山 名 | 大庭山 市原山 大迫山 |
標 高 | 317.8m 461m 445.5m |
場 所 | 広島県呉市焼山町 |
登 頂 | 2022.4.20 |
アクセス | ○JR西広島駅→JR呉駅→呉駅前バス停→神山峠バス停 ○政畝団地入口バス停→JR呉駅 |
コース | ○10:54神山峠→11:19大迫山 ○11:19大迫山→11:50市原山 ○11:50市原山→12:25八畳岩北ピーク ○12:29八畳岩北ピーク→12:35八畳岩南ピーク ○13:20八畳岩南ピーク→13:51大庭山 ○13:53大庭山→14:12政畝団地登山口 |
メンバー | 美9名 |
過去記録 | R1.5.15 H29.3.1 |
大庭山(おおばんやま)そして市原山、大迫山は呉市焼山にあります。これらの中で八畳岩(大庭山)は「焼山八景山」そして大迫山は「九嶺の山」のそれぞれ一山です。
大庭山(317.8m)は三等三角点が置かれていますが、中国自然歩道上の通過点で山頂らしい雰囲気はありません。しかし大庭山から尾根沿いに登った八畳岩(北、中、南の三つのピークから形成)からは360度の素晴しい展望が開けます。また大庭山神社からは焼山や熊野の団地を取り巻く山々を望めます。
市原山(461m)は三山の中で最高峰ですが周囲を木立に囲まれて展望はありません。 一方、大迫山(445.5m)は地図上は無名峰ですが四等三角点が置かれ、送電鉄塔に占拠された山頂から僅かながら灰ケ峰などが望めます。
三山は住宅団地に囲まれた里山だけに比較的公共交通機関に恵まれます。今回は神山(じんやま)峠登山口から大迫山・市原山・大庭山を結ぶ尾根を縦走して政畝団地登山口に下山しました。
○神山峠登山口11:54〜大迫山11:19
JR呉駅から生活バスの焼山熊野苗代線に乗車し30分ほどで神山峠バス停に到着しました。神山峠は烏帽子岩山、大庭山、八畳岩、灰ヶ峰と続く中国自然歩道になるため「中国自然歩道神山峠」の導標が立ち「←平原町3.5km・大庭山3.3km→」と「灰ケ峰登山口0.2km→」と案内されています。
登山口はバス停のある三叉路から呉方向に約100m引き返したヘヤピンカーブの所です。ガードレールの切れた所(カーブミラーがあります)の右手の樹幹に「大迫山→八畳岩・大庭山・松ヶ丘バス停へ(中国自然歩道)」のプレートと黄色テープそして中電の巡視路に見られる火の用心の札があります。
登山口からは早速急登です。登るとカゴノキの大木が目に入りましたが、その後もヤマザクラと共に多くの自生が見られました。8分余り登った所で木の間越に灰ケ峰のドームを望むことができました。視界の無い中、ジグザグの急登を耐えると15分ほどで尾根に出ました。尾根の穏やかな登りが続き前方が明るくなると大迫山に到着です。
大迫山(445.5m)の山頂は四等三角点の標石と送電鉄塔が立っています。「大迫山」と「呉市の『九嶺』」のプレートがあり、九嶺の山名(向尾山・傘松山・鉢巻山・大迫山・灰ヶ峰・尾島山・休山・日佐護山・三津峰山)が記載されていました。展望は期待できませんが背後の木の間越に灰ヶ峰のドームを見ることができました。
○大迫山11:19〜市原山11:50
山頂からは急な下りですがすぐ広い穏やかな尾根道に変わります。5分ほどの地点に円形の窪地がありましたが旧軍の遺構でしょうか。小径木の中にヤマザクラやコナラなどの大木が点在した深い落ち葉の登路が続きます。
軽いアップダウンを繰り返し小径木主体の明るい登路に変わったころ「焼山・大庭山・八畳岩←→神山峠」のプレートが掛かっていました。プレートを見送るとすぐ市原山に到着です。
市原山(461m)は手書きの「市原山」のプレートが掛かっていました。大迫山・市原山・大庭山の中では最高点ですが、落ち葉を敷き詰めた山頂は木立に囲まれて展望も無くプレートがなければ気づかず通過しそうです。
○市原山11:50〜八畳岩南ピーク12:35
市原山から新緑が目立つようになった縦走路を進みます。8分ほどで登路は左手に方向を変えて下りにかかりました。ほどなく道は急降下することになります。補助ロープが欲しいところですが立木の助けを借りての下りとなります。
