山 名 | 龍頭山 |
標 高 | 928.4m |
場 所 | 広島県北広島市 |
登 頂 | 2022.6.1 |
アクセス | ○西広島8:44→8:47横川8:51→可部9:25 ○可部駅前バス停9:34→登山口バス停10:24(広電豊平・琴谷線) ○掛札バス停14:54→可部駅前バス停 |
コース | ○登り:滝見コース ○降り:掛札コース |
メンバー | 美、山の会12名 |
過去記録 | H20,6,7 |
龍頭山は北広島町豊平町に位置し中国百名山の一つとされる秀峰です。独立峰の山頂からは360度の大パノラマが広がり、山座同定が難しいほどの多くの山が眺望できます。
南方向には大峯山や瀬戸内海に浮かぶ宮島などの島々、西方向には吉和冠山、臥竜山など芸北の山並み、北方向には石見冠山、三瓶山など西中国山地核心部の山々、東方向には堂床山、海見山などが望まれます。
登山コースは龍頭山登山口バス停からの滝見コースと掛札バス停からの掛札コースが一般的ですが、その他にも林道の駒ヶ馬場駐車場から始まる稜線コース、そして林道終点から登ればさらに短時間で山頂に達します。滝見コースは木階段や導標などが良く整備されています。また掛札コースは少し急ですが自然状態が良く保たれています。
今回は滝見コースから登り掛札コースで下山しました。
○龍頭山登山口バス停10:32〜登山口駐車場10:48
JR可部駅前バス停から1時間20分で龍頭山登山口バス停に到着しました(「道の駅 豊平どんぐり村」もここで下車)。反対側のバス停に「龍頭山遊歩道→」の大きな案内板と登山道の案内図がありますのでルートを確認します。北上する県道261号は案内図では「人気のカントリーウオーク、あぜ道コース」となっていました。
長閑な田園風景の中、ピラミダルな山容の龍頭山を眺めながら10分ほど歩くとカーブミラーがあります。「←龍頭山登山道」と「←近道りゅうず山懐」の導標を見て県道を離れ左の細道に入りました。なお県道をそのまま直進すると山頂への林道とつながります。
田圃の中を2分ほど歩いた分岐で「龍頭山登山道→」の導標に従い右折します。3分ほどで「龍頭山登山口」の看板のある登山口駐車場に到着しました。
○登山口駐車場10:55〜駒ヶ馬場駐車場11:44
駐車場の左手に「龍頭山遊歩道→」の案内があり、さらにすぐ先の分岐には「龍頭山登山道→」と案内されています。
石灯籠と「龍頭観音六丁」と書かれた石仏が置かれ、この先は一丁まで6体の龍頭観音に導かれ駒ヶ瀧へと向かいます。5分ほどで名のみの荒廃した別荘地内を進むとロータリー前に出ました。龍頭観音五丁の石仏と「↑登山口・駒ヶ瀧」の案内がありました。ロータリーからアスファルト舗装された道を3分で龍頭観音四丁のある登山口に着きました。
登山口にはトイレの他に「龍頭山登山道→」、「龍頭山遊歩道→」、「龍頭山遊歩道案内図」、「熊に注意」と多くの案内がありました。すぐ先の「頂上まで2.3km」の案内から2分で龍頭観音三丁、続いて「駒ヶ滝へ0.4km」のプレート、龍頭観音二丁と「駒ヶ滝へ0.3km」の案内、龍頭観音一丁の石仏と過ぎて行きます。一丁石仏を見送ると植林帯を抜け自然林の中の道となりロータリーから23分ほどで「←駒ヶ滝・龍頭山→」のプレートがある分岐に着きました。
石段を登ると広場で古くから修験の地、景勝地として知られていたと云う駒ケ瀧辺りは苔むした岩や高い杉に囲まれ霊的な雰囲気に包まれています。広場の奥に水量こそ少ないもの高さ36mの駒ヶ滝が二筋に分かれて飛沫をあげていました。滝の裏側の窪みには観音像が祀られています。
駒ヶ滝から登山路を進むと4分ほどで「権現坂」の導標がありました。急坂を登って行くと「瀧ケ馬場0.2km」の案内です。コンクリート階段、続いて岩の道を登ると「←駒ケ瀧・龍頭山頂→」の道標があり、林道の駒ヶ馬場駐車場に合流しました。
