山    名   福王寺山 
標  高 496.2m 
場  所 広島市安佐北区可部町 
登  頂 2023.4.4 
アクセス 西広島駅8:24→可部駅9:05
可部駅前バス停9:19→九品寺バス停9:27 
コース ○10:03登山口→11:06不動坂合流→11:11福王寺11:20→11:42山頂
○12:46山頂→13:11福王寺13:17→13:37観音坂参道分岐13:42→登山口14:36 
メンバー 美・山の会 9名 
過去記録 H19.5.9   H28.10.26 

 

 福王寺山(496.2m)は広島市安佐北区可部町の西北に位置する里山で四等三角点が置かれています。防災行政無線中継局の施設がある山頂は南から西側が開け阿武山、蝸山、武田山、水越山など安佐南区の山並みを望むことができます。
 山名の由来となった弘法大師の開基といわれる古刹、福王寺があり、境内には金堂(本堂)、御影堂、阿弥陀堂、鐘楼、仁王門そして熊野三社などの堂宇が並び風雪を経た大寺院の風格を漂わせています。
 登山路は不動坂(福王寺口バス停から)、観音坂(中大毛寺バス停から)、大師坂(九品寺バス停から)、阿弥陀坂(上勝木バス停から)の各福王寺参道を利用したコースが一般的で(その他にも中電南原発電所の研修センター付近から自然歩道を利用したコースもあります)、比較的交通機関の便も良くハイカーに親しまれています。
 今回は大師坂参道を登り福王寺を経て山頂に至り観音坂参道で下山しましたが、参道だけに導標類も良く整備されています。

○登山口9:53〜福王寺11:13
 可部駅前バス停から南原線南原研修センター行に乗車して九品寺(くおんじ)バス停で下車しました。すぐ先でバス路(県道253号)から分かれ、2分ほど北上すると「左福王寺道」の石柱がありました。ここには「福王寺登山道入り口 ここより展望台まで約40分 ここより福王寺本堂まで約60分」の案内プレートもあります。石柱から5分余りの所に一対の石灯籠があり、ここにも「左福王寺道」の石柱が立っていました。あわせて「←福王寺登山道」の案内もあります。
 石灯籠から右手に棚田を見下ろしながら山裾を進みます。7分ほどで用水路を渡るとすぐ舗装路に出ました。右手に1分歩くと墓所です。墓所の前に石祠の地蔵堂があり、傍らに「仁王門迄十三丁?」の丁石が立っています。「福王寺登山道大師坂 ここより福王寺本堂まで約60分」の案内があり、ここが大師坂参道コースの起点のようです。一応ここを登山口としておきます。
 登山口からクヌギの落ち葉を敷き詰めた、掘切りのような幅広の参道を緩やかに登っていきます。登り始めて3分ほどで一丁の丁石です。盛りのミツバツツジの参道を二丁石、三丁石と過ぎていくと一丁石から20分で建造物跡らしき所に出ました。
 建造物跡を過ぎた辺りから斜度が増し行きました。建造物跡から6分ほどで八丁石があり、ジグザグを切っての登ぼりが始まりました。
 登るにつれて道は落ち葉に加えて小枝、倒木も増えて荒れ気味になってきました。八丁石から6分もすると崩れた石段が見られてきました。かっては主要な参道だったであろう大師坂もすっかり荒廃しています。小刻みにジグザグして登りますが、整った石段に変わったと思ったら八丁石から25分ほどで不動坂参道に合流しました。
 不動坂参道合流点には「自然歩道広島県」の木柱が立ち石仏2体や十二丁石そして「南原1.5KM 可部バイパス」の案内が見られます。この先は一変して整備された参道となりました。ほどなく霊山の雰囲気が漂う巨大岩崖の裾の石段を登ります。岩崖を過ぎると手摺りの付いた石段に変わりました。参道合流点から7分ほどで仁王門(山門)に着きました。

