山 名 | 牛田山 尾長山 神田山 |
標 高 | 260.7m 185.7m 178.7m |
場 所 | 広島市東区 |
登 頂 | 2021.3.31 |
アクセス | ○JR西広島9:06→JR広島駅9:19 ○アストラムライン牛田駅→アストラムライン新白島駅→バスセンター |
コース | ○JR広島駅9:33→山根口9:55→尾長山10:31 ○尾長山10:38→牛田山12:03 ○牛田山12:54→神田山13:22 ○神田山13:27→13:46三角点展望地13:52→牛田総合公園14:18 |
メンバー | 美11名 |
過去記録 | H31.2.20 H26.11.11 H24.11.27 H23.4.12 |
【概 要】
広島市東区の牛田山山系は牛田山を最高峰に二葉山、長尾山、牛田山、神田山、見立山と扇状に連なり一つの山魂を形成しています。
長尾山(185.7m)は国土地理院の地形図には山名も標高も記載されていません。山頂からの展望は良く広島市中心部から広島湾、宮島、船倉山、大野権現山、極楽寺山そして鈴が峰、火山、武田山と連なる広島南アルプスなどの景観が広がります。
牛田山(260.7m)は中世の戸坂城趾(茶臼山城趾)で直下には武田山の銀山城家臣とされる戸坂入道道海の墓や西山貝塚などがあります。三等三角点が置かれた山頂からは広島市街地や宮島をはじめ島々が浮かぶ瀬戸内の景色や呉方面の山々などの眺望を楽しむことができます。
神田山(178.7m)は地形図上は無名山で導標も無く、展望は二葉山方面や広島南アルプスが望める程度です。
見立山(118.2m)は地形図上は無名山です。毛利輝元が築城するに際して地形を見立てた場所とされています。それだけに市内を眺望する展望地で市中心部一円が手の届く近さにみることができます。
また尾長山と牛田山の間には無名山の三角点175.mが、そして神田山と見立山の間にも同じく無名山の三角点134.9mがあります。
市街地の山を忘れさせる恵まれた自然と要所で得られる展望の素晴らしさそしてJR、ストラムライン、バスなど公共交通機関の至便性からハイカーの絶えることがありません。
登山口は牛田山登山口(牛田総合公園)、牛田旭口、牛田早稲田口、早稲田小学校口、牛田新町口、不動院口、戸坂くるめ木口、戸坂口、戸坂南口、中山口、牛田東口、天神峠口、大内越口、山根口など東西南北全方向にあり登山路が四通八達しています。導標類も良く整備されていますが里山の常として脇道もみられます。
今回は山根口から登り尾長山、三角点、牛田山、神田山、三角点を経て牛田総合公園の牛田山登山口に下山するコースをとりました。
○山根口9:55→尾長山10:31
JR広島駅北口から東区山根町に向って進み二葉中学校裏門の所から左折しました。北上するとすぐ奥にマンション群が見えて右手に白い手摺付きの階段が登っています。
駅から30分程のこの地点が登山口で「山根口(展望コース)登山口」の案内標識が立っています。階段を登るとコンクリート吹き付けの擁壁上に出ますがここにも同じ案内標識が立っていました。
道はすぐ照葉樹林に入り市街地の裏山とは思えない雰囲気に変わりました。道はその割に荒れが見られません。
5分ほどで露岩が見られるようになりました。数分で明るい尾根道に出ると展望が開けて呉娑々宇山から船越の岩滝山、手前に大内越峠や高天原そして右には広島駅などが望めました。この先、尾長山までは牛田山山系の中では特異な露岩の道となります。
登山口から25分ほどで一旦登りが緩むと「ハイキングコース案内板・尾長山 ←山根口登山口」と聖光寺の方へは下山できない旨が記された案内板がありました。
案内板から4分でコース中のハイライトとも云える岩場登りです。ここからの展望はより高い位置からの展望を楽しめ左手に呉娑々宇山、正面に黄金山から絵下山、右手に市中心部から広島湾と展開しています。穏やかになった道をしばらく進み前方が開けると尾長山です。
○尾長山10:38〜牛田山12:03
尾長山(185.7m)の山頂には三角点は無く地形図には山名も標高も記載されていません。露岩の山頂には戦前の軍施設跡に赤く塗られた「航空標識塔」が設置されています。
「尾長山山頂」と「←山根口・↓二葉山・牛田山→」の導標が立ち二葉山へ向けて天神峠口への道が下っています。
昨日来の黄砂で少し霞んでいますが展望は素晴らしいものがあります。天神峠を挟んで対峙する二葉山が目前でその先には広島市中心部から広島湾、宮島、船倉山、大野権現山、極楽寺山そして鈴が峰、火山、武田山と連なる広島南アルプスなどの景観が広がります。
