山  名 鷹ノ巣山(高砲台跡) 
標  高 194m 
場  所 広島県廿日市市宮島町 
登  頂 H30.2.7 
アクセス ○JR宮島口駅(広電宮島口駅)→ フェリー乗り場→ 宮島桟橋 
○包ヶ浦バス停13:43→宮島桟橋13:53 
コース ○博奕尾登山口9:02→包ヶ浦・弥山分岐9:48→包ヶ浦自然公園10:36→鷹ノ巣山登山口11:04
○鷹ノ巣山登山口11:04→鷹ノ巣高砲台跡11:26→鷹ノ巣山11:42
○鷹ノ巣山12:47→包ヶ浦自然公園13:37
メンバー 美10名 
過去記録 H29.1.11 

 

                        【概 要】                     
 宮島弥山(535m)のある宮島は世界文化遺産区域として登録されています。文化財保護法や自然公園法などで規制された島の大半は国有林で被われ、登山コースとしては大聖院、紅葉谷、大元の3コ−スが宮島観光協会により紹介されています。
 今回は登山対象としては一般的では無い鷹ノ巣山(194m)を選びました。鷹ノ巣山は山としてよりは山稜部にある鷹ノ巣高砲台の遺構が知られています。ネット情報を総合すれば鷹ノ巣高砲台は日露戦争に備え明治33(1898)年に起工し大正15(1926)年に廃止され、その後終戦まで広島兵器支廠用地として利用されています。また鷹ノ巣山の高砲台の真下には鷹ノ巣浦の砂浜に低砲台も設置されていました。
 今回は博奕尾を経て包ヶ浦自然公園に降り鷹ノ巣高砲台跡登山口から鷹ノ巣山を目ざしました。

                                 
○宮島桟橋8:52〜登山口9:02
 宮島桟橋を出るとかき祭りの歓迎ゲートが目に入りました。広場前の道を左折し「うぐいす歩道」方向に進みます。3分ほどで案内板があり直進が「包ケ浦自然公園」、右折が「紅葉谷」となっています。今回は包ケ浦自然公園から鷹の巣砲台を目指しますが、博奕尾から包ケ浦自然公園へのコースとしますので紅葉谷方向に進みます。要害山への道を右に分けて進み市街地からの合流点で「もみじ谷、ロープウェイ・包ケ浦、杉之浦・桟橋」や「うぐいす歩道」の道標があります。大きく左に登り紅葉谷、ロープウェイへの舗装道を進み、桟橋から8分でうぐいす歩道と石畳道 の分岐です。
  分岐点には舗装路は「もみじ谷公園へ」、石畳道は「杉之浦へ」の道標があります(この石畳道は今回の目的地の包ヶ浦火薬庫や鷹巣砲台に通じる軍用道路とか)。
 石畳の道を2分も行くと道を横切る溝ふた(グレーチング)と電柱があり、すぐ先で石畳がアスファルト舗装に変わっています。案内表示類はありませんが、この地点が登山口になります。右手に登るとマサ土の露出した小スペースがあり、朱の大鳥居がみえています。

○登山口9:08〜包ヶ浦自然公園分岐9:48     
 既に花をつけた馬酔木の脇を博奕尾に向けての登ります。良く踏まれた道を6分で幅広の道に出ますが右折します(下山コース利用する場合にはテープを見落とさないよう要注意です)。すぐ先でまた幅広の道に出ますがここは左折します。テープをみて細道を登ると登山口から9分で支尾根に出ました。右折してコシダの茂る道を登るとすぐ幅広の穏やかな尾根道となります。木立が切れると大鳥居や大野瀬戸、大聖院などそしてロープウェーと獅子岩展望台、弥山、駒ケ林など眺めることができました。
 尾根道を軽く下ると紅葉谷からの道と合流し合流点には「←もみじ谷公園・包ケ浦自然公園→」の道標が立っていました。この地点からすぐで博奕尾ですが登山口からは27分でした。博奕尾には案内板と合戦図そしてベンチが置かれています。木階段も見られる道を進むと8分でベンチ、次いで5分で「包ヶ浦自然公園30分・弥山登山」の道標がある分岐に到着しました。