広い駐車場にはトイレと龍頭山の地図情報が記された絵図案内板が置かれています。絵図には広島藩の絵師である岡岷山が寛政9年に描いた駒ヶ滝の絵も紹介されていました。
○駒ヶ馬場駐車場11:49〜山頂12:35
絵図案内板の脇から登山道に戻り小沢を渡ります。一旦南下する形で植林を抜け自然林の心地よい道を登ります。駐車場から8分で「黒瀧」と書かれた岩壁がありますが水そのものは流れていません。白滝山や黒滝山のように急峻な岩肌の景色を瀧と見立てているのでしょう。ここには「頂上まで1.0km」の案内もありました。
「黒瀧」を過ぎるとジグザク道となり、遊歩道とあるように擬木階段、コンクリート階段などが次々と現れました。黒瀧から10分ほどで「頂上まで0.8km」の案内が出ましたが階段は続きます。
0.8km案内から5分余りで上空が明るくなると安全柵のある展望の岩に出ました。展望の岩は主尾根の端になり「どんぐり村」など都志見の集落や背後に広がる山並みが良く望まれます。
展望の岩からも続く階段を2分ほど登ると「前龍頭836.0m」や「←頂上へ0.5K・駒ヶ滝1.0K→」の導標がある前龍頭に着きました。前龍頭は中龍頭や龍頭山と共に形成される台形の頂稜の南東端に位置しています。展望は無く以前あった展望台も解体され残骸だけが放置されていました。
この先は尾根上の幅広な穏やかで快適な道が続きます。階段道を一登りすると、8分ほどで「中龍頭」と「←龍頭山頂・登山口→」の導標がある中龍頭に達しました。中龍頭も展望は無くここも展望台も解体されていました。
中龍頭から束の間の快適な尾根歩きが終わると鞍部から山頂に向かって木階段を直登することになります。急な階段を登り始めて2分ほどで右手に林道終点からの遊歩道が合流しました。
合流点には「遊歩道分岐点889.0M」と「←駒ヶ滝1.5K・頂上0.1K→」の導標が立っています。超急傾斜の階段の先には空だけが見えています。最後の試練のと云うよりは地獄のと云える階段を5分ほど耐えると山頂に到着しました。
○山頂13:24〜掛札バス停
開けた山頂には「龍頭山頂九二八,四メートル」の導標が立っています。立派な方位盤があり傍らに三等三角点の標石が置かれ東屋もありました。
山頂広場からは眼下に都志見の集落が広がり、北東の方角に少し木立があるものの360°度の展望が得られます。
独立峰の山頂からは西中国山地の山々から沿岸部の山まで山座同定も難しいほどの山が広がる大展望です。南方向にははるかに大峯山や瀬戸内海に浮かぶ宮島などの島々、そして西方面には特徴的な形の吉和冠山や臥竜山など芸北の山並み、北方向には石見冠山、三瓶山など西中国山地核心部の山々、東方向には堂床山、海見山などが望まれます。
下山は掛札コースを採りました。西側の直下にある「←掛札コース」の案内に従って下ると2分ほどで自然林の中に入りました。樹林に入ると龍頭山の南面を急速に高度を下げていきます。
稜線コースのような階段などの人工物の無い道は道幅も広く快適で、美しくて雰囲気の良い広葉樹林帯が続きます。ブナも散在する広葉樹林は紅葉の時期には一段と魅力を増すことでしょう。
15分ほどで岩がころがる急斜面の植林帯に入りましたが、5分余りで抜けることができました。植林帯を抜けて10分ほどで「龍頭山0.9K」の案内がありました。
さらに自然林の中を5分ほど下ると右手に水道タンクが見えます。続いて「龍頭山1.1K」と「熊に注意」の案内があるトイレがあり、すぐその先で別荘地の最深部の舗装路に出ました。
とくに案内などはありませんが一応ここを掛札コース登山口としておきます。
落ち葉の積もる別荘地の道を15分余りでロータリーに出ました。さらに10分、別荘地を下ると県道40号線の掛札バス停に出ました。県道の合流点の高みには「龍頭登山近道」の自然石碑が立っていました。
広島里山紀行記