山 名  鈴が峰 鬼ヶ城山 見越山 
標  高 312m 282.4m 315m
場  所 広島市佐伯区・西区 
登  頂 2020.3.11 
コース ○美鈴が丘南1丁目登山口8:50→西峰9:45
○西峰9:50→東峰10:21
○東峰10:35→鬼ヶ城山11:27
○鬼ヶ城山12:14→見越山13:25
○見越山13:38→霊泉寺登山口14:19
メンバー 美14名 
過去記録 H30.10.24   H30.8.9   H30.4.25 H29.5.31   H28.4.13    H26.1.12

 

                      概 要
 鈴が峰は広島市佐伯区と西区の境界にあり広島南アルプスの西端に位置します。東峰と西峰から成り南麓には井口台、北麓には美鈴が丘団地が広がります。西峰(320.1m)には二等三角点が置かれ南側に宮島、北側には五日市の町並みとその先に極楽寺山の稜線や窓ケ山などが望めます。東峰(312m)は広島市近郊では屈指の展望が得られる山で、南東側に広島市街から絵下山など呉線沿線の山々、南側には江田島、似島、宮島などの島々、南西側に五日市市街から経小屋山などと瀬戸内の景観が展開します。
 鬼ヶ城山(282.4m)は広島市佐伯区と西区の境界にあり四等三角点が置かれ、広島デルタの西側を囲む柚木城、鈴ヶ峰城と並ぶ中世の山城の鬼ヶ城跡とされています。近年は地元の方々により整備され比較的容易に登れて広島の街を一望する眺望に優れる山となっています。とくに山頂直下のテーブル状の巨岩八畳岩(はっちょういわ)や小八畳岩に立てば広島湾や広島市街などの景観を楽しめます。
 見越山(315m)は西区に位置し東側に市街地とその先に呉娑々宇山など南側は広島湾が広がり似島と宮島の間には周防大島も望めます。
 これら3山は鈴が峰から武田山へと続く長大な広島南アルプスの一部を形成する市民憩いの山で、地元の人たちにより良く整備され登山道も四通八達しています。尾根を結ぶ道は適度なアップダウンを繰り返し、近郊の里山でありながら充実した山歩きを楽しめます。
 今回は美鈴が丘南1丁目の登山口から鈴が峰205mピークに登り鈴が峰(西峰、東峰)、鬼ヶ城山を経て見越山から霊泉寺の登山口に下山しました。

○美鈴が丘南1丁目登山口8:50〜西峰9:45           
 美鈴が丘南1丁目登山口(140m台)からスタートです。登山口の擁壁には旧来の送電鉄塔経由の道が上っていますが、今回は西方向に延びる「桜ヶ丘遊歩道」を利用しました。水平道を少し進むと平成30年の西日本豪雨による崩落地です。遊歩道は流失していますが慎重に越えて登山口から8分ほどでバス通りからの道と合流しました。
 合流点から左折して支尾根を登ります。2分で送電鉄塔の上に出ると眼下に中学校その先に団地が広がっています。尾根道は意外に急で補助ロープを頼りにの登りとなりました。鉄塔から7分で八幡東登山口からの道と合流し左折すると205mピークです。
 205mピーク展望地からはグリーンの美しい広島GCと五日市、廿日市の市街地の先に極楽寺山や経小屋山の稜線そして宮島が浮かぶ瀬戸の海が望めます。ピークから砂礫の滑りやすい道を下ると「美鈴が丘南1丁目へ約13分→」の表示のある鞍部です。左へ下るとスタート地点へ戻ります。
 鞍部からは急な登りが始まります。展望の無い林の道を10分ほど登ると道は穏やかになり手製ベンチなどがある平坦部に出ました。この先も急な登りで大小の岩も現れて途中ではロープも見られます。五日市町有林の杭を見ると前方が明るくなって西峰に到着です。

