山 名 | 宗箇山 高峠山 (小茶臼山) |
標 高 | 356m 237.4m (180m) |
場 所 | 広島市西区、安佐南区 |
登 頂 | 2020.2.26 |
アクセス | JR西広島駅→JR三滝駅 |
コース | ○観音堂(Bコース)→宗箇山 ○宗箇山→高峠山 ○高峠山→西区山手町28→JR西広島駅 |
メンバー | 美12名 |
過去記録 | 平30.6.27 平28.2.10 |
宗箇山(356m)は広島市西区三滝町と安佐南区山本町の境界に位置し春は桜、秋は紅葉の名所として知られる弘法大師由来の古刹三滝寺の裏山です。山名は広島が生んだ茶道宗箇流の開祖、上田宗箇が山頂に松を植えたことに由来すると云われますが、その他にも三滝山や新庄山とも呼ばれています。山頂は南が開かれて広島市街や沿岸部の山並みと瀬戸内海の島々を望めます。
高峠山(237.4m)は西区に属し宗箇山山塊の南端になり三等三角点が置かれています。山頂直下は景観ビューポイントで太田川放水路の先に市街地と瀬戸内の多島美が一望できます。
宗箇山の登山コースは
@三滝コースA長束コースB山本コースC大迫団地コースD鍬投峠コースなど複数あり、市街地からも近くJR可部線やバスを利用できるため都市近郊のハイカーに人気のある山です。
今回は三滝Bコースで宗箇山と高峠山に登り大迫団地の峠に下山しました。さらに小茶臼山に向かいましたがルートを誤り山手町に下山してしまいました。
○三滝寺9:06〜宗箇山9:56
JR三滝駅で下車して住宅団地の中を緩やかに登り、誓願寺前のT字路分岐を右折して真言宗三滝寺に着きました。
石段を登り境内入ると右手上方には県重要文化財多宝塔が見えています。その先すぐに味わいある三瀧寺境内参詣案内図と想親観音堂があり、ここで左のAコースと右のBコースが分岐します。今回利用のBコースは平成30年登山時には土砂災害(平成26年8月)で利用できませんでした。
Bコースをとり観音堂から階段を登ります。4分ほどで新しい砂防ダム
が見えてくるとリボンで右に誘導され山道に入ります。ダムの上部に出ると工事用のコンクリート道が延びてきていました。味気のない道を歩くこと12分で峠に出ました。峠は十字路でとくに案内はありませんが工事用道は行き止まり?で、右手(東側)には大原山と本来のBコース分岐点への道が上っています。宗箇山方面は左(西側)でマツの樹幹にテープがありました。
峠から先は明るい尾根の道で時折現れる広島湾方面あるいは祇園方面の景観を楽しみながら登ります。
途中右に長束方面への踏み跡を見送って峠から7分で双子岩
に着きました。岩からは広島湾方向が開けて広島市街や似島、江田島そして宮島などの島々が望めます。双子岩を過ぎるとにわかに急登になり大小の岩の間を抜けての道となります。深い掘り割りのような場所に差し掛かると「宗箇山山頂まであと100m祇園町体協」のプレートがありました。前方が明るくなると山頂です。双子岩からは20分ほどでした。
○宗箇山10:13〜高峠山10:54
山頂標柱には「宗箇山(三滝山)山頂356m」と「三滝山(宗箇山)山頂356m」の二種類の表示がありました。宗箇山は地元で親しまれる三滝山の呼称の他にも新庄山、植松山などもあるようですから四つの名称を持つことになります。
また「←大茶臼山・丸山方面」や「←三瀧寺(Aコース)・高峠山(少年の家コース)・山本→」のコース案内もあります。ただなぜかBコースの案内は撤去されていました。
山頂部は北側は僅かに火山などが望める程度ですが南は開かれています。前方が切り払われた山頂からは澄んだ大気と相まって広島市街地と似島、江田島や能美島などの島々そして野呂山など呉地方の山並みまで広く見渡せました。
手製ベンチが置かれた山頂には上田宗箇由来の「四代目宗箇松」があります。平成10年植樹だけにかなり成長しているようでした。
