山   名   蓮華寺山  高城山 
標  高 374.0m  496.1m 
場  所 広島市安芸区 
登  頂 2020.10.14 
アクセス ○JR西広島駅→JR瀬野駅→スカイレールみどり口駅
○JR安芸中野駅→JR西広島駅  
コース ○みどり上登山口?→高城山11:33
○高城山11:34→蓮華寺山13:42
○蓮華寺山14:00→五輪塔14:21→蓮華寺15:03 
メンバー 美15名 
過去記録 H31.2.13 H28.3.23  H24.11.22 H23.3.31 

 

 蓮華寺山(れんげじやま374.0m)と高城山(たかじょうやま496.1m)は広島市東部の安芸区にある里山で共に三等三角点が置かれています。
  地形的には蓮華寺山、高城山と連なる稜線を形成し、瀬野川を挟んで東側の鉾取山山塊や水越峠を挟んで西側の呉娑々宇山山塊と対峙しています。
 高城山 はこの山塊の最高峰で山頂には1本の桜が植樹されています。手入れされた山頂からの眺望は良く東側が開けて左手に曽場ヶ城山から水が丸山、正面に坂山、鉾取山、原山そして右手には絵下山などまで望めます。
 蓮華寺山 は中世山城、枕城趾で山頂広場には「蓮華寺山憩いの森」の案内板と桜の木があります。展望は木々に囲まれ南に鉾取山山系や曽場ヶ城山山系の山並みそして西にわずかに広島市街地が望まれる程度となりました。弘法大師ゆかりの山とされ全盛期には山頂から麓にかけて多数の堂塔伽藍が存在したと伝えられ、頂上付近には山名の由来となった蓮華寺遺跡や市内最大級の五輪塔があり当時の面影を残しています。
 高城山から蓮華寺山までは491m、428.4m、411mの3つのピークを越えますが縦走路は導標などもよく整備されており快適な山歩きを楽しめます。
 なお両山とも山頂には近郊の山でよく目にする陸軍輸送港域第二区の標石があります。この標石は昭和15年(1940)に広島湾後背地と付近の海面が陸軍輸送港域(広島港域)として指定され、広島市南部と廿日市町・五日市町周辺の陸地部が一区、その他の所は二区と区分されて設置されたようです。
 登山口は寺迫登山口、蓮華寺山登山口、奥畑登山口、津村登山口、鴨の巣登山口、水越峠登山口、みどり上登山口、みどり下登山口、鹿子垣内登山口などがあり、多くが山陽本線と国道2号線沿いにあることから公共交通機関を利用するこができます。とくに高城山はJR瀬野駅からスカイレール(懸垂式モノレール)を利用するとにより時間短縮が可能です。                                   
 今回はJR瀬野駅で下車し高城山から蓮華寺山を縦走してJR安芸中野駅に帰着するコースです。スカイレール利用でみどり坂団地西北端のみどり上登山口から登山を開始し、数カ所ほどロープも架かる急登を登り高城山に到着しました。高城山から急降下して登り返した後は軽いアップダウンの稜線歩きを繰り返し蓮華寺山に到着です。蓮華寺山からは弘法大師堂跡、奥の院跡、五輪塔を訪ねた後、広島四国八十八箇所巡りの石仏群に見守られながら蓮華寺山登山口に下山しました。

○みどり上登山口〜高城山
 スカイレールのみどり口駅から乗車して5分間の空中遊泳の後に中央駅で下車し、みどり坂団地を抜けて団地最西北端の「みどり上登山口」に到着です。
  「高城山登山口」のプレートある登山口から擁壁沿のコンクリート階段を登ります。ほどなくシダの茂るジグザグ急登になり、ロープの掛かる直登を越えると尾根に出ました。尾根道からアップダウンを繰り返して山頂に向うと次のロープがありました。
  さらに尾根道を進むと「みどり下登山口」からの道が合流し、来た方向には「みどり上登山口(スカイレール)」、左に下る方向に「みどり下登山口(瀬野駅)」の表示があります。JR瀬野駅への道も利用者があるようで意外に良い道が下っていました。分岐の少し先にも次のロープがありました。
  岩が現れた道を緩急を繰り返して登ると高城山と蓮華寺山との分岐に出ました。分岐は「←高城山・蓮華寺山→」のプレートがあり、登って来た方向には「←みどり団地・瀬野駅方面」となっています。分岐を左手に取り軽く下って登り返すとすぐ高城山です。登山口からは約1時間でした。
 (なおここまでは誤消去したため詳細データがありません。過去記録を参照ください)

