山  名   極楽寺山 
標  高 693m
場  所 広島市佐伯区・廿日市市 
登  頂 H30.10.3 
アクセス ○五日市駅北口バス停→彩が丘団地バス停
○観音台入口バス停→五日市駅南口 
コース ○彩が丘コース→倉重コース→山頂
○山頂→極楽寺→観音コース 
メンバー 美13名 
過去記録 H30.6.22 H26.12.3 H23.9.27   H23.5.9  

 

                                          【概 要】                                                                            
 広島市佐伯区と廿日市市の境界に位置する極楽寺山は地元では観音山とも呼ばれます。南北に長い尾根の南端に極楽寺山(693m)、北端に小畑山(617m)がありますが三角点は置かれていません。極楽寺山域は瀬戸内海国立公園に指定され、山頂直下は伐採を免れた樹齢数百年のモミ自然林が残っていますが尾根の北側は植林帯が主体となっています。
 山頂部には建立が聖武天皇まで遡るとされる古刹高野山真言宗極楽寺があります。本堂は毛利元就によって寄進されたと云う広島県重要文化財であり、また阿弥陀堂は国内でも最大級の木像、阿弥陀如来大仏が安置されるなど古くから霊山とされてきました。山頂からの展望はありませんが、本堂境内の展望東屋からは広島湾や瀬戸内海に浮かぶ似島、宮島などの島々を望むことができます。
 登山コースは近郊の人気の山だけに幾つかのコースがあり観音コース(観音台団地から)、屋代コース(ゴルフ場から)、平良コース(廿日市平良から)、倉重コース(薬師が丘団地から)などが一般的です。
 今回は小畑山登山に利用される彩が丘コース(彩が丘団地)から登りました。彩が丘コースから倉重コースを経て極楽寺山に登り観音コースで下山しましたが、彩が丘コース登山口が少し分かりにくい他は導標、案内表示などもよく整備されていました。

○彩が丘コース登山口8:36〜中国自然歩道8:59
 佐伯区下河内の彩が丘団地バス停で下車しました(彩が丘上バス停の方が近いようです)。山裾の河内南第一調整池を目指して10分ほど歩き調整池の金網ゲート前に着きました。特に登山の案内表示類は見当たりませんがゲートの脇から舗装路に入ります。4分ほど歩くと調整池の前に出ましたが、ここにもテープなどの案内表示は見当たりません。
 調整池前からUターン気味に伸びている舗装路を少し進むと砂防堤に出ました。舗装路はここで途切れて地道になります。道はすぐ先で分岐しますが、一見良さそうな直進の道はすぐ消滅します。分岐の「自然歩道」と微かに読めるテープを頼りに右下に細道を下ると小沢に出ました。火の用心の札があり中電の管理道であることが分かります。
 数分で対岸に渡り沢から離れて明るい尾根に出ることができました。ほどなく上空が開けると送電線が目に入り前方には鉄塔も見えてきます。沢から10分あまりで鉄塔に着き振り返ると南広島アルプスなどが望めました。しばらく登ると鈴が峰方面が開けて広島湾も見えていますが、今回のコースでは余り展望が得られませんので貴重な景観となります。
 明るい尾根道が終わると樹林に入りますが3分で中国自然歩道に出ました。沢からは20分足らずでした。

○中国自然歩道8:59〜倉重コース登山口9:29
 中国自然歩道に出ると来た方向に「佐伯区下河内」、右に「荒谷林道1.7km」、左に「植物公園2.7km」の導標が立っています。倉重コースで極楽寺山に向かうため植物公園の方に進みます。植林地の中の良く整備された自然歩道を下り気味に進むとすぐ「涸沢」のプレートがあり「←植物公園2.6km・荒谷林道1.8km→」の導標があります。この地点は小畑山への進入路となり明確な道が登っています。道はこの先から下りに入り「崩落地あり足下注意」の表示を過ぎて木階段を下るとナメラ状の滑りやすい沢を渡ります。沢から登るとベンチと「歩道→」の導標がありました。木橋と階段と整備された道を進むと火葬場柵が現れて倉重コースとの合流点しました。合流点には「荒谷林道2.57km」の導標があります。砂防ダムからは47分ほどでした。

