山  名   蓮華寺山  高城山 
標  高 374.0m  496.1m 
場  所 広島市安芸区 
登  頂 H31.2.13        
アクセス ○JR西広島駅7:49→JR瀬野8:31→スカイレールみどり口駅
○JR安芸中野駅→JR西広島駅 
コース ○みどり上登山口9:16→高城山10:14
○高城山10:32→蓮華寺山12:01
○蓮華寺山12:54→蓮華寺14:21 
メンバー 美15名 
過去記録 H28.3.23  H24.11.22  H23.3.31

 

                     【概 要】                              
 蓮華寺山(れんげじやま374.0m)と高城山(たかじょうやま496.1m)は広島市東部の安芸区にある里山で、蓮華寺山は空海開創の蓮華寺遺跡と云われ山名の由来となっており一帯が「蓮華寺山憩いの森」となっています。
 蓮華寺山と高城山を結ぶ縦走路は歩きやすく整備されており、高城山から蓮華寺山までは491m、428.4m、411mの3つのピークを越えますが、高城山直下を除き大きな起伏もなく快適な山歩きができます。
 登山口も多く寺迫登山口、蓮華寺登山口、奥畑登山口、津村登山口、鴨の巣登山口、水越峠登山口、みどり上登山口、みどり下登山口、鹿子垣内(かねこかきうち)などがありますが、多くの登山口が山陽本線と国道2号線沿いにあることから公共交通機関を利用するこができます。とくに高城山はJR瀬野駅からスカイレールを利用するとにより時間短縮ができます。
 今回はみどり上登山口から登り高城山、蓮華寺山を縦走して蓮華寺登山口に下山しました。平成30年の西日本豪雨によるコース上の問題箇所は見られませんでしたが、蓮華寺山直下の散策道には大規模な崩落がありました。

○JR瀬野駅8:31〜みどり団地上登山口9:14
 JR瀬野駅で下車しました。平成30年の西日本豪雨で甚大な被害を受けた構内はすっかり修復されていましたがよく見ると路床にはまだ痕跡が残っていました。
 スカイレールのみどり口駅から乗車して中央駅で下車しました。5分間の間に160mほど高度を稼ぐことができました。中央駅で下車してメタセコイア並木のみどり坂団地メインストリートを進みます。登山口は団地西側の最高地点である瀬野西3丁目最深部にありますが、すっかり住宅地の中となっており前回と同様に登山口を探すのに戸惑いました。

○みどり団地上登山口9:16〜高城山10:14
 登山口には「高城山登山口」の表示があり、擁壁沿にコンクリート階段が登っています。5分ほど登ると電波塔?があり地道となりました。マツと広葉樹の明るい混交林がシダの茂る道に変わると急登になります。急登に加えて落ち葉も堆積し大変難儀しました。登山口から10分足らずでジグザグ道が急な直登に変わるとロープが現れ、4分ほどで尾根に出ます。この先は穏やかな尾根道と急な登りとを繰り返して山頂に向いますが、最初のロープから18分ほどで次のロープがありました。
 落ち葉を踏んでの尾根道を進むと分岐 です。登山口から30分足らずでした。来た方向には「みどり上登山口(スカイレール)」、左に下る方向に「みどり下登山口(瀬野駅)」の表示があります。この分岐から良い尾根道も3分ほどでまたロープが現れました。ロープの設置など前回に比べて整備が進んでいるような気がしました。
 岩も見られるようになった道を緩急を繰り返して進むと高城山と蓮華寺山との分岐に出ました。分岐には「←高城山・蓮華寺山→」、そして来た方向には「←みどり団地・瀬野駅方面」の表示があります。分岐から左手に取り一旦下って登り返すと1分で高城山に到着しました。登山口からは約1時間でした。

○高城山10:32〜491mピーク11:03
 三等三角点の置かれた山頂には「高城山山頂496.1m」の木柱と昭和15年と刻まれた陸軍輸送港域の標石、そして1本の桜が立っています。展望は伐採され東側が開けて眼下に瀬野の町並みが広がり、左手に曽場ヶ城山から水が丸山、正面に坂山、鉾取山、原山そして右手には絵下山などまで望めます。
 高城山から蓮華寺山に向かうため一旦分岐まで戻り、分岐の先で左に下ります。大変な急坂で落ち葉も積り大変ですがロープに助けられます。急な下りは逆コースでは苦労しそうですが6分ほどで鞍部に下りました。鞍部には「蓮華寺山から高城山縦走コース」の案内表示があり、登り返すと尾根に出ました。鞍部から10分ほどの小さなコブに「←水越峠」の案内があり西側に水越峠登山口 への下山路が下っています。
 蓮華寺山までは491m、428.4m、411mの3つのピークを越えますが、この先は冬枯れの木立越しに呉娑々宇山系の山並みを見ながらのコースの中でも最も快適な尾根歩きとなります。水越峠分岐から1分で案内表示類はありませんがテープが巻かれ左に宮原登山口への道が下っています。穏やかな尾根道を宮原分岐から7分ほど進むと491mピークで「←蓮華寺山(前原山)へ1.4km・高城山へ1.2km→」の導標が立っています。

