山 名 | 大野城山・大野行者山 |
標 高 | 265.6m 115m |
場 所 | 廿日市市大野町 |
登 頂 | 2021.11.3 |
アクセス | ○JR五日市駅9:15→JR大野浦駅9:33 |
コース | ○登り 行者山城山登山口10:20→行者山10:56→大野城山12:00→南展望岩12:04
○降り 南展望岩13:07→経小屋山登山口13:46 |
メンバー | 美11名 |
過去記録 | 2018.9.26 2007.3.28 |
【概 要】
大野城山(265.6m)と大野行者山(115m)は廿日市大野町の里山で大野城山には四等三角点が置かれています。大野城山は山頂部に巨岩の散在する岩山で中世の山城である門山(かどやま)城址とされ、露岩には柱穴とされる人工穴などの遺構が数多くあります。 山頂からは大野瀬戸を挟んで宮島の駒ヶ林、三劍山、岩船岳などを望むことができますが、少し下った南展望岩からは更に素晴らしい景観が得られます。
大野行者山は標柱がなけれが気づかないような小ピークで、木立に囲まれ展望には恵まれませんが山頂直下からは宮島方面を望めます。
今回は行者山ルートで行者山を経由して大野城山に登り塩屋ルートで経小屋山登山口に下山しました。
JR大野浦駅の背後と云う交通至便の里山で、低山ながら適度のアップダウンや散在する巨岩群と変化に富んだ山歩きを楽しむことができました。
○行者山コース登山口10:23〜行者山10:56
JR大野浦駅から東進し大野学園前を通って大頭神社の方に25分ほど進むと「←行者山城山登山口」の案内プレートがありました。ここで案内に従って自動車道広島岩国道路の大野第2トンネルを潜り少し進むと「行者山城山登山口」の案内と行者山の説明板があります。
いきなり急傾斜の長いコンクリート階段が上っています。フェンスを右にして落ち葉に覆われ滑りやすい階段を登ると、風化花崗岩砂礫の滑りやすい地道に変わりました。20分ほどで大頭神社コースが合流しますが以前あった分岐の案内は見当たりませんでした。急斜面を補助ロープを頼りに登ると合流点から10分で行者山に到着しました。
行者山は木立に囲まれた狭い山頂に「行者山頂上 一一五米」の標柱が立っています。
山頂から左手に下ると展望の岩があり大野の町と宮島の岩船岳などの展望が楽しめます。さらに降ると左上に一部が四角にくり抜かれた大岩もありました。昭和40年頃までは弘法大師が行を行った伝説に由来する祠が存在したとされるのでその遺構でしょうか。
○行者山11:03〜城山12:00
山頂からすぐ急な降りになります。すぐここにも展望の岩があり眼下に大野の町並みと宮島を望むことができました。しばらくコシダの茂る穏やかな道が続きますが、その先はアップダウンを繰り返しながら城山に向けて高度をあげていきます。行者山から30分ほど登ると右手が開け高見山、船倉山などが眺められました。この展望地からすぐで大岩「だんご岩」が鎮座するコブに出ました。
だんご岩からしばらくは穏やかな道ですが中電の送電塔標識を見ると再び急な登りに変わりました。道は城山の山腹を巻く形で進みますが深いシダに覆われた足下には要注意の所も潜んでいます。
だんご岩から17分ほどで鞍部に出ました。城山ルートが合流し、右手へ登る道は「←妹背の滝へ」、来た方向は「←行者山ルート」の案内表示があります。
薄暗い感じの鞍部を進むと補助ロープを頼りの超急登となりました。登り切ると左手に「柱穴」のプレートのある露岩がありました。四角な穴が見られる岩に立てば、はるか下方に行者山が見えています。柱穴の岩からすぐ上が城山の山頂です。
○城山12:04〜南展望岩12:19
城山は四等三角点が置かれているものの意外に狭い山頂です。南側が開け眼下に大野瀬戸その向こうには宮島が迫り駒ヶ林、三劍山など見えています。
また「史跡 門山城址」の石柱と「門山城跡」の説明板があり、中世の山城、門山(かどやま)城の由来や巨岩を利用した遺構類の説明が書かれていました。山頂付近の岩には櫓を組んだ柱穴とされる遺構が見られ、三角点の岩にも柱穴が見られます。
狭い山頂からは南展望岩に向かうため三角点前の岩の右手を降ります。ここには古びたテープがありました。降るとすぐ数個の柱穴が規則正しく並んだ大岩があり、その下には「刀掛け」と書かれ岩肌を階段状に削った岩もあります。「矢竹」の林を過ぎ山頂から5分ほどで「経小屋山・大野浦駅→」の案内があり、左手の大きな露岩の脇には「馬のたらい→」の案内が掲げられていました。
