山    名   絵下山      絵下頭
標  高 568.1m    593m
場  所 広島市安芸区矢野町 
登  頂 2020.11.11 
アクセス ○JR西広島9:06→JR矢野9:40→駅前バス停10:03→矢野天神10:10
○昭和入口バス停14:39→矢野駅前バス停14:53 
コース ○登山口10:30→矢野城趾10:58→野間神社11:28→発喜山11:48→絵下山12:08
○絵下頭13:20→北トレーニングコース・遊歩道分岐13:54→東麓登山口14:20 
メンバー 美14名 
過去記録 2016.6.1 

 

                       【概 要】 
 絵下山は広島市安芸区矢野町に位置し西側の「絵下山」(4等三角点568.1m)と東側の「絵下頭」(絵下山山頂)(593m)と呼ばれる二つのピークがあります。
 車道が通じており山頂付近は絵下山公園として整備され瀬戸内海の多島美を一望し、広島市街地、太田川右岸の武田山、大茶臼山、鈴ヶ峰などの山々さらには吉和冠山など西中国山地の山並みも確認できるする展望地です。   
 絵下頭からは広島デジタルテレビ放送所を目の前にして東方面に焼山団地や灰ヶ峰、野呂山、さらに呉湾、倉橋島などがまた南方面には江田島、宮島などを望むことができます。
 コースは複数ありますが今回は矢野天神ルートで登り遊歩道ルートで下山しました。矢野天神ルートでは矢野城跡、野間神社など中世の史跡をたどりながら登りますが城趾らしく多少の厳しさもあります。遊歩道ルートは穏やかですが登山口近くでは2018年の西日本豪雨の爪跡が大きく残っているため注意が必要です。
 なおJR小屋浦駅出発起点とする小屋浦コースは災害復旧工事のため閉鎖されています。

○天神登山口10:30〜矢野城趾10:58
 矢野駅前バス停から矢野東経由萩原行きに乗車し矢野天神バス停で下車しました。この辺りは2018年7月の西日本豪雨で甚大は被害を被った所です。
 天神交差点・天神バス停のすぐ先で右折して日広団地の方に向かいます。右折点に矢野天神登山口の案内があるようですが見落としました。
 坂道を少し登った正面の民家の前から入ります。石垣に小さな三角形をした案内プレトがあり絵下山まで1.5km、60分とありました。また傍らの電柱には熊野線84M4の表示がありました。
 すぐ狭い舗装道になり「矢野町史蹟顕彰発喜会」の「←絵下山、テレビ塔、野間神社、矢野城趾」・「多家神社→」の道標があります。
 三角プレートから3分で広島熊野道路に架かる鷹野宮歩道橋です。たもとに発喜会の「←絵下山、矢野城趾」の道標がありました。その他にも多家神社や観音堂の案内も見られます。赤く塗られた歩道橋を渡ると「絵下山ハイキングコース入口」と書かれた木柱が立っておりここが実質の登山口になります。ここから絵下山まで尾根筋を南下することになります。 
 1分で「絵下山山頂2.5km野間神社1.4km矢野城趾500m」の道標があり登るとすぐ尾根の良い道に変わりました。登山口から13分で「絵下山方面→」の導標を通過し、さらに6分で送電鉄塔の脇に出ました。鉄塔からは矢野の街並みが望めます。
 鉄塔からすぐで「鉄塔下分岐点」の表示があり右手から矢野ニュータウンからの道が合流します。分岐から7分で「お馬屋敷跡」の案内があり矢野城域に入ったようです。
 お馬屋敷跡から1分で県史跡の矢野城趾です。登山口からは約30分でした。

