山 名 | 上勝成山・下勝成山 |
標 高 | 684m・651.9m |
場 所 | 廿日市佐伯町 |
登 頂 | 2022.11.9 |
アクセス | ○JR五日市8:07→JR宮内串戸8:12→宮内串戸駅前8:32→浜本工芸前9:01 |
コース | ○9:03浜本工芸前→9:13墓地9:22→9:34登山口→10:52上勝成山 ○10:55上勝成山→11:15下勝成山登山口→11:30-12:43展望地ベンチ→12:52下勝成山 ○12:54下勝成山→13:38芝広場→13:53林道入口 |
メンバー | 美・山の会 10名 |
過去記録 | R1.5.8 |
上勝成山(684m)と下勝成山(651.9m)は広島県廿日市佐伯町に位置し、それぞれ四等三角点、三等三角点が置かれ中世の山城である勝成山城、下勝成山城の城趾とされています。
上勝成山は山頂まで勝成林道が通じており主郭部にはテレビ中継施設が建っています。展望は素晴らしく津田の集落とゴルフ場を眼下にして羅漢山、吉和冠山、大峯山、野貝原山、大野権現山、経小屋山、河平連山、傘山、三倉岳そして遠くに瀬戸内の海とほぼ360°の景観が広がります。
下勝成山は北側山麓の「勝成山いこいの森」から遊歩道が整備されて山頂までは長い急な階段が設けられています。山頂は樹林に囲まれ展望は良くありませんが、直下の展望地からは東側が開けて上勝成山、野貝原山、大野権現山などが望めます。
登山路は勝成林道を利用し勝成山・下勝成山登山路分岐から両山を目指すのが最も一般的です。今回は第51回国体の山岳競技で利用された国体コースで勝成山に登り、勝成林道を経由して下勝成山に至り「勝成山いこいの森芝広場」に下山しました。上勝成山への登山路はわずかなテープのみですが下勝成山は遊歩道として良く整備されています。
○バス停9:03〜9:13墓地9:22〜登山口9:34
JR宮内串戸駅前バス停から県道30号線(廿日市佐伯線)を北上し廿日市佐伯町津田の浜本工芸前バス停で下車しました。
バス停には地蔵尊が祀られ「史跡 長州戦争古戦場津田槙が峠」の木柱が立っています。バス停から上勝成山を見ながら7分ほど進むと最奥民家でその先のスギ木立の中に道が延びています。
最奥民家から舗装路を1分ほど進むと溜池がありさらに2分で舗装路は終わりました。終点は墓地で墓参用の駐車場と観音菩薩像が立っています。
服装調整の後、山頂に向かいました。墓地から未舗装林道を2分で貯水槽があり、さらに5分ほど進むと二つ目の溜池が現れました。溜池の先で林道は二分するので左に入ります。案内プレート類はありませんがテープが巻かれていました。林道分岐から穏やかな道を4分ほど進むと登山口に到着しました。
○登山口9:34〜上勝成山10:52
登山口には案内類はありませんがテープが巻かれヒノキ林の中に山道が登っています。登山口から一転して急登になりヒノキ林はやがて自然林に変わりました。倒木も見られる登路を20分余りも登ると明確な尾根道となり両サイドは深い谷となっています。
登山路は旧国体コースだけに超急登に加えてほぼ直登の道は落ち葉が堆積し大変滑りやすく、下山路としての利用は難儀しそうです。ちなみに補助ロープ類は一切ありません。
登山口から25分ほどで登路はジグザグを切って登るようになりますが、ほどなく腐朽して土くれに戻りつつある木階段も現れました。
岩が見られるようになった道を登ると、登山口か55分ほどで郭趾のような平坦地に出ました。平坦地から再び岩が多く見られる急登に変わりますが、10分ほどで突然前方が開け上方に電波塔が見えました。明るい急斜面をジグザグに登るとテレビ中継施設の前に出ました。
中継施設一帯は勝成山城の主郭部と思われるかなり広い平坦地で「勝成山いこいの森」から勝成林道が登ってきています。中継施設の前からは北方向に羅漢山や吉和冠山などが望めました。