○西峰9:50〜東峰10:21
 鈴が峰西峰の山頂はちょっとした平坦地で二等三角点が置かれ「鈴ケ峰山頂(西峰)320.6m」の標識が立ち手製ベンチが置かれています。展望は南北の一部が開かれて南側に宮島が北側には窓が山などを見ることができます。また北側には美鈴が丘南1丁目の登山口につながるルートが下っています。
 東峰へ向けて軽く下ると静かな自然林の中のなだらかな尾根道となります。軽く下ると山頂から12分ほどで手製ベンチのある展望地(280m台)です。南が開けて似島から宮島さらに周防大島が望めました。展望地からは井口台小学校へのルートが下っています。
 展望地からは景観を楽しみながら明るい尾根道を東峰へ向かいます。手製ベンチが置かれた小さなピーク(290m台)から軽く鞍部に下ります。南側に井口台小学校コース(井口台3丁目)への道を見送ると山頂へ向けての登りで、土嚢でステップが作られた急な道を登ると東峰です。展望地からは6分ほどでした。

○東峰10:35〜鬼ヶ城山11:27
 手製ベンチが置かれた明るい雰囲気の山頂広場には「鈴ケ峰山頂312m」と「鈴ヶ峰西峰(三角点)」・「鬼ケ城山・鈴ヶ峰登山口(井口台)」の標柱が立ち、東側端には陸軍省の石柱もあります。展望案内図の脇には井口台中学校コース(井口台4丁目)が登ってきています。
  正面には市街近郊では屈指と云われる瀬戸内多島美が展開します。南側に江田島、能美島、似島、南東側に広島市街から絵下山や灰ヶ峰など呉線沿線の山々、南西側に五日市市街から宮島、経小屋山さらには山口県周防大島など、北側には美鈴が丘団地の奥に阿弥陀山、東郷山、窓ケ山、向山そして西風新都などが広がります。
 下山は鬼ヶ城に向かいます。案内に従い標柱の左側から下ると5分で鈴ケ峰公園コースと鬼ヶ城山方面との分岐点で、「←美鈴が丘 鬼ヶ城山・鈴が峰公園→」と「東峰山頂約5分」の表示があります。
 左に下ると急坂となり補助ロープの架かる急なジグザグ道を下ります。ヒノキ植林帯に降りると起伏の少ない穏やかな道となり雑木と竹林の混在林の中を進むと送電鉄塔横に出ました。足場の悪い急坂を下ると美鈴が丘南4丁目登山口(170m台)と道行地蔵堂への縦走路分岐の鞍部で「鈴が峰→」と「鈴が峰←・鬼ヶ城山→」の表示があります。
 鬼ヶ城山方面へ一旦急登して下ると3分ほどで道行地蔵堂に出ました。鈴が峰と鬼ヶ城山との鞍部にあたり、左から美鈴が丘南第五公園からの道が合流し、前方には「←鬼ヶ城山」の案内があります。
 道行地蔵堂からやや荒れ気味の道を登ると一旦緩やかな道になり、2分で「←鬼ヶ城ゆるやかコース」、「鬼ヶ城急コース→」の分岐ですが急コースを選択しました。
 4分で再び山頂を巻く左側の遊歩道と右の急坂コース(旧来からの登路)の分岐ですが急坂コースを選びました。道は急ですが階段やロープも整備されています。
 急坂を登り切ると辺りが開かれ八畳岩(はっちょういわ)が現れました。登山口から15分ほどでした。一帯は地元の「美鈴の杜」の方々の活動によるものらしく以前より一層見通しが良くなっているようです。
 八畳岩は草津八幡宮の奥の院としてスサノオノミコトなどを祀った磐座とされる巨岩で右を巻いて簡単に岩の上に出ることができます。テーブル状の岩からは360°の展望が開け広島湾に浮かぶ宮島、似島や灰が峰、鈴が峰、極楽寺山、窓が山そして美鈴が丘団地などが望めます。八畳岩から尾根道に戻り2分で山頂です。

