山    名   曽場ケ城山 
標  高 607.2m
場  所 東広島市八本松町 
登  頂 2022.5.25 
アクセス JR五日市8:28→JR西広島駅8:36→JR八本松駅9:18 
コース ○JR八本松駅9:25→登山口(八本松小学校)9:34
○登山口9:41→七ツ池ルート合流10:07→本丸跡11:03
○本丸跡11:06→山頂11:26
○山頂12:25→13:02林道13:14→登山口13:37→JR八本松駅14:02 
メンバー 美・山の会10名 
過去記録 H29.10.15 

 

 曽場ヶ城山(607.2m)は東広島市八本松町にあり戦国時代の連郭式山城跡と云われ、本丸、二の丸、三の丸、午の段や石組み、井戸などの遺構もありそれらしい雰囲気を感じさせます。出発地のJR八本松駅が山陽本線の最高地点255mに位置するため比高は350mほどですが山城跡らしく意外に急峻です。
  山頂(一ツ城跡)は三の丸、午の段、二の丸、本丸と曾場ヶ城の遺跡を縫う尾根歩きの先にあります。本丸跡から鞍部を隔てた出丸のような場所ですが、成長した樹木により視界が遮られ、展望は意外に悪く東方向に西条盆地、北側に八本松駅方向に開ける程度です。
 登山コースは一般的な七ツ池(八本松ポンプ所)からのルート、八本松小学校からのルート、西条バイパスに架かる5号横断橋からの供養塔ルート、旧山陽道大山峠からのルート、それに八十八石仏巡りのルートなど複数ありますが、今回は八本松小学校の登山口から登って大山林道を下りました。

○JR八本松駅9:25〜登山口9:34
 下車したJR八本松駅から曽場ヶ城山が見えています。駅は山陽本線では最も標高の高い駅(標高255m)とされるため、山頂までの比高は350mほどですが意外に急峻です。
 駅前の歩道橋を渡り国道486号を横断して県道67号を原方向へ約300m進むと「八本松小学校→」の案内があり4分ほどで八本松小学校です。校舎とグランドとの間に舗装路があり、フェンスと竹藪の間が登山口になりますが登山口の案内は見当たりませんでした。
 
○登山口9:41〜本丸跡11:03
 登山口から白い手すりのある階段を登ると2分ほどで竹藪の中に入ります。ここにも案内類はありませんでした。登路はすぐ急登になりロープが掛かっていました。グランドを見下ろしながら登ると10分ほどで二号線八本松トンネルの上と思われる尾根に出ました。尾根に出ると登路は嘘のように木立の中の穏やかな道になりました。
 登山口から20分ほどでJR西日本11号鉄塔に出ました。少し斜度を増した道を登り鉄塔から7分で主尾根に出て七ツ池ルートに合流にしました。合流点にはリボンと「七ツ池へ ←迂回路・尾根道→」のプレートがあり、登ってきた道は迂回路と案内されています。
 斜度を増した道を5分で大岩の脇に八本松八十八石仏の会の案内標識があり、右に下れば「←戦没者供養塔、八本松駅」、登って来た方向は「下山道↑」と書かれています。2分ほど下ると巨岩の戦没者慰霊碑ですが今回は省略しました。
 この先は大岩を巻いたり越えたりしての樹林の中の急登が続きますが15分ほどでつかの間、道が緩みました。再び現れた岩の道を緩急を繰り返して登っていき、供養塔分岐から35分ほどで「曽場ヶ城 三の丸跡」の案内のある三の丸跡に着きました。曽場ヶ城は連郭式と呼ばれる山城で三の丸跡など幾つかの郭で構成されたとされています。
 三の丸跡から一登りすると32番石仏の分岐で「←八本松八十八石仏 三十二番石仏・山頂→」の案内があり、石仏巡拝山コースが右手から合流します。ロープを頼りに登ると
すぐに登って来た方向に「←八本松八十八石仏巡拝路」の案内、そして「曽場ヶ城 牛の段跡」の案内がありました。牛の段跡は特別のことはありません。続けて「三十一番文殊菩薩」の石仏があり再びロープの道を登ると平坦地に出て「三十番阿弥陀如来」の石仏がありました。
 この先が二の丸跡(577m)で「曽場ヶ城 二の丸跡」の案内と「二十九番千手観世音菩薩」の石仏があります。二の丸跡はそれなりの広さですが、樹木に囲まれて今の時期は展望は良くありませんでした。
 二の丸跡から下った平坦地に「八本松八十八石仏 ←二十九番石仏・曽場ヶ城本丸跡→」の案内があり、右手からは石仏巡拝山コースが合流し「二十八番大日如来」の石仏が置かれていました。本丸跡方向に進むと読みにくくなった「曽場ケ城山自然遺産」と書かれた案内文がある矢竹のトンネルです。