○上勝成山10:55〜11:30展望地ベンチ12:43〜下勝成山12:52
平坦地の南端は周囲より一段高いコブとなっています。一登りした山頂部には四等三角点の置かれた「上勝成山山頂684m」の木柱と二基のテーブルベンチが置かれています。
山頂からは佐伯カントリー倶楽部を眼下にして羅漢山、吉和冠山、大峯山、野貝原山、大野権現山、経小屋山、河平連山、傘山、三倉岳そして遠くに瀬戸内の海とほぼ360°の素晴らしい眺望が得られます。
展望を楽しんだ後は下勝成山へ向かいます。盛りの黄葉を堪能しながら落ち葉の積もる勝成林道を下ること20分で下勝成山の登山口に到着しました。
登山口には「←上勝成山0.9km・下勝成山0.6km→」の道標と「健康保安林」の看板があります。登山口からはコンクリート舗装された平坦な遊歩道に変わりました。両サイドに木柵のある遊歩道は一見楽勝を思わせましたが、8分ほどで状況は一変して手すり付きの木階段が現れました。思いの外に急勾配な階段登りを強いられますが、おおよそ10分ほどでベンチのある展望地に着きました。
展望地は東側が開けて上勝成山、野貝原山、大野権現山などが望めます。大休憩後は下勝成山に向かいます。
展望地から下るとすぐで小ピーク(640m台)直登と巻き道との分岐に出ました。案内などは見られませんが直登ルート入口にはテーブルベンチがあります。前回は直進して小ピークに向かいましたので今回は左手の巻き道を下りました。
巻き道は3分ほどで直登ルートと合流します。合流点から再び登ると1分で下勝成山と芝広場への分岐に着きました。ベンチと「←下勝成山へ0.1km・芝広場へ0.8km→」の道標があり、右手に芝広場への道が下っています。
直進し下勝成山に向けて穏やかな道を登っていくと、またしても現れた階段を3分ほどで山頂に到着しました。
○下勝成山12:54〜登山口(芝広場)13:38
狭い山頂には三等三角点が置かれ「下勝成山山頂652m」の木柱が立っていますが、樹林に囲まれて展望は期待できません。反対側の南方向には仏王寺山方面への道が下っています。
展望の無い山頂を後にして分岐に戻り芝広場に向けて下山します。分岐からはこれまた真っ逆さまに落ちていくような急降下の階段が始まりました。分岐から3分ほどでベンチがありました。その先はジグザグの階段で急速に高度を下げていきます。手すりが付いていますが腐朽し頼りにはなりませんし、落ち葉の堆積した道は滑りにも注意が必要です。6分ほどで道がやや緩むと二つ目のベンチが現れました。下山中、視界はほとんど得られませんがベンチから3分の地点で上勝成山を望むことができました。その先も階段は続きますが次第に緩み道幅も広くなっていきました。
分岐から20分ほどで登山口の芝広場に下山しました。春の森方面との分岐で「←春の森へ1.1km・下勝成山へ0.9km→」の導標が立っています。左手に砂防ダムを見て砂利道を下ります。燃えるような紅葉が見事な駐車場を過ぎると10分ほどで勝成林道に合流しました。合流点には「←春秋の森へ0.6km・芝広場へ0.5km→」の導標が立っています。
舗装林道を4分で最終民家の前に出ると「勝成山いこいの森(生活環境保全林)」の看板が立っていました。看板には勝成山への距離が示されており、林道を利用するルートでは「←上勝成山山頂へ3.9km(春秋の森経由)・下勝成山山頂へ1.6km(芝広場経由)・下勝成山山頂へ(春の森経由)」そして今回の芝広場ルートでは「下勝成山山頂へ2.0km(芝広場経由回り道)→」とあります。
この看板から少し下ると「勝成山いこいの森(生活環境保全林)」の導標が立っていました。津田車庫のバス停までは約2kmほどの距離ですが勝成橋まで少し歩きタクシーの利用としました。
広島里山紀行記