○鬼ヶ城山12:14〜見越山13:25
 四等三角点が置かれた山頂には新しい「鬼ヶ城山二八二.四米」の標柱や陸軍輸送港域の標石が立っています。その他「鬼ヶ城山広島湾岸トレイル 282.4m」と「←草津沼田道路口・鈴が峰→」の案内もあります。
 山頂は鈴が峰西峰方面だけは樹木に遮られますがほぼ360°の展望で鈴が峰とは異なる視点からの展望が楽しめます。広島市街地と呉娑々宇山や鉾取山山系などの山並みや瀬戸内の島々、背後には美鈴が丘団地の奥に極楽寺山、窓が山などが望めます。山頂の東端に「小八畳岩へ 下り2分」の案内があり、急な道を下ると前面が開けて市街地中心部がより間近に感じられる絶好の展望台小八畳岩に出ました。
 鬼ヶ城山からは次の目的地の見越山に向けて下山です。 
 山頂から北側に下ったすぐの分岐には右は「急坂」、左は「パノラマコース」の導標がありました。パノラマコースを下りましたがこちらも急でロープや階段が整備されています。
 分岐から3分で「遊歩道・ゆるやかコース」に合流しました。登りは「山頂へ」、右方向は「遊歩道・椿谷、道行地蔵他へ」の案内板が立っています。合流点からは右方向へ広い遊歩道を進むと2分で左に送電鉄塔があります。ここには「アンビン岩」があり椿谷への道が下っています。
 木の間越に団地を見ながら団地の裏山とは思えない雰囲気の道を進みます。合流点から8分ほどで電波塔の脇を抜けると地道から舗装路に変わりました。途中、「西区やまなみハイキングルート」の案内プレートがありました。今回は鈴が峰から柚木城山、大茶臼山を経て宗箇山に至るこのハイキングルートの一部を歩くことになります。
 3分で山田新町の登山口(広電山田車庫方面)への分岐で白い手すりとコンクリート階段が下っています。直進し落ち葉の敷かれた舗装遊歩道を6分で次の分岐です。
 山田団地の登山口へのコンクリート階段が下り、来た方向は「←鬼ヶ城山」、右は「草津沼田道路口→」と案内されています。北に大茶臼山や柚木城山をみて下ると手入れされた竹林に入り、山田団地分岐から12分ほどで「草津沼田道路口」の標柱が立つ鬼が城山登山口に下山しました。
 登山口には「←鬼が城山5km35分」と「柚木城山登山口(信号を渡り右へ50m)→」や「鈴が峰登山コース案内」、「西区やまなみハイキングルート」の案内図が立っています。
 登山口から草津沼田道路に出て田方3丁目信号を渡り右手(南方向)に約250mほど下ると柚木城山、見越山の登山口です。
 柚木城山登山口には「西区やまなみハイキングルート」の大きな案内図や「柚木城山登山口(草津沼田道路口)」と「←柚木城山・鬼が城山(信号を渡り左へ)→」の標柱が立っています。
 白い手すり付きの超急な擬木階段が6分ほど続いた後、支尾根に乗ると視界の無い雑木林の道が続きます。20分ほどで前方が明るくなり主尾根に出ました。来た方向には「草津沼田道路口→」、向かう方向は「←柚木城山」の標柱があります。
 明るく開けた尾根は西側が開けて極楽寺山から阿弥陀山、窓が山、向山方面が見えています。5分ほど登ると山頂を左に巻くトラバース道が分かれ、直進は「見越山→」、「柚木城山→」そして来た方向には「←草津沼田道路口)」の表示がありました。
 分岐から5分で見越山に到着です。

○見越山13:38〜霊泉寺登山口14:19
 見越山(315m)は地形図上は無名で古田山の呼称を経て見越山が定着したようで「みこしやま」又は「みのこしやま」と呼ばれています。
 山頂広場には「315m峰(見越山)山頂」、北方向に「←柚木城山」、南方向は「高須・古江→」で広島学院への道が下っています。そして西方向は「草津沼田道路→」の導標が立っています。山頂からは東側に市街地とその先に呉娑々宇山などが望め、南側は広島湾が広がり似島と宮島の間には周防大島も見えました。
  山頂からは霊泉寺へ向けて下山します。すぐの「陸軍輸送港域第一區」の石柱を見送るとその先から急な下りとなります。
 5分ほどで左から山頂を巻くトラバース道が合流しました。Memoと書かれたルート案内図があり、左からの巻き道は「料金所、鬼が城山」への下山路、来た方向は「315m峰」、進行方向は「己斐峠・柚木城山」へとなっています。
 視界はありませんが広島南アルプス縦走路の穏やかな道を7分ほど進むと霊泉寺への分岐に着きました。霊泉寺分岐には火の用心の札があり樹上に「霊泉寺・山田入口」の表示板があります。直進すると10分で柚木城山ですが今回は省略して霊泉寺に下山しました。
 縦走路から外れると利用の少ない道となり2分で陸軍省の石柱を見送ります。しっかりしていますが、倒木も見られる荒れ気味の道を20分ほど下ると左下に霊泉寺廃寺跡が見えてきました。原爆記念日には銘水が平和公園に運ばれていたと云う霊泉寺も今は完全に更地となっていました。道脇に立つ柔和な顔立ちの石仏が僅かに霊泉寺を偲ばせるだけです。
 石仏を過ぎると金網が張られた道となり3分で草津沼田道路に出ました。登山口にはとくに案内類はありませんが中電のNO.52鉄塔標識が立っています。北方向、五日市ICの方に1分進むと山田入口バス停です。
                       広島里山紀行記


