山 名 | 岩国弥山 |
標 高 | 435.1m |
場 所 | 岩国市 |
登 頂 | H30.3.14 |
アクセス | ○JR五日市駅→JR岩国駅→錦川清流線新岩国駅→(タクシー)→阿品登山口 ○杭名登山口→(タクシー)→錦帯橋バス停→JR岩国駅 |
コース | 阿品登山口→弥山社→坂土道・弥山道分岐→杭名登山口 |
メンバー | 美12名 |
過去記録 | H25.11.20(柏木山) H21.2.12 |
○阿品登山口9:28〜休憩所跡10:02
地震観測施設の先に小振りの石造り鳥居があり傍らに阿品弥山と書かれ木杖が立てかけてありました。道は先に伸びていますが鳥居が阿品登山口なります。
鳥居をくぐると早速急な露岩の道が始まり、3分ほどで一丁の石仏がありました。丁塚が置かれた登路はいかにも信仰の道らしい雰囲気です。石仏を刻んだ丁塚は次々と現れ、最後は確認しませんでしたが十九丁か二十丁のようです。
登路は尾根に沿ってほぼ一直線に山頂に向かっています。一旦緩んだかに見えた道も四丁辺りから再び急な道となってきました。きれいに整備されて十分な広さがありますが、ただ露岩を削ったような道で板状摂理が縦方向や横方向に現れ加えて砂礫が乗って滑りやすい状態です。明るい風光の中、急速に高度を上げて行き、登山口から25分ほどの六丁を過ぎた辺りからは枝越に右手眼下に阿品の集落が望めるようになりました。さらに30分ほどの九丁辺りからは左手前方に岩壁の山頂部が見え、この山が巨大な岩山であることを想わせます。
登山口から約45分ほどで開けた平坦地に出ました。手前には十一丁の丁塚が立ち、数段の石段があります。ここは行程のほぼ中間地点になり休憩適地です。以前には休憩所の建物があったようですが、朽ちた廃材が散在しているのみです。休憩所跡からは弥山社が望めて登ってきたことを実感させてくれます。
○休憩所跡10:11〜山頂10:42
休憩所跡からはすぐコース中のハイライトと云える露岩の尾根道となります。ステップが切られていますが砂礫も乗っており下りに使うと要注意です。また尾根の道はよく見ると幼松などによってカモフラージュされているものの切り立った断崖の上です。
登路からは時折左手に弥山社も見え、十五丁塚を過ぎた辺りでは右手眼下に阿品の集落が望めましたがその先の岩国湾方面は霞んでいました。この先も岩の道は続きますが、休憩所跡から約17分ほどで急登から解放され木陰もありホッと一息つけました。
歩き安くなった道を進み十八丁塚を過ぎて最後の岩道を越えると、突然目の前に急な石段が現れその先には弥山社が見えています。ステップ幅が狭く胸を突くような石段を登ると弥山社で一応山頂到着とします。休憩所跡からは30分でした。
○山頂10:42〜展望地11:12
岩国弥山は旧村境で阿品村には弥山社、瓦谷村は赤瀧神社、日宛村は日宛神社(弥山本堂)が置かれたとのことで先ず登り着いたのが弥山社です。ここから弥山山頂の三社参りが始まります。ネット情報では弥山社は延命地蔵菩薩が、赤瀧神社は猿田彦大神が、日宛神社は大山祇大神がそれぞれ祀られているようです。
弥山社に入ると注連縄が張られ狛犬もありますが鐘楼もあり神仏混交の雰囲気です。プレートには元岩国藩主祈願所とありました。ベンチの傍らに四等三角点が置かれていました。ただ最高点は赤瀧神社や日宛神社辺りにありそうな感じです。三角点は見慣れた石柱ではなくかろうじて頭だけが出て、しかも標柱も無く積み上げられた廃材が迫り何とも寂しい感じでした。展望は南に開けて阿品の集落の先に岩国山、城山、大応山などが確認できましたが霞が強く岩国湾までは見通せませんでした。
弥山社からすぐで赤瀧神社です。境内には石造りの狛犬の他に珍しい木製の狛犬一対が置かれていました。扁額には弥山本宮とありますが鳥居には赤瀧神社とありました。石段を下ると県道59号に連絡する車道と駐車場がありました。
次いで現れた大鳥居を潜り高い石段階段を登ると日宛神社に着きました。神社南の一隅に1階がガラス張り休憩所、屋上が展望台となった建物があり、展望台からは主に東から南側に展望が開けて高照寺山、塔ケ森、氷室山、蓮華山などが望めます。北側は木々の間から一部望むことができましたが平成21年には確認できた羅漢山、三倉岳、大峰山などは成長した樹木に遮られていました。
展望を楽しんだ後は尾根の展望地に向かいました。日宛神社の階段を下り神社の石垣沿いに西へ向かいます。植林帯の中の道を下ると5分ほどで快適な尾根道となり、植林地を抜けると日宛神社から8分ほどで南方面が開けた明るい展望地に着きました。眼前に蓮華山など山並みが広がっていますが、足下は深く切れ落ちています。
○展望地12:00〜坂土道分岐12:32
下山は杭名登山口として西進します。尾根道は視界は無いものの落ち葉を踏んでの快適な道となりました。3分ほど進むと丁塚が倒れておりこの道が杭名方面からの参道であることが分かります。さらに2分で目印テープがつけらた柏木山への分岐が右に登っていますが今回は柏木山はパスします。
