山 名 | 亀山・火の山・陶ヶ岳 |
標 高 | 300m 303.6m 252m |
場 所 | 山口市鋳銭司・名田島 |
登 頂 | 2023.10.25 |
アクセス | |
コース | ○9:01登山口→10:03亀山 ○10:13亀山→10:39遠下山→10:58梅の木山→11:20火ノ山 ○11:28火ノ山→11:46陶三の岳→12:08陶二の岳→12:24陶一の岳→12:29陶ヶ岳 ○13:23陶ヶ岳→14:07登山口 |
メンバー | 美・山の会 9名 |
過去記録 |
火の山連山は盟主、火の山を中心として複数の岩峰で構成される防長の秀峰です。連山は今回のコースだけでも火の山、亀山、陶ヶ岳の他に遠下山、梅の木山、陶一の岳、陶二の岳、陶三の岳と多くのピークを持つ山塊です。このため最高峰の火の山が303.6mと云う低山にも係わらず、起伏の激しい岩道の縦走路は歩き甲斐がありました。
展望は南端の亀山からは田園地帯の中を流れる椹野川の先に瀬戸内海を望むことができ、また北端の陶ヶ岳からは楞厳寺山や大平山などの山並みを一望するなど、低山とは云え素晴らしい景観が得られます。
今回は山口県セミナーパークの登山口から亀山に登って、火の山を経て陶ヶ岳に至り松永氏邸駐車場に下山するコースでした。アップダウンが連続する縦走路ですが、随所に補助ロープや案内表示が整備されており安心して歩けました。
○登山口9:01〜亀山10:03
新幹線新山口駅でJR山陽本線に乗り換えJR四辻駅で下車し、タクシーで登山口まで移動しました。
セミナーパークの第8駐車場から土手を登ると「亀山(直進)」の案内がある登山口で林の奥に登山路が延びています。5分も歩くとロープの架かる急な登りになり、登山口から18分で石組みに掛けられた短いアルミハシゴを越えました。この先も急登りが続きます。ほどなく雑木林の中の道は緩みましたが、再びロープを掴んでの登りに変わりました。
ハシゴから15分ほどで亀山西側山腹の巨大岸壁の右手を巻いてロープを頼りによじ登ります。視界が開けると眼下にはセミナーパークその先には勘十郎岳方面が望めました。
巨大岸壁から10分足らずで巨岩が現れ、その右手を巻き登ると(左は亀山直下の石碑に通ずるようです?)再度ロープのある岩場です。巨岩の上部に回り込みますが相変わらずの急登が続きます。巨岩の岩場から10分ほどでまた岩場です。登り切って振り返るとセミナーパークはかなり下方になりました。
5分後、また現れたロープの岩斜面を登ると「←亀山・セ○○パーク→」の導標があり縦走路に出ました。導標を見て南下すると1分で亀山到着です。
○亀山10:13〜火の山11:20
亀山(300m)の狭い山頂には「亀山山頂 300」の案内板が立っています。山頂は樹木に囲まれて展望はありませんが、一段降ったテラス岩からは南の眺望を楽しむことができました。左手は秋穂の大海山、串山連峰と続き、右手には名田島の田園地帯の中を南若川と椹野川とが合流して山口湾に注ぎその先に瀬戸内海が広がっています。視界が良ければ国東半島が遠く見はるかせるはずで、低山とは云えなかなか素晴らしい景観です。
亀山を後にして縦走路を火の山に向かいます。樹木の中、シダの茂る急坂をロープを頼りに降ると正面に火の山が姿を見せました。山頂から15分ほどで鞍部に降りました。明るい急坂をロープ頼りに登りきると遠下山です。亀山からは25分ほどでした。
遠下山(250m)は岩が点在する小さなピークで「遠下山」(表示は山口市名田島とあります)の案内が立っていました。北方向には梅の木山と火の山が見えています。
山頂からロープも架かる急な道を降った鞍部からはまた急登です。6分余りで岩場のピークに出ました。眼下には周防大橋方面が開け、北には岩の重なる火の山が見えています。ピークから迫ってくる火の山を見て急な道を降ります。岩場の道を登り返し15分ほどで岩の展望地に出ました。南側が開けて歩いて来た亀山と遠下山が見えています。岩の展望地からすぐで「梅の木山」です。
