山  名    古鷹山  クマン岳 
 標  高  394m   399.2m
 場  所  広島県江田島市
 登  頂  H29.1.25 
 アクセス  ○JR西広島駅→JR呉駅→呉中央桟橋→小用港
 ○切串港→広島港 
 コース  ○奥小路登山口10:13→展望台10:59→古鷹山11:33               
 ○古鷹山11:48→林道登山口12:19→クマン岳12:46
 ○クマン岳13:39→展望地14:15→登山口14:42→切串港14:57
 メンバー  美11名
 過去記録  平成25.1.31   平成23.2.14

 

                                 【概 要】                              
 広島県江田島市の古鷹山(394m)とクマン岳(399.2m)は江田島六峰(古鷹山、クマン岳、真道山、砲台山、陀峯山、野登呂山)に属します。古鷹山(西峰)はそれらのシンボル的な存在であり、露岩の山頂からは眼下に海上自衛隊術科学校のある波静かな江田島湾を見下ろします。一方、クマン岳の広い台地状の山頂からは360度の展望が得られ、とくに西側の展望地からは飽きることがない津久茂の瀬戸から広島湾にかけての景観が広がります。 
 今回は小用港を起点にし奥小路登山口から古鷹山に登りクマン岳を経て尾根のパノラマコースを縦走して切串港に至るコースをとりました。適度のアップダウンと瀬戸の島々を眺めながらの縦走路は、明るく陽光あふれ絶好の日だまり登山コースです。

○奥小路登山口10:13〜古鷹山11:33
 呉中央桟橋ターミナルから約20分の船旅で着いた江田島の小用港(こようこう)からは古鷹山が顔をのぞかせていました。
 港から津久茂行きバスに乗車し奥小路(おくしょうじ)のバス停で下車しました。
バス停の向かい側が登山口で、10台程は駐車可能な江田島市観光協会の古鷹山登山者専用駐車場があります。駐車場には大きな古鷹山登山案内図があり、山頂まで40分とありますが一般登山者には少し厳しいのでは?                 
 「古鷹山登山道」の案内に従って細い舗装路を進むとすぐ奥小路浄水場(海軍兵学校用として明治時代に建設されたもの)です。浄水場フェンス沿いに右折して小橋を渡ると山道になりますが、いきなり竹林の中の優に100段以上はあるかと思われる階段です。
 浄水場から10分余りで尾根に出で左に進みます(下山方向に奥小路下山道の表示があります)。また右手からは世上口からと思われる道が合流しています。尾根に上るとしばらく穏やかな道が続き、緩急を繰り返し進むと木立越しに山頂や第一術科学校が望めるようになりました。
 浄水場から45分ほどで岩場が見えてベンチのある展望所に到着しました。展望所からは第一術科学校を眼下にして呉湾から江田島湾の眺望が開けます。展望所からすぐ古鷹山頂まで500mの表示があり、左手にはバクチ岩のプレートが架かっていますので数歩下ってみました。バクチ岩は空洞のある岩で海賊の見張所として使われていたとか。
 バクチ岩から進むと左前方に岩峰の山頂が見えてきます。バクチ岩から7分でダブルピークの古鷹山の鞍部に出ました。左は「古鷹山へ200m」、右は「300mで三角点」、また「ソロプチミストの森、小用」の案内標識があり、来た方向には奥小路下山道の表示があります。三角点は木々に覆われて眺望は期待できませんので今回はパスしました。
 鞍部は平坦な道でテーブルベンチの前を進むと2分で切串からの登山道が合流し、切串方面下山道の案内と古鷹山登頂記念のタンプ押台が置かれています。前方には岩峰の山頂が迫ってきます。
 合流点からすぐに鎖とロープのある岩場です。最初は細めのロープ、次いで鎖、太いロープと現れ短いハシゴを使い最大の難所の太い鎖を登ると山頂です。