○矢野城趾11:01〜絵下山12:08
 矢野城趾には史跡の案内板や輪塔墓などがあります。案内板によれば矢野城は南北朝時代に歴史上に登場し、戦国時代になって野間氏が入城し毛利氏に攻められて落城するまでの110年ほど居城したとあります。標高260m台ですが樹木に囲まれて展望は期待できません。
 矢野城跡から次の目的地の野間神社に向かいます。すぐに矢野城跡分岐点があり矢野ニュータウンへの道が分岐しています。城跡には3つの郭群があるとのことですが素人目には判別できません。平坦地が続きますのでそれらでしょうか。
 3分で「野間神社→テレビ塔」などと書かれた古びた案内プレトを過ぎると薄暗い植林地となりました。案内プレトから6分のガレ場が「金明水」ですが表示も無く水も出ていませんでした。
 金明水を過ぎると急登が始まります。岩も現れたジグザグの道を登ると初めて展望が得られ矢野や海田そして日浦山、呉娑々宇山などを望むことができました。
 シダも見られる道を登ると金明水から10分ほどで人工的に切り取ったような狭い岩の間を抜けました。これも遺構でしょうか。この先も岩の間の険しい道ですが7分で野間神社に到着しました。矢野城跡からは30分足らずでした。
 野間神社は野間氏を祀る社があり標高は420m台です。神社の前には「野間神社の由緒」の石碑もあります。
 野間神社を後にして発喜山に向かい神社の左手を進むとすぐ急な降りとなり、前方にはデジタルテレビ塔が見えています。再び発喜山への急登ですが神社から14分程で「←明神山」の表示があり右に明神山への道が分岐しています。
 この分岐からすぐで発喜山に到着しました。展望も得られず「発喜山」の案内板が無ければそのまま通過してしまうような山頂の実感の湧かないピークです。
 発喜山から比較的穏やかな道を下って登り返すと10分足らずで「←明神山」の表示があり再び明神山の分岐です。来た方向には「矢野天神バス停→」、登る方向は「←絵下山」となっています。
 分岐からは見頃の紅葉を楽しみながらの登路となりました。ただそれも束の間でコース上で唯一の木階段が待っていました。これを越え電波塔の脇を抜ける前方が開けて絵下山の山頂に到着です。出たところには「←野間神社・天神バス停」の表示がありました。

○絵下山12:08〜絵下山山頂(絵下の頭)13:10  
 絵下山の山頂は中央部の高みの丸い大岩には四等三角点が置かれています。以前のホームテレビ塔跡が絵下山公園として整備され頂上広場(北展望台)には東屋、駐車場やトイレが整備されています。
 山頂からは広島湾、広島市街地と呉婆々宇山から大茶臼山、鈴が峰、極楽寺山などそして江田島、似島、宮島などの島々が一望でき、これぞ瀬戸内の景観という大パノラマが広がります。
 山頂から東屋のある中展望台に移動しました。5分ほど舗装路を下ると中展望台入口の階段です。「寺屋敷3.2km」や「展望台70m・頂上広場150m」の標識があります。右に下る「二艘木・深山の滝・小屋浦方面」の道は西日本豪雨復旧工事が続き立入禁止のテープが張られています。
 入口から2分の中展望台東屋からは頂上広場より少し位置を移した展望が得られます。途中のTSSテレビ塔跡は小高い広場となっていますが展望はありません。
 大休憩の後は絵下山山頂(絵下の頭)に向かいました。デジタルテレビ塔(南展望台)から三連の首飾りと云われるルートをたどっても良いのですが時間短縮で中展望台入口に戻りました。 
 中展望台入口から舗装車道を寺屋敷方面に5分ほど下ると「←絵下山遊歩道」や「←絵下山山頂」の標識があり遊歩道への階段が上っています。上るとすぐ分岐で右に「←絵下山山頂近道」とあるので近道を選びました。
 急な道を6分ほどで尾根に出ると大岩があり「絵下山山頂」の木柱が立っていました。

○絵下山山頂13:20〜東麓登山口(入口駐車場)14:20
 絵下山山頂は「絵下の頭」(593m)と呼ばれるピークになります。絵下の頭から東に本庄水源地、呉市神山方面や灰ヶ峰、野呂山さらに呉湾、倉橋島などがまた南方面には広島デジタルテレビ放送所が眼前で江田島、広島市街地や広島湾、宮島などを望むことができます。
 絵下の頭から北上し緩やかに降っていくと2分で天狗岩の大岩です。登れませんが裏手に回ってみると熊野町方面が開けています。天狗岩からすぐ分岐で左に遊歩道への道が下りています。導標には「トイレ・頂上広場」、直進が「入口広場・駐車場」、来た方向が「絵下山山頂」とあります。降ると絵下山山頂近道と合流して車道に戻ります。
 直進すると天狗岩から4分で「絵下の肩」と呼ばれる展望地に着きました。広島市街地や海田町、府中町、熊野町が広がり牛田山、日浦山、呉娑々宇山、金ヶ燈籠山などが一望できます。
 絵下の肩からは何の心配も無い遊歩道を下っていきます。6分ほど下ると「入口広場・キャンプ場」の表示がありさらに3分でトラバース道の土砂崩れ先端分に出ました。
 絵下の頭から12分で岩の重なる展望地に着きました。広島駅方面から牛田山、呉娑々宇山の一部などが望めます。
 岩の展望地から2分で北トレーニングコースと遊歩道の分岐で左が「北トレーニングコース」、右が「駐車場」となっています。
 駐車場に向かいます。何事も無く進むと分岐から6分で突然、前方に土砂崩れが現れました。先ほどの土砂崩れの下流部になります。「登山径」の表示があり補助ロープも架けられて慎重に横断しました。
 ホッとする間もなく2分でさらに西日本豪雨の大規模な土砂崩れ現場が現れました。先ほどの土砂崩れとは別の流れのようです。一応登山路は確保されていますが治山ダムは破壊され倒木や巨岩が点在して復旧は手付かずのようです。
 土砂崩れ現場を越えジグザグ道で降りた分岐には「新登山径」の表示がありました。ここからすぐで東麓登山口になる入口広場の駐車場に到着しました。案内板によると標高は310mとなっています。
 駐車場からは舗装路を下ります。竜山・中野山への登山口を見送ると自由広場です。自由広場からは昭和入口バス停まで歩くことになります。
                               広島里山紀行記