○高城山12:12〜491mピーク12:42
 三等三角点の山頂には「高城山山頂496.1m」の木柱と陸軍輸送港域の標石、そして1本の桜が立っています。西側は駄目ですが東側は前回以上に伐採整備が進み左手に曽場ヶ城山から水が丸山、正面に坂山、鉾取山、原山そして右手には絵下山などまで望め、眼下には瀬野の町並みが広がります。
 展望を楽しんだ後は蓮華寺山に向かいます。一旦戻った先ほどの分岐からはすぐ大変な急坂でロープに助けられての降りとなります。6分ほどで降りた鞍部には「広島市の山を歩く」のE点の札が掛かっていました。
 鞍部から急な道を登り返すと気持ちの良い尾根歩きとなり、鞍部から10分ほどの小さなコブに「←高城山・蓮華寺山→」と「←水越峠」のプレートがあり西側に水越峠登山口への下山路が下っています。
 この先も呉娑々宇山系の山並みを右手の木立越しに見ながらのコース中でも最も快適な尾根歩きが続きます。
 水越峠分岐から1分で案内表示はありませんが左に赤や黄色のテープが巻かれ宮原登山口への道が下っています。
 蓮華寺山までは491m、428.4m、411mの3つのピークを越えますが、宮原分岐から7分ほど進むと491mピークです。標高が書かれた丸いプレートと「←蓮華寺山(前原山)へ1.4km・高城山へ1.2km→」の導標が立っています。

○491mピーク12:42〜蓮華寺山13:42       
 雑木林に加えヒノキ植林も現れ視界も閉ざされてきた道をピークから13分ほどで428.4mピーク三角点です。道の脇に「428.4m鹿子垣内四等三角点」のプレートが掛かっていました。三角点は猫の額ほどのスペースで展望も無く通過点です。
 三角点から降るとすぐに鴨の巣登山口への下山路で「←蓮華寺山・高城山→」と「←鴨の巣登山口(JR中野東駅)」のプレートが立っています。左に降れば鴨之巣団地を経てJR中野東駅に出ます。再度登り返りすとイノシシのヌタ場、「蓮華寺温泉混浴鹿の湯」ですがこのところの晴天続きで源泉が涸れているようでした。
 ヌタ場を見送ると三角点から8分で「←蓮華寺山(前原山)へ0.9km・高城山へ1.7km→」の導標が立つ411mピークです。イノシシの食べ残しのクリを拾いながら尾根道を軽くアップダウンしながら進みます。次のヌタ場、「蓮華寺温泉・猪ノ湯」も開店休業状態でこれを過ぎると分岐に出ました。411mピークから30分でした。
 分岐には「←高城山へ2.6km・散策道→」、「遊歩道・蓮華寺山(前原山)へ0.4km→」や「鹿子垣内林道へ↓」の道標が立ち、左前方が散策道、右手は林道へつながっています。この分岐の先で右が開け広島市街地が遠望できました。
 「蓮華寺山憩い森」領域に入ったらしくコース上で初めの木階段がありました。朽ちた木階段をジグザグに急降下すると411mピークから30分ほどで鹿子垣内林道の終点の鞍部に出ました。
 鞍部には「←高城山へ・蓮華寺山(前原山)山頂へ→」の導標が立ち先ほどの遊歩道が左に合流しています。
 鞍部から進むと「←高城山へ・蓮華寺山(前原山)山頂へ→」の導標が立っています。左は山頂を迂回する散策道ですが直登で頂へ向かい超急登の道を5分ほど頑張ると山頂です。高城山からは約1時間30分ほどでした。

 ○蓮華寺山14:00〜蓮華寺山登山口15:06     
 三等三角点の山頂は広くて「蓮華寺山山頂374.0m」の木柱や陸軍輸送港域の標石そして「蓮華寺山憩い森」の大きな案内図があります。また「中世山城枕城趾」のプレートが掛かっていますが城趾に相応しい地形です。展望は生長した木々に阻まれて南に鉾取山山系や曽場ヶ城山山系の山並みそして西にわずかに広島市街地が望まれる程度です。
 大休憩後はJR安芸中野駅に向かって下山です。短い階段を下ると「←瀬野川中学校へ・蓮華寺山(前原山)へ→」と「中心広場へ0.4km→」の導標が立っています。左に山頂を迂回する瀬野川中学校への下山路が分岐します。
 降ってツバキのトンネルを抜けると10分で前方が開けて「中心広場」の木柱と東屋のある広場に着きました。「←蓮華寺山(前原山)へ0.4km・中野駅、畑賀方面→」の導標もあります。ここには弘法大師像を祀る石祠と「弘法大師迷蹟地碑」が立っています。
 広場から降ると右に畑賀への道が下り「←安芸中野駅へ2.1km・畑賀(北谷橋)へ1.2km→」の導標が立っています。
  急な道を2分ほど下ると奥之院跡広場で東屋と数基の五輪塔がありますが昭和九年の石碑には「蓮花寺山」と刻まれていました。展望は生長した樹木に妨げられて得られません。
 奥之院跡広場から1分で五輪塔への分岐です。分岐には岩の上に88番石仏が安置され「←安芸中野駅へ1.9km・中心広場へ0.2km→」と「←畑賀(北谷橋)へ1.1km」の導標そして「←大五輪塔」の案内があります。
 五輪塔へ寄り道します。右折して進むと左に「寺迫登山口」への下山路が降っています。3分ほどで杉林の中に「←畑賀(北谷橋)へ1.0km・安芸中野駅へ2.1km→」と「中心広場へ0.2km」の導標が立ち、右前方に畑賀への道が伸び、右後方には中心広場への道が登っています。さらに1分で「←五輪塔へ・畑賀(北谷橋)へ→」の導標です。ここには経塚がありますが荒廃して五輪石が散在しています。
 2分で高台に市内最大級と云われる大五輪塔がありました。五輪塔は鎌倉から室町中期のものとされ2mは優に超える高さです。五輪塔の前は開けて日浦山の先に広島湾が見えています。
 再び88番石仏の分岐に戻るとこの先は石仏に見守られながらの下山となります。分岐からは急な降りとなって岩も見られるマサ土の大変滑りやすい道です。
 5分降ると74番と76番石仏の間に開ける展望地で鉾取山、原山、洞所山、城山、金燈籠山と続く安芸アルプスの全貌と絵下山の地デジ塔が望めます。
 再び視界が閉ざされますが傾斜も緩み「蓮華寺山緑地環境保全地域」の説明板を過ごし道幅も広くなりました。石仏の並ぶ道脇には桜が植樹されています。
 JRの鉄塔を右上に見て進むと16番石仏脇に蓮華寺白龍社の祠があり、続いて首塚を過ぎると4分で1番石仏です。
 降ると広島新四国八十八カ所霊場の蓮華寺で「蓮華寺山憩の森→」の導標がありました。弁財天や観世音菩薩の華やかな幟が林立しています。蓮華寺は福島正則の時代に廃寺となっていたものが昭和4年に現在地に再建されたとのことです。
 参道の竹林の長い階段を降ります。7分ほどで駅前の広島信用金庫の横に出ましたが、ここに「蓮華寺山憩の森登山口へ500M→」の案内導標がありました。すぐ目の前がJR安芸中野駅です。
                                                          広島里山紀行記