○倉重コース登山口9:29〜椿乗越10:31
 倉重コースはここで自然歩道と分かれ右折しますが、左に下ると佐伯区倉重の佐伯区運動公園です。倉重霊苑の中の舗装路を上り突き当った最深部が登山口です。
 登山口には案内表示はありませんが、樹林に入るとヤマザクラの幹に「倉重登山口」のプレートが掛かっていました。3分ほどで桜尾根コースでしょうか、左下に砂防堤が見え谷に下る道もあります。道をふさぐ倒木もありますが雑木主体の山道は明るい木漏れ日の中を登っていきます。13分ほどで鉄塔標識と「小畑山の一枚岩」の案内表示がありました。右に登ると一枚岩を経て小畑山へ向かう道のようです。そのまま直進すると1分ほどで鉄塔標識のある分岐でこれも右に登ると小畑山へ通じるようです。この分岐は直進しすぐの土橋を渡ります。この先は道は斜度を増し、荒れ気味になり倒木や岩も見られるようになりました。
 土橋から10分あまりで小沢に出会いましたが、この地点には多くのテープ類と「広島市の山を歩く」記載のB地点の札も下がっていました。沢の中を少し歩いて対岸に渡ります。沢を過ぎると道は険しさを増して岩も見られます。渡渉から20分足らずで椿尾根の案内表示がありました。この先は植林帯の登りになり足下は悪いものの間伐も行われており明るい雰囲気です。前方が明るくなると椿乗越で、「広島市の山を歩く」のX地点の札が下がっています。登山口からは1時間ほどでした。

○椿乗越10:31 〜極楽寺山頂11:38
 「椿乗越」のプレートが掛けられた椿乗越は十字路鞍部になっています(*乗越とはウィキペディアによると峠の登山用語で鞍部と同一の場所になることが多いとあります)。登りの方向から見て右手(北側)は小畑山へ、左手(南側)は極楽寺山へ、直進(西側)は牛池林道へ連絡します。(なお小畑山方向に少し登れば鉄塔の伐採地に出て展望が開けるはずです)
 極楽寺山に向かうため左手(南側)に進みました。10分あまり明るく歩きやすい植林帯の道を登り小コブを越えると先ほどの牛池林道に合流しました。ここには鉄塔標識が立っていますが登山案内はありませんでした。左折して未舗装の林道を1分少々歩くと左手に植林帯への道が分岐していました。この分岐には明確な案内表示類はありませんが、注意すれば樹幹にテープが見つかります。なお林道をそのまま直進すれば牛池に至ります。
 林道分岐からなだらかな道を2分ほど進むと再び分岐です。テープには右手上方に登る道は「極楽寺」、直進は「倉重」、来た方向は「椿乗越」とあり、また別のテープには直進に「←障子岩」の文字も見えます。辺りは間伐されて明るい雰囲気です。これから先はキヌガサタケの自生地とかで時期には目当ての登山者も多いようです。極楽寺山に向けて右手上方に進入しますが道は超急登となります。ずいぶん長く感じられますが6分ほどで急な登から解放されました。すぐ先の昭和15年と刻まれた「陸軍省」の標石を過ぎると663mピークで、倉重・極楽寺分岐からは10分ほどでした。この西側下方に牛池があります。
 663mピークからは急な下りとなりました。再び急な道を登ると「四本樫」のプレートのある分岐で、右手(西側)には牛池への道が下っています。663mピークからは15分ほどでした。四本樫分岐から一登りすると平坦な道になり風倒木も見られましたが7分で山頂尾根の遊歩道に出ました。この場所には特に案内表示はありませんが右(北側)はさくらの里・アルカディアビレッジ方面、左(南側)は極楽寺山頂方面です。極楽寺山頂方面へ1分ほど進むと「←蛇の池0.3km・展望広場0.1km→・多目的広場0.2km↓」の分岐です。展望広場の方に遊歩道を進み階段を上ると分岐から10分足らずで山頂に到着です。椿乗越からは約1時間でした。

○極楽寺山頂12:20〜観音コース登山口14:05
 山頂には「展望広場 標高693m(瀬戸内海国立公園)」の標柱が立ち東屋がありますが生長した樹木に囲まれて展望はありません。
 大休憩後は極楽寺本堂を経て観音コースで下山するため南側に下ります。長い階段を下ると第二駐車場の前に出ました。駐車場前には「←管理棟・中国自然歩道↓・極楽寺0.3km→」や「極楽寺本堂江二百米」、「右極楽寺参道」などの石柱と修行大師立像もあります。
舗装路を奥の院、十三仏の石仏と過ぎて5分あまりで極楽寺境内に入りました。
 建立が聖武天皇までさかのぼるとされる古刹極楽寺と国内でも最大規模の木像、阿弥陀如来大仏が鎮座する阿弥陀堂に参拝後、境内南の展望東屋に向かいました。境内の南端は長い石段で屋代コースと平良コースが登って来ており「極楽寺頂上 標高661米」のプレートが置かれています。東屋の前からは南側の展望が広がり、広島湾から眼下に五日市港その先に能美島、似島や宮島の東端などが望めました。またこの場所は渡りが見える所だそうで今回も上昇気流に乗って高く舞い上がっていくハチクマを見ることができました。
 展望を楽しんだ後は阿弥陀堂の裏側にある観音コースの下山口から下ります。
案内表示はありませんが分かりやすい道が下っています。落ち葉の堆積した道は木漏れ日もあり歩きやすいのですが急でジグザグに下っていきます。9分ほど下ると「←あと0.2kM」の導標があり、さらに2分で「十一丁」続いて「十丁」の石柱がありました。この辺りから足下が悪くなりました。「←あと0.2KM」導標から8分で「←あと0.4KM」の導標です。岩を縫っての道となり「←あと0.4KM」導標から3分でベンチがあり僅かに海が見えています。ベンチから18分で「五丁」の石柱がありこの道が参道であることを知らせてくれます。五丁石柱からすぐ「←あと0.8KM」導標です。急な下りはやがて深くえぐられた切り堀のような道がしばらく続きますが、「←あと0.8KM」導標から13分ほどで「←あと1.0KM」導標がありました。ようやく道が穏やかになると前方が開けて登山口に下山しました。「極楽寺山登山口 造幣局登山部」と「極楽寺登山口」の案内板がありました。
 舗装路を下り自動車道のガードを潜り観音寺を過ぎると観音台団地の観音台入口バス停はすぐです。
                                            
