山  名   鈴が峰 
標  高 320.1m(西峰) 
場  所 広島市佐伯区・西区 
登  頂 H30.8.9 
アクセス  
コース 美鈴が丘南4丁目登山口→美鈴が丘南1丁目登山口 
メンバー 同好の人 
過去記録 H26.1.12 

 

                【概 要】                                 
 鈴が峰は広島市佐伯区と西区の境界にあり東峰と西峰から成り武田山から続く長大な広島南アルプスの西端に位置します。三角点が置かれた西峰(320.1m)からは南側正面に宮島を望み、北側には五日市八幡の町並みの先に極楽寺山の稜線や窓ケ山などが広がります。
 眺望は東峰が優れ正面に第一級の瀬戸内多島美が展開します。南側に江田島、似の島、南東側に広島市街から絵下山や呉沿線の山々、南西側に五日市市街から宮島、経小屋山などの素晴らしい展望です。北側に美鈴が丘団地の屋並みの奥に東郷山、窓ケ山、向山そして西風新都などが広がります。
 登山路はメイン以外に派生ルートもありよく整備され、適度なアップダウンを繰り返す尾根道は近郊の里山でありながら充実した山歩きが楽しめます。平成30年7月の西日本豪雨では西峰と205mピークとの鞍部で大規模の崩落が見られました。
 今回は美鈴が丘南4丁目登山口から登り東峰、西峰を経て205mピークに至り崩落地上部を迂回して美鈴が丘南1丁目登山口に下山しました。

○美鈴が丘南4丁目登山口〜東峰
 美鈴が丘南第五公園から団地の外周路を西へ7、80m進んだ山側擁壁にある登山口(美鈴が丘南4丁目登山口・170m台)からスタートしました。登山口には「鈴ケ峰登山道入口」の案内板が付けられ階段が登っています。すぐ堀割で「鈴が峰→」の表示があり、左から道行地蔵からの縦走路が合流します。足場の悪い急坂を登ると送電鉄塔横に出て一登りで尾根道に出ました。雑木と竹林の混在林の中、起伏の少ない穏やかな尾根道を15分ほど進むとヒノキ植林帯に変わります。
 ここから急登に変わって旧来のルートと新しいジグザグルートに分岐しますが今回は旧ルートを利用しました。補助ロープの架かる急な道を登り再びジグザグルートと合流すると間もなく左手(東側)から鈴ケ峰公園コースが合流します。合流点には「←美鈴が丘 鬼ヶ城山・鈴が峰公園→」と「東峰山頂約5分」の表示があります。右手(西側)へ進み尾根道を一登りすると鈴ヶ峰東峰です。登山口からは30分ほどでした。

○東峰〜西峰
 山頂には「鈴ケ峰山頂312m」と「鈴ヶ峰西峰(三角点)」・「鬼ケ城山・鈴ヶ峰登山口(井口台)」の標柱が立ち、東側端には陸軍省の石柱もあります。展望案内図の脇には井口台中学校コース(井口台4丁目)が登ってきています。
 眺望は正面に第一級の瀬戸内多島美が展開します。南側に江田島、能美島、似島、南東側に広島市街から絵下山や灰ヶ峰など呉沿線の山々、南西側に五日市市街から宮島、経小屋山さらには山口県周防大島などの素晴らしい展望が得られます。北側には美鈴が丘団地の屋並みの奥に阿弥陀山、東郷山、窓ケ山、向山そして西風新都などが広がります。
 展望を楽しんだ後は西峰に向かいます。大岩の脇を抜けると急な下り坂ですが土嚢でステップが作られ安心して下れます。下りると南側に井口台小学校コース(井口台3丁目)への下山路が分岐しています。よく整備された西峰への縦走路を進み軽く鞍部を越えると小さなピーク(290m台)で、手製のベンチが置かれ海側が開けて似島から宮島が望めました。さらに5分ほどで手製ベンチのある展望地(280m台)で似島から宮島さらに周防大島が望めます。特に案内表示はありませんが、この展望地からも井口台小学校へのルートが下っており結構踏まれているように見えました。
 展望地からは西峰に向かい一登りすると310m台のなだらかな尾根道となります。北と南の団地に挟まれた市街地近郊の山とは思えない静かな自然林の中を歩き、小さなコブを越えると西峰です。東峰から25分ほどでした。

