山 名 | 窓が山 |
標 高 | 711.4m |
場 所 | 広島市佐伯区・安佐南区 |
登 頂 | 2020.9.23 |
アクセス | ○広電バス楽々園バス停8:15→三和中学校入口バス停8:30→魚切上バス停8:39 ○フォーブルバス奥畑バス停14:23→アストラムライン大原駅14:41 |
コース | ○登り 西峰登山口9:12→西峰10:55 西峰11:00→キレット11:19→東峰11:37 ○降り 東峰12:31→北登山道12:32→林道13:15 |
メンバー | 美10名 |
過去記録 | R1.10.30 H28.5.18 H25.12.5 H23.10.11 |
【概 要】
窓が山は広島市の佐伯区五日市と安佐南区沼田との境界に位置する里山です。山頂部は瀬戸内地方によく見られる花崗岩が露出する岩稜の山で南北は急峻ですが東西には長い尾根が連なります。
三角点のある西峰(711.4m)と東峰(710.8m)の二つのピークを持つ双耳峰の窓が山は、展望は東峰からの眺望がとくに素晴らしく五日市街地と団地群や瀬戸内の多島美が手にとるように眺められます。
登山路はよく整備され歩きやすく白川コース、西コース(魚切登山口)、東コース(魚切登山口)、奥畑コース(憩いの森登山口=中央登山道、北登山道、南登山道)それに仏峠経由コース(野戸呂登山口)など多様なルートが選べバス便も利用できる人気の里山です。
今回は西コース(魚切登山口)で登り奥畑コース(北登山道)で下山しました。良く整備され特に危険個所はないものの両コースとも登り応えがあります。奥畑コースの北登山道は自然味が残されていますが中央登山道や南登山道ほど一般向きではないとの印象を受けました。
○魚切上バス停8:44〜西登山口9:12
魚切上バス停で下車しました。上河内運動広場へ350mの大きな案内に従って県道41号を横断して7分ほど進むと運動広場です。
広場からはキレットを挟んで岩塔群の目立つ窓が山東峰と西峰が眼前です。魚切バス停からの道と合流し堂ケ原川に架かる橋を渡ると「窓が山登山案内図」と窓が山の由来や首なし地蔵、遠藤小祠を紹介した「窓が山の案内」がありました。
車止めを越え舗装路を3分ほど進むと西登山口です。ほとんど判読しづらい「左折、この先窓が山登山道」と書かれた案内と「西峰」と「東峰登山口100M→」の道標が立っていました。
○西登山口9:12〜西峰10:55
今回は西コースで西峰に向かいます。西登山口に入ると視界は遮られ5分も進むと、登路は深くえぐられた掘切のような道になりました。
登山口から13分ほどで右手にベンチも置かれていました。この先は掘切状の道が次々と現れます。斜度はさほどでもありませんがマサ土と落ち葉の道は足下注意です。
ベンチから17分ほどで尾根に出ましたが眺望は得られませんでした。
ベンチから20分余りで「窓山(西岳)アト900M」の導標です。しばらく穏やかな尾根道を進むと8分ほどで木階段も現れました。階段の先は次第に斜度が増していきました。 アカマツと雑木の混在林の登路は緩急を繰り返しながら高度を上げていき、900M表示から30分で「←頂上500m」の案内がありました。
続いて3分で「7合目」のプレートですが、このあたりからは急登が始まり岩も見られるようになります。明るい木漏れ日の中の登路であるものの依然として視界はありません。
7合目から4分で「300m」のプレートが出ました。岩道は険しさを増し18分ほどで補助ロープも掛かる岩場です。ロープは二個所ほどありましたがとくにロープの手助けは必要でもありませんでした。
300m表示から15分余りで左手に形の良い柱状の大岩が現れました。登ってみると初めて眺望が得られ美鈴が丘団地の先に広島市街地が広がっています。
大岩から5分で白川登山口からの道が合流しました。「←白川3.9km・窓ケ山山頂50m→」、そして登って来た方向に「魚切2,5km→」の導標が立っています。合流点から右手に進み岩の間を抜けるとすぐ西峰山頂です。