 


  

   

   
  8:50 美鈴が丘南1丁目登山口からスタートです   西日本豪雨による崩落地を横切って





   

      
  バス通りからの道と合流すると       尾根道の登りとなります 

   

   
  補助ロープを頼りにの登りとなりました  八幡東登山口からの道と合流すると205mピークです

     
    9:09 205mピークに到着。 五日市市街地の先に極楽寺山の稜線そして宮島などが広がります

   

   
  9:19 205mピークから前方の西峰へ   9:22 南1丁目登山口からの道が合流です

   
 
  鞍部からは急な登りとなります  


  

   

   
  9:45 西峰に到着です    二等三角点が置かれた西峰山頂

   

   
  北側の展望、南北の一部が開かれています。    9:50 東峰に向けて下山します

   

   
  穏やかな道が続きます   中間点付近にある展望地 

      
     展望地は南が開けて似島から宮島さらに周防大島が望めます





   

      
  起伏の少ない尾根道は展望にも恵まれます      土嚢でステップが作られた急な道を


  

   
 
  10:35 東峰に到着です  

    

   市街近郊では屈指の展望。 南側に江田島、能美島、似島、宮島、周防大島など瀬戸内多島美が展開します


        
 
  

   

   
   10:35 鬼ヶ城山へ向けて下山します   鈴ケ峰公園コースを右に別けて鬼ヶ城山へ 

   

   
  穏やかな道が続いて   南四丁目登山口分岐は直進します 

   

   
  11:03 道行地蔵堂の前に出ました     110:4 地蔵堂前の鬼ヶ城山登山口をスタートです

   

   
  公園化して遊歩道が作られていますが急コースで   次の分岐も右の急坂コースへ

   

   
  八畳岩が見えて。 この辺りも開かれています   11:19 八畳岩(はっちょういわ)に着きました

   
  テーブル状の岩からは宮島、似島や灰が峰、鈴が峰、極楽寺山、窓が山そして美鈴が丘団地などが望めます


 

   
  11:27 鬼ヶ城山に到着です。 広島市街地と呉娑々宇山や鉾取山山系などの山並みや瀬戸内の島々が広がります 
 
   
 直下には小八畳岩も。 市街地中心部がより間近に感じられる絶好の展望台です  

   

   
  12:14 見越山に向けて下山します   直下の分岐はパノラマコースを下りました 

   

   
  遊歩道に合流です   山田新町への下山口は直進します

   

   
  山田団地への分岐は草津沼田道路口へ   手入れされた竹林を下ります

   

   
  12:47 草津沼田道路側の鬼ヶ城山登山口に下山   12:52 柚木城山登山口に着きました 

      





   
     12:54 登山口から超急な擬木階段が   13:15 明るい尾根に出ました 

   

   
  西側が開けて極楽寺山から窓が山方面が   13:20 山頂直下の巻き道分岐を山頂へ 


  

   
 13:25 見越山に到着しました  

   

   
  東側に市街地と呉娑々宇山などが   13:38 霊泉寺の登山口に向けて下山です  


      
  

   

   
  13:44 巻き道と合流です   13:53 柚木城山への分岐は霊泉寺へ下ります 

      





   
     多少荒れ気味の道となりました     廃寺となった霊泉寺を偲ばせる石仏が

   

   
  14:19 霊泉寺の登山口に下山です   NO.52鉄塔標識が目印に
   
   

 
         
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