○西峰〜205mピーク
 三角点の置かれた西峰は「鈴ケ峰山頂(西峰)320.6m」の標識が立ちベンチが置かれています。展望は一部が開かれて南側に宮島が北側には窓が山などを見ることができます。
また北側には美鈴が丘南1丁目の登山口につながるルートが下っています。
 山頂からは205mピークを目指して西進します。五日市町有林の杭を見るとすぐ超急降下が始まります。岩の目立つ道は急ですが途中にはロープもあり安心できます。一旦道は穏やかになりますが、再び林中の急な道に変わり前方が明るくなると鞍部に到着です。
 鞍部は右に下れば美鈴が丘南1丁目の登山口に、直進して登れば205mピークを経て八幡4丁目の登山口に向かいます。ここは西日本豪雨による崩落現場ですが先ず205mピークにむかいました。岩の見られる急な道を一登りすると明るく開けたピークです。西峰からは20分ほどでした。

○205mピーク〜美鈴が丘南1丁目登山口
 205mピークからは眼下にグリーンの美しい広島GCを見てその先に瀬戸内海が広がります。五日市、廿日市の街並みとより接近してきた宮島そして経小屋山、極楽寺山などの稜線と素晴らしい景観です。ピークの直下には高井からの登山口が右から合流し、その先は八幡東の登山口への道が下っています。
 帰路は再び鞍部へ戻り、崩落地を経て美鈴が丘南1丁目の登山口(140m台)に向かいます。砂礫の滑りやすい道を下ると「美鈴が丘南1丁目へ約13分→」の表示のある鞍部です。すぐ先が崩落の先端部で道も失われていますが何とか迂回して進みます。豪雨から1ヶ月後の現場はむき出しの土石と倒木が散在するすざましい惨状で、土石流の流れ込んだ中学校が見えています。この先は特に危険個所も無く鉄塔をへて登山口に下山できました。
 登山口から西方向に「桜ヶ丘遊歩道」が伸びていますので寄り道してみました。3分ほど歩くと崩落地で遊歩道は切断され先へは進めません。すぐ下に中学校と破壊された砂防堤が見え土石流の破壊力に驚かされました。
 
                         広島里山紀行記



 


  

   

      
   6:02 南1丁目登山口から登ります      6:04 左に道行地蔵からのルートが合流

   

      
  穏やかな尾根道を進みます       植林地の中、登りが始まります 

   

      
  補助ロープのある直登ルートを選びました       左からジグザグルートが合流します

   

      
  6:27 東側から鈴ケ峰公園コースが合流      山頂へ向けて最後の登りを 


  

   

      
  6:32 山頂到着です      導標の立つ山頂
 

      
     広い山頂は早朝から登山者の姿が見られました 
   

   
   
  南側に能美島、似島、南東側に広島市街から絵下山など、南西側に宮島、経小屋山さらには周防大島など多島美が展開 
   

   

      
  6:44 西峰へ向けて下山      尾根上の小ピーク 

  
      
  
      小ピークは海側が開けて似島から宮島方面が展望できます  




   

  
  6:57 展望地、井口台への道が下ります   

   

      
  市街地近郊の山とは思えない静かな自然林の道を  


  

     
  7:10 西峰に到着です 三角点の置かれた山頂は少し開かれています 

    

      
  南側に宮島方面が開けています      北側には窓が山方面が 

   

      
  7:27 西峰から205mピークに向けて下山      急な下りですが整備されています 

   

      
  一旦、穏やかな道に変わりますが      再び急坂をくだります  

   

      
  7:43 鞍部に到着、右は南1丁目登山口へ   鞍部を直進して205mピークへ 

   

      
  7:46 205mピークに着きました    日本庭園の雰囲気をちょっと感じさせます 
   


     
 
     グリーンの美しいゴルフ場の先に市街地と瀬戸内海が広がります
     より近づいてきた宮島や経小屋山、極楽寺山などの稜線が素晴らしい 

   

      
  7:58 鞍部に戻り南1丁目登山口へ      すぐ先の崩落地を迂回します 

      

         
     登山路を切断する崩落の端緒部         中学校の校舎まで見通せます

   

      
  倒木も残りひどい惨状です       鞍部の方を振り返ってみると 

   

      
  無傷の登山路を下ります      8:07 鉄塔へ出ました 

   

      
  8:11 登山口に下りました。遊歩道に入ります      桜ヶ丘遊歩道を右折します。 直進は鞍部へ連絡 

   

      
  8:14 崩落現場に出ました      破壊された砂防堤の先に校舎が 

      





      
     崩落上部を見上げています      完全に切断された遊歩道が 

   

    
  8:21 南1丁目登山口に戻りました  
   
   

 
 
 
                 
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