○包ヶ浦自然公園分岐9:50〜鷹ノ巣高砲台跡登山口10:55
 弥山分岐では弥山への道を右手前方に見送り左手の水平道に入ります。シダが覆い被さる狭い道を進むと4分でベンチがありました。「←もみじ谷23分・包ヶ浦自然公園27分→」の標柱が立っています。道は穏やかです。南側の弥山方面は青空が見えますが北側の船倉山方面は雪模様でした。道は212mピークを巻きながら進みます。弥山分岐から16分でベンチがありましたのでここで5分ほど小休止です。
 ベンチから2分で右に「杉之浦山すぐそこ」のテープがあり踏み跡が登っていました。おそらく212mピークと思われます。この先から次第に降って行くと前方も開けます。ベンチから5分で眼下に包ヶ浦自然公園が見え、さらに少し進むと江の島や大奈佐美島、江田島、能美島も見えています。やがて道は急な下りとなり東向きにユーターンして薄暗い広葉樹林へと入ります。谷川の左岸に沿って下って行き、前方が開けると包ヶ浦自然公園エリアに入りました。休憩したベンチから25分でした。
 左に包ヶ浦火薬庫跡とされる建物を見送って、団体用ケビン地区の中を降ります。車道に合流すると右折してキャンプ地とテニスコートの間を進みます。そのまま南に直進し公園を出た所(車道は左に上ります)で右手の山際の小径に入りました。目印は樹幹に食い込んだ広島営林署の「ゴミは絶対捨てないで下さい」と書かれたプレートです。小径を少し進むと鷹ノ巣高砲台跡や「大休峠」への登山口となります。
(*またはテニスコート横で右に小さな橋を渡りキャンプ場内に入ります。場内のトイレ棟の裏側でもう一度小さな橋を渡ってキャンプ場の外に出ると山際に沿った上記の小径に合流します。この地点で右折して少し進んだ所が登山口です。)

○鷹ノ巣高砲台跡登山口11:04〜鷹ノ巣高砲台跡11:42
 プレートの所からキャンプ場とロープで区分された落ち葉の積もる小径を少し進みます。鷹ノ巣高砲台跡への登山口には道を塞ぐような朽ちた倒木数本があり、右手の樹幹には国有林の赤い小さなプレートがありました。その他の案内表示類は見当たりませんでした。1分で小沢を渡ります。渡るとすぐ小尾根へ向けての直登が始まりました。ものの5分で明るい尾根道に変わり振り返ると自然公園が見えています。深いシダの茂る道は直登、急登で高度を稼いで行きます。右手は深い樹林が屏風のようにそびえる博奕尾根です。緩急をつけながらの道を15分で展望が開け一息つきました。
 幾分道が緩んでくると突然広い平坦地に出ました。ネット情報で装薬調整所跡とされている鷹ノ巣高砲台エリアに入ったようです。登山口からは22分程でした。
 装薬調整所跡の左には道が延びていますが、右手の山道に入ります。一登りすると眼下に砲台跡が見えてきました。三個所ある砲台跡の一番西側になります。ここは分岐でテープがあり右手、西に進むと大休峠への進入ルートになるようです。
 鷹ノ巣山へ向かうため分岐を左手に進み階段を降りて砲台跡に入りました。砲台跡には二連の砲座を一組とした砲台跡が三つ並んでいます。砲台群の前を進み東側の砲台跡から階段を登り、さらに長い石階段を登り切ると方位観測所とされる施設跡に着きました。東が少し開けて鷹ノ巣浦と絵の島、大奈佐美島(おおなさみじま)が望めます。すぐ先の高みが鷹ノ巣山の194mピークで「山頂」の赤テープがありましたが、小スペースは樹林に覆われ展望も得られません。

○鷹ノ巣高砲台跡12:47〜包ヶ浦自然公園13:37
 方位観測所を後にして長い階段を下り、途中にある砲台長室と云われる遺構に立ち寄りました。遺構から降って行き小さな階段を下ると広場に出ました。広場の一段下にはトイレ跡などが見られ、広場の東端には下山路となる軍用道路が伸びています。軍用道路は未舗装で一部シダが繁茂した狭い個所があるものの、全体的には意外に広く鷹ノ巣山の西斜面を北に進んでいきます。2分ほどで明るく開けた場所に出ると海軍省と刻まれた石柱が立っています。時折現れる獅子岩展望台や包ヶ浦自然公園などを遠望しながら進むと石柱から6分で舗装路に出ました。ここが舗装路側からの進入口になります。とくに案内表示は見られませんが、コンクリート電柱があります。
 舗装路を下り13分で包ヶ浦自然公園内を走る車道に合流しました。上りに利用した鷹ノ巣高砲台跡登山口への目印となる広島営林署の「ゴミは絶対捨てないで下さい」のプレートのある地点です。鹿の群れる公園内を包ケ浦バス停に向かいますが園内の池には湖面の半分ほどが凍結していました。
 宮島桟橋まではほどなく到着したバスを利用しました。
                           広島里山紀行記