○491mピーク11:03〜蓮華寺山12:01
 491mピークから下ると雑木林に加えヒノキ植林も増えて木の間越しの視界も閉ざされてきます。ピークから緩やかに下って登り返すと13分ほどで道の脇に428.4m三角点 の標石が置かれています。「428.4m鹿子垣内四等三角点」のプレートが掛かっていました。428.4mピークは石柱を立てるための猫の額ほどのスペースですぐ下りに入ります。
 三角点からすぐに「←鴨の巣登山口(JR中野東駅)」のプレートが立ち左に道が下っています。下れば鴨之巣団地を経てJR中野東駅の前に出ます。再度登り返し「蓮華寺温泉混浴鹿の湯」とあるイノシシのヌタ場を見送ると411mピーク です。三角点から8分でした。
 ピークには「←蓮華寺山(前原山)へ0.9km・高城山へ1.7km→」の導標が立っています。ピークから下ると穏やかな尾根道となり左手には呉娑々宇山が見えています。「蓮華寺温泉・猪ノ湯」のプレートが掛かるヌタ場を過ぎると411mピークから30分で分岐です。「←高城山へ2.6km・散策道→」、「遊歩道・蓮華寺山(前原山)へ0.4km→」や「鹿子垣内林道へ↓」の道標が立ち、左前方が散策道、右手は林道へつながっています。分岐の先で右が開け広島市街地が遠望でき駅前の高層ビルも確認できました。
 この先はコース上で初めて現れた朽ちた木階段をジグザグに下ると鹿子垣内林道の終点の鞍部 に出ました。「←高城山へ・蓮華寺山(前原山)山頂へ→」の導標が立ち先ほどの遊歩道が左から合流しています。411mピークから30分ほどでした。
 鞍部から進むと「←高城山へ・蓮華寺山(前原山)山頂へ→」の導標が立ち、直進は急登の階段で直接山頂へ向かいます。左は山頂を迂回する散策道ですが西日本豪雨で崩落しており通行止めとなっていました。この調子では瀬野川中学校へ下るコースも心配です。椿などの常緑樹に被われた道を直登すると山頂です。高城山からは約1時間30分ほどでした。

○蓮華寺山12:54〜JR安芸中野駅14:21     
 山頂は広く「蓮華寺山山頂374.0m」の木柱や三等三角点 と昭和15年の陸軍輸送港域の標石が置かれ「蓮華寺山憩い森」の大きな案内図そしてベンチがあります。
 展望は木々に阻まれて思いの外悪く辛うじて南に鉾取山山系や曽場ヶ城山山系の山並みそして西にわずかに広島市街地が望まれる程度です。
 大休憩後は中野駅に向かい下山です。短い階段を下ると左に山頂迂回路と瀬野川中学校への下山路が分岐し、「←瀬野川中学校へ・蓮華寺山(前原山)へ→」と「中心広場へ0.4km→」の導標が立っています。
 植林とツバキのトンネルを抜けると山頂から10分で前方が開けて「中心広場 」の木柱と東屋が立つ小公園風の広場に着きました。「←蓮華寺山(前原山)へ0.4km・中野駅、畑賀方面→」の導標もあります。ここは弘法大師にゆかりの蓮華寺跡とも云われ、弘法大師像を祀る石の祠と「弘法大師迷蹟地碑」が立っています。
 広場から下ったすぐの分岐に「←安芸中野駅へ2.1km・畑賀(北谷橋)へ1.2km→」の導標があり右に畑賀への道が下っています。
  急な道を2分ほど下ると奥之院跡 で東屋と数基の五輪塔が立っており、昭和九年の石碑には「蓮花寺山」と刻まれていました。全盛期には蓮華寺山一帯に多くの坊を擁したと云いますからその坊跡なのでしょう。ここも生長した樹木に妨げられて展望は得られませんでした。
 奥之院跡広場から1分で左手の岩の上に88番石仏 が置かれた分岐でここからは石仏に見守られながらの下山となります。分岐には「←安芸中野駅へ1.9km・中心広場へ0.2km→」の導標が立ち、右に「←畑賀(北谷橋)へ1.1km」そして「←大五輪塔」の案内があります。市内最大級と云われる大五輪塔ですが今回は省略しました。なお分岐から五輪塔へ向かう途中に「寺迫・品秀寺」の表示があり「寺迫登山口」への新ルートが下っています。
 88番石仏を過ぎると急な下りとなり岩も現れまた大変滑りやすくなってきます。88番石仏から5分下った74番と76番石仏の間の展望地 からは鉾取山、原山、洞所山、城山、金燈籠山と続く安芸アルプスの全貌と絵下山の地デジ塔が望めます。その後は再び視界が閉ざされ展望地から 7分で「蓮華寺山緑地環境保全地域」の説明板がありました。説明板から3分ほどの62番石仏前に以前は「寺迫登山口」の下山口がありました。道はその後消滅したのかと思っていましたがどうやらまだ生きているようでした。
 道は傾斜も緩み幅も広くなり石仏の並ぶ道脇には地元の方が植えた桜が根付いていました。JRの鉄塔を右上に見て進むと16番石仏脇に蓮華寺白龍社の祠があります。由来によれば蓮華寺の東西の谷間にはマムシが住みついておりその害に農民は困っていたとか。西日本豪雨以来、土石流の発生地を蛇や龍などに象徴させる伝承が紹介されていますがこれもそうなのでしょうか。続いて首塚を過ぎると白龍社祠から4分で1番石仏があり、蓮華寺境内に入ると「蓮華寺山憩の森→」の導標がありました。
  弁財天や観世音菩薩の華やかな幟が林立する広島新四国八十八カ所霊場の蓮華寺に参拝して、竹林の中の長い階段を下ると10分でJR安芸中野駅に到着です。駅前の案内導標には登山口まで500mとありました。山頂からは1時間20分足らずでした。
                                                   広島里山紀行記