 
 

                    


 

   

   
  14:53 矢野駅前バス停で乗車して   10:10 矢野天神バス停で下車です

   

   
  10:18 バス停先で右折し日広団地の方へ  10:18 民家の前の石垣に三角形をした案内プレトが

    

   
   鷹野宮歩道橋を渡ると登山口です  10:30 登山口を出発。ハイキングコース入口の導標が

   

   
  10:31 絵下山山頂へ2.5kmの案内も   10:50 鉄塔下分岐。ニュータウンコースが合流

                  
  

   

   
  10:57 お馬屋敷跡を通過し   10:58 矢野城趾に到着しました

  



   

         
  県史跡の矢野城趾。輪塔墓などがあります      3つある郭群の一つでしょうか 

    

   
  城趾を過ぎると登りに   薄暗い植林地を抜けると

   

   
  11:10 金明水がありましたが涸れていました   岩も現れたジグザグの道を登ると





   

      
  開けて海田や日浦山、呉娑々宇山が      シダも見られる道を登ると

      

      
    切り取ったような岩の間を。これも遺構?       険しい道が続きます

   

   
  11:28 野間神社に到着しました    11:34 野間氏を祀る神社を出発

      

      
     神社から一旦急な道を降って      再び発喜山への急登となりした 

   

   
  11:48 明神山への分岐を過ぎると    11:48 山頂の雰囲気の無い発喜山に到着です

   

   
  多少穏やかになった道を絵下山へ向けて   11:57 また明神山への分岐がありました





   

      
  見頃の紅葉を楽しみながら登路を      12:05 コースで唯一の木階段が現れました

   

   
  12:08 電波塔の脇を抜けると  


  

   

   
  12:08 絵下山の山頂に到着です   中央部の大岩に四等三角点が置かれています 

                
  山頂からは広島湾、広島市街地と呉婆々宇山、大茶臼山、鈴が峰、極楽寺山そして江田島、似島、宮島などを一望
                        パノラマ(2017.12.3)はこちらへ

    

   
  山頂広場を出発して階段を登り中展望台へ   12:21 中展望台の東屋に着きました

              
 
       中展望台からは頂上広場より少し位置を変えた展望が得られます 

   
 
  12:57 中展望台から絵下頭へ向かいます  

   

   
  13:03 絵下山遊歩道に入ります    13:04 「山頂近道」の案内で近道を





   

      
  13:10 絵下頭。 絵下山山頂の標柱がありました      天狗岩に向けて尾根道を

     
 
   絵下頭からは本庄水源地、灰ヶ峰、野呂山、呉湾そして江田島、広島湾、宮島などを望むことができます

      





   
     13:22 天狗岩。熊野町方面が開けています  13:25 分岐を直進して入口広場へ。左は頂上広場に





   
 
     
  13:28 絵下の肩に出ました       遊歩道らしい穏やかな道が続きます

                   
 
  絵下の肩からは広島市街地や海田町、熊野町が広がり、金ヶ燈籠山の奥には日浦山、呉娑々宇山なども 

   

   
  13:37 入口広場・キャンプ場の案内が   土砂崩れの先端部のようです

   

   
  13:43 岩の点在する展望地がありました   広島駅方面から牛田山、呉娑々宇山の一部などが

              
  

   

   
  13:54 北トレーニングコース・遊歩道の分岐を   穏やかな遊歩道が続きましたが 





   

      
  14:00 土砂崩れ現場を横断することになりました       何事も無いような道でしたが 

   

   
  14:14 大規模な土石流の現場に出ました   荒涼とした爪跡の中に登山路がつけられています

   

   
  新しいジグザグ道を降ると   「新登山径」の表示がありました

   

   
  14:20 入口広場(東麓登山口)に下山です   JR矢野駅に帰着しました
   
   
   

 
 
 
       
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