山  名   岩滝山  日浦山 
 標  高  192m   345.4m
 場  所  広島市安芸区・安芸郡海田町
 登  頂  H26.2.12
 アクセス  JR広島駅→JR海田市駅
 コース  ○岩滝神社9:42→登山口(地蔵祠)10:13→山頂10:17→鉄塔10:29−10:37→峠10:57
 ○峠10:59→登山口11:11→縦走路合流11:43→山頂11:56
 ○山頂12:40→地獄岩12:54−12:56→薬師禅寺13:32
 メンバー  美11名
 過去記録  H24.11.8

 

                                 【概 要】                                                                 
  岩滝山は広島市安芸区、日浦山(ひのうらやま)は広島市安芸区と安芸郡海田町の境界に位置し、標高はそれぞれ192m、345.4mですが山は高きをもって貴しとせずの好例の一つです。
 岩滝山は岩滝神社や豊稔寺が祀られ聖地として崇められ公園化していますが、山頂部の展望広場からは海田の町並みと瀬戸内海の島々、広島市街そして鉾取山系の展望が得られます。岩滝山はそれ単独で登山対象とされることは少なく、呉娑々宇山山系への通過点的存在ですが標高こそ低いものの海抜0mから立ち上がる山は意外に峻険ともいえます。
  日浦山はその標高に比して眺望の良いのが魅力で、山頂からは広島近郊の山々が広がり西から北に呉娑々宇山、藤ヶ丸山、北から東には蓮華寺山、原山、東から南には城山、絵下山、南から西には黄金山、安芸の小富士・宮島と素晴らしい眺望が広がります。
 両山ともアクセスの良さから多くのハイカーに愛されています。岩滝山、日浦山そして蓮花寺山の麓一帯は神仏習合の名残で小社、寺が多数ありますのでこれらを巡るの一興かも知れません。


○JR海田市駅9:15〜岩滝神社9:42
 JR海田市駅前から左折し約100mほど進み橋を渡ると安芸区船越と海田町の境界になります。川沿いの狭い道を北上し、「本州一」酒造場の前を通り開原橋、中の迫橋 を渡ります。急傾斜の道を登り船越中学校へ通じる道に出て左折し進むと50mほどで豊稔寺、さらに10分足らずで岩滝神社に到着しました。
 岩滝神社前の高い石段に登らず迂回して進むと岩滝山付近案内図(ただし公園部のみの案内です)がありますので確認して神社境内に入ります。

○岩滝神社10:12〜岩滝山10:17
 服装調整の後、先ず展望広場をめざして出発です。スタートは案内図横のトイレの所からとなりますが、公園内の道は周回路となっていますので右回りを選びました。この先、道はコンクリートで固められた遊歩道となり、穏やかな階段道を5分ほど進むと第4番地蔵 の佇む分岐です。どちらを選んでも良いのですが左は豊稔寺奥の院を経て展望広場への道なので最短の右を進みます。
 分岐から3分ほどで岩の間の階段道となり、三角の岩がコンクリートで固められた落ちずの岩辺りからは傾斜も急になります。一段一段上るとスタートから10分ほどで突然視界が開けました。思わず息を呑むような光景で眼下には海田の町並み、南は絵下山、江田島、似島などの瀬戸内海の島々、黄金山、西に宮島から極楽寺山などが広がります。
 大きなヤマザクラの木が目に入りると展望広場 に到着で出発点からは15分ほどでした。162.8mの四等三角点とベンチが置かれた南北に細長い形をした広場は、以前は絶好のビューポイントでしたが今は生長した樹木に視界が随分さえぎられていました。
 広場の北側に「日限延命地蔵」が祀られその先に広い周回路が延びていますが、岩滝山山頂への登山口は地蔵祠の左手の山道になります。里山は登山口の分かりにくいところが間々ありますが、ここも特別の案内表示はありません。登山口から1分で第33番地蔵が祀られていました。さらに3分登ると192mの岩滝山の山頂です。