○古鷹山11:48 〜クマン岳登山口12:19
 山頂には大きな八方園の方位盤(海軍兵学校八方園のレプリカ)と新しいカラフルな方位盤が置かれていました。その他にも古鷹山の由来の説明板、五省訓の由来等が設置されています。
 西側は古鷹山頂上と刻まれた大岩のある展望岩場となっており、南側眼下には穏やかな陽光を照り返す波静かな江田島湾と海上自衛隊幹部候補生学校、第一術科学校が望めます。その先に東能美島、その奥の倉橋島、西に西能美島。北方面には切串港そして広島市街、東には呉湾に至る素晴らしい展望が一望でき、微かに四国の山並みも見えています。
 展望を楽しんだ後は次の目的地のクマン岳に向かい、展望の岩場を越え急なコンクリートの階段を慎重に下ります。木階段に変わってもどんどん高度を下げていきます。
 古鷹山へ120mの指導標が現れるとアップダウンを繰り返す尾根歩きとなりました。山頂から15分ほどで510m表示のあるコブで、古鷹山とクマン岳登山口とのほぼ中間点になります。登りに使うと一汗かくこと疑いなしの木階段を下り、明るく持ちの良い尾根道を進んで最後の階段を下ると古鷹林道に出ました。古鷹山まで1kmの表示があります。林道合流点から右折し1分でクマン岳登山口です。

○クマン岳登山口12:19〜クマン岳12:46
 登山口には「クマン岳登山口」の案内があり急な木階段が登っています。5分ほど登った小ピークからは、前方に特徴ある帆立岩が見えています。一旦鞍部まで下ると不似合いなコンクリート階段が現れましたが、辺りはまるで岩を配した日本庭園のような雰囲気です。登山口から12分ほどで天を突き刺すような特長ある帆立岩の裾を巻いて尾根分岐に出ました。左折するとすぐ帆立岩で、帆立岩からは正面に均整な山容の御鉢山とも呼ばれる津久茂山が、その先には津久茂の瀬戸を挟んで野登呂山から砲台山まで能美の山々が望めます。
 分岐からクマン岳へ向けては疎林の中の快適な尾根歩きで、山頂手前のコブからは絵下山方面から呉湾、古鷹山が望めました。最後の階段を一登りすると帆立岩から12分で山頂に到着しました。

○クマン岳13:39〜登山口14:42→切串港14:57   
 四等三角点が置かれた山頂は広い台地状広場で、クマン岳由来の説明板(クマのいる山、熊ヶ岳がクマン岳となったようである)やクマンの鐘が架けられています。
 展望は江田島湾から津久茂の瀬戸、広島湾、灰が峰など呉の山並みと呉湾、倉橋島にかけて360度の飽きることのない景観が展開します。白く雪を被る芸北の山も望めました。
 山頂からは大小三つほどのピークを越えての尾根縦走路を北上し切串港へ向かいます。下山路は出だしから急な道を下ります。直下には温暖な瀬戸内とは云え先日の雪が痕跡を残していました。
  縦走路はたびたび現れる岩を越えて適度のアップダウンを繰り返す快適な道で、ときおり展望もみられました。一時は過度の伐採と思われた縦走路もかなり植生が回復したようで、そこかしこにサルトリイバラの赤い実がみられました。
 最初のピークでは早くもアセビの白い花が咲いていました。次の350m台ピークへ向いますが急な下りにはロープが渡されていました。山頂から20分ほどで能美の砲台山や幸ノ浦、似島を望む展望地があり一息つけます。
 次々に岩が現れる道を登りきった320m台ピークから下ると展望岩がありました。クマン岳からは約35分でした。北方向には277mピークの先に峠島、元宇品そして広島市街地が広がっています。この展望岩から6分で「クマン岳」、「切串港」の案内表示が立つ鞍部に下りました。
 ここで主尾根をたどっての縦走路が終わり、右折してジグザグを切る急な道を下ります。明るい下山路は切串の集落や対岸の絵下山が見えてきます。やがて現れる竹林を抜けると切り開かれた登山口で、ここに「クマン岳登山口」のプレートがありました。山頂からは約1時間でした。
 ミカン畑の中の急な舗装路を絵下山を見ながら下ると、ガードレール脇の「クマン岳」の案内プレートのある分岐で左折し切串港に向かいます(右は長い林道で古鷹山登山口に向かいます)。登山口から集落を15分ほど歩くと切串港に到着しました。
                                                  広島里山紀行記


