広島里山紀行


                     広島の山案内



       若葉萌える春、青嵐の夏、錦織なす秋、枯れ木立の冬と、
       四季折々のドラマを刻みながら、
       古から人々の暮らしと関わって、
       豊かな自然の息づく山、
       そんな広島の里山を紹介します。


 
 地形的特徴

  
広島県は中国地方の骨格である中国山地に含まれ、南北方向に北部(中国山地)、中部(吉備高原)、南部(低山
 帯と島嶼部)に、東西方向に東部(穏やかな傾斜の山)と西部(急傾斜の山)に分けられる。
  
気象は県全体としては温暖と言えるが北部は冷涼、冬期の積雪が多い山陰気候区。南部は温暖降水量も少ない
 瀬戸内気候区に区分できる。
  
林相は北部の中国山地では落葉広葉樹林が主体で、東部の比婆山、西部の恐羅漢、臥竜山などにみられる。
 ブナは県央の鷹巣山、東郷山などにもわずかに確認できるが、中央部から南部にかけては照葉樹林がみられる。

 
 山域的特徴                        標高順のガイドはこちらへ

         山域はおおまかに芸北、備北、安芸、備後および瀬戸内島嶼部の5エリアに区分できる

              

 芸 北


   この地域は伐採を免れたブナ林やオオヤマレンゲ、キレンゲショウマなど比較的貴重な自然が残っている。
 広島県標高ベスト3の恐羅漢山(1346m)、安芸冠山(1339m)、十方山(1319m)が存在する県内の登山のメッカ。
 それだけに登山道も整備されているが、ツキノワグマの生息地でもあり慎重な行動を要する山域でもある。

 備 北 

  エリア内に比婆道後帝釈国定公園を抱えて、たたら製鉄による鉄穴流し(かんなながし)や古事記伝説など歴史の
 ある里山が多い。国指定天然記念物ブナ純林の比婆山、草原状の道後山、花の吾妻山など良く整備され展望の優
 れる山も多いため四季を通じてハイカーで賑う。        
  
 安 芸 

  公共交通機関の便が比較的に良く手軽に登山を楽しめるが、沿岸部は急峻なところも多く白木山(標高差810m)
 のようにトレーニングの対象となる山もある。南部から西部にかけては花崗岩の奇岩、巨岩が見られ三倉岳、天応
 烏帽子岩山などはロッククライミングの訓練に利用されている。
 
 備 後 

  吉備高原、世羅台地などの標高 400∼ 600mの平坦面が広がる、なだらかな丘陵地状の地形のため、一般には登
 山対象としてはやや魅力に欠ける。ただ「玄武岩ドーム」と呼ばれる突出した形状の山は標高に比較して遠目にも目
 立つ。標高的には神石高原町の星居山(835m)が最高である。
 
 島嶼部 

  厳寒期でもまず積雪を見ないので日だまり登山に最適。瀬戸内海国立公園に属し、山頂からの展望は宮島弥山や
 古鷹山に代表されるように紺碧の空、群青の海、多島美と島嶼部ならではの景観が楽しめる。
 
 
 エリアの主な山                      各山のガイドはこちらへ
 芸 北
     恐羅漢山、吉和冠山、十方山、深入山、臥龍山、中野冠山、雲月山、高岳、大佐山
 備 北
     比婆山、道後山、吾妻山、福田頭、釜峰山、毛無山、猿政山、猫山、竜王山、女亀山
 安 芸
     大峯山、窓ケ山、三倉岳、武田山、経小屋山、呉娑々宇山、白木山、蓮華山、絵下山、灰が峰、野呂山
 備 後
     星居山、岳山、鷹の巣山、カンノ木山、筆影山、竜王山(三原)、黒滝山、竹林寺篁山、虚空蔵山、頭崎山
 島嶼部
     宮島弥山、岩船岳、安芸小富士、火山、古鷹山、クマン岳、七国見山、神峰山、観音山、青影山
 
                               

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