山 名 | 松笠山 |
標 高 | 374.6m |
場 所 | 広島市東区 |
登 頂 | 2021.10.6 |
アクセス | ○登り:JR戸坂駅 ○降り:広交東浄ショッピングセンター前バス停 |
コース | ○JR戸坂駅9:46→山頂12:04 ○山頂12:58→東浄団地登山口13:48 |
メンバー | 美8名 |
過去記録 | H29.10.11 H25.10.2 |
【概 要】
松笠山(まつかさやま374.6m)
は広島市東区にあり四等三角点が置かれています。北の裾は安佐北区と交わり戸坂、温品、口田南の街に囲まれ、南は中山峠を経て牛田山に北は蝦蟇ケ峠を経て二ヶ城山に連なる広島市近郊の山で、公共交通機関の利便性が良いためハイカーに親しまれています。
山麓から中腹にかけては龍泉寺観音堂、琴比羅神社や神仏混淆の松笠観音寺などがあり霊域を形成しています。
山頂は半分を中国電力のマイクロウェーブ中継所に占拠されており、展望は樹木に囲まれて西に茶臼山・丸山方面、東が二ヶ城山や呉婆々宇山方面が望める程度です。
ただ尾根北端の八畳岩展望台からは安佐南区祇園町方面が開けて、宮島や鈴が峰から武田山と連なる広島南アルプスそして荒谷山、野登呂山、緑井権現山、阿武山などの景観を楽しむことができます。
登山口は複数ありますが今回はJR戸坂駅から滝見コースとされる松笠観音寺参道を登り八畳岩展望台を経て松笠山に至り東浄団地へ降るコースを歩いてみました。ただ季節外れの猛暑で予定の牛田山は断念しました。
○戸坂駅9:46〜松笠山12:04
JR戸坂駅で下車して線路を渡ると「松笠山滝見コース登山口」の案内があります。前方に見える赤い鳥居をくぐって進み車道を横切り階段を上ると龍泉寺観音堂の境内です。駅からは13分ほどでした。境内の右側から3分ほど登ると琴比羅神社(瀧の宮)で人工物と見紛うような巨大な岩壁が現れ、水量は少ないものの小滝も流れ落ちています。辺りは薄暗く神秘的な雰囲気が漂っています。
神社の左手の石段を登りますが一部では泥濘んで歩きにくい急登です。この夏の豪雨の影響か荒れた大小の石だらけの悪路が谷川沿いに続きます。神社から30分余りで湯釜古墳への分岐に出るとようやく急登、悪路から解放されました。
尾根に出て右折し穏やかになった道を3分ほど進むと小田方面からの道が合流します。「←松笠観音寺160m」、「小田方面→」、「JR戸坂駅920m→」の道標が立ち、その先には松笠観音寺と書かれた石柱があり掃き清められた道が延びています。道脇にある小さな地蔵堂を過ぎると分岐から3分で松笠観音寺に着きました。
松笠観音寺本堂の右隣は社務所で、左隣には稲荷大明神の鳥居があり神仏混淆の寺社であることを伺わせます。松笠観音寺からは直接山頂へ向かうルートと八畳岩展望台経由のルートが別れます。山頂ルートは社務所の右手に進み採水子観音菩薩、空海の霊水、釈迦堂を経て山頂へ向かいます。また八畳岩ルートは本堂と社務所の間を登ります。
八畳岩展望台ルートに入ると松笠観音寺案内図があり八畳岩までは370mと記されていました。観音寺から12分、山肌を縫うような水平道を進み崩落跡地を過ぎると分岐に出会いました。ここには「戸坂駅1400M→」、「←展望台120M・松笠山1200M→」の導標があります。分岐から3分で前方が開け岩場が現れると八畳岩に到着です。
八畳岩展望台は岩石が積み重なった岩場で松笠山随一の眺望が得られる場所です。露岩に立てば太田川を眼の前にして安佐南区祇園辺りの展望が広がります。左手から宮島そして鈴が峰から武田山へと連なる広島南アルプス、そして荒谷山、緑井権現山、阿武山までが視界に入る素晴らしい景観を楽しむことができました。八畳岩から先には上小田バス停の登山口につながるルートが下っています。
八畳岩からは山頂に向かいます。一旦分岐まで引き返し「松笠山1200M→」の導標に従い雑木林の中の広くて緩やかな尾根道を登ります。10分ほどで「松笠山縦走コース」の標識があり松笠観音寺から直接山頂に向かう道が合流しました。
分岐から7分で3331.5mの四等三角点です。以前は見落とすようなヤブの中でしたが広く開かれ大茶臼山、丸山方面を望むことができます。
三角点からは急な降りの道となりました。6分ほど下ると昔のNTT無線中継所管理道に出会いました。しばらくは左下の舗装管理道と並進しますが道路と別れ松笠山への最後の坂を越えると左から菰口憩の森からの道が合流しました。合流点には「←戸坂駅2600m・東浄団地1200m→」、「↑菰口憩の森1000m」の導標があります。管理道からは38分でした。合流点から2分ほど一登りすると山頂です。
○松笠山12:58〜東浄団地13:48
四等三角点の松笠山山頂はベンチもありますが半分は中国電力のマイクロウェーブ中継所が占めています。樹木にさえぎられて展望は限られ東側に二ヶ城山から呉婆々宇山方面が望める程度です。位置を変えると西側に大茶臼山、丸山、火山方面が開けています。
山頂からは東浄団地、戸坂中学校方面に向けて下山です。南方向に尾根道を5分ほどで、「がまがとうげ」のテープがあり蝦蟇ケ峠からの道が合流します。穏やかな尾根道が続き2分で「松笠山南峰370m」のプレートがありました。特徴の無いピークで表示が無ければそれと気づかない南峰です。
南峰からすぐ下りにかかると「←菰口憩の森近道 二ケ城山迄約1時間半」のプレートがあり左手に道が降っています。
雑木林の道を降ると南峰から6分で下山口に着きました。直進しそうな場所ですが右90度に下山路が降っています。樹幹のテープに「戸坂→」と記されていました。
出だしこそ穏やかですがすぐ急な降りの道に変わりました。急坂に加え落ち葉が積もったマサ土の道は大変滑りやすく要注意です。下山口から10分で分岐があり左から鉄塔管理道が合流しました。「松笠山右登山道」プレートがありますが登る時には一瞬迷いそうな表示です。おそらく下山時には右(直進)をの意味でしょう。降りてきた道には「←松笠山」のテープがありました。
この分岐辺りから斜度は緩み道幅も広くなりました。12分ほどで分岐があり「松笠山縦走コース」の標識に直進が戸坂中学校、右折が東浄団地となっています。
右折し東浄団地へ向かいましたが広く穏やかな道が降っています。5分もすると急になり岩も見られるようになりました。再び道が穏やかになると鉄塔が見えて東浄団地の登山口に下山しました。
「ハイキングコース案内板」と戸坂新町2丁目34のプレートがあります。右折すると広島交通の東浄ショッピングセンター前バス停がすぐです。
広島里山紀行記