○岩滝山10:17〜峠10:57
 岩滝山の山頂 は展望広場の三角点からは標高差約30mほど登った所になります。ただ樹木に被われた山頂は樹幹に掲げられた表示板でそれと分かる程度で、腰をかけるスペースもなく日浦山あるいは茶臼山を経て呉婆々宇山への縦走路上の一通過点にすぎない感じです。
 岩滝山からは一旦下るものの次の目的地鉄塔へは尾根をたどり高度を上げます。尾根道は一部倒木なども見られますが広くしっかりした道が続きます。山頂から6,7分すると西斜面に竹林が広がりますが、尾根により東への進入がかろうじて防がれています。尾根の登路は樹木により妨げられるとはいえ冷たい北風が吹き抜けます。
 山頂から8分の地点で右手から保線路が合流し一旦下り、登り返して4分ほどで標高約240mの送電鉄塔 に到着しました。送電鉄塔からはこれまでの登路にうって変わり360度の視界が開け、東に日浦山その奥に鉾取山系、南に瀬戸内の島々、海田から広島市街地、北に呉婆々宇山が顔を見せています。鉄塔は北方向に甲越峠を経て呉婆々宇山へ、東方向は日浦山への分岐点となります。
 とくに表示類はありませんが日浦山方向の道は紅白のポールが目印になります。風を避け直下の展望地で小休止の後、峠に向かいます。この辺りから先日の残り雪も現れました。この先も視界のない道を下りますが、急降下する道には倒木も見られます。10分余りで一旦道が緩み上空が明るくなりますが、再び樹林中の急斜面を下ります。右手に水道施設を見ると峠も近くなり、自動車の音が聞こえると鉄塔からちょうど20分で に下山しました。

○峠10:59〜為角コース登山口11:11
 峠には神社側とは違って立派な「岩滝山登山口」の案内が立っていあす。峠道は北に進めば茶臼山、呉婆々宇山への進入路の甲越峠へ、南は船越中学校、岩滝神社へと連絡します。中国自然歩道 の一部でもあり、茶臼山2.0km、水分峡5.0km、絵下山15.6km、矢野峠11.6kmの標柱もありました。また標柱の脇から山すそを巻く狭い舗装路が分岐しています。分岐点には急斜面に取り付く踏み跡が登っており、おそらく日浦山への最短ルートのようですのでレポートを待ちたいと思います。
 狭い舗装路をたどり日浦山の為角コース登山口に向かいます。民家の点在する野中の道を進むと約7分で中国自然歩道の標柱、次いで5分で「日浦山登山口150m」の案内標柱が立ち、さらに2分進むと「日浦山登山口」の標柱があります。

○為角コース登山口11:13〜日浦山11:56
 為角コースの登山口 は木階段がつけられていますが夏場はちょっと入りづらいかも。日浦山へは登山口から急登で縦走路合流点まで標高差約180mほどの直登を強いられます。
足下にコシダが茂る登路は急登ですが、落葉樹と常緑樹との混在林は今の時期は明るい雰囲気で、振り返ると梢越にゴルフ場の奥に長大な呉婆々宇山系の山並みが広がります。
 登山口から18分ほどで支尾根に乗り傾斜が緩みますがホッとする間もなく再び急登です。支尾根に乗って10分余りで上空が明るくなると258mピークと日浦山を結ぶ主尾根縦走路に出ました。登山口から20分の苦闘でした。合流点には真新しい「為角登山口 」の案内が立ち、樹幹には「為角会館」のプレートが架かっています。
 合流点を右折しここからは急登から解放されて快適な縦走路を日浦山に向かいます。縦走路に合流して約6分で展望の岩で左手の蓮花寺山の裾に中野東の町並み、正面に鉾取山系の山々が広がります。続いて大岩を巻くと4分で第二の展望岩で、岩からの残雪を抱く鉾取山系の山々は感動的です。展望の岩から1分で大岩の点在する山頂部、続いて1分で山頂三角点に到着しました。