梅の木山(280m)は縦走路の展望も無く一通過点です。この先も厳しい岩場の登りが続きます。出た所に「←火ノ山山頂」の案内があるので左手に進むと2分ほどで火の山に到着しました。遠下山からは40分ほどでした。
○火の山11:28〜陶ケ岳12:29
三等三角点が置かれた火の山(303.6m)は火の山連山の最高峰となります。「火ノ山山頂 303.6」の案内板が立ち、二基の石鎚大権現の石祠があり古い「姫山303.6m」のプレートもありました。
樹木が茂った山頂からの展望はさほど得られませんが、名田島の田園地帯と周防大橋の架かる椹野川そしてその向こうに瀬戸内海が望めました。
展望を楽しんだ後は陶ヶ岳へ向けて下山します。縦走路まで引き返し北進しますが、眼下にはセミナーパークも見えるなど穏やかな尾根歩きが続きます。
山頂から8分ほどで「←亀山・↓セミナーパーク・陶ヶ岳→」の導標があり、右手にセミナーパークへの道が降っています。この分岐の先から再びロープ頼りの急な降りが始まりました。
岩の道を登り返すとセミナーパーク分岐から10分で「陶三の岳」(240m)の小ピークを通過しました。陶二の岳と陶ヶ岳の岩壁を見ながら降ると3分ほど開けた場所に出ました。正面にはこれから登る陶二の岳と一直線に登る登路が遠目にもよく判ります。ロープ頼りの急な降りを10分足らずで木立の鞍部に降りました。
鞍部からは先ほど見えていた急な登路を陶二の岳へ向けて登り返します。足元は岩肌が露出しているので比較的安定していますが、降りに利用すると難儀しそうです。前方に岩峰が見えています。鞍部から10分ほどで先ほど見えた岩峰脇の露岩地を登ります。振り返ると火の山がはるか遠くに望めました。登り切ったピークには「陶二の岳 252」の案内がありました。
陶二の岳からは間近に迫る陶一の岳の鋭鋒とその奥に陶ヶ岳が顔を見せています。またしてもロープを頼りに急な道を降ります。急登を登り返した先のピークに「陶一の岳」(220m)の案内がありました。
陶一の岳からの降りでは切り落としたような断崖の陶ヶ岳が手の届きそうな距離です。降りた鞍部は分岐で直進方向が「陶ヶ岳→」、右手は「←松永氏邸駐車場」そして来た方向に「火の山方面→」の案内があります。
分岐から緩やかに登り返すと2分で縦走路北端のピークである陶ヶ岳に到着しました。
○陶ケ岳13:23〜登山口14:07
陶ヶ岳(252m)の山頂はゴツゴツした岩が露出した岩峰そのもので、ロッククライミング練習の場であるだけに東側はスパッと切れ落ちた断崖です。
頂上露岩には山上三社大権現の石碑が立っています。また石碑に対面して古びた祠が置かれ、傍らに「観音山252m」の案内がありました。「陶ヶ岳」の標柱などは見当たりませんが、代わって祠の側に「陶ヶ岳(観音山)」の札が掛かっていました。
展望は良く南側は樹木に遮られますが北から東側は開けています。中央に自動車道の白い橋脚が横切り、その先に長沢池そして楞厳寺山、右田が岳、大平山などの山並みを、また眼前には陶・鋳銭司の田園地帯を一望します。
大休憩の後は下山します。下山ルートは左右の2ルートがあるようですが、今回は左手の往路を引き返し松永氏邸駐車場の登山口に向かうことにしました。
2分で鞍部の分岐に着き「←松永氏邸駐車場」の案内に従いました。分岐からすぐロープが無ければとても降れないような険しい道が急落しています。7分ほど悪戦苦闘の末、ロッククライミング練習に使われる岩壁の裾を回り込みながら降りて行きました。
山頂から15分足らずで岩壁下に降りました。ここは山頂へ向けての左右ルートの分岐点で、別ルートには「陶ヶ岳山頂→」の案内がありました。
この先はツバキなどの樹林帯の中の良い道をジグザグに降って行きます。分岐から15分足らずで小橋を渡ると樹林帯は終わりシダも見られ穏やかな道に変わりました。祠のある広場を通り過ぎて「←陶ヶ岳登山道・薬園跡→」を案内を見ると、小橋から6分ほどで松永氏邸駐車場の登山口に出ました。
登山口には「陶ケ岳登山道→」と案内された「すぜんじ史跡マップ」があり、山頂までは約40分となっています。
広島里山紀行記