 
 
   
   
   
  9:22 呉中央桟橋から乗船し   江田島に向かいます 

   

   
  9:45 小用港に到着    津久茂行きバスに乗車し 




   

      
  10:13 奥小路登山口から古鷹山に向かいます。
      登山者用駐車場と登山案内図があります 
     10:15 長い急な階段です 





   

      
  10:27 尾根に登りました      緩急を繰り返して登っていきます 

   

   
  10:59 ベンチのある展望所に到着   11:05 バクチ岩です。空洞が 

  
 展望所からの景観。第一術科学校を眼下にして呉湾から江田島湾の眺望が開けます。 

   

   
  岩山の古鷹山が見えてきました   11:13 主尾根に到着。三角点は右に行きます 





   

       
  11:15 切串からの登山路が合流します        11:24 岩場の核心部 

       

       
      太い鎖が張られています       11:29 ここを登ると山頂です 

   
 
  山頂直下、広島市街地が望めました   
   
  

   

   
  11:33 山頂の露岩、「古鷹山頂上」と刻まれた大岩   五省訓の由来の説明板 


  
  穏やかな陽光を照り返す波静かな江田島湾と海上自衛隊第一術科学校。その先に東能美島、その奥の倉橋島、西に西能美島。 
 

        
       西から北にかけては津久茂瀬戸、広島湾に至る素晴らしい展望が一望


                
 
 
  





   

       
  11:46 クマン岳に向けて下山です        直下は急なコンクリート階段 

   

   
  林道まではアップダウンを繰り返します   361mピークを通過して





   

      
  快適な明るい尾根道を       林道前の急な階段を下ります 

   

   
  12:18 古鷹林道に出ました    12:19 クマン岳登山口からは急な階段が 





   

       
  一旦鞍部に下ります        帆立岩を見上げて 

      





   
     12:31 帆立岩に着きました    12:34 クマン岳に向かいます。青は帆立岩へ 

    
   帆立岩からは津久茂瀬戸を挟んで野登呂山から砲台山まで能美の山々が。古鷹山も遠くなりました  

        
 
       クマン岳の直前には階段が   
   

   

   
  12:46 クマン岳に到着    クマンの鐘 
   
   
  
        東側に広島湾、灰が峰など呉の山並みと呉湾、倉橋島にかけての景観。右手に古鷹山が見えています 

             
 
  

Hiroshima Satoyama Kikou

海と島そして空が織りなす瀬戸内の典型的な景観          
西から北にかけては江田島湾から津久茂の瀬戸、広島湾の展望が得られます

   
  
   





   

      
  13:39 切串港に向けて下山します       似島を見下ろして急な下りを 

   

   
  尾根の縦走路には多くの岩が見られます   

      

      
     正面のピークを越えます       ロープがありました 

   

   
  14:02 展望が得られて一息ついて  

   

   
    北側の展望も 

  

  
  岩の縫っての快適な道です     320m台ピークから下って展望岩へ 
   
   
         
        14:15 展望岩からは277mピークの先に峠島、似島そして広島市街地が広がります 

   

   
  14:22 尾根道を外れて。直進は277mピークへ   下りは急です

   

   
  切串の集落が近づいてきました   14:41 クマン岳登山口に下山です

   

   
  ミカン畑の中を下ります    14:57 切串港に到着

   

   
  15:22 広島港行きに乗船します    16:00 広島港に着きました 
   
   
   

 
 
            
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