団地の先に広島市街地が広がっています。すぐ白川からの道が合流し「白川3.9km・窓ケ山山頂50m・魚切2,5km」の標柱が立っています。合流点から右手に岩の間を進むとすぐ西峰山頂です。

○西峰10:03〜東峰10:32
  大岩が重なりあう西峰は三等三角点が置かれています。眼下には五日市市街と極楽寺山などの山並み、江田島、能美島そして宮島など瀬戸内海の素晴らしい展望が広がり、東側にはこれから向かう東峰も顔をみせています。
 しばらく眺望を楽しんだ後は目の前に見える東峰に向かいます。2分ほど下ると「窓が山(首なし地蔵)」の案内があり右手に入ると祠があり「祈願成就 首なし・地蔵尊」の案内がありました。祠分岐から下るとすぐにおんな岩で、空に向かって突きだした大岩に立てば西峰に勝る遮るもののない展望です。おんな岩からはすぐに「遠藤小祠」の分岐で、狭い露岩の上には終戦間際に散華した若者を祀る祠がはるかに海を見はるかすかように置かれています。祠からは滑りやすい急坂を木立に掴まりながら下り、祠から5分で鞍部のキレットに到着です。
 鞍部からは高度差およそ50mほどの東峰に向かっての登りになり、途中の岩場には2個所ほど鎖もありますが頼るまでもありません。鎖場を過ぎれば次々と格好の展望地である大きな露岩が現れその都度眺望を楽しめます。

○東峰10:44〜仏峠12:02
  西峰から30分で東峰に到着です。山頂の八畳岩からは西峰に勝る大展望が開けます。眼前には大茶臼山から柚木城山、鈴が峰へと続く稜線が見え、その麓には広大な造成地が姿を見せています。南方向には五日市の町並みの先に瀬戸内海と似島、江田島、宮島などの島々、その奥には絵下山から野呂山に連なる山並みが、そして西方向には極楽寺山、野貝原山、西峰の右に大峰山、阿弥陀山、東郷山が望めました。
 展望を楽しんだ後は向山に向かいます。山頂直下には「中央登山口1km」の標柱があり、続く分岐には「中央登山道」、「中国自然歩道・憩いの森(0.9km)・上奥畑(3.7km)」が立ち、左手に登る道は「北登山道」とあります。また白川登山口までは4.3km、西峰は300mともあります。
 この先は遊歩道としてよく整備された道をドンドンと高度を下げます。山頂から10分足らず下ると七合目の露岩のテラス状展望岩で、山頂より少し低い視点からの展望を楽しめます。
 テラス岩から3分で魚切東コースの下山口分岐で、赤く塗られた「五日市(魚切)方面」や「窓が山山頂500m」や「沼田方面、五日市方面」と指示標柱が立ちます。
 今回はそのまま向山へ縦走します。要所には階段も整備された植林帯の道を5分ほど下ると、憩いの森登山口と仏峠・向山、南登山道との分岐で「憩いの森入口0.5km・仏峠・向山、南登山道」の道標が立っています。すぐ先のコンクリート製休憩ベンチを過ぎ穏やかな道を10分余りで南登山口と仏峠の分岐です。
  直進の仏峠への進入路にはテープが巻かれ新しくルート概念図も置かれていました。 ここから先は遊歩道を離れ良かった道もやがて一変し雑木主体の山道に変わります。視界の無いしかし明るい道はアップダウンを繰り返しながら登って行きます。倒木を越えたりして最後の急坂を登りきると584mピークですが、樹林に囲まれ視界は全く得られません。
 ピークで一息入れて仏峠に向かいますが、これまで以上に自然味あふれる道となります。
一登りしてササの被る道を急降下し終えると仏峠の十字路鞍部に到着です。

○仏峠12:05〜奥原の岩場12:22〜向山
 仏峠はササの茂る十字路鞍部で手書きプレートが架かっています。北東には向山、北西に奥畑、南東に藤の木団地に向かう道が分岐しますが奥畑、藤の木ルートはササが強く消滅してしまうのではと危惧します。
 向山に向かいますが2分ほど登ると「仏峠(ほとけだお)賽の神(幸神社)」と書かれた説明板があり、峠に信仰の対象が置かれていたことが分かります。
  登り一本調子の道で視界はありませんが新緑の登路は明るく、時折望める青空は実に清々しいかぎりです。
 峠から10分でテープが巻かれた分岐があり、右に野登呂の笹利へ下るBコースが下っています。テープには道はよいと記されていました。
 分岐から7分で突然上空が開けて岩がみえると「奥原の岩場」に到着です。岩場は大小の岩が点在する展望地で窓が山に勝るパノラマが広がります。東には開発の進む西風新都の団地、正面に美鈴が丘の団地から五日市、廿日市の町並み、西に極楽寺山から野貝原山へと続く稜線と歩いてきた窓が山、そして東郷山など。火山から鈴が峰にかけての広島南アルプスの奥には呉線沿線の山々や瀬戸内海と江田島、能美島、宮島などの島々が望まれます。
  展望地から山頂に向かいますが、すぐDコースが右に下っています。すっかり傾斜の緩んだ尾根道を4分ほど進むと三等三角点の置かれた山頂で、山頂標識には「高山(向山)」ともあり地元では親しみを込めて高山と呼ばれていることが分かります。

