山 名 | 湯来冠山 |
標 高 | 1004.4m |
場 所 | 広島市佐伯区湯来町 |
登 頂 | H28.11.16 |
アクセス | JR五日市駅南口バス停→湯来ロッジ前→日入谷登山口 |
コース | ○湯来温泉ロッジ8:40→登山口9:03−9:14→尾根10:18 ○尾根10:25→山頂11:14 ○山頂12:06→登山口13:47 |
メンバー | 美7名 |
過去記録 | H25.11.5 |
○湯来温泉ロッジ8:40〜日入谷登山口9:03
通学バスのようなバスも湯来南高校を過ぎると貸切状態で湯来温泉ロッジに到着しました。ロッジからは塩石山と思われるピークから湯来冠山へ続く稜線が見えていますが冠山そのものは山陰となっています。
旧道に入り河内神社、湯来西小学校を過ぎ約15分ほどで日入谷川の小さな橋を渡ります。橋のたもとにカーブミラーが立ち電柱の根元に「湯来冠山」の表示があり舗装林道が登っています。すぐ先には日入谷町内会の「湯来冠山登山道」の案内板があり所要時間が書かれていますが、高みにあるのと風化で読みづらくなっています。
林道の終点に貯水タンクと役目を終えた赤茶けたタンクがあり、前は広い駐車スペースとなっています。ここが登山口でロッジからは20分余りでした。
○日入谷登山口9:14〜尾根合流点10:18
赤茶けたタンクのところが登山口ですがとくに登山口の表示は無く、湯来町公衆衛生推進協議会の不法投棄禁止の注意板が立っています。入口こそは草を掻き分けますが、すぐよく手入れされたスギ植林帯の中の歩きやすい道になり、5分ほどで沢を渡りました。
沢を渡るとシダが繁茂した急斜面の登山道になります。棚田跡の薄暗いスギ植林帯を5分ほどで生活痕の残る楠谷集落跡が表れました。地形からして相当に厳しい生活環境であったとことがうかがえます。苔生した集落跡の石垣の間を抜けた最上部に祠がありました。今も信仰厚い人たち護られているのでしょうか、祠前の小さな広場は草も生えていません。
祠を過ぎると植林帯の中の道は次第に斜度を増して深い谷へと入って行きます。足場の悪い急斜面の道をジグザグに登り3度ほど涸れ沢を越え高度を稼いで行くと、祠から47分ほどで前方に黄葉した広葉樹と青空が現れて尾根に出ました。
○尾根合流点10:25〜山頂11:14
尾根は右手(東方向)から打尾谷ルートが合流しています。足下には判読不明の板が落ちてましたが、その代わりに樹幹に「H26 山頂 左へ」と書かれたテープが巻かれていました。テープには打尾谷ルートは上級者向けで「悪路」とありますので、のぞいてみると整然と並ぶ境界木(?)にテープが巻かれ笹道が下っていました。
小休止の後に山頂に向かいます。しばらくは植林と広葉樹の混在林の尾根の急な道を登り、789mピークの裾を巻くとササの茂る急な道を登りとなりました。右側(北)はナラなどの黄葉が盛りの広葉樹林に変わり、錦秋を満喫しながら植林と広葉樹林の界を登っていくことになります。登路はほぼ尾根をたどりますが、ときおりは尾根を外れて植林の中を歩いたりします。右手に山頂から伸びる尾根や打尾谷の集落が姿を見せるもののの、登り一本調子の道です。尾根合流点から40分余りで軽い鞍部があり一息つけます。
この先は山頂へ向けての最大の試練の登路となり、鞍部を発って7分ほどでロープの架かる急斜面が現れました。急斜面にはトラロープが設置されていますが、これがなければ
ちょっと苦戦するところです。3本目のロープにすがって登り切ったところが山頂で、尾根合流点からは50分でした。冠山は登山口から息つく間もなく延々と登りを強いられるタフな山でした。
○山頂12:06〜日入谷登山口13:47
三等三角点が置かれた山頂は思いの外に狭く手製プレートが架かり、ブナの大樹は早々と葉を落として冬支度を整えていました。
周囲はぐるりと木立に囲まれていますが落葉も進んで明るく、西側が開け目の前にもみの木森林公園エリアの小室井山、その後方に吉和冠山、人工雪の女鹿平山、十方山などと素晴らしい眺望が得られました。
山頂北側の展望地は前回平成25年には既に背丈近いササで眺望が悪化していましたが、今回はさらにササが強くなっているように感じました。南の塩石山方面には赤テープがあり微かな踏み跡がありますので踏み込む人もいるようです。
下山は往路をたどります。時折左手前方に打尾谷の集落が望めたりしますが、ひたすら急坂を下る道だけに気を抜けません。50分ほどで尾根合流点、35分ほどで祠、さらに20分で登山口に下山しました。
広島里山紀行記