山 名 | 岩滝山 揚倉山 茶臼山 |
標 高 | 192m 281.6m 271.4m |
場 所 | 広島市安芸区・安芸郡府中町 |
登 頂 | 2020.2.5 |
アクセス | JR:JR西広島駅8:36→JR広島駅→JR海田市駅8:58 広電バス:府中ニュータウン上バス停 |
コース | ○JR海田市駅9:11→9:32岩滝神社9:42→9:56山頂広場10:01→岩滝山10:08 ○岩滝山10:08→10:22送電鉄塔10:31→11:04甲越峠1106→揚倉山11:29 ○揚倉山12:12→茶臼山12:16→12:25林道12:28→林道入口ゲート12:45 |
メンバー | 美11名 |
過去記録 | H27.9.29 H26.2.12 |
岩滝山(192m)は広島市安芸区そして揚倉山(281.6m)と茶臼山(271.4m)は広島市安芸区と安芸郡府中町との境界に位置し、岩滝山の展望広場(163.2m)と茶臼山には四等三角点が置かれています。三山は岩滝山から呉婆々宇山へ至る長いトレイルの一部を形成する低山ですがアクセスの良さからハイカーに愛されています。
岩滝山は岩滝神社や豊稔寺が祀られる信仰の地で一帯は公園化されています。展望広場直下の展望地からは海田の町並みと瀬戸内海の島々、広島市街そして鉾取山系の展望が得られます。標高こそ低いものの海抜0mから立ち上がる山は意外に峻険ともいえます。
揚倉山(281.6m)は地形図上には名前がありませんが、中世山城の阿計玖羅(あけくら)城跡とされます。山頂には特徴のある丸みを帯びた三つの岩があり西側には鉄塔が建っています。眺望は素晴らしく広島市街地の先に瀬戸内海の多島美が広がり江田島、能美島、似島、宮島そして経小屋山や呉婆々宇山などの山々も望める第一級の展望地です。
茶臼山(271.4m)は四等三角点が置かれていますが展望も無く地味な存在に甘んじています。
今回は岩滝神社から岩滝山に登り甲越峠を経て揚倉山と茶臼山に登り呉娑々宇山林道に下山しました。甲越峠の登山口は崩落しているため迂回ルートを利用しましたが、他の登山路には支障はありませんでした。
○JR海田市駅9:11〜岩滝神社9:32
JR海田市駅前を左折し約100mほど進んだ安芸区船越と海田町の境界で川沿いの狭い道を北上します。「本州一」酒造場の先で左折して住宅街の狭い道を上り大歳神社を過ぎると船越中学校へ通じる道に出ました。
出た所は大きな墓所前で左折して進むと岩滝神社前に着きました。神社の手前に「竹浦林道完成記念碑」がありますので道は林道のようです。神社の高い石段を登ると安芸の国鎮守の岩滝神社の境内です。
○岩滝神社9:42〜岩滝山10:08
岩滝山には「岩滝山付近案内図」横から左回りと右回りの周回路ルートがありますが今回は右回りルートを選びました。
トイレの所からコンクリート階段道を5分ほど進むと第4番地蔵の佇む分岐です。左の道は豊稔寺奥の院を経て展望広場への道ですから右を進みました。
第5番地蔵を過ぎた辺りから次第に斜度を増してきます。分岐から3分ほどの「落ちずの岩」(コンクリートで固められた三角の岩)辺りからは階段も急になります。
落ちずの岩から6分ほどで視界が開けると展望地です。眼下に海田の町並みそして南には絵下山、江田島、似島などの瀬戸内海の島々、西に宮島から極楽寺山などが広がる息を呑むような光景が広がります。
展望地を過ぎ奇妙な枝振りのヤマザクラが現れると岩滝山の展望広場に到着です。トイレからは15分ほどでした。
展望広場は南北に細長い形をし四等三角点(162.8m)とコンクリートベンチが置かれています。三角点の前は切り開かれて海田湾から黄金山方面が望めました。
岩滝山の山頂へは広場北側ある「日限延命地蔵」祠の横から山道に入ります。すぐ第33番地蔵がありすぐ先で左回りルートからの道が合流して「甲越峠・茶臼山・呉娑々宇山方面→」の案内があります。
展望広場から約5分、標高差で約30m登ると岩滝山です。
○岩滝山10:08〜甲越峠11:04
岩滝山の山頂は小高い丘の雰囲気ですが三角点は無く「岩滝山192m」のプレートでそれと分かる程度です。樹木に囲まれた特徴のない山頂は日浦山あるいは茶臼山を経て呉婆々宇山へ続く縦走路の一通過点にすぎない感じです。