○向山〜岩場13:13〜神原登山口14:08 
 下山は引き返してDコースとし神原登山口に向かいます。下山口は「奥原の岩場」のすぐ北の「固目ケ岳」と書かれた所です。下り始めると早速大変急な道となります。5分ほどで右に「固目ケ岳」への進入路がありますが今回はパスしました。さらに5分足らずで「一休みの壇」の展望岩で、ここからは少し視野が狭いがより近づいた景観を楽しめます。この先も急な下りですが10分で「←神原・笹利→」の表示があり右に前回利用した笹利へのルートが分岐します。
 今回は傾斜の緩んだ道を直進しました。2分で「源氏大休の壇」で少し広い道の脇には丸太ベンチも置かれていました。説明書きによれば1184年に源範頼が休息したとあります。
 広く歩きやすい道を下ると18分ほどで16番鉄塔に出ました。鉄塔からは荒谷山などが見えています。鉄塔から5分足らずで未舗装林道に出ました。さらに5分で今度は舗装林道です。左折し1分ほど下ると右手に未舗装の広い道が下りますのでこちらに入ります。雑木林の中を3分で「神原のシダレザクラ」前に出ましたが、この時期は青葉の美しい桜です。
 林道の分岐には案内表示などはありませんでしたから逆コースの場合は注意が必要でしょう。また林道は一帯の河川改修工事によって寸断され既に用を成さなくなっているようです。
                                                                      広島里山紀行記



 
  

   

   
     窓が山を見ながら、キレットがよく分かります    8:27 西登山口から登り始めます 

      
   
     深くえぐれた道を    8:54 山頂まで900m地点を通過

   

   
  9:23 500m地点です    9:26 7合目です。次第に傾斜が増してきて
   
      
  9:29 300m地点      9:41 岩道にはロープもあります 

      
 
     9:45 この岩で初めて展望が得られました  
 
          
          岩からは大茶臼山から鈴が峰方向が開けています                

      
   
     9:51 岩の間を抜けると山頂です  

  

     

    
  9:52 西峰に到着です   大岩が重なる山頂


     
     山頂からは似島や能美島、そして宮島など瀬戸内海の島々が 

   

   
  10:03 東峰に向けて下山です   10:05 首なし地蔵に寄って


       
  10:06 女岩。瀬戸内海に向けてさえぎるもののない眺望を  

   

   
   オーバーユースか、   10:17 キッレトは巨岩が点在します 
   
      
  10:19 キッレトからは再び登りへ      太い鎖もあります 

      
   
     海に向かって佇む奇岩も   ベニドウダンも見頃をむかえていました 

  

   
 
  10:32 東峰に到着です  


      
 
 
              
 
  

   

   
  10:44 向山に向かって下山です     憩いの森分岐までは中央登山道を下ります 

   

   
  良く整備された遊歩道ですが急な下りを   10:53 7合目展望岩に到着 


        
       テーブル状の展望岩からは少し視点を下げた展望を楽しめます 

   

   
    展望岩からまず仏峠をめざして 

   

   
  魚切東登山口への進入口を通過し   11:11憩いの森分岐。向山へ南登山道を進みます

   

   
  11:23 憩いの森への道を左に見送り縦走路に   縦走路は

   

   
  11:37 最高点の584mピークは樹林の中です   自然味あふれる山道を 
   
      
  視界はありませんが明るい雰囲気です      最後の急坂を下ると 

   

   
  12:02 仏峠です。左は奥畑、右は藤の木団地へ   12:05 直進して向山に向けて

      
   
     道は原則直登です    12:15 右に笹利からの道が合流します 

      
   
     上空が明るくなってきました   12:22 奥原の岩場に到着 

  

   

   
  奥原の岩場はコース中で随一の眺望です   向山の山頂は岩場から約4分です 

       
           
      広島南アルプスの奥には呉線沿線の山々、そして瀬戸内海と江田島、能美島、宮島などの島々が広がります
   
      
  13:13 神原への下山は「固目ケ岳」の表示から      すぐ急な下りとなります 

   

   
  13:18 固目ケ岳への道を右に分けて   13:22 一休みの壇です


  
  一休みの壇からは一段と近づいた景観が楽しめます 

   

   
  13:34 右に笹利への道を分けます   13:36 源氏大休の壇、一息入れます

      
   
     かなり傾斜も緩んできました   13:56 鉄塔に出ました   

   

   
  鉄塔からは荒谷山も    14:00 未舗装林道に出ました 

   

   
  14:04 舗装林道にでて左折します   14:05 再び未舗装林道へ

   

   
  14:08 神原に出ました。左手にシダレザクラが   登山口には表示はありませんでした 

   
 
  西風新都から向山を  
   

 
   
 
     
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