山 名 | 木の宗山 |
標 高 | 412.7m |
場 所 | 広島市東区福田、安佐北区小河原町 |
登 頂 | 2022.6.8 |
アクセス | ○JR西広島駅8:44→8:54JR広島駅9:02→JR上深川駅9:32 ○大平バス停→バスセンター |
コース | ○JR上深川駅9:34→9:57広場10:04→登山口10:06→山頂11:29 ○山頂12:24→12:54展望地12:59→銅鉾出土地13:08→大平バス停14:12 |
メンバー | 美・山の会10名 |
過去記録 | H31.4.17 H24.4.18 H20.4.20 |
木の宗山は広島市東区と安佐北区の境界に位置する標高412.7mの独立峰です。
山頂部は毛利一族に関係する木ノ宗山城跡で山頂郭群、東側郭群、西側郭群の三つの郭群から形成されています。山頂は二段の削平地から構成され上段が本丸跡、下段は二の丸跡で境界には大石列の郭壁遺構も残っています。また中腹には伝承に基づき発掘されたという県史跡の銅鐸、銅剣、銅戈出土地もあり山全域がロマン溢れる雰囲気を醸し出しています。
三等三角点の山頂からはほぼ360度の展望が得られ、東方向には藤ヶ丸山、呉裟々宇山と続く稜線、南方向は広島市街地と広島湾、二ヶ城山、西方向には武田山などの広島南アルプスと阿武山そして北方向には鬼ヶ城山、白木山などを望むことができます。
JR芸備線やバス利用ができる人気のハイキングコースで、登山口は三田ケ峠登山口、銅鐸出土地登山口、上深川登山口、氏の原登山口などがあります。
今回は上深川登山口から登り銅鐸出土地登山口に下山しましたがルートは良く整備されていました。
○JR上深川駅9:34〜登山口11:29
JR上深川駅で下車し踏み切りを越えて県道37号に出ました。県道を5分ほど西進した新鳥越橋を渡ってすぐ左折し三篠川沿いに進みます。集落を避け15分ほど土手を歩くと養老橋で、橋を渡って道なりに進むと「←木の宗山412.7m 登山口はこちら(上深川 三鬼会)」と「ここから80分」の案内がありました。
突き当たりの民家の左手から墓所を見て進むと砂礫の散在する雑木林です。ここにも「ここから70分」と案内されていました。雑木林を抜けた広場の先が登山口になります。
○登山口11:29〜山頂11:29
服装調整の後、広場先の竹林
に入りました。「←木の宗山412.7m」の案内に従って右折し竹林と植林との混在林に入ります。「木の宗山412.7m」の案内をみて左折して尾根に乗りますが、ここには「木の宗山ハイキングコース」の古びた丸いプレートがありました。
尾根は一本調子の急登で険しく、小径木に視界を遮られて展望もありません。忍耐の登りが続きますが、登山口から25分ほどで一旦傾斜が緩み一息つけました。
再び始まった急峻な尾根を12分ほど登ると「木の宗山(412.7m)・山頂まで約30分(上深川 三鬼会)」のプレートがありました。この先しばらくは急勾配から解放され尾根道歩きとなりました。10分で「←小河原 上深川愛林会」のプレートがあり左から小河原ルートが合流しています。ただ夏草が茂り利用されているようには見えませんでした。
この先も快適な道が続き3分ほどで門岩のような岩が現れました。ここは初めての展望地で呉娑々宇山から藤が丸山を正面に見ることができました。尾根道は穏やかですが岩が多く現れてきました。郭跡らしい台地(350m台)を通過すると、展望地から10分ほどで左手に福田の上氏の原(かみうじのはら)ルート
が合流しました。「←木の宗山山頂・上深川駅方面→」の道標があり、判読できない木プレートもありました。このルートも利用は少ないように見えます。
合流点からは植林の中の急登となりました。5分ほどもすると自然林が目立つようになり大小の岩群が現れました。城趾は山頂郭群、東側郭群、西側郭群の三つの郭群に分けられるとされますが、この辺りは東側の郭群のようで石垣跡らしき石群も見られました。堀切跡と思われる二個所の鞍部を越え、ロープのある犬走りのような道を巻いて登ると山頂に飛び出ました。
○山頂12:24〜展望広場12:54
広い山頂部には三等三角点の標石と「木の宗山(412.7m)」のプレートがありました。山頂は二段の削平地
で上段が本丸跡、下段は二の丸跡から構成され、上下段の境界には大石列の郭壁遺構も残っており、木ノ宗山城本丸としての雰囲気をよく醸し出しています。
展望
はほぼ360度の素晴らしいロケーションが得られ疲れも一掃してくれました。眼下には福田から馬木の町並みが、東方向には藤ヶ丸山から呉裟々宇山へと続く山塊、南方向は広島市街地と広島湾や二ヶ城山が、西方向には武田山を始めとする広島南アルプスの山並みと阿武山そして北方向には鬼ヶ城山、白木山、高鉢山などが広がります。
下山は銅鐸出土地経由で大平バス停を目指します。西側の下山口にはロープが掛かり早速急な下りが始まりました。この先は西側郭群とされる岩が露出する急斜面を降ることになります。ほとんど視界は得られませんが5分ほどの地点で広島東ICを望むことができました。
息つく間もない急下りですが、木の間越しに二ヶ城山を見て25分ほど下るとようやく道が緩みました。「ここから急登」との案内板が置かれています。ここで右に老人ホーム、中深川方面への道が下っていますが既に廃道化しているとの情報もあります。
広く穏やかになった道を5分ほど進み大岩を越えると展望の広場
です。
○展望広場12:59
〜銅鉾出土地登山口13:22
展望の広場は出丸跡とされここから望む木の宗山は急峻です。休憩の適地で「←木の宗山山頂・広島県史跡 木の宗山 銅鐸銅剣出土地→」の標柱が立っています。広島東ICを眼下にして長者山から呉裟々宇山、高尾山にかけての山塊を望むことができました。この地点で銅鐸出土口コースと三田ヶ峠登山口コースとが分岐します。
小休止の後に銅鐸出土口コースで福田方向に下りました。道幅は狭く大変な急勾配ですが良く手入れ、一部には木階段もありました。8分ほどで銅鐸・銅剣出土の史跡
に着きました。烏帽子岩の巨岩があり傍らの大岩には「広島県史跡 木宗山銅鐸銅剣出土地」と刻まれています。「広島県史跡木宗山銅鐸・銅剣出土地」の説明板には出土した重要文化財は銅鐸19.5cm、銅剣40cm、銅戈29cmとありました。
史跡からも急な降りの道が続きますが丸木階段など良く整備されています。急速に高度を下げていき6分ほど下ると「あと100m」のプレートがありました。道が緩み4分ほどで平坦な雑木林に入ると福田歴史文化保存会の「銅鉾出土地へ250m 」の案内があり、この案内からすぐで墓地
に出ました。
墓所から3分で民家の脇に出ると「ハイキングコース案内板 木の宗山 自然と歴史のコース」の案内があります。一応ここを登山口
としておきます。
さらに道なりに2分ほど下ると「ハイキングコース案内板 木の宗山 自然と歴史のコース」と「木の宗山(412.7m)」の案内がありました。ここで右手に三田ヶ峠コースからの道が合流します。さらに2分ほど下った老人ホームの前に「ハイキングコース案内板 木の宗山 銅鉾出土地口コース、三田ヶ峠口コース」の案内がありました。下ってきた道が銅鉾出土地口コースとなっています。
この先で県道70号(温品通り)に出ますが5分ほど歩けば大平バス停
です。
広島里山紀行記