馬のたらいの方に進み岩の間を抜けて廻り込と「馬のたらい」のプレートがあり、露岩に穿かれた長方形の穴に水が溜まっていました。馬のたらいからシダをかき分けて5分ほど南に下ると「南展望岩」です。
○南展望岩13:07〜経小屋山登山口11:46
南展望岩は城山随一の展望地です。東には広島湾が広がり絵下山から呉市方面の山々そして正面には大野瀬戸を挟んで宮島の駒ヶ林、三劍山、岩船岳、西には周防大島も見えています。弥山は駒ヶ林背後に隠れているようです。南展望岩で大休憩としました。
下山は塩屋ルートの経小屋山登山口とし「経小屋山・大野浦駅→」の案内まで引き返しました。すぐ樹林の中の急な降り道となり、5分ほどロープの助けを借りることになります。
下り始めて約10分で経小屋山と登山口の分岐に降りました。分岐には大岩があり傍らに「←経小屋山・城山(右)」のプレートが置かれ、おおの自然を愛する会の「←大野浦駅」の案内が立っています。
左手の駅方向に向けて下山します。しばらくは穏やかな道も数分先の大岩を見ると急な降りの道となりました。前方が開けた道を降って手すりが現れると塩屋川砂防堰堤の脇に出ました。下山した所は三軒屋墓苑の最深部で、コンクリート階段の左脇には「経小屋山登山口」の表示が立っています。
自動車道高架ガード下を潜り墓苑から10分ほど進むと消防団車庫と八区集会所の前に出ました。右手の駐車場角には「経小屋山登山口→」の案内があります。駐車場から左折して4分ほど進んでJR大野浦駅に帰着しました。
広島里山紀行記
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JR大野浦駅から大野城山を | 9:54 JR大野浦駅を出発 |
10:20 大野学園の先に登山口案内がありました | 自動車道大野第2トンネルを潜り |
10:23-10:32 登山口を出発すると | 急傾斜のコンクリート階段が待ち受けます |
視界が得られると眼下に大野ICが | 10:45 当初予定の大頭神社コースが合流です |
山頂直下には穴が抜かれた大岩も | |
10:56-11:03 行者山。特徴の無い山頂です | 降るとしばらくは穏やかな道が続きます |
山頂直下の岩からは大野の町並みと宮島を望むことができました | |
やがて登りに | 束の間視界が開けると |
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アップダウンを繰り返し高度をあげて城山へ | 11:31 だんご岩を通過します |
また穏やかな道ですがすぐ登りへと変わります | 登山口から50分ほど。かなり登ってきました |
城山の山腹を巻いて進みますが足下注意です | 11:48-11:50 城山ルートが合流しました |
直下にはロープを頼りの超急登も | 登ると四角な穴が穿れた柱穴の露岩が |
12:00-12:04 城山の山頂に到着です | 狭い山頂には三角点と説明板がありました |
南側が開け眼下に大野瀬戸、対岸には宮島が迫り駒ヶ林、三劍山など見えています | |
露岩には柱穴が。南展望岩ここを降ります | 山頂の露岩脇を降りました |
数個の柱穴が規則正しく並んでいます | 階段状に削った「刀掛け」の岩。これも遺構 |
12:15 「馬のたらい」と小屋浦駅の分岐 | 12:15 長方形の穴が穿かれた馬のたらい |
12:19 馬のたらいを過ぎると南展望岩。東には呉市方面の山々、正面には大野瀬戸を挟んで宮島、西には周防大島も | |
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13:07 南展望岩を出発です | 13:11 分岐から大野浦駅、経小屋山方面へ |
すぐ滑りやすい急な降りとなりました。補助ロープも | 13:22 大野浦駅と経小屋山の分岐に降りました |
穏やかな道も大岩を見ると急な降りに | 前方が開けると低い位置に宮島が |
砂防堰堤の脇に出ると前方には三軒屋墓苑が | 13:46 経小屋山登山口に下山しました |
13:55 消防団車庫前に出て左折し駅へ | 13:59 JR大野浦駅に帰着しました |