山 名 | 鈴が峰 |
標 高 | 西峰320.6m 東峰312m |
場 所 | 広島市佐伯区・西区 |
登 頂 | 2021.9.29 |
アクセス | 広電バス小学校前バス停又は美鈴モール前バス停 |
コース | ○南1丁目登山口→西峰 ○西峰→井口台登山口 ○井口台登山口→東峰 ○東峰→南4丁目登山口 |
メンバー | 美11名 |
過去記録 | 2020.3.11 2018.10.24 2018.8.9 2018.4.25 |
【概 要】
鈴が峰は広島市佐伯区と西区の境界にあり広島南アルプスの西端に位置し、東峰と西峰から成り南麓には井口台、北麓には美鈴が丘の団地が広がります。
西峰(320.1m)には二等三角点が置かれ南側に宮島、北側には五日市の町並みとその先に極楽寺山の稜線や窓ケ山などが望めます。
東峰(312m)は広島市近郊では屈指の展望が得られる山で、南東側に広島市街から絵下山など呉線沿線の山々、南側には江田島、似島、宮島などの島々、南西側に五日市市街から経小屋山などと瀬戸内の景観が展開します。
今回は美鈴が丘南1丁目登山口から西峰に登り一旦井口台砂防堰堤に降り再び東峰に登って美鈴が丘南4丁目登山口に下山するコースを採りました。
○南1丁目登山口8:42〜西峰9:34
美鈴が丘南一丁目の西南端の美鈴が丘南1丁目登山口(140m台)から先ず西峰に向かいました。登山口の案内はありませんが擁壁に付けられている階段を登ります。
西峰は右手の「桜ヶ丘遊歩道」を利用するルート(令和2.3.11を参照)が一般的ですが今回はゴットン岩経由のルートを採りました。
4分ほどで送電鉄塔ですぐ上に水平道(鉄塔管理道)があります。右は旧来の西峰ルートなので左に進み、2分ほどで岩が散在する谷を渡ります。この辺りから道の補修が目立つようになりました。
整備された道を進むと鉄塔から10分余りで支尾根への登り口がありました。とくに案内はありませんが明確な道が登っているので迷うことはありません。ほぼ直角に方向転換し支尾根を登ります。
階段もある急な登りと穏やかな登りを複数回こなすと5分ほどで左手が開けています。覗くと8月豪雨による崩落地でした。
この先は踏み跡のような山道となっていきました。2分ほどで始めて展望が得られ美鈴が団地の先に極楽寺山や阿弥陀山を見ることができました。
5分ほどで前方の木立の間に大岩群が見えてきました。ここからも崩落地が見えていました。大岩群の左を巻いて登っていきます。巻き始めて3分ほどで真っ二つに割れたような岩の間を登ります。これを越えると3分で「ゴットン岩」と刻まれたアルミ板のプレートが掛かっていました。プレートには「子供の頃(S23年)この名前で呼んでいた」と書かれていました。
ゴットン岩群の上部からは北側の眺望が得られ、団地の先には窓ヶ山や極楽寺山山系が見えています。ゴットン岩から7分ほどで樹幹に二重の赤テープが巻かれた分岐に出ました。左に降る道は鉄塔管理道だったように記憶しています。分岐から10分余りで西峰に出ました。
○西峰9:41〜井口台登山口10:37
出た所は西峰山頂の東寄りの所でした。二等三角点が置かれ「鈴ケ峰山頂(西峰)320.6m」の標識が立ち丸太ベンチが置かれています。展望は南側に宮島方面、北側には窓が山、阿弥陀山などを見ることができました。また西側には205mピークを経て八幡東登山口へ続く登山路が下っています。
下山は東峰方向へ向かいます。山頂からは静かな自然林のなだらかな尾根道となります。軽く下ると山頂から12分ほどで展望地(280m台)に到着しました。展望地は西峰と東峰とのほぼ中間の鞍部に位置し手製ベンチが置かれています。展望は南が開けて眼下に井口から五日市の街並みそして似島から宮島さらに周防大島までが望めました。
展望地(280m台)からは一旦井口台砂防堰堤に降り改めて東峰を目指すコースを採りました。望地の右寄りの所から井口台へのルートを降ります。砂礫や小岩の散在する急な降り道はなかなか気が抜けません。20分ほどで休憩ベンチの置かれた展望地に出ましたが、眼下にマンション群や宮島、能美島などが望めました。
視界が閉ざされた道に入るとロープや階段が見られました。
ベンチから8分ほどで右に井口台4号砂防堰堤が見えますが立入禁止となっていました。この堰堤は2020年7月の豪雨で大量の土砂をせき止めたことで知られます。
左手の迂回路に誘導されるとすぐ舗装路に出ました。目の前には井口台の団地そして広島湾が広がります。舗装路沿いには砂防堰堤が並んでいますがなかなかの壮観です。東方向に進むと渓流名井口川の標柱が立ち下には古い堰堤も見えています。渓流を越え3号と2号の堰堤の間の急な階段を登りました。
○井口台登山口10:37〜東峰11:01
3号砂防堰堤の階段にはとくに登山口の案内は見当たりませんでした。堰堤上部からも擬木の階段が上っています。その先は岩や砂礫の多い道となり5分足らずで擬木階段に補助ロープの掛かる急登が現れました。その後も視界の無い急な登りが続きます。次第に上空が明るくなりロープから15分ほどで東峰の山頂部に飛び出ました。出た所は山頂の西寄りで大岩の前でした。
○東峰12:06〜南4丁目登山口12:36
東峰は中世山城の鬼ヶ城、柚木城と共に鈴ヶ峰城の城趾とされています。
広い山頂には三角点は置かれていませんが「鈴ケ峰山頂312m」と「←鈴ヶ峰西峰(三角点)」・「鬼ケ城山・鈴ヶ峰登山口(井口台)→」の標柱が立ち、東側端には陸軍省の石柱も残されています。
展望は西峰以上に優れま市街近郊でも屈指の瀬戸内多島美が展開します。南側には江田島、能美島、似島、南東側に広島市街から絵下山や灰ヶ峰など呉沿線の山々、南西側に五日市市街から宮島、経小屋山さらには山口県周防大島などの素晴らしい眺望です。北側には美鈴が丘団地の奥に阿弥陀山、東郷山、窓ケ山、向山そして西風新都などが望めます。
下山は美鈴が丘南4丁目の登山口(170m台)としました。山頂の東端から降ると7分ほどで右手(東側)に鈴ケ峰公園コースが分岐し、「←美鈴が丘 鬼ヶ城山・鈴が峰公園→」と「東峰山頂約5分」の表示があります。
分岐点からは補助ロープもある急な降りの道となります。7分ほどでヒノキ植林帯に降りるとようやく急下りから解放されました。穏やかな尾根道となり雑木と竹林の混在林が終わると送電鉄塔横に出ました。急なロープも見られる悪路を降ると「←鈴が峰・鬼ヶ城→」のプレートが置かれ、道行地蔵を経て鬼ヶ城山への縦走路が分岐しています。
分岐をそのまま降るとすぐ美鈴が丘南4丁目の登山口に下山しました。登山口には「鈴ケ峰登山道入口」の案内板があります。
広島里山紀行記