○本丸跡11:06〜山頂11:26
 抜けると道が二分し直進するとすぐに本丸跡で「曽場ヶ城 本丸跡」と「標高577m」の案内があります。二の丸跡と同じ標高のようです。本丸跡も樹木に囲まれていますが西条盆地側が開け東広島市街地や八本松から志和インター方面を望めました。
 分岐まで引き返し曽場ヶ城山に向かいます。ほとんど埋まりそれと気づかない井戸跡の先のロープの架かる急坂を下ります。本丸跡直下の石組み跡を見送ると5分ほどで鞍部に下りました。
 鞍部からは山頂まで城趾らしいアップダウンの急峻な道や立ちふさがるような岩を越えて山頂をめざします。ロープの架かる最後の急坂を登ると本丸跡からは20分で曽場ヶ城山に到着しました。

○山頂12:25〜登山口12:59
 山頂は三等三角点が置かれ「曽場ケ城山頂 一ツ城跡」のプレートやベンチがあります。
樹木に囲まれ展望は意外に悪く北側に八本松駅方向、反対側に西条盆地が僅かに望める程度です。
 大休憩の後は大山峠方面に降り林道経由で下山します。西方向に降るとすぐ分岐で左が水ヶ丸山、右が大山峠ですが以前あった案内板は見当たりませんでした。すぐ急斜面の尾根道となり岩も現れました。4分もすると格別に危険ではありませんがロープの助けを借りて岩場を降ります。この先も急な降り道が続きます。
 山頂から30分ほどで小さなコブの展望の岩に出ました。ここまで視界は得られませんでしたが水ヶ丸山方面を望むことができました。この先も降りですが3分ほどでドコモ、続いてKDDIの上瀬野無線局電波塔です。電波塔のフェンスには「曽場ヶ城山登山口」の標識があり樹幹には「大山峠→」のプレートも掛かっています。
 電波塔の下には下山予定の舗装された大山林道が来ています。念のため大山峠への下山を確認するため、すぐ先のソフトバンク電波塔まで足を伸ばしてみましたが、とくに利用を禁止されているようには見られませんでした。
 大山林道まで引き返しました。1分先のドコモ施設を過ぎると林道が補修された大規模の崩落跡です。崩落の爪跡はその他にも見られました。登山口から20分足らずで国道2号脇の側道に出ましたが林道入口には案内類はありませんでした。
 国道を見下ろしながら5分ほど歩くと八本松八十八石仏巡拝路の山コース登山口です。ここを過ぎて国道横断橋を渡ります。後は住宅地の中を道なりに歩き林道入口から15分余りで国道486号に出ました。さらに7分歩きJR八本松駅に帰着しました。
                       広島里山紀行記


 

  


  

   

   
  9:25 JR八本松駅から正面に曽場ケ城山が    9:30 八本松小学校に向かいます

   

  
  9:34 八本松小学校に到着   9:41 八本松小学校の登山口を出発です

   

   
  9:43 竹藪の中へ    9:50 ロープのある急な道を登り尾根に出ると

   

   
  穏やかな尾根道が続きました    10:00 JR西日本11号鉄塔を潜ります 

   

   
  10:07 七ツ池ルートが左から合流しました    10:12 右から戦没者供養塔のルートが合流

   

   
  岩が現れました    樹林の中の急登が続き

   

   
  10:48 三の丸跡。案内が無ければ気づかない   10:57 右から八十八石仏巡拝路が合流です 

   

   
  10:57 牛の段跡を過ぎると    11:00 二の丸跡です。 三十番の石仏が

   

   
  11:02 右から石仏巡拝路が合流します   11:03 矢竹トンネル。以前より疎らになったよう

   

     
  11:03-11:06 本丸跡に到着です    西条盆地側が開け東広島市街地も

   
  戦国時代の大内氏の西条支配拠点の一つ。 西条盆地一帯を一望する要衝の地です

   

   
  本丸直下には石組み跡も   立ちふさがるような岩を越えて

      

      
     アップダウンの急峻な道が続きます            ロープの架かる最後の急坂を 


  

   

   
  11:03 曽場ヶ城山に到着です   北側に八本松駅、志和方向を望みます

    
   本丸跡から鞍部を隔てた出丸のような場所で、いかにも城の存在を頷かせる雰囲気です

        
  

   

   
  12:25 大山林道に向けて下山します   12:29 水ヶ丸山方面との分岐を右に降ります

   

   
  下りルートも岩が現れてきました   12:33 岩場にはロープも

      





   
     補助ロープの架かる急下りを   急速に高度を下げていきます

   

   
  ようやく一息つけて    12:56 小ピークの岩に出て少し展望も

   

   
  13:02 KDDI上瀬野無線局電波塔に到着です   13:14 電波塔から大山林道を下ります

   

   
  13:16 崩落跡が補修された林道を   西日本豪雨の爪跡が

   

   
  13:37 国道2号の前に下山しました   国道脇の側道をJR八本松駅に向かいます

   

   
  13:53 国道486号に出ました   14:02 JR八本松駅に帰着です
   
   
   
   
   

 
 
       
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