市原山から10分足らずでようやく道が穏やかになると「神山峠←→八畳岩・大庭山」のプレートが掛かっていました。この辺りからは雰囲気は一変して上空は明るく新緑のまぶしい道に変わりました。ミツバツツジの残る道を進むと左手が開かれた展望地に出ました。目の前にこれから向かう八畳岩南ピークが望め、大岩崩れのような断崖は壮観な眺めです。
この展望地からすぐで「中国自然歩道・神山峠」の導標が立つ分岐に出ました。分岐は神山峠バス停前から車道経由で大庭山に至る中国自然歩道ルートが合流します。
分岐からは中国自然歩道として整備されています。少し急な木階段を登り小さなコブから一旦下って登り返すと5分で大庭山と八畳岩の分岐に出ました。分岐には「←大庭神社0.8km、大庭山0.7km」、風化してほとんど判別できない「神山峠2.6km→」そして「←八畳岩0.1km」の導標があります。
先ず八畳岩に向って登ると3分で「足下注意」の木柱が立っていました。木柱の右手に進むと北ピークで左手に下ると中、南のピークに至ります。先ず北のピークに向かいます。大岩が点在する北ピークからは美しい山容の市原山が眼前です。また熊野町や焼山の団地群、絵下山、金ヶ灯篭山、城山などの安芸アルプスそして三石山、観音山が望めます。
北ピークからは中、南のピークに向います。
木柱から下るとすぐ中ピークでマツの樹幹に「八畳岩(大庭山)(焼山八景山)380m」のプレートが掛かっていました。なお焼山八景山として大庭山、八畳岩、掃部城山、観音山、中倉山、竜山、中野山、大打山、大平山が記載されていました。中ピークは岩の平坦地で目前に岩塊の南ピークが見え、背後は樹木に遮られるものの左から市原山、呉市街地と休山、鉢巻山そして右には古鷹山、天応烏帽子岩山などの展望が広がります。中ピークから軽く下って登り返すと南ピークです。
○八畳岩南ピーク13:20〜大庭山13:51
岩塊の南ピークは360度の素晴らしい眺望が得られ、北側には絵下山から熊野の城山などと焼山の町並が開け、南は呉市街地と休山、西には鉢巻山から天応烏帽子岩山、東は市原山と展望が広がります。
展望を楽しんだ後は大庭山に向かいます。中ピーク、北ピークと引き返して分岐の「←大庭神社、大庭山・神山峠→」導標まで戻りました。
すぐの階段を上り北ピークをトラバースする中国自然歩道を進みます。3分ほどの所に「桜ヶ丘へ」のテープがありました。桜ヶ丘団地へ通じるようです。続いてすぐ「←焼山政畝団地1.2km・神山バス停1.8km→」の導標です。岩道や階段で急速に高度を下げて行き、「中国自然歩道大庭山神社0.65km→」の導標を見ても下っていきます。軽くアップダウンする明るい木漏れ日の道に変わり最後に軽く登り返すと大庭山に到着しました。
大庭山(317.8m)の山頂は三等三角点が置かれ、傍らに「←中国自然歩道・神山峠バス停まで2.5km→」とある「大庭山」の導標が立っています。ただ雑木林で囲まれ展望も無く、遊歩道上の一通過点の感じで山頂の雰囲気には欠けます。
○大庭山13:53〜政畝団地登山口14:12
山頂から2分で「←政畝団地0.4km 大庭山0.1km・八畳岩0.9km→」の導標、ついですぐ「←八畳岩0.9km・大庭山神社→」の導標です。ここで右手に政畝団地登山口への下山路が下っています。
直進方向に大庭神社の広場が見えています。よく手入れされ広場には花壇やテーブルベンチの置かれ「大庭山(八畳岩)(焼山八景山)317.8m」のプレートが掛かっていました。
広場の先端は平らな岩を積み上げたような展望の岩で、絵下山から熊野城山そして焼山団地や熊野団地の家並みが広がっています。岩の一段下がったところに大庭神社の小さな祠が祀られていました。
大庭神社からは急な階段道を下ります。5分ほど下ると「中国自然歩道灰が峰ルート
(16.4km)」の案内板があり道はコンクリートに変わりました。3分で中国自然歩道の「烏帽子岩山・灰が峰ルート案内図」がある政畝団地登山口に下山しました。
登山口から15分余り団地内を歩き最寄りの政畝団地入口バス停に着きました。
広島里山紀行記