次の目的地の鉄塔へ向け一旦下りますが、広く穏やかな道は次第に高度を上げていきます。岩滝山から8分ほどで「←岩滝山・上為角登山口→」の案内を見送りますがこの辺りから尾根道の西斜面に竹林が広がりだします。
上為角登山口の案内から6分で一番目の送電鉄塔に到着しました。送電鉄塔は岩滝山より標高が高い約240mで広く視界が開けます。ただ成長した樹木に遮られ北に呉婆々宇山(682m)や黄金山、海田から広島市街地の一部が望めました。鉄塔の北方向はこれから向かう揚倉山から茶臼山への縦走路です。そして東方向は日浦山への分岐点となり「上為角登山口→」の表示が立てられていました。甲越峠(こうごえ)までにはこの鉄塔の他に3個所の鉄塔を通過することになります。
鉄塔から急な道を下ると3分で「←甲越峠」と「上為角→」表示のある分岐で、視界はありませんが良い道を甲越峠に向かいます。分岐から5分で「岩滝山→」プレートがあり二番目の鉄塔ですが展望は期待できないので通過します。この先は標高差40mほどですが意外に急な林の中の道を登ります。
7分ほどで海田湾の展望が得られ左手に鉄塔が見えると三番目の鉄塔です。標高約240mの小ピークに建つ鉄塔は船越峠への分岐で「←船越峠」と「甲越峠→」の案内があり海田湾方面と揚倉山健康運動公園を望むことができました。
すっかり上空が明るくなった道を1分で四番目の鉄塔です。展望の無い鉄塔の下をくぐり尾根道を進むと「←岩滝山・船越峠」、続いて「甲越峠・登山口(畑賀側)→」の案内表示がありました。この先が最大の難所で道が左に曲がるとその先は急斜面でロープを頼りの悪戦苦闘を強いられました。
降りたところが甲越峠ですがとくに案内表示類は見あたりませんでした。甲越峠は府中ニュータウンと畑賀とを結ぶ県道84号で交通量も意外に多いので注意して横断します。
○甲越峠11:05〜揚倉山11:29
これから向かう揚倉山への登山口は下山場所の向かい側ですが豪雨災害により階段は崩落し土嚢で封鎖されていました。
このため県道を畑賀側に進み峠の頂点部にある「二艘木・茶臼山ルート案内図」の大きな中国自然歩道案内板の所から山道に入ります。登山口の案内はありませんが良い道が上っています。4分ほどで崩落地の上部を通過しました。
揚倉山へ向けては急ですが中国自然歩道であり木階段も整備されています。登り始めて約10分で上空が開けると墨絵のような広島市街地方面が広がりました。さらに2個所の階段を登ると揚倉山の山頂です。山頂直下には麓の呉婆々宇山林道からの遊歩道が合流しています。
阿計玖羅(あけくら)城跡とされる山頂には特徴のある丸みを帯びた三つの岩があり西側には鉄塔が建っています。眺望は素晴らしく広島市街地の先に瀬戸内海に浮かぶ江田島、能美島、似島、宮島そして経小屋山や呉婆々宇山などの山々が望める第一級の展望地です。
○揚倉山12:12〜揚倉山健康運動公園入口12:51
大休止の後は茶臼山に向かいます。揚倉山から高度差40mほどの急な階段を下って登り返すと茶臼山直下で、山頂への直登道と捲き道とが分岐します。一登りすると茶臼山で揚倉山からは5分でした。
岩が点在する狭い山頂は四等三角点が置かれ、傍らの一本松に「茶臼山」プレートが架けられていました。展望はありませんので三角点の確認だけで下山します。すぐ巻き道と合流し急な遊歩道を下ると鞍部で前方には階段が登っています。改めて下ると呉婆々宇山林道への出口で茶臼山から10分足らずでした。
下山した所には「緑を大切に・山林に立入るな」の木柱が立ち、「←呉婆々宇山」のプレートが打ち付けられていました。
林道を使って府中ニュータウンに向かいます。林道は集中豪雨で数カ所崩落していますが歩行には支障はありませんでした。14分ほど下ると「揚倉山入口」の表示があり丸太手すりの急な道が登っています。この地点から3分で林道入口ゲート(17時30分に閉門)に着きました。ゲートの前は甲越峠手前の県道84号です。
ゲート先で県道が揚倉山健康運動公園方面と団地方面とに分岐しますが、この地点でガードレールの切れ目に入り4分でニュータウンの団地に出ました。階段を下って出た所には「揚倉山健康運動公園入口」の案内板があります。さらに団地内の道を4分下ると府中ニュータウン上のバス停です。
広島里山紀行記