○日浦山12:40〜薬師禅寺13:32
  冷たい北風もここでは小休止、日差しはないものの大気は澄みこの時期らしい眺望を楽しめました。眼下に瀬野川と国道2号線、その奥に鉾取山、洞所山、原山、金ヶ燈籠山と連なる鉾取山系の山々、絵下山など呉方面の山そして海田の町並みから広島市中心部、広島湾、似島など瀬戸の海など広範囲の景観が広がり、はるかには白く輝く芸北の山も望めました。また西側をのぞくと岩滝山からの下山口の峠がみえています。
 下山はAコースとします。山頂から2分で「Aコース(ひまわり観音)Bコース(大師寺)」の分岐、しばらく木立の中を下り前方が開けると12分で「山頂へ390m、地獄岩岩の展望台、熊野神社」の表示があります。まさ土の滑りやすい岩場を下ると「岩の展望台 」で、岩の重なる展望地からは眼下に海田町とその先に海田湾、江田島から広島市街地などが眺められます。標高は200mぐらいと思われますからかなりの高度感です。
 展望を楽しんだ後は分岐に戻り熊野神社への下山路を下ります。5分ほど下ると左が開け先ほどの岩の展望台がみえますが、岩崩れの景観はなかなかのものです。この先から岩の間を縫う下り道が始まります。いつの間にか視界も閉ざされ岩の展望台か15分ほどで「松風の道」とある樹間の道を経て木階段、手すりの整備された遊歩道を下ることになります。地獄岩から35分ほどで前方が開けて墓所に出ると真福寺、続いてひまわり観音像の立つ薬師禅寺 です。
 薬師禅寺を過ぎると「日浦山遊歩道」の案内図がありましたので再確認しておきます。熊野神社の石段を見送り千葉家住宅など古い面影を残す旧山陽道沿いに歩いて薬師禅寺から14分ほどで海田市駅に到着しました。
                                                                                                                           
                                                                                                                            広島里山紀行記



 
 岩滝神社〜峠  

 

 ・・・・・・・・・・
9:41 岩滝神社前に到着、左に進み  由緒ありそうな岩滝神社の境内です 

 

 
9:53 展望広場に向けて公園周回路をたどります  4番地蔵が置かれた奥の院分岐を右に 

 

 
岩滝の名にふさわしい岩の道を  突然視界が開けると眼下に海田の町並みが 

 

 
10:08 山頂広場、四等三角点が置かれています  南北に細長い広場の先に日限延命地蔵が 
 
       
    樹木が成長して眺望が悪くなりましたが、それでも海田湾の先に江田島、似島、宮島などが広がります  


 


 
10:13 日限延命地蔵祠が実質の登山口です  一登りすると33番地蔵が置かれていました 

 

 
10:17 岩滝山の山頂。通過点です  表示がなければ山頂とは気づかないような 

 

 
道はしっかりしているが多少は荒れた雰囲気も  10:25 唯一の分岐点。右から保線管理道が合流 
 
    
尾根道は冷たい北風が抜けます     10:29 送電鉄塔に到着です 


     
             正面に茶臼山その奥に呉婆々宇山を。左に縦走路が伸びています 


                  
          南側には市街地の先に瀬戸の海と島々が広がります。      パノラマスクロールはこちらへ              

   

 

 
10:37 日浦山へ向かって右手(東)の道へ  展望のない道を。残雪が見られるようになり 

 

 
10:50 一旦、視界が開けますが  再び急な道を下ります 
   
   
 峠〜日浦山   

 

 
10:57 峠に下山です  登山口には立派な案内表示も 

 

 
10:59 峠から日浦山に向けて   11:09 日浦山登山口の案内標柱です

 

 
11:11 為角コースの登山口に到着 11:13 登山口から 

 

 
登山口からすぐ急登が始まります  登路は急登に加えて直登で厳しい 

 

 
11:31 支尾根に乗ると束の間傾斜が緩みますが  再び急な登りを 

 

 
11:43 上空が明るくなり縦走路に合流です  合流点にも案内が 

 

 
ようやく快適な縦走路歩きになります   
 

                   

                展望の岩から。鉾取山、原山、天狗防山、洞所山と連なる安芸アルプス  
           
 

          
            さらに上段の展望岩から。箱庭のような中野の町と鉾取山系の山々を  

 

 
11:55 大岩の点在する山頂部に到着  11:56 山頂到着 


        
  
 山頂からは呉娑々宇山、蓮華寺山、鉾取山、絵下山、黄金山、安芸の小富士、宮島などが    パノラマスクロールはこちらへ  
   

                     
   

 
 
西側を覗くと岩滝山下山口の峠も   

Hiroshima Satoyama Kikou

山頂からの海田湾を中心とした展望


 日浦山〜薬師禅寺   

 

 
12:40 Aコースで下山です 12:52 地獄岩分岐から岩の展望台へ 

 

 
12:54 岩の展望台から  Aコースを下ります
 
                  
                     岩の展望台の地獄岩、高度差は200m近い!  
   

 

 
「岩の登り道」を下り  整備された遊歩道を 

 

 
13:28 ひまわり観音に下山しました  13:32 日浦山遊歩道の案内板でコースのお復習い 


 
                         
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