 


 


  

   

   
  8:17 JR瀬野駅で下車です   スカイレールに乗り換えました 

   

   
  中央駅から団地内を登山口へ   9:16 登山口の階段からスタートです





   

      
  ジグザグに急な道を登ります      9:27 急登に掛かる最初のロープを





   

      
  9:30 尾根に出ました      9:44 二番目のロープが現れました

   

   
  穏やかな尾根道です    9:46 JR瀬野駅からのコースが合流

      





   
     9:49 三番目のロープです   岩も見られるようになりました 

   

   
    道が緩むと分岐点も近い      10:13 蓮華寺山と高城山の分岐を左へ

      
 
     分岐から一登りで山頂です  


  

   

   
  10:14 高城山に到着です    展望は正面に曽場ヶ城山から水が丸山を

   
 
   三等三角点の山頂には木柱と陸軍輸送港域の標石、そして1本の桜が立っています 

Hiroshima Satoyama Kikou


  
   

   

   
  10:32 蓮華寺山に向けて下山します   分岐からは下りです 

      





   
     分岐からはロープのある長い下りを   10:40 鞍部に降りました

   

   
  広い尾根の道に出て   10:53 右に水越峠への下山路が下ります





   

     
  10:55 宮原登山口への道が下っています      コース中でも最も快適な尾根道を

   

   
  11:02 491mピーク。蓮華寺山へ1.4km地点です   ピークを下ると植林も現れます

   

   
  11:17 428.4mの鹿子垣内四等三角点    11:19 鴨の巣登山口(JR中野東駅)への下山口

   

   
  11:25 411mピーク。蓮華寺山へ0.9km地点です   左手に呉娑々宇山が

   

   
  11:48 左前方に散策道、右手は林道へ   11:56 散策道が合流、左は林道終点です

   
  右が開け広島市街地が遠望できました                 11:57 山頂直下の急坂、左は通行止め
   
 
 

      
 
     12:01 三等三角点の蓮華寺山に到着です  


       
 
 


  
 
  広い山頂からは南に鉾取山山系や曽場ヶ城山山系の山並が望まれます 
  

   

   
  12:54 下山します   瀬野川中学校ルートが分岐ですが使用不可?

   

   
  ツバキの花はまだ少し早いようでした  13:05−13:19 中心広場、蓮華寺跡とも言われます

   

   
  13:19 畑賀(北谷橋)へ1.2kmの分岐   13:21 奥之院跡広場。東屋と数基の五輪塔が

   

   
 13:26 88番石仏。大五輪塔と畑賀へ1.1kmの分岐   分岐からは滑りやすい急な道となります 

   

   
  13:33 展望地に出ました   この先も急な下りです

      
 
      鉾取山、原山、洞所山、城山、金燈籠山と続く安芸アルプスの全貌と絵下山の地デジ塔が望めます 

   

   
  13:46 62番石仏前に寺迫登山口への道が   石仏の並ぶ穏やかな道になりました 

   

   
  14:07 蓮華寺白龍社の祠を過ぎて   14:11 一番の石仏を見送ると

   

   
  14:11 登山口の蓮華寺に出ました    蓮華寺の階段を下ります 

   

   
  14:21 安芸中野駅前の登山口案内です   14:21 JR安芸中野駅に着きました 
   
   

 
     
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