下山は高峠山に向かいます。展望はありませんが平坦で明るい尾根の道を8分ほど下ると大茶臼山、丸山方面への分岐に出会いました。
分岐
には「←大茶臼山、丸山」や「西区やまなみハイキングコース」の表示があり右に超急な道が下っています。
左手に竹林が迫る道を3分ほど下ると旧道が左に分岐し、さらに1分で旧道と新道巻き道との分岐です。新道
に下るとすぐ左に展望地が開けて小茶臼山や己斐団地、宮島が見えています。少し下ると旧道が合流しました。穏やかになった尾根道を下ると左からAコースが合流してきます。山頂からは20分ほどでした。
この合流点
には「←高峠山(少年の家コース)・三滝山(宗箇山)→」と「三瀧寺(Aコース)→」の導標が立っています。
直進して高峠山に向かいます。右に老人ホーム方面への道を見送るとすぐ先に鉄塔があり、目の下に己斐上中学校その先に柚木城山や見越山(315峰)が見えています。視界は無いものの穏やかな尾根道を進んで次の鉄塔で一旦下って登り返すと高峠山です。Aコース合流点からは20分ほどでした。
○高峠山11:47〜大迫団地の峠11:57
高峠山には三等三角点の置かれ「高峠山(237.4m)」と「←大迫団地(バス停)・宗箇山→」の標柱が立っています。また「←三滝少年自然の家」の案内があり左から登山路が合流しています。
山頂は展望がありませんが1分進むと景観ビューポイントです。露岩の展望地
からは太田川放水路に架かるJR山陽本線、山陽新幹線、JR可部線や新己斐橋、旭橋、庚午橋などの橋梁そしてその先に広がる市街地が手に取るようです。そして鉾取山山系、呉婆々宇山、絵下山など近郊の山々と似島、宮島などが浮かぶ瀬戸内の多島美と素晴らしい景観を楽しむことができます。
下山は大迫団地の峠に下ります。露岩展望地の右手からマサ土の道を下りますがすぐ鉄塔がありました。穏やかになった良い道を下るとフェンスが現れさらに次の鉄塔の脇を抜けます。鉄塔から擁壁上のジグザグの急なコンクリート階段を下ると峠に下山しました。山頂からは10分でした。降りた所は大迫団地の最深部で左に下ると龍王公園、三滝少年自然の家方面です。
○高峠11:57〜JR西広島駅13:47
高峠からは小茶臼山を目指します。直進し団地の中を2分ほど歩くと金網フェンスに囲まれた防火水槽があり小さな「小茶臼入口」のプレートが掛かっていました。ガードレールを越えて入ります。団地を右に見下ろして3分ほど歩くと鉄塔に到着しました。
鉄塔からはロープも架かる道を降ると4分ほどで構造物がありました。用途不明ですが一応ベンチとしておきます。このベンチは小茶臼山・高峠山ルートの重要な目印となります。
ベンチから再び降りに入りました。実はこの先がルート選択を誤った個所、運命の分かれ道になりました。右方向に降るところを左手に採ったのでした。要所に見られるリボンに誘われて降る道は超急降下です。ベンチから15分足らずの地点で梢越しに市街地中心部が見えたので目指す方向とは違うことに気づくべきでした。
ベンチから25分ほどで陰気な平坦地に降りました。看板があり広島高速4号の西風トンネルの上だと分かりました。幅広であるものの倒木も見られる道を降り、10分ほどの地点で再び左手に登り返しました。5分ほど登ると鉄塔の下に出ました。明るく開け太田川の先に市中心のビル群が広がり黄金山や絵下山が見えています。
この先は南方向に広く明確な道を10分余り進むと民家が現れました。下山した所には特に登山口の案内は見当たりませんでした。
民家の脇を抜けると目の前に新幹線のトンネルが見えています。西区山手町28プレートがあり新幹線擁壁には「下山手橋りょう」とありました。
住宅地を抜けて山手第3踏切を越え太田川の河川敷を歩いてトンネルから30分余りでJR西広島駅に帰着しました。駅舎の先には登るはずだった小茶臼山が顔を覗かせていました。
広島里山紀行記