 
 

          
 
 
 
 

   

   
 団地最西北端の「みどり上登山口」から(2019年当時)    みどり下登山口からの道が合流します

   

   
  蓮華寺山との分岐から高城山へ   11:33 三等三角点の山頂に到着です
  

    
 東側が開けて左手に曽場ヶ城山から水が丸山、正面に坂山、鉾取山、原山右手には絵下山まで望めます 

              
 


  

   

   
  12:12 蓮華寺山に向かい下山です   分岐は左折して





   

      
  すぐ急な下りとなります      12:22 鞍部に降りました

      

      
     鞍部から尾根に向けて急な道を登り      尾根の縦走路に出ました 

   

   
  12:32 小さなコブに   コブには水越峠への下山路が





   

      
  12:34 左に宮原登山口への下山路が降ります   12:41 蓮華寺山へ1.4kmの491mピークを通過 




   

      
   快適な尾根道が続きます      ヒノキ植林が現れ視界も閉ざされて

   

   
  13:00 428.4mの三角点です   13:01 鴨の巣登山口への下山口を見送ります

   

   
  13:10 蓮華寺山へ0.9kmの411mピークを通過し   軽くアップダウンしながら進みます

   

   
 13:28 散策道との分岐は直進しました   広島市街地を遠望できました

   

   
  朽ちた木階段をジグザグに急降下します  鹿子垣内林道の終点に出ました。散策道が合流





   

      
  13:39 山頂直下の分岐は直接山頂へ      超急な登りでした
   

  

   
 
  13:42 三等三角点の山頂、枕城趾です   

        
    展望は意外に悪く南に鉾取山山系や曽場ヶ城山山系の山並みが望める程度です 
                                  パノラマはこちら(平成24年当時)
 

   

   
  14:00 下山します   直下の分岐は中央広場方向へ 

   

   
  時期ならツバキのトンネルですが   14:10 中央広場に着きました

   

   
  中央広場には弘法大師像を祀る石祠が   右に「畑賀(北谷橋)へ1.2km」が分岐

   

   
  14:15 奥の院跡、石碑には「蓮花寺山」と   奥の院跡には数基の五輪塔が

   

   
  14:17 大五輪塔への分岐に降りました   分岐には88番石仏が置かれています

   

   
  左に寺迫登山口へ道が分岐します   14:17 経塚を通過、五輪石が散在していました

   

   
  14:21 市内最大級と云われる大五輪塔です   五輪塔前からは日浦山の先に広島湾が

   

   
  14:31 戻った分岐から蓮華寺に向かいます   下山路はマサ土の大変滑りやすい道

   

   
  八十八カ所巡りの石仏に見守られて   岩も見られる急な降りを 

       
 76番石仏前の展望地からは鉾取山、原山、洞所山、城山、金燈籠山と続く安芸アルプスや絵下山が望めます 
                                
 

   

   
  緑地環境保全地域の説明板辺りから穏やかな道に    62番石仏前で一息つきました

      





   
     地区の人による植樹サクラも生長しました    14:49 白龍社の祠を通過します

   

   
  15:00 首塚   15:03 一番石仏を見送ると蓮華寺です 





   

      
  15:03 境内奥に案内があります      竹林の中の長い階段を降ると

   

   
  階段入口にも登山口の案内が   15:12 駅前の信用金庫にも案内がありました 

   
 
  15:12 JR安芸中野駅に着きました   
   
   
   

 
          
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