○西峰11:00〜東峰11:37
西峰は三等三角点が置かれ露岩が重なりあっています。眼下には五日市市街と極楽寺山などの山並み、江田島、能美島そして宮島など瀬戸内海の素晴らしい展望が広がり、東側にはこれから向かう東峰も顔をみせています。
眺望を楽しんだ後は東峰に向かいます。2分ほど下り「窓が山(首なし地蔵)」の案内に従って右手に入ると「祈願成就 首なし・地蔵尊」と書かれた祠がありました。祠入口から下るとすぐに「おんな岩」の案内がありました。大岩の前は深く切れ落ち西峰に勝る遮るもののない展望が広がっています。
おんな岩からはすぐに終戦間際に散華した若者を祀る「遠藤小祠」の案内です。狭い露岩の上に祠がはるかに海を見はるかすかように置かれていました。
祠入口からは地肌の表れた滑りやすい急坂が続きます。登るたびに荒廃が進んでいるようで木立に助けられて下ります。
祠から5分で山名の由来とも云われる鞍部のキレットに到着しました。
鞍部からは高度差およそ50mほどの東峰に向かっての登りになります。キレットからすぐの岩場には二個所ほど鎖もありますが頼るまでもありません。鎖場を過ぎれば格好の展望地である大きな露岩が現れその都度眺望を楽しめます。
それらの露岩の一つにキレットから少し登るとアルミハシゴの架かった展望の岩があります。普段は通過するのですが登ってみると西峰を右手にして大茶臼山から柚木城山、鈴が峰へと続く稜線と五日市街地そして瀬戸内海の島々などの景観が得られました。
西峰から30分で東峰に到着しました。山頂直下には。「頂上展望台地」の道標があります。
山頂からは西峰に勝る大展望が開けます。眼前には大茶臼山から柚木城山、鈴が峰へと続く広島南アルプスの稜線が見えています。南方向には五日市の市街地の先に瀬戸内海と似島、江田島、宮島などの島々、その奥には絵下山から野呂山に連なる山並み、そして西方向には極楽寺山、野貝原山さらに西峰の右には大峰山、阿弥陀山、東郷山が広がります。
○東峰12:31〜北登山道入口13:15
帰路は北登山道を利用して下山します。「頂上展望台地」の道標を過ぎるとすぐ分岐で「←白川4.3km、窓が山0.4km・北登山道→」そして「憩いの森0.9km・上奥畑3.7km→」、「中央登山道→」の導標がありました。
北方向に登る道が北登山道で下り方向が中央登山道となっています。
北登山道に入ると尾根道は雑木林の中を緩やかに登っていきます。3分ほどで西側が開けて木立越しに東郷山方面が望めました。大きな荒れも見られず快適な尾根道ですが唯一の展望でした。
登山道入口から6分で大岩があり「←窓が山山頂・北登山道→」の導標が現れました。ここから右手に方向を変えて下りに入りました。導標から4分で初めて補助ロープがありましたがとくに危険個所ではありません。最初のロープから6分で再び補助ロープです。
さらに6分で右手に再び方向を変えて下ります。方向転換すると超急な下りとなり木階段が現れました。僅かに視界が得られると鈴が峰の先に広島湾が広がっています。この先は一旦トラバース道気味となった道が右に下り急速に高度を下げていきます。
階段から18分ほどで植林地に入ると分岐で「←中央登山道・北登山道→」の道標が立っていました。(分岐を右折すると5分ほどで中央登山道と合流し憩いの森駐車場に出ます。)
左折し平坦になった沢沿いの道を下ると5分ほどで舗装林道に出ました。一応この地点を北登山道入口とします。出たところは林道が大きく湾曲する個所ですが特に登山口の案内表示はありません。ただ出口に小さな「広島市の山を歩く」の札が架かっていました。この林道を上れば憩いの森駐車場に至ります
北登山道入口から林道を10分下ると奥畑集落の最終民家に出ました。さらに6分で「憩いの森」表示のある平次林道の分岐、13分で「←奥畑バス停0.8KM・憩いの森1.9KM」のある71号線の分岐、そして13分でフォーブルバスの奥畑バス停に到着しました。林道からは約40分ほどでした。
バス停からは18分の乗車でアストラムライン大原駅です。
広島里山紀行記