○福王寺11:20〜山頂11:42
 仁王門は福王寺最古の建築物です。一対の金剛力士像が安置され、「本尊不動明王」、「広島新四国八十八ケ所 第二十一番霊場」の札が掛かっています。
 仁王門を潜り急な石段を登って境内に入ると本堂(金堂)の屋根が見え、さらに石段を登ると本堂の前に出ました。本堂は火災により焼失したものを1982年に再建したものですが、それを感じさせない荘厳さが漂っています。境内に立ち並ぶ燈明杉と呼ばれる巨木群の前を通り、熊野三社を経て大師堂と本堂を繋ぐ廊下を潜って山頂へ向かいます。廊下の下には武田氏信を祀る供養塔も。
 廊下を潜り2分ほどで「←福王寺山頂上三角点順路(一番迷わない登山道) 頂上まで826m」の案内がありました。直進は金亀池(きんかめいけ)ですが、左手の尾根道に入ります。
 ここからは普通の山道の感じです。3分で小さな社(秋葉権現堂?)の前に出ると「お山めぐり」の案内があり、すぐ山火事跡の白骨化した立木が痛々しい光景の尾根に出ました。この先は石仏が並ぶ四国八十八か所を模したお山めぐりの道を歩きます。社から6分で分岐です。直進方向は「山頂 三鬼堂」、右手は「お山めぐり」の道となっています。また「山頂まであと500m」の案内もありました。
 電柱沿いに穏やかな尾根道を進むと分岐から4分で三鬼大権現を祀る三鬼堂です。この三鬼堂はルート上の最高地点となります。三鬼堂から5分で「山頂まで あと100m」の案内を過ぎると三角点峰の福王寺山に到着しました。

○山頂12:46〜観音坂参道13:37
 四等三角点の福王寺山山頂には防災行政無線中継局が置かれています。傍らの樹幹には「福王寺山 標高495.9m」のプレートが掛かっています。ただ福王寺ハイキングクラブの案内では「福王寺山・頂上三角点(496.2M)」となっていました。
 山頂は南から西にかけて開け阿武山、蝸山、武田山、水越山など安佐南区の山並みを望むことができます。
 下山は往路をたどり三鬼堂を過ぎて分岐まで戻りました。金亀池に寄るため左手の「お山めぐり」の道を採り急な山道を降ります。分岐から7分ほどで金亀池の湖畔に出ました。
 厳島神社の祠が浮かぶ池の右手を半周すると広島県自然歩道の導標が立っていました。導標には「←南原峡谷8.0km・福王寺山0.1km→」となっています。導標からすぐで往路で見た「頂上まで826m」地点の分岐に戻り、大師堂と本堂を繋ぐ廊下を潜ると熊野三社の前です。
 境内から仁王門前の急な階段を降って5分余りで大師坂分岐まで戻りました。下山は不動坂参道を利用します。大師坂参道とは異なり良く整備された道には不動明王の石仏や赤い燈籠が並んでいます。分岐から8分ほどで駐車場に着きました。
 ひときは大きな不動明王の石仏が立つ駐車場には「金亀山事真院福王寺」の石柱が立ち、福王寺の外観を刻んだ「金亀山事真院福王寺之図」そして「金仙の亀」像も置かれています。
 駐車場からは車道を離れて正面の階段を登り自然歩道を歩きます。車道を左下に見て穏やかな道を6分ほど歩くと不動坂参道と観音坂参道の分岐に着きました。

○観音坂参道13:42〜登山口14:36
 観音坂分岐には六丁の石柱があり、「福王寺観音坂参道案内」の案内図と「観音坂参道下り口」の石柱が立っています。また「観音坂 下りコース ここより中大毛寺バス停 約50分 ここより区民センター 45分」と記した福王寺ハイキングクラブの案内もありました。
 下山口からすぐ急な降りですが擬木階段などで良く整備された道です。7分ほど降ると「観音坂古道→」、「不動坂近道→」の案内があり左に細道が登っていました。野仏の立つ参道は場所によっては崩れた石段も見られます。コシダが現れ明るくなった参道を降ると分岐から15分余りで前方が開けました。「←観音坂展望台・福王寺→」の案内があり左に下山路が降っています。
 直進して展望台に寄ってみました。「観音坂参道展望台案内図」がある展望台からは眼下に可部の街並みや虹山団地が広がり、阿武山や阿武山北峰そして螺山、水越山などが望めます。
 展望台から改めて下山路を降りますがこちらも良く手入れされています。10分足らず歩き手すり付きの階段を降ると車道に出ました。
 「観音坂参道登り口」の石柱と「福王寺観音坂参道案内」の案内図があり、現在地は12丁と記されています。車道を左手に少し上ると「観音坂参道下り口」の石柱と「中大毛寺バス停→」の案内がありました。水道局施設を過ぎ、「左福王寺参道」の石柱、慈母観音堂の原爆犠牲者之碑を見送ると下り口から13分で住宅地に出ました。「観音坂登り口」の石柱と17丁と記された「福王寺観音坂参道案内」の案内図があります。
 道なりに住宅地の中を8分ほど下ると「観音坂登り口」の石柱と「福王寺道是より二十丁」の石柱そして「観音坂参道案内図」が立っていました。国道を2分ほど歩けば中大毛寺バス停です。
                                     広島里山紀行記