分岐からも等高線に沿った道は深い落ち葉が敷き詰められ緩やかに起伏、屈曲しながら続きますが、左手は深く切れ落ちた谷なっています。ほとんど展望はありませんが展望地から25分ほどの地点で弥山山頂を望むことができました。さらに10分で柏木山と杭名登山口との分岐である坂土道分岐に到着しました(平成25年登頂時は柏木山までは30分でした)。坂土道分岐には「左坂土道、右弥山道」の石柱が立っています。
○坂土道分岐12:35〜杭名登山口13:49
杭名登山口に向けて左を進みます。雑木林の道を下りますが右奥には梢越に柏木山の断崖が見えています。4分でまた商人(あきんど)休み分岐です。「右荒瀬谷ヲ経テ、、、、左杭名ヲ経テ、、、」の石柱が立ち右に荒瀬登山口への道が下がっています。商人休み分岐を過ぎると植林帯に入り左側は急斜面となっています。
商人休み分岐から17分ほどで滑りやすい小沢を渡りました。緩やかに下る落ち葉を踏んでの道は幅も広く実に快適に歩けました。沢から15分で清水が湧く水場があり傍らに十二丁の石柱が立っています。一時雑木が見られるものの相変わらずの植林帯を下ると水場から10分で丸太橋を渡り左に進路を変えます。
やがて快適な山道は一部がコンクリート舗装されているものの苔生した大変滑りやすい石の道に変わりました。植林の左手に小さな祠を見送ると前方が開けて砂防堰堤に着きます。この先は谷川沿いに杭名の集落を下ると石の大鳥居のある杭名登山口に着きました。扁額には弥山社と書かれ、「弥山道」の石碑がありました。展望地からは約1時間50分ほどでした。
鳥居の前は国道187号で左に下るとすぐ先に錦橋の交差点があり国道2号線との合流します。
広島里山紀行記
登山口は高感度地震観測施設の奥に | 0:28 小振りな鳥居を潜ります |
すぐ急登が始まりました | 足場の悪い道を |
9:41 四丁の丁塚を見送ると | 四丁を過ぎた辺りから斜度が増して |
道は広くなってきますが | 急な登りです |
9:58 岩山の山頂部が見えてきました | 明るくて開放的な道を進むと |
10:02 十一丁の休憩所跡に着きました | 弥山社が見えています |
10:11 休憩所跡から山頂へ向かいます | すぐ尾根の急な道に |
尾根道は岩の道です | 参道らしくステップが切られていますが |
小枝でカモフラージュされていますが断崖です | 板状摂理が表出したような歩きにくい道です |
緩急をつけながらも | 基本的には急登が続きます |
10:19 阿品集落が。中央奥に大応山、左端に岩国山 | |
木陰もあって一息ついて | |
参道らしく石畳のように整備された個所も | 10:32 十八丁塚を過ぎて最後の岩道を越えると |
10:41 急な石段の先に弥山社が | |
10:42 注連縄の架けられた弥山社(弥山堂)ですが | 鐘楼もあり神仏混交の趣が |
南が開けて阿品の集落の先に岩国山、城山、大応山などが。瀬戸内海方面は霞んでいます | |
三角点は廃材置き場の傍らにひっそりと | 赤瀧神社の方に向かいます |
赤瀧神社、扁額には弥山本宮と | 一対の木製の狛犬がありました |
下ると鳥居があり、こちらが正面のようです | 赤瀧神社から下り高い石段を登ります |
10:53 日宛神社に到着です | |
日宛神社の展望台からは東から南側に開けて高照寺山、塔ケ森、氷室山、蓮華山などが望めました パノラマスクロールはこちらへ |
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11:04 日宛神社の下を展望地へ向かいます | 植林帯を抜けて明るい尾根道を |
11:12 展望地の眼前には蓮華山など柳井方面の山並みが広がっています。足下は深く切れ落ちています | |
12:00 杭名登山口をめざして尾根道を | 12:03 倒れた丁石が。この道も参道です |
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12:05 柏木山分岐を左に | 山すそを巻く水平道ですが |
片側は深く切れ落ちています | |
深い谷を隔てて弥山の山頂部が | |
12:32 柏木山の分岐に到着しました | 分岐の左は坂土道、右は弥山道とあります |
12:34 杭名登山口へ向かいます | 柏木山の断崖が |
12:39 商人休み。 右は荒瀬コース | 商人休みを過ぎると深い植林帯へ |
12:56 小沢を渡りました | つかの間、雑木林の心地よい道も |
13:10 水飲み場、傍らに十二丁の丁塚が | 植林帯の中ですが歩き安い道です |
13:21 丸太橋を渡りました | 植林帯は少し荒れ気味です |
13:35 左上に祠が | 13:45 埋まった砂防堰堤の上に出ました |
のどかな杭名集落の中を | 珍しい三階建ては今回も健在でした |
13:49 杭名登山口に下山です | |