尾長山からは次の目的地の牛田山に向けて尾根道を北上します。
牛田山に向けては航空標識塔で左右に道が分岐しますが今回は左手に下りました。下るとすぐ左に龍蔵院を経て女学院大学に出る分岐があります。この分岐からシダの見られるところを過ぎると山頂からの右ルートが合流し、「←二葉山」と「二葉山・尾長山→」の導標があります。
導標から10分余りで小さなコブに上がると左後方から道が合流し「←牛田東口」の導標があります。
牛田東口から1分で右に「大内越口→」の分岐点で、高みの先に大内越口の下山路が下っています。縦走路を進むとすぐ左に脇道分岐がありました。市内中心部に位置する里山であり主要な箇所には導標が整備されていますが脇道も幾つか見られます。
「大内越口」から5分余りでNO4と書かれたタバコ吸いがら捨ての土管のあるコブに上りました。明るい落葉樹主体の尾根道を15分ほど歩くと三角点のコブでここにもNO6の土管がありました。
四等三角点(175.9m)は地形図には山名はありませんがベンチが置かれ格好の休憩地となっています。東方向が開けて新幹線の車両基地や広島高速1号線、工事が進む5号線そして府中町の茶臼山の稜線その先に鉾取山、原山、洞所山など安芸アルプスの山並みが広がっています。
三角点から4分で中山口分岐で「中山口→」の他に「←尾長山、大内越口・戸坂口→」の導標がありました。
戸坂口の方へ明るく快適な尾根道を進むと5分足らずでNO8土管のコブです。NO8から10分で十字路分岐で右から良い道が合流します。手書きプレートには右はサンヒルズ、墓所(前回は新中山墓地と書かれていました)とあり、左は女学院構内とありますが通り抜けはできないようです。
この分岐から6分ほど穏やかな道を進むと「戸坂南口→」の分岐です。導標には他に「←尾長山、中山口・戸坂口、牛田山→」とも書かれています。
ここまでは比較的穏やかな縦走路でしたがこの先は牛田山に向けての登りになります。5分ほどで「牛田山登山コース」のプレートがあり道が二分します。右は直登ルートでどちらをとっても5分ほどで合流します。
合流点からも登りで黄色いゴム製?のロープが架かっていました。少し登ると鉄パイプ製のハシゴも敷設された急な階段がありこれを登ると2分で山頂です。山頂の手前には弥生時代後期の西山貝塚の案内があります。
○牛田山12:54〜神田山13:22
三等三角点の牛田山(260.6m)には盛りの桜が一本立っていました。小屋掛け休憩所やテーブルベンチが設けられた山頂からの展望は良好です。北から東方向は樹幹で遮られますが南方向には尾長山や二葉山、広島市街地中心部、西方向には大茶臼山、武田山から阿武山そして北には呉娑々宇山の山並みなどが望めます。
「牛田山展望案内」の案内図や「戸坂城趾(別名茶臼山城)」の説明板があり銀山城(武田山)家臣の戸坂入道道海が当地を治めたと書かれています。
大休憩後は次の目的の神田山に向かいます。直下には戸坂入道の墓とされるものがあり「戸坂入道道海の墓」の案内プレートがあます。2分で「←早稲田小学校口コース」のハイキングコース案内板があり左に早稲田小学校への道が下っています。
起伏の少ない尾根の快適な道を5分ほど降ると変則十字路でハイキングコース案内板がありました。ここで直進道(神田山荘方面)と右の戸坂口コースと左の新しい巻き道が分岐します。里山紀行は新しい巻き道を進みましたが3分ほど先で合流しました。ナラ枯れの調査木を見て一旦鞍部まで降り偽木階段を登ると神田山です。
○神田山13:27〜牛田総合公園14:18
神田山(178.7m)は国土地理院の地形図では無名峰です。山頂の表示はありませんが「ハイキングコース案内板・牛田山→」の案内板や「←牛田早稲田・牛田山→」の導標があり南方向に牛田早稲田口への道が伸びています。展望は二葉山方面や北方向に広島南アルプスが望めました。
神田山から木階段を下ると5分で右が「←不動院」、左が「←牛田新町口・神田山山荘方面」の分岐です。左に進むと2分で右が「牛田新町口、神田山荘方面→」、左が「←牛田旭口」の分岐です。
「牛田旭口」方向に下ると5分足らずで突然、右に土木工事現場が現れました。水道工事のようでした。ここで右に一登りすると山王天権現の石碑があります。
進むとすぐ西側が開けてフェンスが続きます。高い崖となり下には市教育センター、老人ホーム、原爆被害者特養ホームや牛田山荘などが見えてきます。