 

                           


  

   

   
  9:37 九品寺バス停で下車しました   9:39 左福王寺道の石柱がある福王寺登山道入口
  
   

   
 9:53 石灯籠が。i、寺登山口と案内されています    10:00 用水路渡りました

   

   
  10:01 舗装路に出て右に進むと墓所です    10:02 墓所前に祠があり「大師坂」の案内が

   

   
  10:05 大師坂を登ると一丁の丁石が出ました   ミツバツツジ盛りの参道を

   

   
  参道は広く穏やかに上っていきます   10:41 八丁石の辺りから一転して急登に

   

   
  散乱する小枝に倒木も増えて荒れ気味に   崩れた石段、主要参道もすっかり荒廃しています 

   

   
  小刻みにジグザグ切って   整った石段が現れると

   

   
  11:06 不動坂参道と合流しました    霊山の雰囲気が漂う巨大岩崖の下を

   

   
  11:11 福王寺最古の建築物、仁王門に到着です   金剛力士像が安置され第二十一番霊場」の札が 

      





  
     仁王門を潜り長く急な石段を登ります   石段を登ると本堂の前に出ました

   

   
  巨木の燈明杉、奥には鐘楼も   11:20 大師堂と本堂を繋ぐ廊下を潜ります 

   

   
  11:22 「頂上まで826m」を見て山頂へ     11:25 秋葉権現堂?に「お山めぐり」の案内が 

   

   
  11:26 山火事跡の残る尾根道に出ました    四国八十八か所を模したお山めぐりの道を 

   

   
  11:31 金亀池への分岐を直進して山頂へ    11:35 最高地点、三鬼堂を過ぎて  

   

   
  11:40 山頂まで100mとなりました    


  

   

   
  11:42 福王寺山に到着です    山頂には四等三角点が

     
    防災行政無線中継局が置かれ阿武山、蝸山、武田山、水越山などを望むことができます

             
  

   

   
  12:46 下山です   12:59 分岐で金亀池へ

   

   
  石仏が並ぶお山めぐりの道を降ります   13:06 金亀池に出ました

   

   
  中央に厳島神社の祠が浮かぶ金亀池    13:11 渡り廊下には武田氏信を祀る供養塔も

   

   
  13:11 急な階段を降り仁王門を潜ります   13:23 大師坂との分岐からは不動坂参道へ

   

   
  不動明王の石仏や赤い燈籠が並んでいます   13:31 駐車場に出ました 

   

   
  駐車場には「福王寺之図」や「金仙の亀」などが   13:32 車道を分かれて山道へ 





   

     
  13:37 大師坂と分かれて観音坂参道で下山です      擬木階段など整備された道を降ります

   

   
  13:49 「観音坂古道」、「不動坂近道」の案内が   参道は場所によっては崩れた石段も見られました

   
 
  13:56 観音坂参道展望台に寄ります    

   
  眼下に可部の街並みや虹山団地が広がり、阿武山や阿武山北峰そして螺山、水越山などが望めます 

   

   
  14:04 展望地から引き返し改めて下山開始です    明るく手入れされた参道を 

      





   
     急な階段の先に舗装路が見えます   14:13 降りると参道登り口の石柱がありました

   

   
  14:15 すぐ先に下り口とバス停の案内が   14:23 「左福王寺参道」の前を降り

   

   
  14:36 バス通りに出ると登口の案内がありました    14:38 中大毛寺バス停に到着です 
   
   
   
   

 
 
 
          
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