                                                   広島里山紀行記



 


  

   

   
  彩が丘団地バス停で下車しました   8:18 調整池金網ゲートの脇からはいります

   

   
  8:22 調整池前からUターンして管理道へ   砂防堰堤の前に出ました

   

   
  砂防堰堤です   8:36 小沢に向かって下ります 





   

      
  8:40 沢を渡ります      すぐ対岸に 

   

   
  沢筋から離れて   尾根に出ました。前方に椿乗越が見えています

      





   
     8:53 鉄塔に着きました   南広島アルプスなどが望めます

   

   
  明るい尾根道を進んで   振り返ると鈴が峰や広島湾が 





   

      
  8:56 樹林に入ります      山道らしく少し急な道になりました

   

   
  8:59 すぐ中国自然歩道に合流です   植物公園の方向に下ります 

      





   
     植林帯の中、土橋を渡り   9:03 小畑山への分岐を見送って

   

   
  9:10 下って渡渉します   沢を渡ると休憩ベンチも 





   

      
  自然歩道として整備されています      階段も      


  

   

   
  9:23 運動公園からの倉重コースに合流   霊苑の中の舗装路を上ります

   

   
  9:28 霊苑最深部に登山口がありました   樹林に入ると登山口のプレートが 

   

   
  9:42 一枚岩経由小畑山へのルートが分岐します   9:44 再び右に小畑山へのルート(青)が分岐

   

   
  土橋を渡って分岐を振り返りました   岩も見られるようになりました

   

   
  9:56 沢が。 (「広島市の山を歩く」のB地点)   沢の中を歩いて対岸に 

   

   
  谷から尾根へ   10:15 椿尾根を登っています

   

   
  間伐され明るい雰囲気の道を   10:31 尾根鞍部に出ました(X地点)


  

   

   
  10:31 椿乗越に到着です   椿乗越は小畑山への分岐点(黄)です

   
 
  
  10:32 極楽寺山へ向けて   植林帯の中、一登りします 

   

   
  牛池林道が見てきました   10:44 林道に合流です

   

   
  林道を少し歩きます   10:45-10:52 林道から山道へ





   

      
 10:54 右折して登りへ。 (直進は運動公園方面へ)      急登が続きます

      





   
     11:03 登ると陸軍省標石がありました   11:05 663mピークを通過します

      





   
     ピークからは急な下りを   鞍部に 

      





   
     鞍部から再び急な登りを   11:20 四本樫の分岐に出ました。(黄は牛池へ)

   

   
  風倒木で荒れ気味の道   11:27 山頂尾根の遊歩道に出ました

   

   
  出口には案内表示は見当たりませんでした   11:29 多目的広場分岐を見送って


  

   

   
  11:38 山頂に到着です   山頂は展望広場ですが樹林に囲まれています 





   

     
  12:20 極楽寺に向けて下山します     長い階段を下り

   

   
  12:26-12:33 第二駐車場前に下山し極楽寺へ   12:39 極楽寺に到着です
  


        


     
  
  
  聖武天皇由来の古刹極楽寺   境内南端に展望の東屋が


            
  
    東屋の前からは広島湾から五日市港そして能美島、似島や宮島などが望めました 

   

   
  13:03 阿弥陀堂裏から観音コースで下山です   すぐ落ち葉の堆積する急な下りとなりました 

   

   
  13:14 十一丁石、参道であることが分かります   次第に岩が現れてきて 

   

   
  13:23 ベンチで少し視界が得られました   急坂は続きます 





   

      
  樹間越に宮島が  13:46 掘割状の道に。雨水の流れも速いことでしょう 

   

   
  13:55 極楽寺まで1km地点です   道が平坦になると登山口のようです 

   

   
  14:05 登山口に下山しました   自動車道高架を潜ると団地です 

   
  
   
   
   

 


   
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