工事現場から5分ほどでベンチが置かれた展望地で東側が開けて尾長山や二葉山を眺めることができます。ここには四等三角点(135m)がありますがフェンス外側の崖際で気づかなければ通過します。
三角点から降ると牛田総合公園の上に出て丁度満開のサクラをしばらく堪能しました。道脇の「見立山の由来」の説明板をみて見立山方向進むとすぐ見立山(118.2m)です。その手前で新しい「見立山ロード」が分岐しているので降ってみることにしました。
見立山ロードは以前は緑地回復のため営林署が立入を止めていました。新設ルートは一応手製手すりなどもありますが急な降りの道です。10分足らずで落石防止ゲートがあり「見立山ロード」のプレートがありました。ゲートから5分で戦前の工兵隊関連の見立山記念塔に降りました。
降りところはトイレ前広場の所で今回はここを一応登山口としておきます。ここからはサクラ満開の牛田総合公園を抜けて東区スポーツセンター、牛田公民館の脇に出ました。4分ほど歩くとアストラムライン牛田駅です。
広島里山紀行記
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9:33 工事が進むJR広島駅の北口からスタート | 9:55 山根登山口から登山開始です |
すぐ雑木林に入りました | 明るい尾根道に出ると展望が開けます |
高天原の奥に呉娑々宇山から岩滝山が | 10:16 露岩の道になりました |
露岩からは左手に呉娑々宇山、正面に黄金山から絵下山、右手に市中心部から広島湾と広がります | |
10:21 山根登山口への案内がありました | 10:25 牛田山山系の中では特異な岩場 |
岩場からは市中心部が一望です | |
10:31 露岩の尾長山に到着 | 山頂からの展望は山系中で随一です |
二葉山の先には市中心部から広島湾そして鈴が峰から武田山へと連なる広島南アルプスなどの景観が広がります パノラマはこちらへ(平成26.11) |
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10:38 航空標識塔の左側から下山しました | 10:46 山頂からの右回りルートが合流です |
10:59 左から牛田東口ルートが合流 | 11:00 右から大内越口ルートが合流です |
快適な尾根縦走路が始まります | 11:06 小さなコブに |
コブにはNO4と書かれた土管が | 市街地の山とは思えない雰囲気の道を |
11:15 三角点(175.m)ピークに到着しました | 工事が進む広島高速5号、奥には安芸アルプスも |
無名の三角点を後にして | 11:26 右から中山口が合流です |
11:30 NO8と書かれた土管のあるコブを越え | 明るい尾根道は続きます |
11:40 右にサンヒルズからの道が合流です | 縦走路では縦走路では珍しいシダも |
11:47 右に戸坂南口ルートが合流です | 11:51 二又に分かれますが先で合流します |
合流すると黄色いゴム製?のロープがありました | 12:00 鉄パイプ製のハシゴも |
12:03 牛田山に到着しました | 小屋掛け休憩所やテーブルベンチが設けられて |
南方向には尾長山や二葉山、市中心部、西方向には大茶臼山、武田山から阿武山そして北には呉娑々宇山も | |
12:54 次の目的の神田山に向かいます | 13:02 直進が本道。左の巻き道に入りました |
13:05 右手の本道と合流 | しばらく穏やかな尾根道が続きます |
神田山へ向けての階段登ります | |
13:22 神田山に到着です | 北方向には広島南アルプスが |
13:27 牛田総合公園に向けて下山します | 13:34 左の牛田旭口方面へ。右は神田山荘へ |
13:39 水道工事のようでした | フェンスの下には原爆被害者特養ホームなどが |
13:46-13:52 四等三角点(135m)に到着です | 三角点の前は展望地で尾長山や二葉山を |
13:53 牛田総合公園の上に出ました | 満開のサクラをしばらく堪能します |
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14:04 見立山の手前で見立山ロードに入りました | 手すりなどもありますが急な降りの道です |
14:13 落石防止柵に登山道の案内が | 14:18 戦前の旧見立山記念塔に降りました |
牛田総合公園を抜けて | 14:14 牛田公民館、東区スポーツセンター横に |
14:44 アストラムライン牛田駅から乗車です | |