山    名   三ツ丸子山 (三つ丸子山) 
標  高 367m(第二峰) 
場  所 廿日市宮島町 
登  頂 2020.11.25 
アクセス 9:11広電五日市→9:31宮島口9:50→10:00宮島桟橋 
コース ○10:53林道→10:08登山口→11:47三ツ丸子山分岐→12:07第一峰→12:12第二峰→12:20第三峰
○13:10第三峰→13:34三ツ丸子山分岐→13:51岩船岳分岐→14:18先峠→14:57前峠→15:54大元神社 
メンバー 美13名 
過去記録  

 

                                                   【概 要】 
  三ツ丸子山(みつまるこやま)は廿日市宮島町の宮島中央部に位置する山で国土地理院の地形図では標高の記載はあるものの無名です。東西に走る稜線上に三つのピークが並び大野瀬戸側から三ツ丸子山第三峰、第二峰、第一峰と呼ばれており最高峰は第二峰(367m)です。
 とくに第三峰は四周に展望が開け前峠山、焼山、駒ヶ林、弥山、先峠山、岩船岳など宮島の主だった山々を眺めることができ、また対岸の経小屋山や大竹市方面なども指呼の間に望めるなど素晴らしい景観が得られます。
 三ツ丸子山周辺は世界遺産の島として観光ルート化している弥山登山道では味わえない、宮島の手つかずの自然な雰囲気に心和まされる山域と云えます。
  今回は複数あるコースの内で比較的楽な山歩きができる多々良林道から登って先峠、前峠を経て大元公園に下山するルートを選びました。


○登山口10:09〜三ツ丸子山分岐11:47
 宮島桟橋からタクシーで多々良林道の三ツ丸子山登山口まで向かう予定でしたが、近年は林道には乗り入れしないとのことで林道入口で下車となりました。
 林道入口から約300mほどの距離にある橋(二つ目の橋)で集結して出発です。舗装林道を20分ほど歩き林道が左に大きく曲がる地点が登山口になります。
 登山口には案内板などはありませんが右に未舗装の広い道が分岐しています。分岐には「←奥の院・多々良→」の導標と「ここは宮島国有林です」の説明板そして電柱が立っています。また奥には「山火事注意」の横断幕が見えています。
 登山口から5分ほど進むとサルの行動を撮影中と書かれた生息調査の案内がありました。ロープウェイ付近のサルは捕獲されましたが山中にはまだ生息していると聞きます。
 登山口から12分ほどの地点で特に案内はありませんが、右手の沢に明確な道が下っています。水量の少ない沢渡りを数回繰り返して少しずつ高度を上げていきます。赤テープも見られ意外に良く踏まれた道が上っていました。
 沢に入って20分ほどで谷を左下に見ての登りとなり、道は広いもののマツ倒木が目立ってきました。沢から30分ほどで古い石組み砂防堤を越えました。砂防堤から沢は右下に変わり道は急登になります。
 砂防堤から4分で前方が明るくなると三ツ丸子山への分岐に出ました。

○三ツ丸子山分岐11:49〜三ツ丸子山(第三峰)12:20
 三ツ丸子山の分岐には分かりやすいルート図が掛けられています。変則四差路で右手(西)が三ツ丸子山、左手(東)が先峠山、前方(南)は岩船岳方面へとそれぞれ明確な道が延びています。
 山頂への道は最初は穏やかですが、5分も歩くと宮島でよく見かける小シダの茂る急な登り道になりました。シダが終わると岩が見られるようになり、分岐から10分余りで急登にかかるとロープが現れました。
 ロープから6分、岩が現れ上空が開けると第一峰です。特に展望も無い山頂には「三ツ丸子山の第一峰」と書かれたプレートが架かっていました。
 急な道を降って鞍部から登り返すと3分で第二峰です。前方が開け須屋浦と大竹市方面が望めました。
 第二峰から降ると危険ではありませんが岩場が始まります。岩を越えて登ると第二峰から8分で第三峰に到着しました。

○三ツ丸子山(第三峰)13:10〜先峠14:18
 第三峰は露岩が散在し一部は小径木が視界を遮りますが360°の展望が開けます。四周に開けた山頂からはいつもとは違った方向、角度から前峠山、三剱山(焼山)、駒ヶ林、弥山と続く山塊そしてニクイ、先峠山、岩船岳など宮島の主だった山々を眺めることができ、また大野瀬戸を挟み対岸の経小屋山や大竹市方面なども指呼の間に望めました。
 大休憩の後は下山予定の大元公園に向かい往路をたどります。難所のロープを過ぎ25分ほどで変則四差路の分岐に戻りました。
  分岐から先峠に向かうには先峠山を越えるルート(左手)と先峠山を迂回するルート(前方岩船岳方面)の二つがありますが今回は迂回する道を選びました。
 迂回路に入って少し進み振り返ると第一峰が意外の高さで見えていました。穏やかな巻き道が続き15分で先峠・岩船岳の分岐に出ました。
 分岐には案内表示類はありませんが海軍省の石柱が立っています。左右に延びる主稜線上の縦走路は緩やかで左手(北方向)が先峠へ、右手(南)は岩船岳方面へと連絡します。
 左折して先峠へ進むにつれて上空も開け小シダの道が続きます。分岐から8分ほどで小さな谷を越えると道は緩やかに上りになり分岐から20分で先峠に到着しました。