 


  

   

   
  8:52 宮島桟橋をスタートして   8:55 紅葉谷、うぐいす歩道方面に進みます

   

   
  9:00 うぐいす歩道を分けて軍用道路に   9:02 博奕尾登山口に到着です
   
   
  登山口からは大鳥居が見えています    9:08 登山口を出発です

   

   
  表示類はありませんが歩きやすい道です    支尾根に出ました

   

   
  コシダの茂る道を登ります   尾根に出ると穏やかな道か続きます

   

   
   尾根道から獅子岩展望台、弥山、駒ケ林などを   9:34 右手に紅葉谷からのルートが合流します

   

   
  9:35 博奕尾に到着  

   

   
    9:48 包ケ浦・弥山分岐


  

   

   
  9:50 左側の包ケ浦ルートに入ります    道幅は狭く 





   

      
  博奕尾根の奥に弥山が       シダに覆われた水平道を進みます 

   

   
  対岸の船倉山方面は雪模様です    10:06 ベンチがありました

   

   
  10:13 「杉之浦山すぐそこ」のテープで踏み跡が   10:16 包ケ浦自然公園が眼下に 

   

   
  江の島や大奈佐美島、江田島、能美島も見えて   深い樹林に 

   

   
  谷川の左岸に沿って下ります    10:36 自然公園に入ります

   

   
  団体用ケビン地区の中を進みます   登山口に向かって。 橋を渡ると近道です 

   

   
  10:55 公園を出て登山口へ。 青は帰路です     登山口への進入口はプレートのある小道へ

   
 
  山際の道を進みます。 近道はここへ出ます。 右はキャンプ地  


  

   

   
  11:04 鷹ノ巣山の登山口です。 国有林のプレートが   10:05 小さな沢を渡ります 
 
          
  

     

     
    沢を渡ると     小尾根の登りに

     





   
    尾根の道は急登が続きます   深いシダの道です


     
 
          振り返ると対岸の展望が開けていました        

   

   
  前方は鷹ノ巣山でしょうか     ようやく傾斜も緩んできたようです 

   

   
  11:26 高砲台(装薬調整所跡)エリアに入りました   11:29 赤ルートは砲台に下ります。青は大休峠へ 


           
 
  

   

   
  西側の砲台跡を見下ろしながら   西側の砲台跡に降りました   

   

   
  砲弾置き場の脇を抜けて。 レンガは英国製とか   東側の砲台跡から登って行きます 


    
 
    中央の砲台跡です。 二連の砲座を一組とした砲台跡がよく保存されています

         

 
  

      





   
     長い石の階段を登ります   地下は砲台長室跡? 

   

   
  砲台長室の上部は観測所跡のようです   眼下に低砲台跡も見えました

   

   
  厳島海峡を望む要衝であることが分かります    12:03 鷹ノ巣山の山頂、展望は梢越に 

      
           山頂の方位観測所跡。 堅固な石造りです  


      
   観測所前は少し開けて鷹ノ巣浦と絵の島、大奈佐美島などが望めます。


 

   

   
  12:47 高砲台を後にして下山。 左手の先が山頂です   13:09 小休止後、軍用道路で舗装路に向かいます

   

   
    13:11海軍省の石柱がありました    包ケ浦が見えて 

   

   
  道は一部でシダに侵食されています   獅子岩展望台も 

   

   
  13:17 軍用道路から舗装車道に出ました   出口には表示はありませんでした 
   
   
  往来の無い車道を下ります    自然公園が近づいてきて 

   

   
  13:30 登山口進入路のある公園前へ到着です    公園の池も氷が張って 

   

   
  鹿の群れする公園内を抜けて   13:37 包ケ浦バス停に到着です


   
 
  

   

   
  13:54 宮島桟橋に帰着しました  
   

 
 
 
 
                 
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