○先峠14:21〜前峠14:57
 先峠には古くて判読し難い案内図が掛かっていました。 峠は三差路で北は多々良林道へ、東はニクイのピークを経て奥の院へ、南は歩いてきた青海苔浦・岩船岳への道となります。
 先峠からは多々良林道に向かって降りますが、出だしから北側の急傾斜地が待ち受けています。数メートル降ったところに先峠山への登山口があるようですが未確認です。
 急斜面は石屑と落ち葉が積もってルートも定かでない状態で足下も安定しません。道はジグザグを切ることも無く一気に下っていきます。下り始めて5分で細い補助ロープの助けを借りことができました。ロープから6分でようやく急斜面から解放され、湿潤地を抜けると多々良林道に出ることができました。
 出たところは岩船岳登山口と呼ばれるところで、「←奥の院・桟橋→」や「高安が原を経て青海苔浦→」の導標が立っています。奥の院までは20分ほどの距離ですが大元公園へ出でるため前峠へ向います。
 案内はありませんが導標の向かい側から渓流に降ります。やや水量のある渓流を渡って小シダの中を登って行くと10分ほどで一寸した平坦地に出ました。振り返ると先峠山や三ツ丸子山、前方には前峠山が姿を見せています。
 この先は緩やかな山道を登ると林道から20分余りで前峠に到着しました。宮島といえば紅葉をイメージしますがここまでほとんど紅葉を見ることはありませんでした。

○先峠14:21〜前峠15:00
 前峠乗越とも呼ばれる地点で左に前峠山・大元公園、右には三剱山(焼山)へと登る道が分岐しています。
 前峠から2分で前峠山への尾根と大元公園へ下る登山道の分岐です。直進は前峠山経由して大元公園へ降りますが今回は右折し真っ直ぐに大元公園へ下山しました。
 下山口から急坂を3分ほど降ると滑りやすい岩斜面に掛かる補助ロープありました。大小の岩が散在し太い倒木が道をふさぎますが、かつては細々とした道もごく普通の登山路になっています。ロープから20分ほどで崩落跡地、さらに20分足らずで大元公園の出合いまで降りました。
 出合いには右手に大元コースが延び「←弥山登山道(大元コース)・駒ケ林」の導標や「瀬戸内海国立公園(宮島)」の案内板そして「弥山道」と彫られた石柱があります。また案内はありませんが左手には前峠山への登路が上っています。
 深山幽谷の雰囲気が漂う公園域に入るとモミ巨樹の間に紅葉が映えています。前峠から55分足らずで国指定重要文化財の大元神社に着きました。神社からはコロナ禍で人通りも疎らな道を宮島桟橋へ向かいました。
                            広島里山紀行記記


 

              


  

   

   
  多々良林道入口から2番目の橋に集合しました     10:53  林道を登山口に向けて出発です 

   

   
  10:08 登山口です。 広い未舗装路に入ります   奥には「火の用心」の横断幕が 

   

   
  11:13 右の谷へ降ります。案内類はありません   最初の小沢を渡って





   

      
  沢を数回越えました      沢渡りが終わると急登が始まります

   

   
  マツ倒木が目立ってきました    11:43 古い石組みの砂防堤を越えて

      





   
     砂防堤からは再び急登に   11:47 三ツ丸子山への分岐に出ました

        
       11:49 三ツ丸子山に向かいます。 変則四差路で東は先峠山へ、南は岩船岳方面の道です  

      





   
     小シダの道を   岩が現れてきました。 これは亀の首岩? 

      





   
     12:01 急登にかかるとロープがありました   山頂に到着したようです


  

     

   
  12:07 「三ツ丸子山の第一峰」のプレートが   12:12 第二峰です。 海か見えてきました

  



   

        
  鞍部からは岩のコブを越えて。 右側は要注意      岩場を登ると 

   

   
  12:20 第三峰に到着です   正面に宮島の秘境?岩船岳も 

    
   露岩が散在する山頂はほぼ360°の展望が開けます

   
 
   前峠山、三剱山(焼山)、駒ヶ林、弥山や岩船岳など宮島の主だった山々、
     そして対岸の経小屋山、大竹市方面などが望めます

           
  
   
   


正面にカキ筏の浮かぶ須屋浦、左に岩船岳、右下に大江山を

  

   

   
   13:10 第三峰から下山です   13:17 第二峰を通過し





   

      
  13:22 第一峰まで戻りました      難所のロープを降り

   

   
  13:34-13:36 分岐は先峠山の巻き道へ   穏やかな道が続きます 

   

   
  振り返ると第一峰が望めました   13:51-13:58 岩船岳縦走路の分岐に出ました 





   

      
  13:58 分岐は先峠へ。 海軍省石柱が目印に      進むにつれて上空も開け

   

   
  ちょっとした谷を越えて   14:18-14:21 先峠に到着。古びたプレートが

      





   
     先峠からは超急な降りとなります   緩むと湿潤地がありました 

   

   
  14:35 多々良林道に出ました 導標があります   14:38 林道から向かい側の谷へ 





   

      
  すぐ沢を渡ります      本コース最後の登りを

   

   
  14:57-15:00 前峠の分岐に到着しました   15:02 前峠山への道を分けて右に降ります

   

   
  岩が散在し倒木も    崩落跡を通過 

   

   
  15:47 大元公園の出合いまで降りました   出会いは大元コースの起点になります 

   

   
  モミ巨樹の間に紅葉が映えています   15:54 大元神社に到着しました
   
   

 
 
        

inserted by FC2 system